JR北海道キハ261系気動車

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キハ261系気動車(キハ261けいきどうしゃ)[注釈 1]は、北海道旅客鉄道(JR北海道)が運用する特急形気動車である。本系列には1998年平成10年)から製造され、宗谷本線特急列車に使用される基本番台と、2006年(平成18年)から製造され、石勝線根室本線および函館本線室蘭本線の特急列車に使用される1000番台があり[注釈 2]、それぞれ相違点が多いため、本項目では両番台を分けて述べる。

基本番台[編集]

キハ261系 基本番台
キハ261系基本番台 特急「スーパー宗谷」(2010年2月4日、函館本線 白石駅 - 苗穂駅間)
キハ261系基本番台 特急「スーパー宗谷
(2010年2月4日、函館本線 白石駅 - 苗穂駅間)
基本情報
運用者 JR logo (hokkaido).svg 北海道旅客鉄道(JR北海道)*
製造所 富士重工業
製造年 1998年 - 2001年
製造数 14両
運用開始 2000年3月11日[資料 1]
投入先 札幌駅 - 旭川駅 - 稚内駅間(函館本線宗谷本線
主要諸元
軌間 1,067 mm狭軌
最高運転速度 120 km/h[注釈 3]
設計最高速度 130 km/h
編成定員 204名(4両編成)
車体長 21,670mm
車体幅 2,800mm
車体高 4,012mm
車体材質 ステンレス(前頭部のみ普通鋼
台車 N-DT261形・N-TR261形(ヨーダンパ軸梁式ボルスタレス台車
車輪径 810 mm
動力伝達方式 ディーゼル液体式
機関 N-DMF13HZH形 ×2基 / 両[注釈 4]
機関出力 460ps/2,100rpm
変速機 N-DW16A形
変速段 変速1段 直結4段(パワーオン制御付 最終減速比1.860)
発電機 N-DM283G3形(25kVA) ×2台 / 両[注釈 4]
編成出力 3,220ps(4両編成)
制動装置 電気指令式空気ブレーキ
機関排気ブレーキ併用)
保安装置 ATS-SNATS-DN[注釈 5]EBTE
2014年8月30日以降全線で車体傾斜装置を停止[資料 2]
SE-104編成を除き、北海道高速鉄道開発が保有
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1998年(平成10年)から2001年(平成13年)にかけて富士重工業で全14両が製造されたグループである。

製作・増備の経緯(基本番台)[編集]

JR北海道は本系列以前に、非電化線区においては、室蘭本線函館本線経由の特急「スーパー北斗」用のキハ281系気動車や、石勝線根室本線経由の特急「スーパーおおぞら」等用のキハ283系気動車といった、制御付自然振子式の車体傾斜装置を搭載する特急形気動車を開発・投入し、走行する線路自体も改良することで、高速運転による大幅な速度向上、サービスアップを実現した。

そのような中で、道内では最後まで優等列車が「宗谷」等の急行列車のみとなっていた宗谷本線についても、1997年(平成9年)にJR北海道と北海道ほか沿線自治体[注釈 6]が出資する第三セクター北海道高速鉄道開発」を事業主体とした、旭川駅 - 名寄駅間の線路改良工事(最高速度を95km/hから130km/hへ引き上げ)が着工され、2000年(平成12年)に竣工することとなった。

しかし、宗谷本線は北海道随一の酷寒地を走行する気象条件の厳しい路線であることに加え、輸送密度が非常に低い区間[注釈 7]であり、車両についても北海道高速鉄道開発による保有・貸し付け[注釈 8]を行うことから、コストパフォーマンスに優れた車両が要請された[1][注釈 9]

このため、新たに、空気ばねを用いた比較的簡素な車体傾斜装置を持つ本系列が開発され、1998年(平成10年)に落成した試作車による走行試験ののち、2000年(平成12年)3月11日ダイヤ改正で従前の急行列車を再編した札幌駅 - 稚内駅間の特急「スーパー宗谷」として営業運転を開始した。2017年(平成29年)3月4日ダイヤ改正における宗谷本線系統の特急列車再編後も、特急「宗谷」「サロベツ」として引き続き同線系統の列車で運用されている。

なお、宗谷本線高速化事業における車両(12両)の調達費用は21億円であり、うち6.4億円は自治体が負担した[資料 3]

仕様(基本番台)[編集]

特記ない限り試作車登場時の仕様を述べる。基本構造の多くは車体傾斜制御装置搭載の通勤型気動車キハ201系をベースとし、製造コスト低減を図っている[1][3]

内外装デザインは、1990年(平成2年)10月からJR北海道と提携関係にあったデンマーク国鉄 (DSB 現:デンマーク鉄道) との鉄道車両における共同制作第一号であり[3][4][注釈 10]、DSBから内装カラーリング・材質のアドバイス、グリーン席のシートデザイン・外装カラーリングの提案を受けている[1]

エクステリア[編集]

量産車登場時に設定された先頭部ロゴ

軽量構造のステンレス製構体を採用するオールステンレス車両であり、ビード付きのヘアライン仕上げとしている[5]。ただし、前頭部のみ普通鋼製である[3]。車体傾斜を実施するため、建築限界に収まるよう車体断面は客室窓下辺から上方が台形状に窄まる形状としている。

前頭部はキハ281・283系と同様、前面に貫通扉を設けた高運転台式とし、下部は踏切事故などに備えた衝撃吸収構造としている。スカートはキハ201系の排雪機能とキハ283系のシカ衝撃対策をベースとした形状としている[1]前照灯HIDランプシールドビーム)は正面下位の左右に設けるほか、運転台直上にも2灯の全6灯を設ける。尾灯は運転台の風防内部に左右各1灯を設置する。また、正面貫通扉上にはEL板による愛称表示器が設置されている[3][注釈 11]。先頭部の幌は731系電車・キハ201系気動車と同様の自動幌装置を採用している。

客用扉は先頭車が片側2ヶ所、中間車が片側1ヶ所に設ける。うち、先頭車の前位寄りのものはキハ281・283系同様、乗務員室扉と兼用する。幅は先頭車前位寄りのみ700mm、その他は900mmである[3][5]。客用扉はキハ281・283系のプラグ式ではなく、引き戸式のものを装備するが、戸袋へ侵入した氷雪の凍結による開閉不良を防止するため、ドアレールのヒーターに加え、戸閉め後、速度15km/h以上になると扉室内側の4か所に設置した空気シリンダーで車体外側の気密ゴムに向かって押圧密着させて気密性を高める「押さえシリンダー式ドア[資料 4]」を採用している[3][注釈 12]。また、低床ホームに対応するステップを装備している。

外部塗色はキハ281・283系を踏襲したブロックパターンとし、前頭部と客用扉周囲がコバルトブルー、塗装境界部にはJR北海道のコーポレートカラーである萌黄(ライトグリーン)の縦帯を配している。客用扉の窓周りから車体の戸袋部までの部分はアクセントとして黄色[注釈 13]としている[6]。前頭部側面には量産車登場後 "Tilt261 Active Air Suspension System "ロゴマークを配したが、後に変更されている(後述)。

側面の行先・種別・号車表示器はキハ283系で3色LEDとなっていたが、本番台では幕式の行先表示器に列車種別・列車名と行き先、別途客用扉付近に設置したサボ式プレートに号車と座席種別を表示する方式(785系と同様)が採用されている。


機器類[編集]

キハ260形(100番台)の
N-DT261形台車
(2007年10月、札幌駅)
(函館本線岩見沢 - 札幌間、2001年1月2日)

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設計段階において、札幌駅 - 旭川駅間で電車特急と協調運転を行う構想があった[注釈 14]ことや、電車主体の札幌圏に対応する必要性を踏まえ、電車特急とほぼ同等の走行性能(最高速度130km/h)を確保し、基本の4両編成での定格出力は 3,220ps(約 2,400kW)に達する。

駆動機関は直噴式のN-DMF13HZH形ディーゼルエンジン(定格出力 460ps/2,100rpm、ターボチャージャー付)を搭載する。通勤車両のように大幅な定員変動がないため、価格抑制と重量軽減の観点から、キハ201系のN-DMF13HZE形から出力を10ps向上させる代わりにキハ260形100番台は1基、他車両は2基搭載とされた[3][6]

液体変速機は変速1段・直結4段、パワーオン制御[注釈 15]付きの N-DW16A形であり、変直切替は車両ごとに自動制御される[1]

台車はキハ201系のN-DT201形をベースとした軸梁式ボルスタレス台車ヨーダンパ付き)で、動台車がN-DT261形、付随台車がN-TR261形と呼称される。重心を下げるため、新製時車輪径はキハ283系・キハ201系などと同様810 mm としている[3]

ブレーキ装置電気指令式空気ブレーキで、機関ブレーキ排気ブレーキを併用する。基礎ブレーキ装置は苗穂工場製の特殊鋳鉄制輪子[注釈 16]を採用した両抱き式踏面ブレーキで、どのような条件においても130 km/h から十分な余裕をもって600 m 以内での停止が可能である[6]。また、各軸ごとに滑走・再粘着制御(マルチモード制御)が行われる[3]

