JR九州813系電車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
JR九州モハ813形電車から転送)
JR九州813系電車
813系200番台を先頭とした6両編成
(2019年6月 渡瀬駅 - 南瀬高駅間)
基本情報
運用者 九州旅客鉄道
製造所 近畿車輛
九州旅客鉄道小倉工場(4次車まで)
製造年 1994年 - 2009年
製造数 85編成254両
運用開始 1994年(平成6年)3月1日
主要諸元
編成 3両編成(1M2T)
軌間 1,067mm(狭軌
電気方式 交流20,000V (60Hz)
架空電車線方式
最高運転速度 120 km/h (曲線通過+15km/h)
設計最高速度 120 km/h (曲線通過+15km/h)
起動加速度 落成時 2.3 km/h/s [1]
減速度 落成時 4.0 km/h/s [1]
編成定員 254人(立席)+144人(座席)=398人 (1000番台)
編成重量 92.7t(1000番台)
全長 20,000 mm
車体長 19,500 mm
全幅 2,985 mm
車体幅 2,935 mm
全高 4,295 mm
車体 ステンレス
(前頭部のみ普通鋼
台車 ロールゴム式ボルスタレス台車(ヨーダンパ付
DT401K・TR401K
主電動機 かご形三相誘導電動機
駆動方式 TD継手式中実軸平行カルダン駆動方式
編成出力 150kW×4=600kW
制御方式 サイリスタ位相制御+GTOサイリスタ素子VVVFインバータ制御(0・100・200・300・2200・3400番台)
PWMコンバータ制御+IGBT素子VVVFインバータ制御(1000・3000・3100番台)
制動装置 発電ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ(0・100・200・300・2200・3400番台)
回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ(1000・3000・3100番台)
保安装置 ATS-SKATS-DK、EB装置、防護無線
テンプレートを表示

JR九州813系電車(ジェイアールきゅうしゅう813けいでんしゃ)は、九州旅客鉄道(JR九州)の交流近郊形電車である。1994年平成6年)3月1日に営業運転を開始した。

概要[編集]

日本国有鉄道(国鉄)から承継した近郊形電車(421系・423系715系等)の置き換えを目的として1994年から2009年にかけて、85編成254両が製造された[2]。また、2001年以降は817系と並行して増備が続けられた。

JR九州としては初のVVVFインバータ制御が採用されたほか、車両デザインを水戸岡鋭治率いるドーンデザイン研究所が手掛けた[3]。水戸岡が近郊型電車のデザインを手掛けたのは本形式が初となる[4]

登場当初は、811系が4両固定編成であったため編成の自在度を上げることを目的として2両編成であったが、1995年から3両編成(100番台)が加わっている[5]。しばらくこの二種の編成が混在していたが、2003年(平成15年)までに2両編成(0番台)に中間車(400番台)を組み込み、全編成が3両編成に統一された。長期にわたって製造されていることから、8番台・13次車に分けられる[6]。また、各番台・各次車によって細部が異なっている。

車両概説[編集]

本項では共通事項について述べ、番台毎の差異については「番台区分」の節で説明する。

車体[編集]

ビードプレス処理の軽量ステンレス製幅広車体であり、片側3箇所に両開き客用扉が設置されている[7]。乗降扉には数字が記されている事が特徴である[8]。停車中は扉の選択開閉(ドアカット)が可能である。窓配置は811系と同じく扉間3枚であるが、開閉可能な窓(下降式)は扉間の中央にある窓と車端部の窓のみで、その他は固定窓である。

車体の大部分は無塗装で、側面にはJR九州の英社名を配置した[3]。側扉は室内・室外とも赤色に塗装されている[9]。また、車体側面にロゴ文字が入り、車両番号表記は1文字ずつ正方形の枠で囲っている。前頭部は普通鋼製で、窓下にもガラスを取り付けている[3]。縁と幌枠及び歩み板は側面扉と同じ赤色に塗装されている。貫通扉は黒色で、前述の英社名ロゴおよびつばめマークをステッカーで張り付けている。前頭部の他の部分は黒色が配されている[3]直方車両センター所属車は817系に準じて前面部が黒、前頭部が銀色、ドア付近にはCTステッカーが、前面の貫通扉には「Commuter Train 813」のロゴ等が入れられている[10]

前面には貫通扉が設けられている。非常用の位置づけであった811系と異なり貫通扉を常用する構造になっており、貫通幌および幌枠、歩み板などを装備している[7]。分割併結時の作業性向上のために811系で搭載された自動解結装置のほか、新たに半自動式の幌装置が取り付けられた[7]。貫通扉が非常用の811系を除く各形式と連結する際には各編成間の貫通が可能となる。

前照灯にはJR九州の近郊型・通勤型電車では唯一フォグランプを装備しており、前照灯とは独立してオンオフが可能である。しかし、フォグランプの使用頻度が少ないため、フォグランプは4次車をもって廃止され[11]、5次車以降ではプラスチック板のみのダミーに置き換えられている。

先頭の排障器(スカート)は増備途中から大型化(乗務員室昇降ステップ組込み)され、2005年7月にRM003編成を最後に交換が完了している。

又、列車衝突の際に乗務員の生存空間を確保する為、運転台の鋼製のブロックが、客室の部分を構成しているステンレス鋼製の構体に食い込む様に設計されている[12]

大型化される前の初期のスカート(RM231編成)。
この編成は列車衝突事故により既に廃車されている。

主要機器[編集]

0・100・200・300番台[編集]

TR401K台車
パンタグラフ(PS400K)

架線からの単相交流20kVを主変圧器で降圧した上で、サイリスタ位相制御で直流に変換した後、VVVFインバータで三相交流電源とし、その交流電源で主電動機(MT401K)を駆動する。

