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JR東日本E751系電車

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JR東日本E751系電車
JR東日本E751系 特急「つがる」(2011年7月12日 / 青森駅)
JR東日本E751系 特急「つがる」
(2011年7月12日 / 青森駅)
編成

6両編成 (4M2T:2010年まで)

4両編成 (2M2T:2011年から)
営業最高速度 130 km/h
設計最高速度 140 km/h
起動加速度 2.0[1] km/h/s
減速度 5.2[1] km/h/s(常用最大)
5.2[1] km/h/s(非常)
編成定員 378人(普)+16人(グ)=394人(6両編成)
全長 21,500 (20,500) mm
全幅 2,946 mm
全高 3,550 mm
車体材質 アルミニウム合金
編成質量 196t
軌間 1,067 mm
電気方式 交流20,000V (50Hz)
編成出力 145kW×16 =2,320kW
駆動装置 TD平行カルダン駆動方式
制御装置 VVVFインバータ制御IGBT素子
制動方式 電気指令式ブレーキ
回生ブレーキ
抑速ブレーキ
耐雪ブレーキ
保安装置 ATS-Ps列車防護無線装置
製造メーカー 東急車輛製造近畿車輛

E751系電車(E751けいでんしゃ)は、東日本旅客鉄道(JR東日本)の交流特急形電車である。

概要

東北地区の新幹線連絡輸送に使用する485系電車の置き換え用として開発された車両である。

1999年平成11年)から2000年(平成12年)に近畿車輛東急車輛製造で6両編成3本(18両)が製造され、2000年(平成12年)3月11日盛岡駅 - 青森駅間の特急スーパーはつかり」として営業運転を開始した[2]2002年(平成14年)12月1日東北新幹線盛岡駅 - 八戸駅間開業以降は、主に特急「つがる」(八戸駅 - 青森駅・弘前駅間)で使用をされた。

東北新幹線八戸駅 - 新青森駅間が延伸開業した2010年12月4日以降、特急「つがる」は青森駅 - 秋田駅間の運転となり、本車両は同年12月3日をもって運用を一時離脱していたが、2011年4月23日以降、4両編成に短縮した上で再度「つがる」に使用されることとなった[3]

構造

E653系をベースとしたアルミニウム合金の大形中空押出型材を用いたダブルスキン構造により構成される車体構造を有する。

前頭部もE653系同様に高運転台だが、前照灯は着雪を考慮しE653系より高い位置に設置されている。この前照灯の下には愛称表示器が設けられており、「スーパーはつかり」に充当されていた2002年以前は「Hatsukari」、以降は「Tsugaru」を表示する。

エクステリアは、明るく、暖かいイメージの暖色系を基本としており、車体下部が「北東北の秋の紅葉」をイメージした紅色、車体上部が白色で塗り分けられ、その境界に「青い海の色」をイメージしたブルーの細帯が配され、側窓上部には「稲穂の黄金色」をイメージした黄色が配される[2]。車体側面の行先表示器は3色LED式で行先・愛称のほか号車番号を表示する。

インテリアも同様に温かみある色彩デザインが意識されており、ガラスの仕切り扉など近代的なイメージでまとめられたE653系とは趣が異なる。客室はE653系の普通車モノクラスと異なり、半室のグリーン室がクロハE750形に設定された。グリーン席の座席は従来運用していた485系を踏襲して横2列+2列配置である。普通車はE653系と共通の座面スライド式リクライニングシートで、座席の前後間隔(シートピッチ)もE653系と同一の 910 mm である。これも485系電車と同一だが、座席スライド機構の採用・背面部やフレームのスリム化・座席下部の空間に足を伸ばせる構造とするなど居住性の向上が図られた。

電気機器も、IGBT素子を使用したVVVFインバータ制御装置主電動機電動車ユニットの構成などはE653系と共通だが、本系列は交流 (20 kV / 50 Hz) 専用として設計され、直流電化区間で必要な回路構成は省略された。