空気圧縮機は車体傾斜の応答性向上・1エンジン車が含まれることを考慮し、気動車では初めてC1000形(C1000H)を採用している[1][3]

冷房装置は各車屋根上に集中式のもの(30000kcal/h)を搭載している。これについてはキハ201系と同様の温風暖房機能も搭載したものとしている[1]

連結器は後述するユニット間のみ半永久連結器、そのほかは密着連結器としている[3]

車体傾斜装置[編集]

曲線通過時の遠心力を緩和し、乗り心地を損なわず高速通過を可能とするため、車体傾斜装置が装備されていた。本系列では従来のJR北海道の車体傾斜式特急型気動車で用いられた制御付自然振子方式ではなく、キハ201系が採用した、川崎重工業開発の空気ばねによるものを搭載する[8][9]。仕組みについては以下の通り[3][9][8]

  • 曲線に差し掛かると、先頭車両に搭載したジャイロセンサー角速度センサー)により車体のヨーイング角速度と走行速度を検知する。
  • 制御装置では、検知されたヨーイング角速度と走行速度から曲線の方向・角度を求め、加えて内蔵された加速度センサーから左右加速度を求め、傾斜角度を決定。
  • 傾斜に当たっては、各車両に2基ずつ搭載された車体傾斜電磁弁により、台車外軌側の台車枕ばね(空気ばね)内圧を高め、車体を傾斜させる(通常2度、最大3度)。
  • 目標の傾斜角度が実現しているかは、高さ調整弁(レベリングバルブ、LV)に内蔵された車高センサーで検知。
  • 後部車両は先頭車両で検知された情報を引き通し線で受信し、先頭車両から自車までの距離および走行速度を考慮し傾斜させることで、時間的遅れを補償する。
    • 先頭車については曲線検知遅れは補償できないため、遠心力による外軌側空気ばねの一時的つぶれによる車体上昇遅れを補償するため、常に台車を車体に対して平行にする制御(車高連続制御)を実施。

使用時の曲線通過速度は、基本通過速度および他形式と比較して以下の通り[8][注釈 17]。なお、MR圧向上、配管径拡大、電磁弁容量向上により応答性を上げるなど、性能を向上させたことで[1][3]、キハ201系のものと比較し2倍の空気ばねストロークの伸縮速度(30mm/sec 以上)を確保し、ほとんどの曲線において緩和曲線通過中に目標傾斜角2度まで傾斜可能としている[8]

基本通過速度および他形式と比較した曲線通過速度
曲線半径(m) 150≦R

<200

200≦R

<250

250≦R

<300

300≦R

<350

350≦R

<400

400≦R

<450

450≦R

<500

500≦R

<600

600≦R

<700

700≦R

<800

800≦R

<1000

1000≦R
基本通過速度(km/h) 45 50 60 65 70 75 80 85 90 95 100 105
キハ183系気動車 0 +10
785系電車 0 +15 +20 +25
キハ261系気動車(車体傾斜使用) 0 +15 +20 +25
キハ281・283系気動車(制御付振子) 0 +20 +25 +30

車内設備・インテリア[編集]

室内設備はキハ283系をベースとするが、デザインはDSBデザインの考え方に基づいて設計されている[3]

客室[編集]
キロハ261-201のグリーン客室(2017年8月13日)

Mcs車の稚内方半室をグリーン客室としたほかは普通客室で構成され、座席はいずれもフリーストップ式のリクライニングシートである。

グリーン客室の座席は横1+2列・ピッチ1,145mmの配置で、ヘッドレスト・アームレスト・フットレストを装備し、表地に青色の牛革、肘掛に難燃加工を施した白木を用いている。テーブルは肘掛に収納されている。また窓側席にはパソコンコンセントが設置されている。客室窓は座席ごとに設け、ロール式のカーテンを装備する。天井の配色は全面深い青としている[3]

普通客室の座席は横2+2列・ピッチ960mm間隔の配置で、テーブルは座席背面に設けている。座席モケットは車両ごとに色調を赤・緑・青のいずれかで統一している(後述)。客室窓は2列で1枚を共用するが、中央に縦棧を設け、列ごとにロール式のカーテンを装備する。天井は荷物棚部分が白色・天井部が青である[3]

客室照明は明暗を強調するため、スリット入りの照明カバーに格納した蛍光灯と、ハロゲンランプによるダウンライトを交互に設置する。うち、グリーン室については温かみを持たせるため蛍光灯を電球色とし、荷物棚下には読書灯を装備する。なお、ダウンライトはデッキ部でも多用されている[1][3]

床の敷物はグリーン客室がじゅうたん、普通客室はポリ塩化ビニル製であり、いずれも空間を広く見せるため、菱形模様(ダイヤゴナルパターン)としている[1][3]

室内の内妻仕切り壁は天然木の突板にアルミ板を張ったものとなっており、鴨居部にはLEDランニング方式の車内案内表示装置を設け、停車駅・設備案内のほかFM文字多重放送(2016年(平成28年)9月30日終了[資料 5])を実施する。仕切扉はタッチセンサー式の自動扉である[3]

その他設備[編集]

運転台は左手操作式ワンハンドルマスコンを採用する。機器配置はキハ283系とほぼ同一としている[3]。タッチパネル式のモニタ装置も搭載し、各車両の機器状態を常時監視するほか、故障発生時の項目名・処置の表示や、故障データの記録を行う。また、空調や室内灯の制御も画面から可能であり、列車番号の入力により側面表示器・自動放送・車内表示器を自動で設定することができる[1]

先頭部の前面貫通扉と出入台との間は、キハ281・283系と同様、当初増結時以外も通路として乗客に開放し、貫通扉の窓より前面展望を楽しむことも可能であった[注釈 18]

また、中間車には車両基地等での入換時に使用される簡易運転台を装備する[注釈 19]。なお、簡易運転台は通常時はシャッターで仕切られている。

便洗面所は各中間車に設けられており、うち、M1車のものは移動制約者対応としている。

Msc車の普通室とグリーン室の中間には業務用室、業務用扉のある車販準備室(カウンター付き)を備える。また、喫煙スペースが車販準備室の向かいに設置された。

また、各車両の客用扉にはJR北海道の特急型では初採用となるドアチャイムを装備する[3]

編成・形式(基本番台)[編集]

以下、方面を示す場合、札幌駅在姿を基準とする。

同番号の先頭車 + 中間車(簡易運転台付)の2両でユニットを構成しており、札幌方先頭車を含むユニットと稚内方先頭車を含むユニットを組み合わせた4両が基本組成となる。増結はいずれかのユニットを基本組成の前後に連結することで行われる。

量産車登場後に編成番号がユニット単位で付番され、識別記号「SE(=Soya Express[1])」を冠し「SE-xxx(車両番号)」と表す。

SE-100編成 (101 - 104)
キハ261形100番台(キハ261-104 稚内駅) キハ260形100番台(キハ260-104 稚内駅)
キハ261形100番台
(キハ261-104 稚内駅)
キハ260形100番台
(キハ260-104 稚内駅)
基本組成の小樽方に使用。以下の車両番号が100番台の2両で構成される。
キハ261形100番台 (Mc)
小樽方の先頭となる普通車(定員56名)。自重は43.8t。座席は青色。先頭部の貫通路には自動幌装置を装備する[3]
キハ260形100番台 (M1)
中間に組成される普通車(定員51名)。自重は39.2t。座席は緑色。小樽方車端部に移動制約者対応の洗面所一体型洋式トイレと喫煙スペース(量産車から。現在は撤去)を設け、客室に車椅子対応座席を1席設けている。稚内方の車端部には簡易運転台付の車掌室と自動販売機の設置用スペース[5]を設け、車掌室の向かい側は開放式の車掌台としている。この車両のみ駆動機関は1基のみ搭載である。


SE-200編成 (201 - 203)
キハ260形200番台(キハ260-203 稚内駅) キロハ261形200番台(キロハ261-203 稚内駅)
キハ260形200番台
(キハ260-203 稚内駅)
キロハ261形200番台
(キロハ261-203 稚内駅)
基本組成の稚内方に使用。以下の車両番号が200番台の2両で構成される。
キハ260形200番台 (M2)
中間に組成される普通車(定員60名)。自重は43.3t。座席は赤色。稚内方の車端部に洋式トイレ洗面所を備える。
小樽方の車両端部には簡易運転台つきの電話室が設けられている。
キロハ261形200番台 (Mcs)[注釈 20]
稚内方の先頭車で、グリーン客室(9席)と普通客室(28席)合造車(定員37名)。自重は44.8t。普通客室の座席は青色。
普通客室とグリーン客室の中間には業務用室、カウンター付きの車販準備室、喫煙スペース(現在はフリースペースとして使用)を備える。


編成・車両一覧[編集]

