iOS (Apple)

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iOS
IOS wordmark (2017).svg
開発者 Apple
プログラミング言語 CC++Objective-CSwiftアセンブリ言語
OSの系統 Unix-like, based on Darwin (BSD), iOS
開発状況 開発中
ソースモデル オープンソースのコンポーネントを使用したクローズドソース
初版 2007年6月29日 (13年前) (2007-06-29)
最新安定版 14.6[1] (18F72)[2] - 2021年5月24日 (17日前) (2021-05-24) [±]
最新開発版 15 beta[3] (19A5261w)[4] - 2021年6月7日 (3日前) (2021-06-07) [±]
対象市場 スマートフォンタブレットコンピュータポータブルメディアプレーヤー
使用できる言語 40言語[5]
アップデート方式 OTAiOS 5以降)
Finder (macOS Catalina以降)[6]
iTunes (WindowsおよびmacOS Mojave以前)
プラットフォーム
カーネル種別 ハイブリッド (XNU)
既定のUI Cocoa Touch (マルチタッチ, GUI)
ライセンス Proprietary software except for open-source components
ウェブサイト www.apple.com/ios/
サポート状況
サポート中
シリーズ記事
iOS version history(英語)
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iOS(アイオーエス)は、Appleが開発・提供する、iPhoneiPod touch向けのモバイルオペレーティングシステム組み込みプラットフォーム)である。

現在最も新しいバージョンであるiOS 14は、iPhone 6siPhone 6s PlusiPhone SE (第1世代)とそれ以降に発売されたiPhoneiPod touch (第7世代)、そしてiPadOS非対応のiPadに対応している。

iOSバージョンのアップデートは無料で行えるが、アップデート後に古いバージョンへ戻す行為(ダウングレード)を行うことはできない。なお、Appleの公式サポートページには、「ソフトウェアを常に最新の状態にしておくことは、Apple製品を安全に使うための最も重要な方策の一つ」との記載がされている[7]

概要[編集]

AppleのスマートフォンであるiPhoneや、PDA機能を持つデジタルメディアプレーヤーiPod touchタブレット端末iPadに搭載されているモバイルオペレーティングシステム (OS) である。

ただし、iOS 13以降、iPadはiOSが搭載されず、iPadに特化してiOSの機能を強化したOSであるiPadOSがiPadに搭載されることがWWDC 2019で発表された。このためiPadで利用できるiOSはiOS 12以前のみとなっている。なおiPhoneiPod touchはこの限りではない。

2007年のリリース当初は本OSに正式名称は無く、Appleのマーケティング資料にはiPhoneにApple製デスクトップOS Mac OS X(現macOS)を搭載しているとだけ記載されていた[8][9][10]2008年3月6日、Appleは本OSの正式名称をiPhone OSとした[11]2010年6月21日にリリースしたバージョン4.0から現在のiOSという名称を用いている。

セットトップボックスApple TVには、iOSをベースにしたtvOSと呼ばれるOSが採用されている。また、Apple Watchには、同じくiOSをベースとしたwatchOSが採用されている。

SHSH英語版の発行が終了しているバージョンに対して、アップグレードダウングレードは出来ない[12]

サポート期間[編集]

Microsoft WindowsやiOSデバイス以外のApple製ハードウェアと異なり、iOSの各バージョンに対するサポート終了時期は明示されていない。一部例外もあるが出荷時のOSバージョン+4回のメジャーアップデートとメジャーアップデート終了後1年のセキュリティアップデートが慣例となっている。

同じく、サードパーティアプリ側のiOSサポート期間も一概には決まっていない。2018年11月に、当時の最新バージョンiOS 12から3世代前のiOS 9がインストールされた端末について「ポケモンGO」などの主要アプリケーションが動作対象外となったケースがある[13][14][15]

歴史[編集]

2002年、まずiPadの開発が始まったが一時的に棚上げされ、iPhoneを先に開発する方向へ転換した[16][17]。2005年、スティーブ・ジョブズがiPhoneの計画を始めたとき、ジョブズは「Macを縮小するか、iPodを拡大するか」という選択を迫られた。ジョブズは前者を支持したが、MacintoshとiPodのチームは、それぞれスコット・フォーストールトニー・ファデルに率いられ、内部競争の中で互いに対戦し、フォーストールがOS XをiPhone向けに開発し直したものが採択された。よく知られたデスクトップOSをベースにしたことで、多くのサードパーティーのMac開発者が最小限の指導でiPhone用のソフトウェアを書くことができるようになった。フォーストールはまた、プログラマーがiPhoneアプリを構築するためのソフトウェア開発キットの作成や、iTunes内のApp Storeの開設も担当した[18][19]