暖房容量の増強・出入り口の隙間対策・床下配管の保護など寒冷対策はE653系に比し強化された。当時海峡線内で使用されていた保安装置(ATC-L型)は準備工事のみで未設置のため、青函トンネルは走行できない。

形式別詳説

以下は特記ない限り新製時の仕様である。

クハE751形
新製時の盛岡・弘前方先頭車として1号車に組成される制御車。後述の方転・編成短縮後は青森方4号車に組成される。
室内は普通車68席で、空気圧縮機を備える。3両 (1 - 3) が在籍する。
モハE750形

中間電動車で、同番のモハE751形とユニットを組む。室内はいずれも普通車72席である。

  • 基本番台 (1 - 3)
新製時4号車として組成。共用トイレ・男子用トイレ・洗面所を設置する。
  • 100番台 (101 - 103)
新製時2号車として組成。後述の方転・編成短縮後は3号車に組成される。共用洋式トイレ・男子小用トイレ洗面所を設置する。
モハE751形

中間電動車で、パンタグラフ主変換装置を搭載し、同番のモハE750形とユニットを組む。室内はいずれも普通車72席である。

  • 基本番台 (1 - 3)
新製時5号車として組成。テレホンカード専用の公衆電話清涼飲料水自動販売機を設置する。
  • 100番台 (101 - 103)
新製時3号車として組成。後述の方転・編成短縮後は2号車に組成される。業務用室を設置する。
クロハE750形
新製時、青森方先頭車として、6号車に組成された半室グリーン席構造の制御車。後述の方転・編成短縮後は秋田方1号車に組成される。座席数は普通席22席(2席は車椅子対応)、グリーン席16席。車椅子対応トイレ・男子小用トイレ・洗面所・車内販売準備室・多目的室を設置する。3両 (1 - 3) が在籍する。

改造・組成変更

足回りの耐寒機能強化改造と前面排障器(スカート)の形状変更後のE751系
(2009年8月4日 / 八戸駅)
耐寒機能強化改造
先述のようにE653系と比べ強化された耐寒機能を有していた本系列ではあるが、2006年(平成18年)末から2007年(平成19年)初頭にかけ全編成が順次郡山総合車両センターに入場し、前面排障器(スカート)の形状変更と足回りの耐寒強化改造工事が施工されている。
方向転換・編成短縮
2010年12月4日改正に伴う「つがる」の運行形態変更に伴い、車両は当面全列車485系3000番台電車を使用することになった[4][リンク切れ]。これにより運用を離脱していた2011年2月に、スーパー白鳥用の789系とグリーン車位置を統一(新青森・函館・秋田方)するため順次方向転換と号車番号の変更が行われた。編成も0番台のモハユニットを抜いて短縮し、4両編成3本に組成され2011年4月23日に運用に復帰した。なお、編成から外れた0番台のモハユニット6両は保留車とされていたが、2015年11月30日付で全車廃車となった[5][6][要ページ番号]

編成・運用

2016年3月26日ダイヤ改正時、同日付で青森車両センター盛岡車両センター青森派出所へ改組されたことに伴い、12両全車が秋田車両センターに転属した[7]

2016年3月ダイヤ改正時点の運用は以下の通り[8][9][10]

  • 特急「つがる」(秋田駅 - 青森駅)
    • 下り(青森行き):1号・3号・5号
    • 上り(秋田行き):2号・4号・6号

現在の編成

A-101 - A-103 の3編成で運用している。
編成番号 形式・車両番号
← 秋田
青森 →
1 2 3 4
クロハ
E750

-0
モハ
E751

-100
モハ
E750

-100
クハ
E751

-0
A-101 1 101 101 1
A-102 2 102 102 2
A-103 3 103 103 3

過去の運用・編成

E751系特急「スーパーはつかり」(2002年、青森駅にて)
新製時の姿で走行するE751系特急「つがる」 (2006年6月21日、東北本線(現:青い森鉄道線)浅虫温泉-西平内にて)