全車富士重工業製。

基本番台編成表(SE-100編成)
編成
番号
キハ260
(M1)
キハ261
(Mc)
落成日 現行
配置
所有会社 備考
SE-101 101 101 1998年12月03日[10] 苗穂 北海道高速鉄道開発 試作車
SE-102 102 102 1999年12月04日[11]  
SE-103 103 103 1999年12月24日[11]  
SE-104 104 104 2001年10月11日[12] 北海道旅客鉄道  
基本番台編成表(SE-200編成)
編成
番号
キロハ261
(Mcs)
キハ260
(M2)
落成日 現行
配置
所有会社 備考
SE-201 201 201 1998年12月03日[10] 苗穂 北海道高速鉄道開発 試作車
SE-202 202 202 1999年12月04日[11]  
SE-203 203 203 1999年12月24日[11]  

改造・仕様変更(基本番台)[編集]

量産車での変更・追加点
試作車での試験結果等を受け、量産車では先述したほか以下の点を変更した[1]
  • 普通車客室妻壁テーブル下のマガジンラックの形状を変更。グリーン車にも妻壁テーブルを設置。
  • 客室内に広告枠を新設。
  • 客室内外の状況が相互にわかるよう、仕切り戸の曇りガラスを透明ガラスとフィルムによる処理に変更。
  • 妻壁の木目化粧板をシカモアからハードメイプルに変更、汚損防止のためフィルム貼り付け。
  • 床材のひし形模様の明暗を強調。
  • ダウンライトの照度を変更(60W→40W)。これに伴い電源電圧を24Vから20Vに変更。
  • 天井が暗く見えたため、天井FRPのスリットの形状を変更。
  • M1車トイレ脇の通路に喫煙コーナー(電子式エアクリーナー設置)を新設(営業開始時喫煙車がM2車のみとなったため)。車掌室腰掛の配置・構造を変更。
  • M2車便所のベビーベッドを拡大。
  • 出入り台に、足元すべりを防止するくつずりを設置(試作車では2か所のみ試行)。
  • 運転室の室温上昇防止のため、前面ガラスにUVコーティング(試作車はMcs車のみ試行)。
  • 冷房装置について、試作車はキハ201系と同様のN-AU201形を搭載したが、2室構造となっているMcs車において各部屋の温度調整の問題が発生したことから、量産車では各部屋ごとに室内温度を制御できるN-AU201A形を開発。
  • 台車について以下の点を改良
    • 押圧低減のため軸箱支持ゴムのばね定数見直し
    • 着氷雪によるブレーキ不緩解防止のためブレーキ装置の水平てこに雪切り(ナイフエッジ)等を追加
  • 駆動装置の水温継電器・変速機の湯温継電器をセンスビーからサーミスタに変更。
  • 床下の燃料・潤滑油フィルター・温調弁に氷塊による破損を防止するカバーを設置。
  • 変直切替は各車ごとの制御としていたが、クラッチ投入時の衝撃が大きいことから、衝撃防止のため1エンジン車を含むSE-100編成については編成内2車で同期制御を実施。
側窓強化改造
基本番台の客室窓は製造当初複層ガラスのみの構造であったが、1999年(平成11年)冬以降、北海道内において冬季間に車両に付着した雪氷が走行中に落下し、線路のバラストを跳ね上げ、窓に当たり破損、乗客が負傷する事故が発生したことから、2000年(平成12年)度から本番台を含む120km/h以上の速度で走行する列車に対し、客室窓外部にポリカーボネート製の透明保護板を追設する改造が行われている[資料 4]。本番台についてはこの時点で落成していたSE-101 - 103、SE-201 - 203の各編成に対して実施されている。改造日については下表のとおり[13]
編成番号 車両 施行日 施工所
SE-101 キハ261-101 2000年09月26日 苗穂工場
キハ260-101 2000年09月22日
SE-102 キハ261-102 2000年10月16日
キハ260-102
SE-103 キハ261-103 2000年12月05日 苗穂運転所
キハ260-103 2000年12月07日
SE-201 キロハ261-201 2000年09月02日 苗穂工場
キハ260-201 2000年09月04日
SE-202 キロハ261-202 2000年11月09日
キハ260-202
SE-203 キロハ261-203 2000年12月12日 苗穂運転所
キハ260-203 2000年12月14日
増備車(SE-104編成)
基本番台は当初4両編成3本(12両)のみで運用され、増結運用時の予備車がない状態であったが、2001年(平成13年)10月11日付で1ユニット2両(SE-104編成)が追加新造され、同年11月1日から営業運転に投入されている[資料 6]。この編成のみJR北海道の自社保有であり、座席への手すり設置、肘かけの大型化、補機駆動装置への定速回転装置設置[5]など細部仕様に差異がある。
喫煙スペース灰皿撤去
2006年(平成18年)3月18日の道内特急全面禁煙化に伴い[資料 7]、Mcs車・M1車の喫煙スペースについては、灰皿を撤去しフリースペースとしている。
公衆電話撤去
M2車電話室のカード式公衆電話は、2009年(平成21年)10月1日以降使用停止となり、撤去されている[資料 8]
車体傾斜装置使用取りやめ
「HET261」に変更されたキハ261系基本番台の先頭部ロゴ
2014年(平成26年)8月30日ダイヤ改正をもって、軌道や車両への負担軽減、機器トラブルの防止を目的として、本系列の車体傾斜装置の使用は取りやめられた[資料 2]
そのため、先頭車ロゴについては"HET 261 Hokkaido Express Train"に順次変更されている[記事 1]

現在の運用(基本番台)[編集]

上:基本編成の稚内方(写真後方)にSE-200編成(増21 - 22号車)を増結した場合。
下:基本編成の札幌方(写真前方)にSE-100編成(5 - 6号車)を増結した場合。

2017年(平成29年)4月1日時点で苗穂運転所に全14両が在籍し、以下の列車で運用される[資料 9]。先述の通り、SE-104編成を除き北海道高速鉄道開発が車両を保有する。

  • 特急宗谷」(札幌駅 - 稚内駅間):1往復
  • 特急「サロベツ」(旭川駅 - 稚内駅間):2往復(1 - 4号)
    • いずれも4両編成を基本とする。増結時は下表のように最大6連まで増結されるが、増結形態により、号車番号と車両設備の対応が異なる。
基本編成
 
← 稚内
旭川・札幌 →
編成 SE-200編成 SE-100編成
号車 1 2 3 4
形式 キロハ261
-200
キハ260
-200
キハ260
-100
キハ261
-100
稚内方にSE-200編成を増結する場合
 
← 稚内
旭川・札幌 →
編成 SE-200編成 SE-200編成 SE-100編成
号車 増21 増22 1 2 3 4
形式 キロハ261
-200
キハ260
-200
キロハ261
-200
キハ260
-200
キハ260
-100
キハ261
-100
札幌方にSE-100編成を増結する場合
 
← 稚内
旭川・札幌 →
編成 SE-200編成 SE-100編成 SE-100編成
号車 1 2 3 4 5 6
形式 キロハ261
-200
キハ260
-200
キハ260
-100
キハ261
-100
キハ260
-100
キハ261
-100

沿革(基本番台)[編集]

  • 1998年平成10年)12月3日:試作車4両が落成し、苗穂運転所に新製配置[10]。同年12月から翌1999年(平成11年)度にかけ以下の区間で試験を実施[1][14]
  • 2000年(平成12年)3月11日:同日のダイヤ改正札幌駅 - 稚内駅間の特急スーパー宗谷」2往復(1 - 4号)で営業運転を開始[資料 1]。当初の最高速度は130 km/h。
    • 営業運転開始に際して、量産車8両が1999年(平成11年)12月に落成し、苗穂運転所に新製配置。
    • 導入に伴う加速度向上・名寄以南の最高速度130km/h運転および曲線通過速度の向上[注釈 22]により、札幌駅 - 稚内駅間の直通列車の所要時間はダイヤ改正直前の時点の最速5時間50分(上り「サロベツ」)から最速4時間58分とし、52分短縮(うち、札幌駅 - 名寄駅間で38分短縮)された[3][資料 1][注釈 23]
  • 2001年(平成13年)10月11日:増結用として一部仕様を変更したSE-104編成2両 が落成し、苗穂運転所に新製配置[12]。当該編成は同年11月1日から営業運転を開始[資料 6]
  • 2006年(平成18年)3月18日:同日のダイヤ改正での道内特急全面禁煙化に伴い[資料 7]、喫煙スペースの灰皿を撤去しフリースペース化。
  • 2014年(平成26年)3月15日:同日のダイヤ改正で特急「スーパー宗谷」の最高速度を120 km/hに変更[資料 10]
  • 2014年(平成26年)8月30日:同日のダイヤ改正で本区分番台の車体傾斜装置の使用を停止[資料 2]
  • 2017年(平成29年)3月4日:同日のダイヤ改正で宗谷本線の特急列車運転系統を以下の通りに再編し、いずれも本番台を充当[資料 9][注釈 24]。これに伴い、宗谷本線特急の定期運用からキハ183系が撤退。
    • 特急「宗谷」(札幌駅 - 稚内駅間):1往復
    • 特急「サロベツ」(旭川駅 - 稚内駅間):2往復(1 - 4号)

今後の計画(基本番台)[編集]