OSは2007年1月9日Macworld Conference & ExpoiPhoneとともに発表され、同年6月にリリースされた[20][21][22]。発表時にスティーブ・ジョブズは「iPhoneはOS Xが動作する」、「デスクトップクラスのアプリケーションが動作する」と主張し、iPhone発売時には「OS X iPhone」、2008年には「iPhone OS」、2010年には「iOS」と改名されてきた[23][24][25]。当初、サードパーティ製のネイティブアプリケーションはサポートされていなかった。ジョブズの推論は、Safariブラウザを介してネイティブアプリのように動作するウェブアプリケーションを開発者が構築することができるというものだった[26][27]。2007年10月、Appleはネイティブのソフトウェア開発キット(SDK)を開発中で、2月には開発者の手に渡る予定であることを発表した[28][29][30]2008年3月6日、Appleはプレスイベントを開催し、iPhone SDKを発表した[31][32]

App Store2008年7月10日に開設し、当初は約500本のアプリが利用できた[33]。これが2008年9月に3,000[34]、2009年1月に15,000[35]、2009年6月に50,000[36]、2009年11月に10万[37][38]、2010年8月に25万[39][40]、2012年7月に65万[41]、2013年10月に100万[42][43]、2016年6月に200万[44][45][46]、2017年1月に220万と急速に増加している[47][48]。2016年3月現在、100万本のアプリがiPadにネイティブ対応している[49]。これらのアプリはまとめて1300億回以上ダウンロードされている[44]

2007年9月、AppleはiPhoneをベースに再設計されたiPod touchを発表した[50]2010年1月27日、Appleはタブレット端末iPadを発表した。iPadはiPhoneやiPod touchよりも大きな画面を持ち、ウェブ閲覧、メディア、読書のために設計され、新聞、電子書籍、写真、ビデオ、音楽、ワープロ文書、ビデオゲーム、そして9.7インチの画面を使用した既存のiPhoneアプリのほとんどを含むマルチメディア形式とのマルチタッチ操作が動作した[51][52]。また、ウェブブラウザSafari、App Store、iTunesライブラリ、iBooks Store、連絡先、メモなども提供された。これらは、Wi-Fiおよび3Gを介してダウンロード、またはコンピュータを介して同期することが可能となっていた[53]

2010年6月、AppleはiPhoneのOSを「iOS」と改名した。この商標は、Cisco社が同社のルーターに使用しているオペレーティングシステム「IOS」に10年以上使用されていた。訴訟の可能性を避けるため、AppleはCiscoから「IOS」の商標をライセンスした[54]

2014年9月9日ティム・クックが発表したスマートウォッチApple Watchは、健康とフィットネストラッキング機能を備えた製品として発表された[55][56]2015年4月24日に発売された[57][58][59]。オペレーティングシステムにはiOSをベースにしたwatchOSを使用している。

2016年10月、Appleはイタリアに位置するフェデリコ2世・ナポリ大学の新キャンパス内に初のiOS Developer Academyを開設した[60][61]。このコースは無料であり、Appleのプラットフォーム用のアプリケーションの作成と管理に関する具体的な技術的スキルを習得することを目的としている[62]経営学(デジタル機会に焦点を当てた経営計画と経営管理)、グラフィカル・インターフェースのデザインに特化したコースもある。デザインから実装、セキュリティ、トラブルシューティング、データ保存、クラウド利用まで、アプリのライフサイクル全体についての詳細なトレーニングを体験できる「エンタープライズトラック」に参加することもできる[63][64]。2020年現在、iOS Developer Academyは世界中から1000人近くの学生が卒業し、400本のアプリのアイデアに取り組み、すでに約50本のアプリをiOSのApp Storeで公開している。2018/2019年度は、30カ国以上の国から学生が参加した。そのうち35名が、毎年6月上旬にアメリカ合衆国カリフォルニア州で開催されるWorldwide Developer Conference(WWDC)への参加が決定していた[65][66]

2019年6月3日、2019年WWDCでiPad向けのiOSであるiPadOSが発表され、2019年9月25日に一般リリースされた[67]

アプリケーション[編集]

内蔵アプリケーション[編集]

搭載されているものには○、非搭載はーで記した。

iPhone iPod touch iPad
SpringBoard
電話
Safari
メール
ミュージック
メッセージ
カレンダー
写真
カメラ
天気 [注 1]
メモ
Photo Booth
株価
ブック
iTunes Store
App Store
ヘルスケア
設定
FaceTime
計算機
Podcast
時計
マップ
リマインダー
TV
連絡先
ボイスメモ
ヒント
iPhoneを探す
コンパス
計測 [注 2]
友達を探す
Wallet
News[注 3]
Watch
ファイル
ホーム
ショートカット
探す
翻訳