M-TAユニットを採用し、M車(クモハ813形)にはVVVFインバータ・補助電源装置、TA車(クハ813形)には主変圧器(TM401K)・サイリスタ位相制御装置(RS405K)[13]集電装置が搭載される[13][8]。設計時よりユニット間に付随車を挟んで3両編成の組成を可能としている[7]

主回路制御方式は、GTO素子によるVVVFインバータ(PC400K)(4500V/1000A)1基で1基の電動機を制御する、1C1M構成のVVVF制御である[8]。インバータ装置は東芝製である。本形式は、これまでの抵抗制御式車両に比べて大きな性能を持つために消費電力の増加と地上設備への負担が懸念されたため、主回路装置には1次電流抑制機能を持たせ、車両性能の負担を最小限に抑えると共に負荷電流の低減を図っている[8]

集電装置は下枠交差式パンタグラフのPS400Kで、制御車のクハ813形に設置している[8]

台車は、0・100・400・500番台と300番台のR301・302編成ではヨーダンパ付き軽量ボルスタレス台車のDT401K(電動車)、TR401K(制御車付随車)が採用されている[14][15]。車輪径が810mmに小径化したため、床面高さが811系より55mm低い1125mmとなった[16]。200番台と300番台のR303編成では、台車の車体支持装置がZリンク式から一本リンク式に変更されたDT403K・TR403Kに変更されている[17]

主電動機にはJR九州では初めて三相誘導電動機を搭載した[7]。主電動機出力は150kW、歯車比は1:6.50で、1M1T編成・1M2T編成[1] における起動加速度は2.3 km/h/s[1]、最高速度は120km/hである[18]。6.50の歯車比はこの形式以降に製造された近郊形・通勤形車両に採用されている[19]

補助電源装置は3次巻線方式の静止形インバータを搭載している[14]。セクション通過時の瞬間停止を防止するために、直流100ボルトのシール鉛バッテリーはフローティング充電方式を採用している[14]。異常時に6両までの給電に対応するため、バッテリー容量は15kVAとしている[14]。空気圧縮機は、誘導電動機駆動式のものを搭載する[14]

ブレーキ装置は電気指令式で[14]、811系と同様に発電ブレーキを搭載する[7]。基礎ブレーキは電動台車がユニットブレーキによる踏面片押し式、付随台車が1軸1ディスクと踏面片押し式ブレーキの併用である[20]。VVVFインバータ装置との電空協調のため、ブレーキの制御装置はマイコン制御による受量器方式となっている[14]

消費電力は0 - 300番台において、415系の約77 %と、同様の駆動方式である883系の76 %を超え、JR化後の車両の中で最も消費電力が大きい車両となった[21]。これは、回生ブレーキを装備しないこと、GTOサイリスタを制御する電流がすべて熱損失になることなどに起因する。

1000・1100番台[編集]

1000番台・1100番台は、これまで搭載していたGTOサイリスタが製造中止となったため[22]、東芝製のIGBT素子を使用した主変換装置に変更された[23]。整流装置もサイリスタ位相制御からPWMコンバータ制御に変更された。引張力不足の対策として主変換装置は2台搭載している[22]。また、モーター制御方式も1C1M構成から1C2M構成に変更されている[22]。これに伴いブレーキ制御方式が電気指令式遅れ込め制御方式に変更されている[22]。ブレーキ装置は低価格化とメンテナンスの省力化が図れ、高い信頼性と保安度のある回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキとなっている[24]。主変圧器も3次1巻線から2次2巻線タイプに変更されている[24]。これに伴い消費電力については大幅に改善された。

車内設備[編集]

200番台 車内
車内案内装置
AU75Gタイプのクーラー(手前)とメッシュカバー付きクーラー

座席は転換クロスシートが採用されている。座席モケットは200番台までは赤色と黒色の豹柄模様であったが、300番台以降は茶色と黒色の市松模様となった[23]。座席の枕の部分は独立している。優先席は枕の色が他の座席と異なっている(通常席:黒〔赤系〕・こげ茶色〔茶系〕、優先席:灰色)が、2006年末より視認性を高めるため「優先席」表示がされた白色の座席枕カバーが装着されている。壁はモノトーン調で、床、貫通扉は青色に塗装されている[3]。日本海側のドアの上にLED車内案内装置が取り付けられており、英語との2か国語で次駅案内が行われる[14]。ドア上にはドアチャイムも設置している[3]

415系1500番台と窓ガラス寸法を共通にしたため、811系と同様に新製時から座席と窓配置が合っていない。

トイレは上り門司港側制御車のクハ813形に設けられている[7]。循環式で、臭気対策としてシャッターを設けている[7]。便器は0・100・200番台が和式、300・1000・1100番台が車椅子対応の洋式である。811系まではトイレは鹿児島側に設置されていたため、従来車とは異なる位置となった。

大形くずもの入れを車端部に設置しているのも811系と共通するが、中間車では811系の2箇所(両端ドア部)に対し本系列では1箇所(八代側車端ドア部のみ)である。

冷房装置は、811系と同様に集中式の単相クーラーを1基 (AU403K - 42,000kcal/h) を屋根上に搭載する。811系のものと形式(AU403K)は同じだが、AU75Gタイプのキセの上にメッシュ状のカバーが装着されているため、外観は異なる。一部にカバーが撤去されている車輌があり、それらではAU75Gタイプのキセが見られる。暖房装置は腰掛け下にあり、運転室後部の袖仕切りに薄型温風ヒーターを設置して暖房効果を高めている[3]

形式[編集]

3両編成は0・100・200・300番台が八代側からクモハ813形(Mc) - サハ813形(T) - クハ813形(TAc)、1000・1100番台が八代側からクハ812形(Tc') - モハ813形(M) - クハ813形(Tc)で編成を組む。かつて存在した2両編成は八代側からクモハ813形 - クハ813形の組成で[7]、後に両車の間にサハ813形400・500番台を連結して3両編成化された。