JR北海道では2011年(平成23年)に発生した石勝線脱線火災事故以降、車両ライフサイクルを体系化しながらの車両計画を実施しており、そのなかで経年16年、走行距離300万kmを超えた車両については重要機器取替工事時期としている。本番台についても2017年時点ですべての車両が経年16年を超えていることから、2016年(平成28年)度から平成32年度にかけ、機関・変速機等の動力関係の機器類の取替が定期入場時に実施される予定となっている[15]

1000番台[編集]

キハ261系 1000番台
キハ261系1000番台(旧塗装)特急「スーパーとかち」(2007年10月、帯広駅)
キハ261系1000番台(旧塗装)
特急「スーパーとかち」
(2007年10月、帯広駅)
基本情報
運用者 JR logo (hokkaido).svg 北海道旅客鉄道(JR北海道)
製造所 川崎重工業車両カンパニー(構体・台車)
北海道旅客鉄道苗穂工場
(艤装:2006年 - 2009年)
新潟トランシス
(艤装:2013年 - )
製造年 2006年 - 製造中
製造数 67両(2017年4月1日現在)
運用開始 2007年10月1日[資料 11]
投入先 #現在の組成・定期運用(1000番台)節を参照
主要諸元
軌間 1,067 mm狭軌
最高運転速度 120 km/h[注釈 25]
設計最高速度 140 km/h[16]
起動加速度 2.2km/h(乗車率150%時・0 - 60km/h)[16]
車体長

21,670mm(先頭車)
21,300mm(中間車)

※連結面間長さ
車体幅 2,800mm
車体高

4,050mm(先頭車)

4,012mm(中間車)
車体材質 ステンレス(前頭部のみ普通鋼
台車 N-DT261A形(ヨーダンパ軸梁式ボルスタレス台車
車輪径 810mm
動力伝達方式 ディーゼル液体式
機関 N-DMF13HZJ形 ×2基 / 両
機関出力 460 ps / 2,100 rpm
変速機 N-DW16A形
変速段 変速1段 直結4段(パワーオン制御付 最終減速比1.860)
発電機 N-DM283G3形(25kVA) ×2台 / 両
制動装置 電気指令式空気ブレーキ
機関排気ブレーキ併用)
保安装置 ATS-SNATS-DN[注釈 5]EBTE
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2006年平成18年)から製造されたグループで、基本番台から大幅な仕様変更が行われている。なお、本区分は各部に基本番台と互換性を持たない部分があるため、基本番台との混結はできない。

以下、本項中では、本番台の製造年次・形態差等による区分を「次車」として表記する。製造年次との関係は#編成・車両一覧(1000番台)を参照。

製作・増備の経緯(1000番台)[編集]

1997年(平成9年)の道東高速鉄道開発(→北海道高速鉄道開発)を主体とする石勝線根室本線南千歳駅 - 釧路駅間高速化工事の完成後、札幌駅 - 釧路駅間の特急「おおぞら」昼行便(当時6往復)は2001年(平成13年)7月1日ダイヤ改正までに全て制御付自然振子機構を装備するキハ283系での運転となり、高速化(スーパー化)を完了した[注釈 26]。一方、札幌駅 - 帯広駅間の特急「とかち」(当時6往復)については、2000年(平成12年)3月11日から2001年(平成13年)7月1日にかけ2往復をキハ283系により高速化(スーパー化[注釈 27])したのみで、最高速度110 km/h の初期車を含むキハ183系が残存していた。このため、キハ183系を振子式特急気動車よりもコストパフォーマンスに優れるキハ261系で置き換えるため[17]、本番台は、開発・投入された。

2006年(平成18年)の先行製造車落成後、2007年(平成19年)10月1日ダイヤ改正から特急「スーパーとかち」で営業運転を開始[資料 11]し、2009年(平成21年)10月1日ダイヤ改正までに「とかち」系統のキハ183系を全て置き換え「スーパー化」を完了した[資料 12]。以上で一旦増備は終了したが、2013年(平成25年)には2011年(平成23年)5月27日に発生した石勝線脱線火災事故で罹災し廃車となったキハ283系6両の代替として同数が製造された[記事 2]

加えて、2015年(平成27年)からは、前年に開発が中止された新型特急車両(キハ285系)に代わり[資料 13][注釈 28]、「今後のJR北海道における都市間特急の主力車両[資料 14]」として、老朽特急型気動車の置き換えを行うための増備が行われており、2016年(平成28年)3月26日ダイヤ改正から新たに函館駅 - 札幌駅間の特急「スーパー北斗」に投入されている[資料 15]

製造について[編集]

本番台の製造に当たっては、当初、JR北海道社内およびグループ会社の技術力向上・技術継承推進を図る観点から、車体構体と台車を川崎重工業から購入し、搭載機器や内装などの艤装作業は自社の苗穂工場において自社およびグループ会社が担当するノックダウン方式が採られた[5][記事 3][記事 4][注釈 29]

なお、2013年(平成25年)製造の4次車以降、艤装は新潟トランシスが担当している[記事 5][記事 6]

仕様(1000番台)[編集]

特記ない限り1次車登場時の仕様について述べる。1000番台では床下機器配置などは基本番台から踏襲しつつ、構体などは789系電車をベースとした。また、同時期に開発された789系1000番台電車との共通点も多くみられる。

エクステリア[編集]

1000番台のLED式側面行先表示器(日本語表示時)。

基本番台同様の軽量ステンレス製構体(前頭部のみ普通鋼)であるが、789系と同等の仕様となったため、車体側面はビード加工を省略し、表面にダルフィニッシュ仕上げが施されている。前頭部以外の車端部には転落防止幌が設置された。また、前頭部は引き続き貫通構造としたが、先頭車を介した増結は通常考慮しないため、意匠・灯火類配置は789系基本番台とほぼ同一とし、貫通幌は準備工事としている[16][注釈 30]。このため、基本番台と比較して先頭車の車体長さが200 mm 長くなり、全車の車体高さも30 mm 低くなっている[5]。客用扉の配置・寸法・構造は基本番台と同様である。

側面の行先表示器は789系基本番台と同等の、列車名・行先・号車表示・設備表示を一体とした3色LED式(日本語・英語交互表示)とし、サボ受けを廃止した。正面の愛称表示器は789系基本番台同様ロール幕式を用いる。

客室窓は氷塊が跳ね上げるバラストによる破損防止のため、2002年(平成14年)の785系500番台以降登場の特急車と同様、外側にポリカーボネートを用いているが、789系1000番台同様、単層の強化ガラス板とポリカーボネート板を空気層を介して複層構造としたものとしている[16][5][17][注釈 31]。なお、789系を含む電車で導入された床下着雪カバーは、床下に熱源を持つ気動車であることから、導入されていない[資料 4]

また、中間連結部の幌は789系と共通の形状のゴム製のものに変更され、基本番台とは取付部形状が異なり互換性がない[5]

登場時のエクステリアデザインは基本番台と同様ブロックパターンを踏襲したが、客用扉窓 - 戸袋部周囲のアクセントカラーを黄色からオレンジ色[注釈 32]に変更しており、ロゴについても同様であった[5]。なお、これらのエクステリアデザインは2015年(平成27年)以降、順次変更されている(後述)。

機器類・車両性能[編集]

キハ260形(1300番台)の主機関 N-DMF13HZJ形 キハ260形(1300番台)のN-DT261A形台車(2007年10月18日、帯広駅)
キハ260形(1300番台)の
主機関 N-DMF13HZJ形
キハ260形(1300番台)の
N-DT261A形台車
(2007年10月18日、帯広駅)

駆動機関は燃焼室形状を変更したN-DMF13HZJ形(定格出力460ps/2100rpm)とし、燃焼効率向上による有害排出物の低減を図った[5]。また性能向上のため[17]、M1車を含め全車とも機関を2基搭載としている。変速機は基本番台と同一(N-DW16A形)である。台車は軸受の設計を変更し[注釈 33]、140km/h走行対応とした N-DT261A 形とされた[5]

補機駆動装置については、基本番台SE-104編成で採用した定速回転装置(SGAD25M形)を各車2台設置し、電源供給を安定化している[5]

冷房装置については、基本番台と取り付け位置・大きさを共通化したN-AU201B形としている[5]。この冷房装置は環境対応として冷媒を変更(R-407C)したため、冷房能力が26000kcal/hに減少している[17]

補助電源装置は静止型インバータ(N-IV261)形とし、駆動装置等の制御に用いる系統の電圧については、基本番台同様電車との総括運転制御を準備工事としているため[18]、直流100Vとしている[16]

モニタ装置は伝送方式が基本番台と異なり、互換性を持たない[5]

車体傾斜装置[編集]
車体傾斜装置を使用していたころの1000番台「スーパーとかち」
(2008年5月30日 滝ノ下信号場

2013年(平成25年)以前に増備された車両は車体傾斜装置を装備した。基本番台のものから制御装置のモデルチェンジと、傾斜角度の検知に用いる高さ調整弁(LV)装置の改良が行われている[17][18]

なお、2014年(平成26年)8月30日ダイヤ改正をもって本番台の車体傾斜装置の使用は取りやめられ[資料 2]2015年(平成27年)度の増備車(5次車)以降については車体傾斜装置を当初より搭載しない(後述)。