内蔵アプリケーションについて[編集]

  • 廃止、機能を統合されたApp - Newsstand、Passbook、Game Center、iCloud Drive、iPhoneを探す、友達を探す
  • iOS 10にアップデートするとこれらのアプリの一部は非表示にすることができるようになった。
  • iOS 11からは使用していないアプリはすべて取り除くか非表示にすることが可能になった。取り除いたアプリはApp Storeで再度ダウンロードすることができる。
  • iOS 12より、これらのアプリの一部はデータごと削除されるようになった。以前のように設定アプリから取り除くを選択することも可能。
  • iOS 14より全てのアプリをホーム画面から非表示にできるようになった。なお、これらはAppライブラリから呼び出すことができる。

App スイッチャーとマルチタスク[編集]

iOS 5以降では、最近使用したAppの一覧 (App スイッチャー)が表示されるようになった。iOS 7以降では、Appを使用してなくてもバックグラウンドで更新ができるようになった。ホーム画面に戻ればAppはスタンバイ状態になる。ホームに戻ってから数分か別のAppを使用中に自動でAppは終了する為、AppスイッチャーからAppを閉じることができる。また、強制終了に使える。

プライバシー[編集]

iOSではユーザーのプライバシー保護セキュリティーのため、rootアクセスが通常不可能であるなどの制限がかけられている[68]

rootアクセス解除する行為は脱獄と呼ばれ、Appleはしないよう強く警告している[69]。こういった行為はiOS端末の使用許諾契約に違反している。

バージョン一覧[編集]

iPhone OS 1.x[編集]

2007年6月29日リリース。

最初のiOSバージョン。現行のiOSに比べると非常に機能は少ないが、基本的なUIは現在に至るまで引き継がれている。

iPhone OS 2.x[編集]

2008年7月11日リリース。

App Storeが搭載され、サードパーティアプリケーションの利用が公式に可能となった。

iPhone OS 3.x[編集]

2009年6月17日リリース。

テキスト及び画像のコピー・カット・ペーストに対応し、Spotlight機能が搭載された。

iOS 4.x[編集]

2010年6月21日リリース。

マルチタスクに対応し、Game Center機能・AirPlay機能が搭載された。

iOS 5.x[編集]

2011年11月10日リリース。

通知センターSiriが搭載、クラウドサービスのiCloudに対応した。日本独自の機能として緊急地震速報の通知にも対応した。

iOS 6.x[編集]

2012年9月19日リリース。

既存のアプリの機能追加や改良が中心となった。

iOS 7.x[編集]

2013年9月18日リリース。

デザインに大幅な変更が行われた。コントロールセンターが追加され、AirDropCarPlayに対応した。

iOS 8.x[編集]

2014年9月17日リリース。

iCloud DriveApple MusicApple Pay機能に対応した。Apple製スマートウォッチであるApple WatchのサポートもiOS 8から開始されている。

iOS 9.x[編集]

2015年9月16日リリース。

検索機能とSiriの強化、ピクチャ・イン・ピクチャ・Slide Over・Split View機能の追加(iPadのみ)、Night Shift機能の追加が行われた。バッテリー駆動時間の改善がなされている。

iOS 10.x[編集]

2016年9月14日リリース。

既存のアプリの機能強化がメインとなっている。

iOS 11.x[編集]

2017年9月19日リリース。

コントロールセンターApp Storeが刷新された。画面録画に対応。ストレージの管理機能も追加された。

iOS 12.x[編集]

2018年9月17日リリース。

ミー文字、スクリーンタイム機能、Siriショートカット等が追加された。また、Webサイトによるトラッキングを防ぐことができるようになった。

iOS 13.x[編集]

2019年9月19日リリース。

iPadOSの登場により、iPadは非対応となった。

ダークモードの導入、カメラAppのナイトモードの追加、充電最適化への対応、省データモードの追加が行われた。COVID-19の流行を受け、感染者との接触通知機能がのちに追加された[70]

iOS 14.x[編集]

2020年9月16日リリース。

ホーム画面のウィジェット配置に対応し、スマートスタック機能が搭載された。App Clip・Appライブラリ・睡眠モードが追加され、AirPods Proの空間オーディオの対応が行われた。またプライバシー面では、Safariのトラッキングレポート、録音と録画のインジケータ、流出したパスワードの通知、App Storeのプライバシー情報の掲載義務化が行われている。

iOS 15.x[編集]