車両番号は基本的には編成毎に同じ番号で揃えられている。また、編成自体にも「Rxxx」の編成番号が与えられている。「R」は813系であることを示し、「xxx」は車両番号に対応している。後から組み込んだ中間車については、編成番号と車両番号が一致していない(400番台車については、下1桁は併結相手の0番台〔=編成番号〕と合わせてある)。車両に表示される編成番号は「Rxxx」だが、正式な編成番号は南福岡車両区配置車が「RMxxx」、筑豊篠栗鉄道事業部直方車両センター配置車が「RGxxx」である[25]

なお、1994年の1次車落成時点では編成番号が「Dxxx」だったが、1年程度で現行の「Rxxx」に変更され、「D」は485系に転用された。

クハ813形(0 - 300番台)
0 - 300番台の門司港側に連結される制御車。下枠交差形パンタグラフ(PS400K)、空気圧縮機を装備している。定員129名。
サハ813形(0 - 400番台)
0 - 300番台の2両目に連結される中間付随車。400番台はスモークガラスを装備する。定員141名。
サハ813形(500番台)
直方車両センター所属100番台(RG014-019編成)の2両目に連結される中間付随車。車内はロングシート。スモークガラスを装備する。定員161名。
クモハ813形(0 - 300番台)
0 - 300番台の八代側に連結される制御電動車。主電動機主変換装置等を装備する。定員130名。
クハ813形(1000・1100番台)
1000・1100番台の門司港側に連結される制御車。空気圧縮機を装備している。
モハ813形(1000・1100番台)
1000・1100番台の2両目に連結される中間電動車。クハ812形側にシングルアーム式パンタグラフ及び主電動機・主変換装置を装備している。
クハ812形(1000・1100番台)
1000・1100番台の八代側に連結される制御車。
南福岡車両区所属車
 
← 八代
門司港 →
編成番号 クモハ813形
(Ⅿc)
サハ813形
(T)
クハ813形
(TAc)
RM001 - 007
RM009
0番台 400番台 0番台
RM102 - 113 100番台 100番台 100番台
RM201 - 227
RM229 - 230
RM232 - 236
200番台 200番台 200番台
RM301 - 303 300番台 300番台 300番台
編成番号 クハ812形
(Tc')
モハ813形
(Ⅿ)
クハ813形
(Tc)
RM1001 1000番台 1000番台 1000番台
RM1101 - 1115 1100番台 1100番台 1100番台
直方運輸センター所属車
 
← 博多
折尾 →
編成番号 クモハ813形
(Ⅿc)
サハ813形
(T)
クハ813形
(TAc)
RG014 - 019 100番台 500番台 100番台
RG228 200番台 200番台 200番台
編成番号 クハ812形
(Tc')
モハ813形
(Ⅿ)
クハ813形
(Tc)
RG1002 - 1003 1000番台 1000番台 1000番台
  • RM008・101・231は事故廃車
  • RM1105・1106は一時RM2105・2106になっていた(後述)。
  • 背景色青 は初期型デザイン車(0 - 200番台)
  • 背景色緑 はロングシート車
  • 背景色桃 はワンマン運転対応編成

番台区分[編集]

以下、編成番号は先頭車左上前面に表示されている番号で表記する。

0番台(1次車)[編集]

0+400番台(前3両)

鹿児島本線で使用されていた421系の置き換えを目的として1994年に製造され、R001 - 009の2両編成9本(18両)が鹿児島本線に投入された[7]。R001 - R006編成が近畿車輛製、R007 - R009編成が自社小倉工場製である。1994年3月1日のダイヤ改正より営業運転を開始した。

座席は車端部を除きすべて転換クロスシートである[26]。車体側面、運転台窓下のスリット状の飾りは実際に凹型で、運転席屋根上の赤と黒の境界には溝状の凹みがあるが、凹みのない編成も存在する。

R008編成は、2002年(平成14年)2月22日に鹿児島本線海老津駅 - 教育大前駅間で起きた列車衝突事故により大破し、同年3月29日付でR101編成・R231編成と共に813系では初の廃車となった[25]。詳しくは鹿児島線列車衝突事故を参照の事。

残りの編成はすべて2003年(平成15年)に中間車サハ813形400番台を組み込んで3両固定編成となり、同時に車外スピーカー・転落防止用幌の設置[25]と客用扉窓を400番台同等仕様とする改造が施工された。

現在、全編成とも南福岡車両区に所属する。

編成表[27](813系0番台)
編成番号 クハ813
-0
サハ813
-0
クモハ813
-0
001 1 401 1
002 2 402 2
003 3 403 3
004 4 404 4
005 5 405 5
006 6 406 6
007 7 407 7
008(廃車) 8 (欠番) 8
009 9 409 9

100番台(2 - 4次車)[編集]

100番台(前3両)

日豊本線で使用されていた421系および気動車・客車列車、長崎本線佐世保線などで使用されていた715系の置き換えを目的として1995年(平成7年)から1996年(平成8年)にかけて製造されたグループである。3両編成を組むため、本番台では新形式サハ813形が登場した。製造当初は全編成が南福岡電車区(当時)に配置された。製造の状況は次のとおりである。

  • 2次車(1995年3月落成)
    • RM101 - RM105 : 近畿車輛
    • RM106, RM107 : 小倉工場
  • 3次車(1996年1月 - 3月落成)
    • RM108 - RM111 : 近畿車輛
    • RM112, RM113 : 小倉工場
    • RM014 - RM016 : 近畿車輛
  • 4次車(1996年5月落成)
    • RM017, RM018 : 近畿車輛
    • RM019 : 小倉工場