車内設備・インテリア[編集]

ほぼ基本番台と共通であるが、789系などでの改良点が反映されている。また内装パネル類は2004年(平成16年)に行われた「鉄道に関する技術上の基準を定める省令」の解釈変更[注釈 34]に伴い、同時期に製造された789系1000番台と同様、溶融滴下対策として天井パネルを新基準対応のFRP製、小天井パネルをメラミン化粧板へ変更している[5]

客室[編集]
キロ261-1101のグリーン客室(2009年4月8日) キハ260-1102の普通客室(登場時)(2009年4月8日)
キロ261-1101のグリーン客室
(2009年4月8日)
キハ260-1102の普通客室(登場時)
(2009年4月8日)

グリーン客室は1両全車、8列に拡大された。座席は引き続き横1+2配列・1,145mm間隔の牛革張りシートを採用したが、789系基本番台同様、座席肩に手すりを設けている[注釈 35]。コンセントは引き続き窓側のみの設置であるが、2人掛け側については2口の設置としている。また床で使用しているじゅうたんを789系基本番台と同等のウール100%へ変更し、菱形模様ではなくなっている[5]

普通客室の座席は、座席肩に手すりを設けた789系などとほぼ同型の仕様とされ、配置は引き続き横2+2配列・960mm間隔である。座席モケットは緑色と青色の2種類が設定された[5]。なお、座席については一部車両でのちに変更されている(後述)。

なお、客室仕切り戸については、作業性向上のため、789系と同様の制御器一体型としている[16]

その他設備[編集]
1000番台の運転台。ワンハンドルマスコンとタッチパネル液晶式のモニタディスプレイを装備する。
1000番台の乗降口付近。

運転台は基本番台に準じた構成としている。

設備の配置は基本番台を踏襲するが、789系の仕様を取り入れたほか、M3車(後述)が新設されたことにより一部が変更されている。詳細は以下の通り[5][17][16]

  • 増結方式が異なるため、M1車・M2車の簡易運転台は準備工事とする。
  • 各先頭車前位側出入り台に789系基本番台やキハ283系同様の車掌台(戸閉スイッチ・ブザー・非常引きスイッチ)を新設。
    • この関係で先頭部の乗降扉横には開閉可能な小窓が設けられ、乗降扉の引き勝手が基本番台と反対向きとなっている。
  • Mcs車に多目的室を新設。
  • Mcs車の車販準備室は基本番台のカウンター構造ではなく、789系と同様のスタイルに変更。
  • Mcs・M1車に設置されていた喫煙スペースを廃止。
    • なお、先行製造車落成前の2006年(平成18年)3月に道内特急の全面禁煙化が行われている[資料 7]
  • M1車車掌室向かいに設けていた開放構造の車掌台・自動販売機の設置用スペースを廃止。業務用室(密閉構造の車掌台)に変更。
  • 便所を789系と同構造(FRPユニット)に変更。洗面台を廃止し、男子用小便所を新設。
    • 但し、3次車以降一部車両に洗面台が設けられている(後述)。
    • M1車の車いす対応トイレについては形状が台形から長方形となったため、通路のレイアウトを変更。トイレ向かいに車いすスペースを設置。
  • Mcs車とM3車(のちにM2車にも)客室外に大型荷物置場を設置。
  • デッキドア回り内側の配色を、基本番台の青から、789系基本番台と同様の萌黄色に変更。

編成・形式(1000番台)[編集]

以下、方面を示す場合、札幌駅在姿を基準とする。また、車内設備や諸元については特記ない限り1・2次車のものとする。

基本番台と同様、4両編成が基本組成であり、同番号の先頭車 + 中間車の2両がユニットとなっている。ただし、M1車とM2車について方向転換の上、連結位置を入れ替えている[注釈 36]。編成番号はユニットごとに付番され、車両番号に記号「ST(=Super Tokachi[16])」を冠し「ST-xxxx(車両番号)」のように表される。

増結時は、基本組成のユニット間に増結車 (M3車) を1両単位で挿入・組成し、最大10両編成までの組成が可能である[16][記事 7][注釈 37]

ST-1100編成
キロ261形1100番台(1次車)(キロ261-1101 帯広駅) キハ260形1100番台(1次車)(キハ260-1101 新得駅)
キロ261形1100番台(1次車)
(キロ261-1101 帯広駅)
キハ260形1100番台(1次車)
(キハ260-1101 新得駅)
基本編成の帯広・函館方に使用。以下の車両番号が1100番台の2両で構成される。
キロ261形1100番台 (Mcs)
帯広・函館方の先頭となるグリーン車(定員24名)。自重は44.5t。札幌方のデッキと客室の間に多目的室・車販準備室・業務用室・荷物置き場(上段はリネン庫[16])を設ける。
キハ260形1100番台 (M1)
中間に組成される移動制約者対応設備を設けた普通車(定員50名)。自重は43.0t。登場時の座席色は緑色。帯広・函館方にはトイレ(車椅子対応洋式・男子小用)を設ける。小樽方は車掌室(簡易運転台準備工事)と業務用室を設ける[5]。移動制約者対応として、客室の帯広・函館方に車椅子対応座席と車椅子スペースを2席分設けている。2席分となったことにより基本番台のM1車と比べて定員は1名減少している[5]


ST-1200編成
キハ260形1200番台(1次車)(キハ260-1201 新得駅) キハ261形1200番台(1次車)(キハ261-1201 新得駅)
キハ260形1200番台(1次車)
(キハ260-1201 新得駅)
キハ261形1200番台(1次車)
(キハ261-1201 新得駅)
基本編成の札幌方に使用。以下の車両番号が1200番台の2両で構成される。
キハ260形1200番台 (M2)
中間に組成される普通車(定員60名)。自重は43.0t。登場時の座席色は緑色。帯広・函館方には電話室(簡易運転台準備工事)を設けている[5]。小樽方にはトイレ(共用洋式・男子小用)を装備する。3次車以降は後述の仕様変更により、定員が56名となる[19]
キハ261形1200番台 (Mc)
小樽方の先頭となる普通車(定員56名)。自重は43.5t。登場時の座席は青色である[5]


増結車
キハ260形1300番台(2次車)
(キハ260-1305 新得駅)
1両単位でST-1100編成とST-1200編成の中間に挿入・増結する。
キハ260形1300番台 (M3)
普通車(定員60名)。自重は43.0t。グレードアップ工事以前の座席色は青色。車両の向き・構成はほぼキハ260形1200番台と同一であるが、小樽方車端部は増解結を考慮し[17]、妻面の排気管を車外ではなく室内の機器室内に立ち上げた関係で便洗面所の設置位置が客室側に寄っている[16]。帯広・函館方は電話室の代わりに荷物置場を設け、簡易運転台の準備工事も行われていない[5]。1200番台同様、3次車以降は後述の仕様変更により、定員が56名となる[19]


編成・車両一覧(1000番台)[編集]

1000番台編成表(ST-1100編成)
製造
区分
編成
番号
キロ261
(Mcs)
キハ260
(M1)
製造 落成
配置
落成日 現行
配置
転属日
1次車 ST-1101 1101 1101 苗穂 札幌 2006年09月28日[20] 札幌  
2次車 ST-1102 1102 1102 2007年08月22日[21]  
3次車 ST-1103 1103 1103 2009年08月28日[22]  
4次車 ST-1104 1104 1104 新潟 2013年06月26日[23]  
5次車 ST-1105 1105 1105 2015年06月05日[24]  
ST-1106 1106 1106 2015年10月29日[25] 函館 2017年03月04日[26]
ST-1107 1107 1107 2016年02月20日[25]
ST-1108 1108 1108 2016年05月30日[26]
6次車 ST-1109 1109 1109 函館 2016年08月17日[26]  
ST-1110 1110 1110 2016年12月20日[26]  


1000番台編成表(ST-1200編成)
製造
区分
編成
番号
キハ260
(M2)
キハ261
(Mc)
製造 落成
配置
落成日 現行
配置
転属日
1次車 ST-1201 1201 1201 苗穂 札幌 2006年09月28日[20] 札幌  
2次車 ST-1202 1202 1202 2007年08月22日[21]  
3次車 ST-1203 1203 1203 2009年08月28日[22]  
4次車 ST-1204 1204 1204 新潟 2013年06月26日[23]  
5次車 ST-1205 1205 1205 2015年06月05日[24]  
ST-1206 1206 1206 2015年10月29日[25] 函館 2017年03月04日[26]
ST-1207 1207 1207 2016年02月20日[25]
ST-1208 1208 1208 2016年05月30日[26]
6次車 ST-1209 1209 1209 函館 2016年08月17日[26]  
ST-1210 1210 1210 2016年12月20日[26]  


