ラ・バングアルディア

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ラ・バングアルディア
Grup Godó.jpg
バルセロナの本社ビル
種別 日刊紙
判型 ベルリナー判(-2007年)
タブロイド判(2007年-)
所有者 グルポ・ゴドー(Grupo Godó)
発行者 ハビエル・ゴドー(ゴドー伯)
編集者 ホセ・アンティッチ英語版
設立 1881年2月1日
(ディアリオ・デ・ロス・ポリティコス・デ・アビソス・イ・ノティシアスとして)
政治的傾向 自由主義カタルーニャ民族主義君主主義中道主義
言語 スペイン語(1881年-現在)
カタルーニャ語(2011年-現在)
本社所在地 カタルーニャ州バルセロナ
発行数 196,824部(2011年)
ウェブサイト La Vanguardia

ラ・バングアルディアLa Vanguardia, カタルーニャ語: [ɫə βəŋˈɡwardiə]; スペイン語: [la βaŋˈɡwarðja], スペイン語で「前衛」)は、スペインバルセロナに本社を置く新聞(日刊紙)[1]。2011年まではスペイン語のみで発行されていたが、2011年5月3日からはスペイン語版とカタルーニャ語版の二言語版が発行されている。カタルーニャ州でもっとも読まれている新聞である[2]

ほぼカタルーニャ州のみで読まれているにもかかわらず、マドリードに拠点を置くエル・パイスエル・ムンドABCに次いで、スペインの日刊紙として4番目の発行部数を誇る。フランコ独裁政権下ではフランコ主義イデオロギーに従っていたが、現在の政治思想は中道である。

歴史[編集]

1881年2月1日の創刊号の一面
郵便受けに届けられた新聞

1881年2月1日、イグアラーダ出身の2人の実業家、カルロス・ゴドーとバルトロメ・ゴドーによって、バルセロナで創刊号が発行された[3][4]。創刊時の紙名はディアリオ・デ・ロス・ポリティコス・デ・アビソス・イ・ノティシアス(発表と情報のための政治的新聞)であり、バルセロナ市議会の支配をもくろむリベラル党英語版の機関紙として発行された。

1887年12月31日にはリベラル党機関紙としての発行を終えた。バルセロナ万国博覧会の初日である1888年1月1日には紙名をラ・バングアルディアに変更し、また政治的に独立した形態となり、朝刊と夕刊を発行するようになった。ラ・バングアルディアはスペイン最古の新聞のひとつであり、1880年代のアルフォンソ12世の王政復古から1970年代のフアン・カルロス1世の王政復古まで、すべての政体変更を経ても生き残っているカタルーニャ地方唯一の新聞である。

スペイン内戦が終結した1939年から民政移管期英語版の1978年まで、フランコ独裁政権のイデオロギーに適応するために、紙名にエスパニョーラ(Española)という単語を冠していた[5]。フランコ体制期にはマドリードのABCとともにスペインの二大日刊紙のひとつだった[5]

1966年にマヌエル・フラガ・イリバルネ情報・観光大臣が新聞・定期刊行物法を公布し、検閲が撤廃されて表現の自由への道が開かれると、1966年から1975年までのスペインでは1270社もの新聞社が開設された[6]。1970年時点でラ・バングアルディアはスペイン最高の発行部数を持ち、マドリードのスペイン語版とともに発行部数20万部を超える2紙のひとつだった[6]。この時にはABCと国営紙のプエブロスペイン語版が10万部から20万部で両紙に続いていた[6]。1980年代の発行部数は約19万部であり、スペイン最高の発行部数を維持した[6]。ABC、1975年創刊のエル・パイス、ヤ、プエブロ、エル・アルカサルスペイン語版エル・インパルシアルスペイン語版がラ・バングアルディアに続いた[6]。1970年代末から1980年代にかけて、集中と統一(CiU)と密接な関係にあった[7]。1984年にはエル・パイスの発行部数が30万部を超え、ラ・バングアルディアは発行部数首位の座を明け渡した[6]。1999年の発行部数は21万部であり、エル・パイス(44万部)、ABC(30万部)、1989年創刊のエル・ムンド(28万部)に次ぐ第4位だった[6]

特徴[編集]

2007年までベルリナー判(470mm×315mm)で発行されていたが[8][9]、2007年10月2日からはタブロイド判(430mm×280mm)で発行されている[10]。1994年にはSociety for News Design(SND)によって「世界最高のデザインを持つ新聞」に選ばれた[11]

ラ・バングアルディアは、1931年にカルロス・ゴドー・バルススペイン語版が事業を引き継いだグルポ・ゴドー(Grupo Godó)の一員である[12][13]。1987年にカルロス・ゴドーが死去すると、カルロスと妻のモンセラート・ムンタニョーラ・トリンシェットの息子であるハビエル・ゴドー・ムンタニョーラスペイン語版が引き継いだ。

発行部数[編集]

1970年の発行部数は221,451部であり、1975年は218,390部、1980年は188,555部だった[14]。 1993年の発行部数は208,029部であり、スペイン第5位だった[15][16]。1994年の発行部数は207,112部であり、スペイン第4位だった[16]

2001年の発行部数は205,000部であり[17]、2003年は203,000部だった[18][19]。2006年6月から2007年7月の発行部数は209,735部であり[1]、2008年は 213,413部[20]、2011年は196,824部だった[21]

