LEOエクスプレス480系電車

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LEOエクスプレス480系電車
基本情報
運用者 LEOエクスプレス英語版
製造所 シュタッドラー・レール
製造年 2012年
製造数 5
運用開始 2012年
運用終了 運用中
主要諸元
軸配置 Bo'2'2'2'2'Bo'
電気方式 直流3,000V
最高運転速度 160 km/h
編成定員 237席
1等車は19席、プレミアム6席
編成重量 150 t
編成長 90178 mm
編成出力 2600 kW
定格引張力 200 kN
制御方式 IGBT制御
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LEOエクスプレス480系電車は、シュタッドラー・FLIRTシリーズの5編成からなるチェコの車両形式である。5編成をチェコの鉄道会社LEOエクスプレス英語版が購入し、2012年9月よりプラハ - オストラヴァ - ボフミーン間で運行している。

概要[編集]

既に2010年10月には、LEOエクスプレスがインターシティ用シュタッドラー・FLIRTの電車5編成をスイスのシュタッドラー・レール社から購入する契約を締結し、プラハ - オストラヴァのルートに導入することが発表されていた[1][2][3][4]

最初の編成が2012年3月に、2012年12月までに全編成が納入され、まだEMC測定中にあったにもかかわらず、運行可能車としてチェコ共和国に承認された[5]。列車はハンガリーとポーランドで製造され、2011年春に制作が始まった。設備の内装に重点が置かれ、2つのクラスやインターネット接続などが設けられた[6]。車両は黒地に金と白のストライプが入った塗装となった[7]

全5編成の価格は15億コルナ(約75億円)を上回った[5]。1席あたりでは、チェコ鉄道のペンドリーノ680系が190万コルナ(約900万円)だったのに対し、本系列は126万コルナ(約600万円)であった[6]。入金は、低金利故に選ばれたクレディ・スイスが行い、返済は7年から10年かけて行われる[5]

シュタッドラー・FLIRT5編成のうち最初の編成は、ポーランドのシェドルツェで組み立てられ[8]、車両番号は480.001-007が割り当てられ[9]、2012年2月の最初にLEOエクスプレスに納入された[10][11]。チェコ鉄道より、これらの車両に480系の系列番号が与えられた。最初の編成にはチェコの車両番号480.001が与えられ、2012年5月22日にチェコに到着し[12]、2012年5月24日にツェルヘニツェ鉄道テストコースにて公衆に公開された[13]。2012年5月18日に会社は次の編成を購入した[14]2012年10月12日には、LEOエクスプレス社の共用路線で既に試験運行を始めていた[15]

技術仕様と設備[編集]

各編成の車両の床は90%がホームと同じ高さである[16]。また、国際運行対応編成は、狭い片開きのドアしか無く3両目は入口のドアが無い[16]。全ての5両編成はトイレを3つ備え、うち1つは車いす対応で子供用の台を備えている。洗浄方式は水洗式[16]。車内は冷房つきである[16]

1編成のうち4両はエコノミー車に該当し、車内に212席の布地椅子「ボルツァド・コンフォルト」 (4本足) を備え[17]、配置は大部分が2+2列、2席が車いす用で介助者用座席つき、5席がベビーカー用である[16]。元々は、ノルウェーの列車の様に、進行方向に沿って回転する座席が考えられていたが、省コストの観点で、また清掃コストを安くできる、車両の側に固定された座席が採用された[16]。座席の広さは45 cm、シートピッチは92 cmで、収納可能なフットレストを備えている[16]。座席のメーカはフリチョヴィツェ英語版のボルツァド有限会社である[16]。収納式テーブルにはノート用の枠があり、アームレストと電気コンセントを備えている[16]。2人席には3つの幅50 mmのひじ掛けがある[17]。一部の座席は4人用に配置されており、収納式テーブルの場所は中央のテーブルになっている[16]