1000番台編成表(増結車)
製造
区分
キハ260
(M3)
製造 落成
配置
落成日 現行
配置
転属日
2次車 1301 苗穂 札幌 2007年01月23日[20] 札幌  
1302
1303 2007年08月22日[21]
1304
1305
3次車 1306 2009年08月28日[22]  
1307  
1308 2009年10月19日[22]  
1309 函館 2017年03月04日[26]
4次車 1310 新潟 2013年06月26日[23] 2017年03月10日[26]
1311 2017年03月04日[26]
5次車 1312 2015年06月05日[24] 2017年04月10日[27]
1313 2017年03月04日[26]
1314
1315
1316 2015年10月29日[25]
1317
1318
1319
1320 2016年02月20日[25]
1321
1322
1323
6次車 1324 函館 2016年12月20日[26]  
1325  
1326  
1327  

改造・仕様変更(1000番台)[編集]

3次車での変更点
2009年(平成21年)増備の3次車以降、以下の変更を実施した[19]
キハ260形1200番台・1300番台への洗面台・荷物置場設置
3次車キハ260-1309(函館駅)写真右端(小樽方)の客室小窓を塞いでいる。 5次車キハ260-1312(函館駅)構体の小窓が当初より省略されている。
3次車キハ260-1309(函館駅)
写真右端(小樽方)の客室小窓を塞いでいる。
5次車キハ260-1312(函館駅)
構体の小窓が当初より省略されている。
キハ260形1200番台および1300番台は客室を座席1列分縮小し、小樽方の便所に隣接して洗面台と荷物置場を設けた。このため、両車とも定員が4名減少し、56名となった[19]
なお、3次車は不要となった小窓部分をステンレス板で塞いで落成したが[19][記事 4][記事 8]、2013年(平成25年)増備の4次車以降、当初から小窓の無い構体で落成している。
普通車座席のグレードアップ座席化
グレードアップ座席を採用するキハ260-1110の室内 グレードアップ座席化された車両の普通車座席
グレードアップ座席を採用するキハ260-1110の室内
グレードアップ座席化された車両の普通車座席
「スーパーとかち」の本番台使用列車について、客室の座席をキハ283系キハ281系および「北斗」用キハ183系の内装更新[注釈 38]で採用した「グレードアップ座席」とするため[資料 16]、当時の所定編成で指定席(2・3号車)となる、キハ260形1100番台・1300番台の座席を「グレードアップ座席」とした[19]。1・2次車についても、2009年(平成21年)4月から改造を開始し、同年10月1日ダイヤ改正までに全車の改良が完了した[資料 12][資料 16]
この座席では、座席幅を約20mm、背ずり高さ約80mm拡大し、可動式枕・チケットホルダー・ドリンクホルダーなどuシートと同様の設備が導入された。ただし、uシートと異なりシートピッチの変更や電源コンセントの設置は行われず、定員に変更はない。また、先行した各形式での換装とは異なり、一部車両客室内への荷物置場追設やその他インテリアの変更は行われなかった。
なお、翌2010年(平成22年)10月10日から「スーパーとかち」の基本編成を5両から4両へ減車し[記事 9][記事 10]、自由席は1両(4両編成時の4号車)のみとしたため、4両編成時に3号車となるキハ260形1200番台全車に対しても改造が実施されている[注釈 39]。また、2015年(平成27年)度増備の5次車以降は基本的に自由席となるキハ261形1200番台も含め、すべての普通座席がこの仕様で落成している。
電話室の業務用室化
3次車が投入される2009年(平成21年)10月1日ダイヤ改正の前日をもって、道内完結列車は公衆電話サービスを終了したため[資料 8]、キハ260形1200番台の電話室を業務用室に変更している。なお、1・2次車についても2009年度に公衆電話の撤去を実施している[19]
車体傾斜装置使用・搭載取りやめ
「HET261」に変更された5次車のロゴ(2016年10月23日 ST-1106編成)
本番台も、軌道や車両への負担軽減・機器トラブルの防止を目的として、2014年(平成26年)8月30日ダイヤ改正をもって、最高速度の引き下げと同時に車体傾斜装置の使用が取りやめられた[資料 2]。2015年(平成27年)度導入の5次車以降は当初より車体傾斜装置を省略して落成している[29]
これに関連し、5次車は、先頭部側面のロゴを"HET 261 Hokkaido Express Train"として落成した[記事 11][注釈 40]。なお、新ロゴは後述するエクステリアデザイン変更のため、在来車および以降の車両では採用されなかった。
エクステリアデザイン変更
新デザインとなったST-1203編成を先頭に組成された特急「スーパー北斗」(2016年5月8日 西の里信号場
2015年(平成27年)9月9日、本番台のエクステリア(外装)変更が発表された[記事 12][資料 14]
同年12月17日、最初に塗装変更されたST-1204編成が報道公開され[記事 13][記事 14]、同年12月25日の「スーパーとかち1号」から営業運転に投入された[記事 15][記事 16]
新デザインは従来車で青とされていた先頭部と出入り口付近を[注釈 41]とし、前面から側面にかけ、と銀の帯[注釈 42]が引かれている。前面は貫通扉付近を黄色[注釈 43]とした。ロゴマークは設定されなかった。
6次車以降は当初よりこのデザインで落成しており[記事 17][記事 18]、従来のデザインで製作された1次車から5次車までの計55両[注釈 44]については2017年度(平成29年)末までに新デザインに変更される予定である[資料 14][記事 12]
6次車での変更点
6次車(ST-1110編成 2017年8月14日 函館駅)
2016年(平成28年)度・2017年(平成29年)度に落成した6次車は、当初から新塗装で落成したほか、外観上はヘッドマークがロール幕式からフルカラーLED式へ変更され、運転台ワイパーの本数が2本とされた[記事 19]。うち、ヘッドマークについては2017年(平成29年)より5次車以前の車両についても、順次フルカラーLED式へ交換が行われている[記事 20]
このほか機器面では車体傾斜制御装置の非搭載化に伴い、空気圧縮機を小型化している[15]

現在の組成・定期運用(1000番台)[編集]

ホームライナーでの運用(2008年3月3日、手稲駅)

2017年(平成29年)4月1日現在(以下特記ない限り同様)、札幌運転所函館運輸所に所属し[26]、2018年(平成30年)3月17日以降は以下の列車で運用されている。当初は全車が札幌運転所に所属していたが、2016年(平成28年)度以降、新製配置・転属により函館運輸所にも配置されている。

札幌運転所[編集]

ST-1100編成5本 (1101 - 1105) 、ST-1200編成5本 (1201 - 1205) 、キハ260形1300番台が9両 (1301 - 1308, 1312) の計29両が所属する[26]。但し、キハ260-1312については4月1日時点で函館運輸所への転出が決定しており[26]、同年4月10日付で転出している[27]
特急「スーパーとかち」(2018年3月17日以降)[28]
 
← 帯広
札幌 →
編成 ST-1100編成 ST-1200編成
号車 1 2 3 4
形式 キロ261
-1100
キハ260
-1100
キハ260
-1200
キハ261
-1200

函館運輸所[編集]

ST-1100編成5本(1106 - 1110)、ST-1200編成5本(1206 - 1210)、キハ260形1300番台18両(1309 - 1311, 1313 - 1327)の計38両が所属する[26]。このほか、先述のキハ260-1312が2017年4月10日付で転入している[27]
  • 特急「スーパー北斗」(函館駅 - 札幌駅間):7往復(下り3・9・11・13・17・19・23号/上り4・6・8・12・18・20・22号)
    • 基本組成は2017年4月1日以降7両編成であるが、繁忙期には増結が行われ、最大10両編成での営業運転実績がある[記事 7]
    • キハ281系使用列車とはグリーン車・移動制約者対応車の位置(キハ281系はそれぞれ3号車・5号車)で区別できる。
特急「スーパー北斗」(2017年3月4日以降)[30]
 
← 函館
札幌 →
編成 ST-1100編成 増結車 ST-1200編成
号車 1 2 3 4 5 6 7
形式 キロ261
-1100
キハ260
-1100
キハ260
-1300
キハ260
-1300
キハ260
-1300
キハ260
-1200
キハ261
-1200

沿革(1000番台)[編集]