2021年秋リリース予定。

通知センターのUI刷新、既存の標準アプリケーションの機能強化、集中モードの搭載が行われる。

問題点[編集]

解消済みの問題[編集]

デザイン盗用疑惑[編集]

2012年9月20日、スイスの新聞はAppleがスイス連邦鉄道の許可なしにスイス鉄道時計のデザインをiOS 6用の時計アプリケーションのアイコンとして盗用したと報じた[71][72]。後に和解しライセンス契約を結んだ[73]。なお、iOS 7以降は当該アプリケーションのアイコンデザインは変更されている。

地図アプリケーションの問題[編集]

iOS 6.0から搭載された、Appleが独自に開発した地図アプリケーション「マップ」の精度の低さが話題となった[74][75]。具体的には存在しない駅名「パチンコガンダム駅」や地名が表示されていたり、東京タワーを3Dに表示させたときの図が「鉄塔」というよりも、高層ビルになっているなど、3D表示の正確性に問題があった。クラウドベースのサービスであり、多くのユーザーが使うほど改善すると当初Appleはコメントしていた[75]。しかし、9月28日にティム・クック最高経営責任者の声明で、「自分たちに課した(最高レベルの製品を作るという)基準に達することができませんでした」と、公式ウェブサイトで謝罪している[76]。また、状況が改善されるまで、GoogleGoogle マップも含めた他社の地図アプリケーションをApp Storeでの購入や、アイコンダウンロードで使用することを推奨している。なお、Appleが自社製品に関して謝罪するのは極めて異例な出来事である[76][77]

2013年2月にリリースされたiOS 6.1.1 Beta(後にiOS 6.1.3としてリリース)で日本のマップが改善されていることが分かり[78]、3月11日には一般にもマップデータが改善され、不明瞭な部分は修正され、より明確なデータに変更された[79]

1970年1月1日問題[編集]

iOS 89.3 beta 3搭載の64ビットプロセッサが内蔵されたiPhone、iPadまたはiPod touchで時計の自動設定をオフにした後に1970年1月1日に設定して再起動すると、Appleのロゴマークの画面のまま動かなくなるバグが発生した。このバグが発生した場合、ファームウェア復元すら不可能となり、Apple Storeでの修理対応になる。

タイムゾーン設定に起因するものではないかと言われており、日付を限界まで戻すことでタイムゾーン設定の状態によっては値が0以下になってしまい、システムに破壊的な影響を与えるのではないかと考えられる[80][81]

このバグはiOS9.3以降にアップデートすることで改善される[82]。なお、iOS 9.3へのアップデートの説明では、「日付を手動で1970年5月以前に変更して再起動操作を行うと、iOSデバイスが起動しなくなることがある問題が修正されます」と記載されている[83]

また非公式ではあるが、完全に放電した後に充電することで解消されることもある[84]

バッテリーの劣化による意図的なパフォーマンス低下[編集]

2017年、一部のユーザー(主に旧機種利用者)から、iOSをアップデートしてからパフォーマンスが低下したとクレームが相次いだ。リチウムイオンバッテリーが劣化したiPhone 6/6Plus6s/6s PlusSEが突然のシステム強制終了(シャットダウン)を防ぐために、iOS10.2.1以降のバージョンでパフォーマンスを制限する機能を追加(iOS 11.2でこのサポートの対象をiPhone 7iPhone 7 Plusに拡大)していたにもかかわらずユーザーに公表せず、バッテリーを交換すれば元のパフォーマンスに戻ることも公表しなかった。 ユーザーは最新のiPhoneの買い替えを強いられたとして、アメリカ合衆国で訴訟問題に発展している。

2017年12月28日、バッテリーが劣化した iPhone の意図的なパフォーマンス低下について、Appleが問題の経緯と対策を説明するサポートページを公開した。

「古いiPhoneの買い換えを促すためではないか?」との非難については、「お客様による製品の買い替えを促すために、私たちが意図的にApple製品の寿命を縮めたり、お客様の体験が損なわれるようにしたことはこれまでに一度もなく、今後も決してない」として、強く否定した。

一方で、パフォーマンス低下は経年劣化したバッテリーによる突然のシステム強制終了を防ぐための仕組みだったが説明不足だったとして、ユーザーを失望させたことについて謝罪した。

信頼回復の為にAppleは、iPhone 6以降の端末でバッテリー交換が必要な場合、保証対象外の交換費用を2017年現在の8800円(79米ドル)から3200円(29米ドル)へ減額する措置をとった。この措置は2018年1月から12月まで実施された(保証対象ならば従来から無料)。