3両固定編成のR101 - R113編成が製造され、続いて2両固定編成のRM014 - RM019編成が製造された。RM014 - RM019編成は3両固定編成との区別のためにR0xxと編成番号が区別されたが、車両番号は114 - 119である。

本番台では扉寄りの座席が固定クロスシートになり扉周辺の空間が広がった結果、立席定員がクハ813形で122名から129名に、クモハ813形で124名から132名に増加した[28]。座席数と座席定員数はそのままである[28]。車体側面、運転台窓下のスリット状の飾り部分はステッカー貼付のみで実際には凹んでおらず、運転台屋根上の赤と黒の境界の溝状の凹みも2次車であるR107編成までで、3次車のR108編成以降は溝が省略されている。また、2次車までは当時喫煙車だったクハ813形の座席肘掛けに灰皿が設置されていたが、1995年9月にJR九州の快速・普通列車が全面禁煙となったため、3次車以降は当初から灰皿が設置されておらず、2次車以前についても撤去されている。前面のフォグランプについても2次車と3次車で若干サイズが異なる。

RM014 - RM019編成は2001年(平成13年)に、座席をロングシートとした付随車サハ813形500番台を組み込んで3両編成となり、同時に車外スピーカー設置や客用扉窓の500番台同等仕様とする改造、塗装変更が行われ、全車が福北ゆたか線仕様になり、同年の電化にあわせて筑豊篠栗鉄道事業部に転属した[28]。その際、編成番号はRM014 - RM019 からRG014 - RG019となった。3両編成化後も編成番号は従来と同じである。福北ゆたか線では2007年(平成19年)3月18日のダイヤ改正より3両編成列車においてもワンマン運転を開始したため、この6本にもワンマン運転対応工事が施工された[28]

RM101編成はRM008編成・RM231編成と同じ事故により、2002年3月29日付で廃車となった[28]

編成表[27](813系100番台)
編成番号 クハ813
-100
サハ813
-100
クモハ813
-100
101(廃車) 101 101 101
102 102 102 102
103 103 103 103
104 104 104 104
105 105 105 105
106 106 106 106
107 107 107 107
108 108 108 108
109 109 109 109
110 110 110 110
111 111 111 111
112 112 112 112
113 113 113 113
編成番号 クハ813
-100
サハ813
-500
クモハ813
-100
014 114 501 114
015 115 502 115
016 116 503 116
017 117 504 117
018 118 505 118
019 119 506 119

200番台・2200番台・3400番台(5 - 7次車)[編集]

200番台

鹿児島本線の北九州・福岡地区の列車増発及び423系・715系の置き換えを目的に、1997年(平成9年)から1998年(平成10年)にかけて、3両編成36本(編成番号R201 - 236)108両が製造されたもので、本系列では最大のグループである。製造の状況は次のとおりで、全編成が近畿車輛製である。

  • 5次車(1997年3月 - 7月落成)
    • R201 - R222
  • 6次車(1998年3月落成)
    • R223 - R228
  • 7次車(1998年9月落成)
    • R229 - R236

台車の車体支持装置がZリンク式から一本リンク式に変更され、台車形式も電動車がDT403K、制御車・付随車がTR403Kに変更されている[29]。座席配置は100番台と同じであるが、経済性を重視した設計とされた。外見上の特徴はドア周りのビードプレスが少なくなっている他、号車札差しやトイレの採光窓、編成番号表示部(助士席上部)の照明が廃止された。前照灯のフォグランプも当番台から廃止され、黄色のダミーランプとなっている。なお、R213編成の門司港側のみ白色に交換された。車外スピーカーはこの番台から標準装備となっているが、製造時期によりスピーカーカバーの形状に違いが見られる。また車内は、運転席周りの構造や客室座席の支持方式が変更された他、蛍光灯カバーが省略され、つり革の形状はそれまでの三角形から円形に変更された[30]。また、本番台のみ座席の背もたれが他に比べ高い。

R228編成は塗装変更と扉窓ガラスの複層化改造を受け福北ゆたか線仕様になり、筑豊篠栗鉄道事業部に転属した。2007年3月18日のダイヤ改正までにワンマン運転対応工事がR014 - R019編成と同様に施工されている[28]

R231編成はR008・101編成と同じ事故により、2002年3月29日付で廃車となった[28]

後述の座席の一部撤去などの改造やワンマン運転対応改造が順次実施され、改造を受けた編成は車両・編成番号が2200番台または3400番台に改番されている[31][32]

編成表[27](813系200番台・2200番台・3400番台)
編成番号 クハ813
-2200
サハ813
-2200
クモハ813
-2200
2201 2201 2201 2201
2202 2202 2202 2202
2203 2203 2203 2203
3404 3404 3404 3404
2205 2205 2205 2205
3406 3406 3406 3406
2207 2207 2207 2207
3408 3408 3408 3408
2209 2209 2209 2209
2210 2210 2210 2210
2211 2211 2211 2211
2212 2212 2212 2212
2213 2213 2213 2213
2214 2214 2214 2214
2215 2215 2215 2215
2216 2216 2216 2216
2217 2217 2217 2217
3418 3418 3418 3418
2219 2219 2219 2219
3420 3420 3420 3420
2221 2221 2221 2221
2222 2222 2222 2222
2223 2223 2223 2223
2224 2224 2224 2224
2225 2225 2225 2225
2226 2226 2226 2226
3427 3427 3427 3427
228 228 228 228
3429 3429 3429 3429
3430 3430 3430 3430
231(廃車) 231 231 231
2232 2232 2232 2232
2233 2233 2233 2233
2234 2234 2234 2234
3435 3435 3435 3435
2236 2236 2236 2236

500番台(8次車)[編集]