言語[編集]

2011年まではスペイン語版のみが印刷されていたが、2011年5月3日からはスペイン語版に加えてカタルーニャ語版も印刷されている[22]。La Vanguardiaというスペイン語の名称は二言語版で使用されているが、カタルーニャ語版ではL'Avantguardaと変化する。カタルーニャ語版の創設前、編集者への手紙英語版へのカタルーニャ語での投稿は、決して翻訳されずに原文のまま掲載されていた。

貢献者[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b Andrea Czepek; Melanie Hellwig; Eva Nowak (2009). Press Freedom and Pluralism in Europe: Concepts and Conditions. Intellect Books. p. 280. ISBN 978-1-84150-243-4. http://books.google.com/books?id=nZHATHfMo7gC&pg=PA275 2014年12月12日閲覧。. 
  2. ^ ラ・バングアルディアが今年度中にまたリストラか?”. Press Digital Japan (2014年12月4日). 2015年3月1日閲覧。
  3. ^ Spain. Media”. Country Studies. 2014年10月29日閲覧。
  4. ^ John Armstrong Crow (2005). Spain: The Root and the Flower: an Interpretation of Spain and the Spanish People. カリフォルニア大学出版会. p. 411. ISBN 978-0-520-24496-2. http://books.google.com/books?id=g2NKy8QCxw4C&pg=PA410 2014年11月27日閲覧。. 
  5. ^ a b Teresa Ortiz-Gómez; Agata Ignaciuk (2013). ““Pregnancy and labour cause more deaths than oral contraceptives”: The debate on the pill in the Spanish press in the 1960s and 1970s”. Public Understanding of Science. doi:10.1177/0963662513509764. 
  6. ^ a b c d e f g 野々山真輝帆『スペインを知るための60章』(エリア・スタディーズ)明石書店, 2002年, pp.248-254
  7. ^ All News is Bad News: Newspaper Coverage of Political Parties in Spain”. Political Communication (2014年). 2014年12月4日閲覧。
  8. ^ “The Berliner format”. The Guardian. http://www.theguardian.com/gpc/berliner-format 2014年11月24日閲覧。 
  9. ^ Tony Harcup (May 2014). A Dictionary of Journalism. Oxford University Press. p. 35. ISBN 978-0-19-964624-1. http://books.google.com/books?id=YtzHAwAAQBAJ&pg=PA35 2014年11月24日閲覧。. 
  10. ^ Jesús del-Olmo-Barbero; Sonia Parratt-Fernández (2011). “Typography and colour: A comparative analysis of the free and paid-for newspapers in Spain”. Revista Latina de Comunicacion Social (66). http://www.revistalatinacs.org/11/art/938_Complutense/17_DelolmoEN.html 2015年2月23日閲覧。. 
  11. ^ World's Best-Designed winners (2006)”. Society for News Design. 2013年10月6日閲覧。
  12. ^ Enric Castelló; David Domingo (2005). “Spanish media facing new media: a challenge to journalists?”. International Journal of Iberian Studies 18 (3). http://eds.a.ebscohost.com/ehost/pdfviewer/pdfviewer?sid=c38d19e1-7bac-4754-8a34-a4d204a334c8%40sessionmgr4002&vid=0&hid=4210 2014年12月3日閲覧。. 
  13. ^ Country Profile: Spain”. Institute of Media and Communications Study. 2015年2月21日閲覧。
  14. ^ Juan A. Giner (1983). “Journalists, Mass Media, and Public Opinion in Spain, 1938-1982”. In Kenneth Maxwell. The Press and the Rebirth of Iberian Democracy. Westport, CT: Greenwood Press. https://www.questia.com/read/23343582/the-press-and-the-rebirth-of-iberian-democracy 2015年1月25日閲覧。. (要購読契約)
  15. ^ The Daily Press”. Contenidos. 2015年2月19日閲覧。
  16. ^ a b Facts of Spain”. フロリダ国際大学. 2013年6月21日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2015年2月23日閲覧。
  17. ^ “Top 100 dailies 2000”. campaign. (2001年11月16日). http://www.campaignlive.co.uk/news/49276/ 2015年3月2日閲覧。 
  18. ^ Roland Schroeder (2004). “Interactive Info Graphics in Europe-- added value to online mass media: a preliminary survey”. Journalism Studies 5 (4). doi:10.1080/14616700412331296473. http://dx.doi.org/10.1080/14616700412331296473 2014年12月4日閲覧。. 
  19. ^ World Press Trends”. Paris: 世界新聞協会 (2004年). 2015年2月15日閲覧。
  20. ^ Alan Albarran (10 September 2009). Handbook of Spanish Language Media. Routledge. p. 25. ISBN 978-1-135-85430-0. http://books.google.com/books?id=4uOPAgAAQBAJ&pg=PA20 2014年10月29日閲覧。. 
  21. ^ Figures covering July 2010 to June 2011 in Spain Archived 2011年4月29日, at the Wayback Machine. OJD, 2012年1月28日閲覧
  22. ^ 'La Vanguardia', una mirada al mundo en dos lenguas ラ・バングアルディア, 2011年2月27日, 2014年11月26日閲覧

関連項目[編集]

外部リンク[編集]