  • 2004年(平成16年)
    • 春:JR北海道社内でキハ183系置換え用として2007年9月までにキハ261系13両の新製が決定[17][18]
    • 10月13日:同日発表のプレスリリース「今後の都市間輸送対策について―都市間輸送対策検討委員会の主な検討結果―」において「『とかち』のオールスーパー化と『スーパーおおぞら』の増発」が検討されていることを記載[資料 18]
  • 2006年(平成18年)9月28日:1次車(先行製造車)4両が落成し、札幌運転所に新製配置[20]。同年から翌2007年(平成19年)にかけて性能試験を実施した。
  • 2007年(平成19年)10月1日:同日のダイヤ改正から、「とかち」系統5往復のうち特急「スーパーとかち」2往復[注釈 45]および間合い運用の「ホームライナー」(手稲駅 → 札幌駅)1本に投入[資料 11]
    • これにより既存のキハ283系1往復[注釈 46]と合わせ、「とかち」系統5往復中3往復が「スーパーとかち」となった[資料 11]
    • 当初の最高速度は130 km/h で、キハ260形1300番台を基本編成の中間に1両連結した5両編成が基本とされた。
    • 営業運転開始に際して、2次車9両を新造し、札幌運転所に新製配置。
  • 2009年(平成21年)
    • 4月:普通車指定席充当車両のグレードアップ座席化を開始[資料 12]
    • 10月1日:同日のダイヤ改正で、新たに特急「とかち」2往復[注釈 47]をキハ183系から本系列に置き換え、「スーパーとかち」に変更。
      • これに伴い、キハ283系使用の1往復[注釈 46]と合わせ「とかち」系統5往復が全て「スーパーとかち」に統一[資料 12]。キハ183系が「とかち」系統から撤退[注釈 48]。また、同改正までに普通車指定席のグレードアップ座席化を完了[資料 12]
      • これに関連して、新たに3次車8両を新造[記事 23][注釈 49]。札幌運転所に新製配置。
  • 4両編成での定期運用(2012年8月20日 帯広駅)
  • 2010年(平成22年)10月10日: 特急「スーパーとかち」の本系列使用列車の基本編成を4両編成に減車[記事 9][記事 10]
  • 2017年(平成28年)3月4日:同日のダイヤ改正で特急「北斗」1往復[注釈 54]をキハ183系から本系列に置き換え、「スーパー北斗」に変更[資料 9]
    • 同時に、本番台を使用する「スーパー北斗」の基本組成が1両減車。7両での運転となる[30]
    • これに対応するため、2016年(平成28年)度に6次車12両を新造。函館運輸所に配置。
    • また、ST-1100編成3本 (1106 - 1108) 、ST-1200編成3本 (1206 - 1208) 、キハ260形1300番台15両 (1309 - 1323) の合計27両が札幌運転所から函館運輸所へ転属[26][27][注釈 55]
    • これに伴い、函館運輸所のキハ183系(N183系)7両[注釈 56]を「オホーツク」「大雪」用として苗穂運転所に転属。運転系統見直しと合わせ苗穂運転所のキハ183系初期車18両を廃車[33]
  • 2018年(平成30年)3月17日:同日のダイヤ改正で以下のように変更[資料 23][28]
    • 特急「北斗」3往復[注釈 57]をキハ183系から本系列に置き換え。既存のキハ281系とあわせ「北斗」系統定期12往復を「スーパー北斗」に統一。キハ183系が「北斗」系統から撤退。
      • 2017年(平成29年)度は6次車にあたる20両を増備予定としていた[33][資料 24]
      • これに伴い捻出されるキハ183系初期車(14両)は同年6月までに順次運用終了し廃車予定[33][資料 25][注釈 58]
    • 特急「スーパーとかち」全列車の基本組成を再度4両に減車。

今後の計画(1000番台)[編集]

平成29年度投入分でキハ183系初期車の置換えは終了となるが、2018年(平成30年)度から2021年度にかけ、キハ183系(N・NN183系)、キハ281系、キハ283系の一部の更新用として7次車の製作が予定されている[15][資料 26]。なお、7次車では客室内への大型荷物置場の設置が予定されており、既存の車両についても順次改造が予定されている[15]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ JR北海道ではプレスリリース等の外部文書において同一系列の気動車を総称する場合、用途記号を冠さず呼称しており、本系列についても「261系気動車」と呼称している。 ただし、国鉄・JRにおける気動車の形列名については一部の例外を除き慣例的に「キハ」の用途記号を冠して呼称することが多いため、本項においては本系列及び他系列の気動車を総称する場合、用途記号を冠した名称で記す。
  2. ^ 基本番台については一部資料では、0番台100番台との表記も見られる。また、JR北海道ではプレスリリース等において同一系列の気動車の仕様違いを区分し総称する場合、「~代」と呼称しており、本系列についても「261系0代」「同1000代」のように呼称している。 本項においてはJR北海道の本系列及び他系列の車両を総称する場合、「~番台」と記し、いわゆる「0番台」については一部を除き基本番台と記す。
  3. ^ 2014年3月14日までは130 km/h
  4. ^ a b キハ260形100番台のみ ×1基 / 両
  5. ^ a b ATS-DN形は2009年(平成21年)度から車両への搭載工事に着手。
  6. ^ 宗谷本線沿線自治体で出資しているのは士別市名寄市
  7. ^ 宗谷本線の輸送密度(人/キロ/日)は、高速化工事の対象であった旭川駅 - 名寄駅間は実績が公開されている2014年(平成25年)度以降で1500前後、高速化が行われていない名寄駅 - 稚内駅間は特急の運転を開始した2000(平成12年)年度時点で764、2011年(平成23年)度以降で500を割るなど、道内の特急列車運転線区の中では最低の部類にある(詳細は宗谷本線#区間別の利用状況を参照)。
  8. ^ 同社は旭川駅 - 名寄駅間の線路設備も保有する。先行して高速化された石勝線・根室本線(南千歳駅 - 釧路駅)もこの点は同様である。
  9. ^ このため、当初から製造価格の上限が設定されており、製造コスト低減を図って本系列が開発されている[2]
  10. ^ なお、DSBとの交流は、2011年(平成23年)の野幌駅高架化を最後に中断している。
  11. ^ 営業運転開始後は列車種別・列車名に関わらず常に道北地方の形状をモチーフとしたマーク(2017年3月3日以前は「SUPER SOYA」のロゴ入り)を掲出しているが、試作車落成直後は「試運転」が掲出されていた。
  12. ^ 引き戸式のドアを採用する新幹線車両で、気密性確保のために使用されている技術を応用したものである。
  13. ^ 道北などに自生し初夏に開花するエゾカンゾウをイメージしたものである。
  14. ^ このため、運転台には協調用スイッチの取り付けスペースがあり、制御電圧も合わせている[7]
  15. ^ 自動車の半クラッチと類似の機構。
  16. ^ JR北海道の他の新形式車両にも装備されている。
  17. ^ もっとも、乗り心地を一定程度犠牲とすれば、空気ばね式車体傾斜であっても、振子式車両と同等の速度での曲線通過は可能となる(例:JR四国8600系電車)。
  18. ^ 2010年(平成22年)1月29日に函館本線で発生したエル特急「スーパーカムイ」の踏切事故で当該列車(789系1000番台)の先頭車前頭部が大破したことを受け、同年5月1日以降、1000番台を含む同様の構造を持つ車両の先頭部について、一般客を立入禁止とした。
  19. ^ 自動列車停止装置 (ATS) などの保安装置を装備していないため、これを用いての本線上での走行はできない。
  20. ^ 登場時の『鉄道ファン』通巻457号pp.69-76などではMSCもしくはMCS同通巻467号pp.71-78などではMcSとの表記も見られる。1000番台登場後の同通巻558号 pp.66-69などでは、Mcsと表現されている。
  21. ^ キハ201系が同区間で試験を実施したため。
  22. ^ 宗谷本線の名寄駅 - 稚内駅間では地上設備が未改良であるため、線区自体の最高運転速度が70 km/hとなる(宗谷本線#路線データも参照)。また、この区間では車体傾斜装置も使用停止以前から作動させていなかった。
  23. ^ ただし、特急「スーパーホワイトアロー」(当時最高速度130 km / h)と接続する旭川駅始終着の急行「礼文」を利用した場合、札幌 - 稚内間は改正直前の時点で最速5時間21分であった。 また、2013年(平成25年)11月1日ダイヤ修正直前の時点で、特急「スーパー宗谷」2往復の札幌駅 - 稚内駅間における所要時間は最速4時間56分だった。
  24. ^ この時点において、札幌 - 稚内間は直通運転する「宗谷」で最速5時間10分、旭川駅で789系特急「ライラック」と乗り継ぐ必要のある「サロベツ」においては最速5時間17分となっている。 なお、キハ183系の特急「サロベツ」(札幌駅 - 稚内駅間)は、登場時点で最速5時間20分、2016年(平成28年)3月26日から2017年(平成29年)3月3日までの所要時間が下り5時間52分、上り5時間30分であった。
  25. ^ 2014年8月29日までは130 km/h
  26. ^ 特急「おおぞら」のうち夜行の1往復(下り13号/上り14号)は同ダイヤ改正で「まりも」に改称し、2008年(平成20年)8月31日の最終運転まで、引き続きキハ183系と14系客車寝台車)で運行された。詳細は当該記事を参照。
  27. ^ 「スーパーとかち」自体は1991年から運行されていたが、2000年(平成12年)3月11日のキハ283系投入以前はキハ183系の2階建て車両(キサロハ182形)連結列車が同愛称を名乗った。
  28. ^ 開発中止の経緯については当該項目も参照。
  29. ^ 基本番台およびキハ283系を製造した富士重工業は2003年(平成15年)2月に鉄道車両製造事業から撤退(新潟トランシスに事業譲渡)していた。また、苗穂工場での車両製造は1次車落成当時、1996年2月落成のキハ282-2001以来およそ10年ぶりであった。
  30. ^ 幌を設置する場合、基本番台で採用された自動幌ではなく、789系基本番台同様の、通常の幌とアダプターによるものの設置が想定されている。
  31. ^ 従来は、複層強化ガラス外側にさらにポリカーボネート板を重ねる構造としていた。
  32. ^ 道東などに自生し、夏に開花するエゾスカシユリをイメージしたものである。
  33. ^ 車軸ジャーナル部(軸のうち軸受で支えられている部分)の直径を110mm→120mmに変更。
  34. ^ 2003年(平成15年)の大韓民国大邱地下鉄放火事件を受けたもの。
  35. ^ 但し枕形状が789系基本番台のものと異なり、本系列基本番台と同一。
  36. ^ 基本となる4両に組成された際、基本番台では小樽方から、 Mc-M1+M2-Mcs の順で組成されるが、1000番台では小樽方から Mc-M2+M1-Mcs の順で組成となる。
  37. ^ 登場時に『鉄道ファン』通巻558号 pp.66-69などで掲載された大原による記事などでは「8両編成まで」とされていた。
  38. ^ キハ283系は2006年(平成18年)12月から、「北斗」用各車は2008年(平成20年)10月から換装を実施。
  39. ^ 2013年(平成25年)11月1日ダイヤ変更[資料 17]から2018年(平成30年)3月17日ダイヤ改正[28]の間、「スーパーとかち」は所定編成が再び5両とされているが、キハ260形1200番台が充当される4号車は本番台導入当初と異なり指定席として運用された。また、増結した場合は指定席車を増結する形を採るため、キハ260形1200番台は指定席として運用される。
  40. ^ 「HET」の愛称はキハ183系のうち、「北斗」用N183系をはじめとするキハ281系に準じた塗装とされた車両の先頭車にもレタリングされていたものである。
  41. ^ 北国に積もる雪、清らかさ、誠実さをイメージ。
  42. ^ 北海道を代表する花の色(ラベンダーライラック)をイメージ。横方向のラインとすることで「伸びやかなイメージ」「雄大な大地」を表現している。
  43. ^ 菜の花畑などをイメージ。警戒色でもあり、地上側からの視認性を向上させている。
  44. ^ 5次車は、旧塗装で製造が進められていたため、新塗装発表後に落成した分も含めすべて旧塗装で落成した。
  45. ^ 下り1・7号/上り4・10号。
  46. ^ a b 下り5号/上り8号。キハ283系使用列車は2007年の改正以前は2往復あったが、2007年の改正では「(スーパー)とかち」6往復のうち1往復が「スーパーおおぞら」に変更されたため、キハ283系使用列車は1往復に減便された。
  47. ^ 下り3・9号/上り2・6号。
  48. ^ 車両運用の都合上、ダイヤ改正前日である2009年(平成21年)9月30日の札幌発帯広行きの最終「とかち9号」は所定のキハ183系ではなく、キハ261系1000番台が代走した[記事 21][記事 22]
  49. ^ ただし、キハ260-1308, 1309についてはダイヤ改正後の同年10月19日に落成。
  50. ^ なお、1000番台の愛称表示機には「スーパーおおぞら」が収録されていたため、それを表示の上で運転した。
  51. ^ 下り5号/上り8号。
  52. ^ 下り9・11・23号/上り4・18・20号
  53. ^ ただし、ST-1108編成、ST-1208編成の4両については、落成が2016年(平成28年)5月30日にずれ込んでいる。
  54. ^ 下り19号/上り6号。
  55. ^ 転属はダイヤ改正当日付。ただし、キハ260-1310については2017年(平成29年)3月10日付、キハ260-1312については、同年4月10日付で転属している。
  56. ^ 波動輸送用(400番台)6両・「北斗」用1両。
  57. ^ 下り3・13・17号/上り8・12・22号。
  58. ^ 2017年(平成29年)3月4日改正後の時点で、運用を継続したキハ183系初期車は19両(いずれも苗穂運転所所属)あった。うち5両は波動用の「旭山動物園号」(2018年3月運用終了予定)であり、定期列車に使用される車両は残り14両となる。