本グループは、2001年(平成13年)、福北ゆたか線電化に際し、2両編成であったR014 - R019編成を3両編成化して充当するために製造された中間付随車である。サハ813形のみ6両(501 - 506)が製造され、番号順に組み込まれた。そのため製造番号の末尾は編成番号のそれとは揃っていない。台車は100番台と同じTR401Kとし、組み込み先の編成に揃えられた[33]

本番台に限り、座席はすべてロングシートになっている[30]。ロングシートの形状は303系と同様、背もたれと座布団が1席ずつ独立したものである[34]。乗降扉は裏表とも銀色に塗装されている。窓ガラスはUVカットガラスとなっておりロールカーテンはないが、後に登場した300番台、400番台と異なり客用扉窓は透明ガラスである。なお、最初に客用扉窓が複層ガラスとされたのは本番台である。

300番台・3500番台(9次車)[編集]

300番台

9次車。前記した鹿児島本線海老津駅 - 教育大前駅間での衝突事故により廃車となった車両の代替として製造された番台区分で、2003年(平成15年)2月に3両編成3本(編成番号R301 - R303)が近畿車輛で製造された[28]。前述の事故による廃車車両から使用可能な部品が再利用されている[35]。台車はR301・R302編成は廃車発生品のDT401K・TR401Kを、R303編成はDT403K・TR403Kを装備する[36]

車体の基本構造や機器は200番台を踏襲しているが、接客設備は大幅に変更された。側面窓には黒色のUVカットガラスが採用され[23]、ロールカーテンは省略されている[23]。つり革の配置は817系と同様に、扉付近にサークル状配列となった[23]。また、天井にはラインデリアを採用している[30]。座席モケットの色は本番台から従来の赤色と黒の豹柄から、茶色と黒の市松模様となった[23]。車内のカラースキームに、壁は白に床はクリーム色に黒ドットを基調としている。また、客用扉の引き込み事故防止のため、扉部分の窓ガラスが複層化され車外、車内とも扉と同一平面になっている。さらに、クハ813形に設置されているトイレはユニバーサルデザインの一環として車椅子でも利用できるよう大型化され[30]、トイレ向かい側のボックス式クロスシートは設置されていない。

なお、登場時には外観での識別のため前照灯ケースの上部に赤線が入れられていたが、現在は省略され他編成と同様の外観となっている[37]

R303編成は後述の座席の一部撤去・ワンマン運転対応などの改造が実施され、車両・編成番号が3500番台に改番されている[31][38]

現在、全編成とも南福岡車両区に所属する。

編成表[27](813系300・3500番台)
編成番号 クハ813
-300・3500
サハ813
-300・3500
クモハ813
-300・3500
301 301 301 301
302 302 302 302
3503 3503 3503 3503

400番台(10次車)[編集]

10次車。2003年、2両編成の0番台編成を3両編成化するために製造された中間車である[25]。サハ813形のみ8両(401 - 407, 409)が近畿車両で製造された[25]。R008編成が組成変更前に事故廃車されたため、408が欠番となっている[25]。台車は0番台と同じTR401Kとしている[33]

構造は300番台と同様であり、300番台と同様に窓ガラスはUVカットガラスが採用され、ロールカーテンはない[23]。車椅子での乗車に備え、海側のクハ813形に隣接する車端部は車椅子スペースとなっている[25]

なお、サハ813-406とサハ813-409は、冷房装置(AU403K)のメッシュ状のカバーが装着されていないため、他の400番台と異なる外観(AU75Gタイプ)になっている。

1000番台・3000番台(11次車)[編集]

1000番台(前3両)

2005年(平成17年)、輸送力増強のために3両編成3本(編成番号R1001 - R1003)9両が近畿車輛で製造された[39]

ワンハンドル式マスコンや、シングルアーム式パンタグラフの搭載など817系に準じた構造となっている。電動車 (M) と付随車 (T) の構成(MT比)は従来車と同じ1M2Tだが、電動車を編成中間に組成する形態とされ、新たにクハ812形とモハ813形が登場している[40]。空調装置は817系1000番台に搭載されているAU408KBに変更された[30]。メンテナンス性の向上や軽量化のため車体支持装置が従来のZリンク式から200番台でも使用された一本リンク式に変更され、台車形式も電動車がDT403K、付随車がTR403Kに変更されている[24]。また、乗り心地を向上させるため、車軸の軸受は密封円錐コロ軸受(JT402K)を採用している[24]。車内は300番台に基づいている[30]。将来的には4両編成を組む事も可能な設計になっている[24]

本番台から客用扉の把手が車内外とも片方にしか設置されていない。また、識別のため助士席上部の編成番号表示が黄色になっている。

製造後は全編成が南福岡車両区に配置された。その後、2009年10月1日より日豊本線小倉 - 中津間のワンマン運転が開始されるのに伴い、同年内にワンマン対応に改造された[30]。又、2012年から2015年にかけて817系3000番台が増備されたことで、2015年3月14日のダイヤ改正からRM1002・RM1003編成が福北ゆたか線仕様となり、編成番号をRG1002・RG1003に変更の上で直方に転属した[41]

R1001編成は後述の座席の一部撤去、車外カメラ設置などの改造が実施されており、車両・編成番号が3000番台に改番されている[31]

編成表[27](813系1000・3000番台)
編成番号 クハ813
-1000・3000
モハ813
-1000・3000
クハ812
-1000・3000
RM3001 3001 3001 3001
RG1002 1002 1002 1002
RG1003 1003 1003 1003

1100番台 → 3100番台(12・13次車)[編集]

1100番台

2007年(平成19年)の輸送力増強[42]、並びに2009年(平成21年)の日豊本線小倉駅 - 中津駅間のワンマン運転開始に伴い製造されたグループ[10]。全編成が近畿車輛製の3両固定編成である[42]