新造時点では6両編成3本(18両)が青森車両センターに配置されていた。

2000年(平成12年)3月11日の運転開始から、2002年11月30日まで、盛岡~青森間の速達型列車「スーパーはつかり」として7往復に充当された。これにより八戸ー青森間では一部充当列車で最高速度130km/hでの運転が開始され、盛岡 - 青森間が最速1時間58分となり、10分短縮される(途中停車駅は八戸・三沢のみ)[2]

2002年12月1日から2010年12月3日までは6両編成で組成され、最末期は以下の列車で使用されていた。

  • 特急「つがる」
    • 下り(青森・弘前行き):43号・7号・13号・17号・23号・29号・33号
    • 上り(八戸行き):2号・8号・12号・16号・22号・28号・98号
  • 普通列車
    • 津軽線:1往復(青森駅 - 蟹田駅)
    • ※これらは車両検査や故障により485系で代走する場合があった。
  • 臨時列車
編成
A-101 - A-103 の3本で運用していた。2007年3月18日から全車禁煙となった。
編成番号 形式・車両番号
← 弘前・八戸
青森 →
クハ
E751

-0
モハ
E750

-100
モハ
E751

-100
モハ
E750

-0
モハ
E751

-0
クロハ
E750

-0
A-101 1 101 101 1 1 1
A-102 2 102 102 2 2 2
A-103 3 103 103 3 3 3

その他

出場回送中のEF81形+E751系

同系列は新製以来全般検査要部検査郡山総合車両センター(←郡山工場)で施工しており、当初は所属の青森から東北本線経由で入場していたが、2002年12月の盛岡~八戸間経営分離以降、入出場の際は、奥羽本線 - 羽越本線 - 上越線 - 高崎線 - 武蔵野線 - 常磐線田端信号場駅経由) - 東北本線と、新潟地区や首都圏を大回りする経路で配給列車として回送していた。これは経営分離により自社線内のみの運転が必須となる配給列車は設定できず、仮に設定できた場合でも同区間の通過には線路使用料を支払う必要があること。また貨物列車による甲種車両輸送ではJR貨物に輸送費を支払う必要があることに起因する。さらに田沢湖線や奥羽本線新庄以南は標準軌であること、北上線・陸羽東線磐越西線西部区間は非電化のためEF81形によるスルー運転は不可能となることから上記経路による運行となっていた。

脚注

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  1. ^ a b c 日本鉄道車両工業会「車両技術」220号「JR東日本 E751系特急形交流電車」記事。
  2. ^ a b c 東北線特急「スーパーはつかり」運転開始”(プレスリリース)、東日本旅客鉄道、1999年12月17日、(2016年9月17日閲覧)
  3. ^ “特急「つがる」へのE751系車両導入について” (日本語) (PDF) (プレスリリース), 東日本旅客鉄道・秋田支社, (2011年4月19日), オリジナル2011年7月20日時点によるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20110720032707/http://www.jreast.co.jp/akita/press/pdf/20110419-2.pdf 2016年6月17日閲覧。 
  4. ^ 2010年12月ダイヤ改正について - 東日本旅客鉄道秋田支社プレスリリース 2010年9月24日
  5. ^ 鉄道ファン編集部、2016、「JR旅客会社の車両配置表」、『鉄道ファン』56巻(通巻663号(2016年7月号))、交友社 p. 39(別冊付録)
  6. ^ 鉄道ジャーナル』2016年3月号「車両基地」記事。
  7. ^ 鉄道ファン編集部、2016、「JR旅客会社の車両配置表」、『鉄道ファン』56巻(通巻663号(2016年7月号))、交友社 p. 40(別冊付録)
  8. ^ JTBパブリッシング発行、「JTB小さな時刻表」2016年春号、p.100。
  9. ^ “2016年3月ダイヤ改正について” (日本語) (PDF) (プレスリリース), 東日本旅客鉄道・秋田支社, (2015年12月18日), オリジナル2015年12月19日時点によるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20151219024055/http://www.jreast.co.jp/akita/press/pdf/20151218-1.pdf 2016年6月17日閲覧。 
  10. ^ また、2016年3月ダイヤ改正以前の特急「つがる」の2往復分は改正時に普通・快速列車に置き換えられている。

関連項目

外部リンク