編成の1両目にはビジネスクラスがあり、皮地の転換可能なボルツァド・コンフォルト座席19席からなり、主に2+1席の配置で、シートピッチは1025 mm、幅500 mm、高さ1240 mm、深さ482 mmとなっている[16]。各席の両側には幅80 mmのひじ掛けがあり、アクセサリ類も備えている[17]。プレミアクラスは転換可能なボルツァド・エクセレント座席6席からなり、腰位置を調整可能、頭当てが柔らかい布張り、読書灯つき、横に折り畳みテーブルあり、曲がるフットレストを備えている[16][17]

車内の情報システムとインターネットのインフラはノマド・デジタル社によって提供された。システムは実際の列車運行、発注、車内でのサービス電子決済の情報を提供する[18]。中央放送アンテナと車両中央にある受信器は、GSMUMTSCDMALTEの各インターネット回線に接続可能で、列車中央にはイーサネットがあり、各車両のWi-fiアンテナと接続されている[16]

編成の塗装は、コーポレートカラーの黒地に金色のストライプである[16]

脚注[編集]

  1. ^ S pendolinem bude soupeřit i Rapid Expres, ČT24, 25. 10. 2010, zdroj: E15
  2. ^ Josef Petrák, Juraj Kováč: Na české tratě chce další dopravce: Rapid Express a Regio, ŽelPage, 25. 10. 2010, zdroje: E15, iDNES, Rapid Express, Stadler Rail, Obchodní rejstřík ČR, ŽelPage
  3. ^ Jan Horčík: Leo Express – na železnici přichází další konkurence, Hybrid.cz, 17. 11. 2010, zdroje: E15.cz, ZelPage.cz, Finanční noviny, iHNed.cz
  4. ^ Jan Sůra: Dřív vyráběl paštiky, teď kupuje vlaky. Bývalý majitel Hamé rozjíždí dráhy, iDnes.cz, 26. 10. 2010
  5. ^ a b c Jan Šindelář: Leoš Novotný: Nechci přetahovat lidi Českým drahám, hodlám vytvořit nová pracovní místa, E15, 23. 2. 2011, rozhovor s Leošem Novotným ml.
  6. ^ a b Jan Sůra: Leo Express předjíždí Jančurův vlak, Mladá fronta DNES, 11. 12. 2010, str. 9, na webu Zlínský spolek přátel trolejbusové dopravy, o. s.
  7. ^ Jan Sůra: Vlaky Leo Express budou černo-zlaté a vyjdou o třetinu levněji než pendolino, iDnes.cz, 11. 12. 2010
  8. ^ Pierwszy Flirt z Siedlec dla Leo Expressu, Rynek Kolejowy, 6. 2. 2012
  9. ^ [1]
  10. ^ Josef Petrák: LEO Express převzal od výrobce první jednotku FLIRT, ŽelPage, 5. 2. 2012
  11. ^ Leo Express dostal první vlak, v prosinci vyjede z Prahy do Ostravy, ČT24, 3. 2. 2012, ČTK
  12. ^ Štefek, Petr. “První elektrická jednotka řady 480 pro Leo Express již v Česku”. Stránky přátel železnic. 2012年5月23日閲覧。
  13. ^ Nová souprava LEO Express se poprvé předvedla v Česku, LEO Express, 24. 5. 2012
  14. ^ LEO Express má už druhou soupravu, LEO Express, 18. 5. 2012
  15. ^ Vlak společnosti Leo Express už absolvoval první zkušební jízdu, [www.financninoviny.cz Finanční noviny], 12.10.2012
  16. ^ a b c d e f g h i j k l m n Rostislav Jančar: Leo Express odtajnil vlaky. Černá puma je rychlá jako pendolino, LEO Express, 24. 5. 2012
  17. ^ a b c d Cestující mohou na unikátních sedadlech ve vlacích LEO Express i rodit (PDF) , le.cz, tisková zpráva z 15. 6. 2012, PDF 240 kB
  18. ^ V nových vlacích LEO Express bude možné objednávat elektronicky a být stále on-line, LEO Express, 1. 3. 2012

関連項目[編集]

外部リンク[編集]