  • 12次車(2007年落成)[42]
    • R1101 - R1106
  • 13次車(2009年落成)
    • R1107 - R1115

基本仕様は1000番台に準拠しているが、行先表示器にはキハ220形200番台817系1100番台と同様の大型LED式が採用された[42]。先頭車前面の表示器が大型化されたことから、運転台ユニットのみ車体断面の変更が行われて屋根が高くなり、行先表示器部分が屋根から突出している[30]。側面の表示器も大型化され、下の客室窓の縦寸法が縮小されている[42]。又、助手席側の窓が大型化されている。

この1100番台では起動加速度 2.1 km/h/s、常用減速度・非常減速度はともに4.2 km/h/sとなっている[43]。本番台も1000番台と同様に識別のため助士席上部の編成番号表示が黄色になっている。

13次車は、車椅子スペースに介助者用ジャンプシートの新設や、優先席付近の吊革を従来の白から黄色への変更が行われた。また、室内側の客用扉上にランプが設置され、開閉時に点滅するようになったが、長時間停車時の室温維持など一部の扉のみを開閉する場合(ドアカットを実施する場合)でも同じ側の扉上のランプが全て点滅する。

後述の座席の一部撤去などの改造により車両・編成番号が3100番台に改番されている[31]。2022年9月までに全編成への施工が完了し、1100番台は番台消滅となった[44]

現在、全編成とも南福岡車両区に所属する。

編成表[27](813系1100・3100番台)
編成番号 クハ813
-3100
モハ813
-3100
クハ812
-3100
3101 3101 3101 3101
3102 3102 3102 3102
3103 3103 3103 3103
3104 3104 3104 3104
3105 3105 3105 3105
3106 3106 3106 3106
3107 3107 3107 3107
3108 3108 3108 3108
3109 3109 3109 3109
3110 3110 3110 3110
3111 3111 3111 3111
3112 3112 3112 3112
3113 3113 3113 3113
3114 3114 3114 3114
3115 3115 3115 3115


改造[編集]

2100番台

ATS-DK取り付け[編集]

2010年頃には運転席の右上にATS-DKの表示機が取り付けられた。これにより従来のATS-SKに加え、連続パターン照査による速度照査がより強化された。

警報持続スイッチの移設[編集]

R001-007, 009, 102-113,R014-019, 201-230,232-236編成はATSのチャイム音を止める警報持続スイッチが運転席上部に移設されている。ただし、300, 1000, 1100番台(9次車以降)は、落成時点から運転席上部に設置されている。

ワンマン非対応[編集]

1100番台のうち、R1105編成とR1106編成のワンマン運転対応化工事が遅れたため、2009年10月1日より他のワンマン対応車との識別のために+1000され、それぞれR2105・R2106として運用されていた[45]。ワンマン装備の必要のない鹿児島本線系統で運用されていたが、2010年1月、2月にワンマン化工事が行われたため、2010年3月31日までにR1105・R1106編成に戻り、番台消滅している[45]

輸送力向上工事とワンマン運転対応改造[編集]

クハ813-3430の車内
扉付近の固定クロスシートが撤去され仕切りがない状態となっている。中間1列以外の座席は固定化されている

2021年3月より「輸送力向上工事」として、南福岡車両区の200・1000・1100番台の全車と300番台R303編成に対して、扉間の転換クロスシート5列のうち両端の2列を撤去、残った3列のうち扉側の2列を固定する改造が行われている[46]。この改造により座席数は1両あたり16席減少し、撤去跡にはヒーターの配線を覆うカバーが設置された[46]

また、1000・1100番台は車体側面に安全確認カメラを設置した[47]ほか、200番台の一部とR303編成には安全確認カメラの設置・運転台へのドア開閉スイッチ・カメラモニターの設置、転落防止幌が未設置の編成はこれを設置するなど、駅収受式ワンマン運転に対応するための改造が施工された[32]

この改造は2022年9月までに全編成の約6割に当たる51編成153両に対して順次施工され、車番・編成番号は「原番号+2000」に、200番台・300番台でワンマン運転対応工事が行われた編成については「原番号+3200」に改番された[46][48]。なお、座席撤去と同時に座席下のヒーターまで撤去され、暖房時の車内温度が低下したことから、一部で暖房能力の改善工事が追加施工される予定である[49]

また、2023年11月にはR2214編成が813系で初めてロングシート化改造された[50]。その他の編成も2028年度までに全てロングシート化改造される予定である[51]

沿革[編集]

811系と813系の併結運用

1994年に落成した0番台9本は南福岡電車区(現・南福岡車両区)に配置された[7]。当初は421系が配置されていた大分電車区(現・大分鉄道事業部大分車両センター)の運用をそのまま引き継いだため、常に2本の編成を連結した4両単位で使用され、専ら普通列車で運用されていた。翌1995年に100番台が登場すると、0番台も含め運用が大きく変更され、811系との併結運転を開始するとともに、快速列車にも充当されるようになった。又、同時に半自動の幌解結装置の使用も開始した[25]。また、同年4月20日のダイヤ改正から長崎本線鳥栖 - 肥前山口間および日豊本線での運転が開始され、1996年6月4日からは長崎本線の肥前山口 - 長崎間でも運転が開始された[52]。その後も増備が進められ、運転区間がさらに拡大されている。

1997年には200番台の大量増備があり、423系の置き換えだけではなく、北九州・福岡都市圏の鹿児島本線普通列車に充当されていた415系の運用も置き換えたため、同年11月改正では、同都市圏の鹿児島本線は、日中のほとんどの普通・快速列車が811系・813系の運用とされたが、同時に日豊本線では、日中のほとんどの普通列車が下関まで直通していたために、デッドセクションを通過できる415系での運用とされ、後に小倉を境に系統分割されるまで、本系列は朝・夕方以降の運用が中心とされた。