出典[編集]

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発表資料[編集]

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  • 編集部「別冊付録『JR旅客会社の車両配置表2017/JR車両のデータバンク2016-2017』」、『鉄道ファン』第57巻第7号(通巻675号)、交友社、2017年7月1日
  • 編集部「2017年上半期 JR旅客会社 車両のデータバンク」、『鉄道ファン』第58巻第2号(通巻682号)、交友社、2018年2月1日、 pp.189 - 188。

鉄道ジャーナル[編集]

  • 佐藤巖・佐藤頼光「2000年春の新型車両:JR北海道261系特急気動車(量産車両)の概要」、『鉄道ジャーナル』第34巻第4号(通巻402号)、鉄道ジャーナル社2000年4月1日、 pp.78-83、 ISSN 0288-2337
  • 鶴通孝・長根広和「JR北海道の都市間輸送(特集:JR北海道の幹線輸送)」、『鉄道ジャーナル』第38巻第12号(通巻458号)、鉄道ジャーナル社、2004年12月1日、 pp.18-33、 ISSN 0288-2337
  • 大原祐一「新型車両プロフィールガイド:261系1000代特急形気動車」、『鉄道ジャーナル』第41巻第10号(通巻492号)、鉄道ジャーナル社、2007年10月1日、 pp.65-67、 ISSN 0288-2337
  • 「JR北海道とJR九州 魅惑のデザイン展開(特集:JR北海道とJR九州)」、『鉄道ジャーナル』第47巻第5号(通巻559号)、鉄道ジャーナル社、2013年5月1日ISSN 0288-2337
  • 鶴通孝「新たに261系が参戦 北海道新幹線とコンビを組む 函館〜札幌間特急 スーパー北斗に注目(特集:新幹線で北海道)」、『鉄道ジャーナル』第50巻第6号(通巻596号)、鉄道ジャーナル社、2016年6月1日、 pp.38-47、 ISSN 0288-2337
  • 鶴通孝「春が遠い北辺のディーゼル特急 JR北海道183系特急気動車 最後の力走 石北本線特急『大雪』(特集:気動車の現状)」、『鉄道ジャーナル』第51巻第6号(通巻608号)、鉄道ジャーナル社、2017年6月1日、 pp.22-33、 ISSN 0288-2337

鉄道ピクトリアル[編集]

  • 藤本賢治「JR北海道キハ261系特急形気動車」、『鉄道ピクトリアル』第49巻第6号(通巻670号)、鉄道図書刊行会1999年6月1日、 pp.106-109、 ISSN 0040-4047
  • 大原祐一「JR車両:JR北海道キハ261系1000番代(2006年度の新車・改造車)」、『鉄道車両年鑑 2007年版(鉄道ピクトリアル臨時増刊)』第57巻第10号(通巻795号)、鉄道図書刊行会、2007年10月1日、 pp.59-61、 ISSN 0040-4047
  • 荒川岳史「JR車両:JR北海道キハ261系1000番代増備車(2009年度の新車・改造車)」、『鉄道車両年鑑 2010年版(鉄道ピクトリアル臨時増刊)』第60巻第10号(通巻840号)、鉄道図書刊行会、2010年10月1日、 pp.70-72、 ISSN 0040-4047
  • JR各社(資料提供)『鉄道車両年鑑 2016年版(鉄道ピクトリアル臨時増刊)』第66巻第10号(通巻923号)、鉄道図書刊行会、2016年10月1日ISSN 0040-4047
    編集部「II-1 2015年度の新車・改造車(JR車両):2015年度 JR車両動向」 pp.32-58
    JR各社(資料提供)「III-1 車両データ〜2015年度(JR車両):会社別の動向(新造・改造・廃車)」 pp.200-209

R&m(日本鉄道車両機械技術協会誌)[編集]

  • 佐藤巌「研究と開発 261系特急気動車の概要―空気ばね車体傾斜式車両の開発」、『R&m:Rolling stock & machinery』第8巻第2号(通巻593号)、日本鉄道車両機械技術協会、2000年2月1日、 pp.29-34,図1p、 ISSN 0919-6471
  • 佐藤文俊・泉原裕司・佐藤健 他「業務研究 261系特急気動車机上養成用操作マニュアル検索ソフトの開発」、『R&m:Rolling stock & machinery』第9巻第5号(通巻608号)、日本鉄道車両機械技術協会、2001年5月1日、 pp.31-35、 ISSN 0919-6471

JREA(日本鉄道技術協会誌)[編集]

  • 菅原重光「宗谷線高速化計画と261系新型特急気動車(特集:速度向上・車両技術)」、『JREA(日本鉄道技術協会誌)』第42巻第5号、日本鉄道技術協会1999年5月1日、 pp.26138-26142、 ISSN 0447-2322
  • 大原祐一・鬼頭知彰・仲山徹「新型特急車両(789系1000代・キハ261系1000代)の概要(特集:車両技術)」、『JREA(日本鉄道技術協会誌)』第50巻第11号、日本鉄道技術協会2007年11月1日、 pp.32891-32894、 ISSN 0447-2322

JR時刻表[編集]

  • JR時刻表』2016年4月号、交通新聞社2016年3月19日
  • 『JR時刻表』2017年3月号、交通新聞社、2017年2月20日
  • 『JR時刻表』2018年3月号、交通新聞社、2018年2月24日

その他[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]