また、715系の老朽置き換えのために福岡都市圏だけでなく長崎本線や佐世保線での運用も増加したが、2001年のダイヤ改正で817系によるワンマン運転を開始して以降、同線での本系列の運用はごく一部に限られている。長崎本線系統の運用縮小と前後して、本系列はおおむね福岡都市圏の利用客の多い区間に使われるようになったことにより、付随車を組み込んで2003年までに全て3両編成となった。これに伴う鹿児島線系統の列車両数は増加傾向が見られたほか、一部は福北ゆたか線向けに直方運輸センターへ転属した車両もある(前述)。

その後鹿児島本線門司港 - 荒尾間のうち、小倉 - 折尾間、鳥栖駅以南の普通列車の一部が817系などに置き換えられたが、813系の運用傾向・範囲に大きな変化はなく、当該区間では終日811系・813系の運用がされている。2009年3月改正では長崎本線の運用が減少し(肥前大浦駅 - 長崎駅から撤退、415系に置き換え)、日中の日豊本線での運用が増加している。

過去には熊本・佐世保地区での運用があったが、熊本地区は2008年3月改正で、佐世保地区は2018年3月改正でそれぞれ撤退した。

南福岡車両区所属の車両は、日豊本線小倉 - 中津間のワンマン運転開始に伴い、日豊本線を3両で運用する場合は専らワンマン対応車両(3000・3100・3400番台)が充当されるようになった[30]。ワンマン運転できる編成は20編成あり、日中は同区間を中心に運用されている[30]。直方運輸センター所属の車両は導入当初、福北ゆたか線では整理券方式の運賃収受を行っていたために昼間での運用が存在しなかったが、2006年3月改正で駅での運賃収受に変更となったために終日運用に入ることが可能となった。

2022年9月ダイヤ改正にて、肥前浜駅より先の電化廃止により長崎本線の肥前山口(当ダイヤ改正により江北駅へ名称変更) - 肥前大浦間から撤退した一方、415系のほとんどが運用から撤退したことや大分地区における815系4両編成の運用が車外確認カメラを設置した編成に限定されて運用が減少したことにより本系列の日豊本線での運用が増加し、これまで定期運用の実績がなかった宇佐 - 佐伯間での運用を開始した[53]。また小倉 ー 中津間では、6両編成でのワンマン運転を開始した。

運用[編集]

この項では、2022年9月改正現在での運用について記述する。 長編成での運転が多い鹿児島本線では811系817系 (いずれも南福岡車両区所属車両)、821系(熊本車両センター所属車両)と、ラッシュ時に長編成が必要な福北ゆたか線筑豊本線篠栗線)では817系(直方車両センター所属車両)とそれぞれ併結運転が行われる。2022年9月改正までは日豊本線でも811系と、2011年3月改正までは長崎本線でも817系(当時の長崎車両センター所属車両)と併結する定期運用が存在した。

南福岡車両区所属車
  • 鹿児島本線(門司港 - 荒尾)
  • 長崎本線(鳥栖 - 江北
  • 日豊本線(小倉 - 佐伯

基本的に鹿児島本線での運用につく。日豊本線では、3000・3100・3400・3500番台を中心に、最大6両でワンマン運転を行なっている。長崎本線では近年朝夕ラッシュ時に限って使用されているが、ラッシュ時の輸送力列車が811系中心となった2022年9月改正以降は夜の下り・朝の上りの1往復のみとなっている。

筑豊篠栗鉄道事業部直方車両センター所属車
  • 福北ゆたか線(直方 - 博多)

2022年9月改正まで朝夕ラッシュ時は鹿児島本線の門司港駅まで乗り入れていたが、直方駅での系統分割の拡大及びワンマン運転に対応した821系の投入に伴い直方駅以北からは撤退した。

2008年3月改正までは鹿児島本線の熊本駅まで、2009年3月改正までは長崎本線の長崎駅まで、2018年3月改正までは佐世保線の早岐駅まで、2022年9月改正までは長崎本線の肥前大浦駅まで定期列車として乗り入れていた。また、臨時列車として八代駅まで乗り入れた実績があり、九州新幹線新八代駅のアプローチ線・在来線接続ホーム(旧11番のりば)にも、九州新幹線部分開業に伴う試乗会のアクセス列車として811系と併結で乗り入れた実績がある。

その他[編集]

  • ラッピング車両は、2004年にR214編成に「コカ・コーラ C2」のラッピングが、2011年にR222編成・2012年にR206編成に「人吉球磨広域行政組合」のラッピングが[54]、2013年にR218編成に「スペースワールド」のラッピングが施された。811系のような塗装変更は行われず、側面の窓と窓の間にステッカーを貼る形で実施された。
  • 九州鉄道記念館に設置されている811系運転シミュレーターでは、2011年のリニューアルの際、R205編成で撮影した映像を使用している[55]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d 日本鉄道サイバネティクス協議会「鉄道サイバネ・シンポジウム論文集」第31回(1994年)「813系交流電車の主回路システム」論文番号505。
  2. ^ 3両編成×84編成、2両固定編成×1編成(RM008編成、2002年2月22日発生鹿児島線列車衝突事故当該、3両化される事なく廃車)が製造された。
  3. ^ a b c d e f g 鉄道ファン, p. 85.
  4. ^ 『JR九州のひみつ』PHP研究所、2013年10月、134頁。ISBN 978-4-569-81493-3 
  5. ^ 鉄道ジャーナル, pp. 63–64, 博多シティを要に色彩の電車群が行き交う 福岡都市圏のJR.
  6. ^ 0・100・200・300・400・500・1000・1100番台の計8番台(改造含まず)及び1 - 13次車に分類される。
  7. ^ a b c d e f g h i j k 鉄道ファン, p. 84.
  8. ^ a b c d e 鉄道ファン, p. 86.
  9. ^ 鉄道ファン, p. 80.
  10. ^ a b 普通列車年鑑, p. 103.
  11. ^ 鉄道ファン739, p. 77,79.
  12. ^ 鉄道事故調査報告書”. p. 9. 2021年8月28日閲覧。
  13. ^ a b 鉄道ダイヤ情報, p. 22.
  14. ^ a b c d e f g h 鉄道ファン, p. 87.
  15. ^ 鉄道ファン739, p. 76-81.
  16. ^ 鉄道ファン, p. 84 - 85.
  17. ^ 鉄道ファン739, p. 77,79-81.
  18. ^ 鉄道ファン, p. 86 - 87.
  19. ^ 鉄道ジャーナル, p. 57, 各地に登場 シティライナーの新型.
  20. ^ 鉄道ファン, p. 85 - 86.
  21. ^ 九州を走るエコ車両(JR九州 環境報告書2017)-九州旅客鉄道(2017年10月1日、10月2日に オリジナル をアーカイブ化。)
  22. ^ a b c d 鉄道ピクトリアル, p. 78.
  23. ^ a b c d e f g 鉄道ジャーナル, p. 64, 博多シティを要に色彩の電車群が行き交う 福岡都市圏のJR.
  24. ^ a b c d e 鉄道ピクトリアル, p. 79.
  25. ^ a b c d e f g h 鉄道ダイヤ情報, p. 23.
  26. ^ 鉄道ダイヤ情報, p. 84.
  27. ^ a b c d e f JR電車編成表 2022夏. 交通新聞社. (2022年5月19日 2022) 
  28. ^ a b c d e f g h 鉄道ダイヤ情報, p. 24.
  29. ^ 鉄道ファン739, pp. 77, 79, 80.
  30. ^ a b c d e f g h i j 鉄道ダイヤ情報, p. 25.
  31. ^ a b c d ジェー・アール・アール 編『JR電車編成表2022夏』交通新聞社、2022年5月19日、210-212頁。ISBN 978-4-330-02822-4 
  32. ^ a b 鉄道ファン740, p. 81,83-85.
  33. ^ a b 鉄道ファン739, pp. 81.
  34. ^ 鉄道ジャーナル, p. 68, 博多シティを要に色彩の電車群が行き交う 福岡都市圏のJR.
  35. ^ 分冊百科「週刊 鉄道データファイル」278号(デアゴスティーニ・ジャパン)掲載「国鉄・JRの車両 813系近郊型電車」の項より
  36. ^ 鉄道ファン739, pp. 77, 79, 81.
  37. ^ 鉄道ファン739, pp. 77, 79.
  38. ^ 鉄道ファン740, p. 81,84-85.
  39. ^ 鉄道ピクトリアル, p. 197.
  40. ^ 「813系1000番台」『鉄道ファン』第529号、交友社、2005年5月。 
  41. ^ 鉄道ジャーナル, pp. 67–68, 博多シティを要に色彩の電車群が行き交う 福岡都市圏のJR.
  42. ^ a b c d e 「813系1100番台」『鉄道ファン』第553号、交友社、2007年5月、84 - 85頁。 
  43. ^ 日本鉄道車輌工業会「車両技術」234号「JR九州813系1100番代 通勤形直流電車」42P記事。
  44. ^ 鉄道ファン740, p. 79,80.
  45. ^ a b 鉄道ダイヤ情報, p. 26.
  46. ^ a b c 鉄道ファン740, p. 81-85.
  47. ^ 鉄道ファン740, p. 82-84.
  48. ^ ダイヤ改正後は813系の天下…! 日豊本線北部の普通電車 - 鉄道ホビダス(2022年9月26日)、2022年9月29日閲覧
  49. ^ “列車の座席 なぜ撤去 長崎線、鹿児島線、日豊線の813系”. 西日本新聞: p. 22. (2022年3月15日) 
  50. ^ 813系RM2214編成がロングシート化される - railf.jp(2023年11月29日)、2023年11月29日閲覧
  51. ^ 813系電車ロングシート化します』(PDF)(プレスリリース)九州旅客鉄道、2023年11月30日。 オリジナルの2023年12月16日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20231216022123/http://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2023/11/30/231130_813_long-seat.pdf2024年2月25日閲覧 
  52. ^ 交友社鉄道ファン』1996年9月号 通巻425号 p.117
  53. ^ 鉄道ファン740, p. 53.
  54. ^ JR九州・JR西日本における電車車体広告業務について(PDF) - 人吉球磨広域行政組合
  55. ^ 九州鉄道記念館811系シミュレータ開発記1 - [レールファン音楽館] Railfun ONGAKUKAN - スタッフの部屋アーカイブ

参考文献[編集]

  • 「JR813系近郊形交流電車」『鉄道ファン』第396号、交友社、1994年4月、84 - 87頁。 
  • 「813系 全形式全番台(1)」『鉄道ファン』2022年11月号(通巻739号)、交友社、2022年、76-81頁。 
  • 「813系 全形式全番台(2)」『鉄道ファン』2022年12月号(通巻740号)、交友社、2022年、78-85頁。 
  • 『鉄道ジャーナル』第588号、鉄道ジャーナル社、2015年10月。 
  • 『鉄道ダイヤ情報』第346号、交通新聞社、2013年2月。 
  • 『鉄道ピクトリアル』第767号、電気車研究会、2005年10月。 
  • 『普通列車年鑑 2015-2016』、イカロス出版、2015年8月、ISBN 978-4-8022-0030-1 
  • 日本鉄道サイバネティクス協議会「鉄道サイバネ・シンポジウム論文集」第31回(1994年)「813系交流電車の主回路システム」論文番号505 
  • 日本鉄道車輌工業会「車両技術」234号「JR九州813系1100番代 近郊型交流電車」42P記事

関連項目[編集]