2018年早期のiOSアップデートで「バッテリー状態の表示を追加し性能に影響を与えているかどうか、ユーザーが把握できるようにする。電源管理についても改良を続ける」と公表した[85]

iOS 11.3にて、バッテリーの状態(ベータ)オプションが追加された。

iOS 12では「バッテリーの状態」からベータ版の表記がなくなり、バッテリーの使用状況をグラフで視覚的に確認できるアップデートが提供された。

iOS 12.1にて、サポートの対象をiPhone 8iPhone 8 PlusiPhone Xに拡大。

グループ通話アプリケーションでの盗聴バグ[編集]

Appleのグループ通話アプリケーションFaceTimeでビデオ通話を行う際に、個人間通話からグループ通話に切り替え、自分の電話番号をグループに追加すると相手がFaceTimeに出る前に相手のデバイスの音声と映像が表示されるバグが発見された。このバグはアメリカアリゾナ州に住む当時14歳の少年によって報告された[86]iOS 12.1.4へアップデートすると解消される[87]

カーネル[編集]

基本的にmacOSタッチパネルの携帯機器に最適化した形で再構成したもので、UIは全く異なるものの、Darwinカーネル(XNU)の上に、Cocoaベースのアプリケーションフレームワークが載っている構成はmacOSと共通する。ただし、macOSの根幹技術の一つであるCarbonUNIX関連の機能の多くが削られ、開発者はCocoa Touch、Media、Core Services、そしてCore OSという4つのレイヤを通じてOSにアクセスする[88]。マルチタッチパネル、加速度センサなどを生かした、従来にはない特徴的なユーザインターフェイスで注目を集めた。

スティーブ・ジョブズ直々の指名により初代iPhoneの開発初期から当OSの開発責任者を務めたスコット・フォーストール曰く「ジョブズ自らの指示を元に小さな子供からお年寄りに至るまで説明書要らずで直感的に操作出来るようにデザインした。」とコメントしている[89]

当初はユーザーによるアプリケーションの追加は認められていなかったが、2008年6月よりSDKが整備され、App Storeで自由にアプリケーションを追加できるようになっている。

iPhone SDKの登場により、Cocoaフレームワークと開発言語としてのObjective-Cが改めて注目されることとなった。iPhoneJava仮想マシン、Carbonを搭載しておらず、iPhone向けネイティブアプリケーションの開発には、基本的にObjective-C(もしくはSwift)を習得する必要がある[注 4][注 5]

カーネルは当初からマルチタスク対応であり、音楽再生などのOSに組み込まれたプロセスはバックグラウンドで実行させることができたが、iOS 6までは、バッテリーメモリ容量の制約から、1度に起動するアプリケーションは1つに限定されていた[90]。CPU及びメモリが増強されたiPhone 4以降が必須であるiOS 7からはこの制約は撤廃された。

なお「IOS」はシスコシステムズ商標であるが、同社はAppleの当商標の取得に合意している[91]

アプリケーションソフトウェア[編集]

iPhone/iPod touch/iPad 用のサードパーティーアプリケーションは、App Store経由で配布・販売されている。

当初はセキュリティ上の理由から、Webベースのアプリケーションのみが認められていた[92]。しかし、2008年6月からは開発者にネイティブアプリケーションソフトウェア開発キット(iPhone SDK)が提供され、iPhone 3Gの発売(同年7月)と同時にApp Store経由でのサードパーティアプリケーション配布が開始された。

App Storeで配信されるアプリケーションは、プライバシー、セキュリティ、コンテンツに関する高い基準を確実に満たすことが必要とされている[93]が、これらを満たさない場合はAppStoreのガイドラインに違反するとして当該アプリを排除する方針になることが多々ある[94]

SDK[編集]

SDKは以下のコンポーネントを含む[95][96]

Cocoa Touch
マルチタッチ機能の制御、加速度センサ、View hierarchy、言語サポートカメラ、iAd、Game Kit、Address Book UI、Map Kit
Media
OpenAL、オーディオと録音、ビデオフォーマットおよびイメージフォーマットのサポート、Quartz、 Image I/O、Core AnimationCore Audio、Core Text、Core MIDI、OpenGL ES、AirPlay、Metal
Core Services
ネットワークサポート、アドレスブック、SQLite データベース、Core Foundation、Core Location、Grand Central Dispatch、In-App Purchase
Core OS
TCP/IPソケット、パワーマネージメント、アクセサリの制御、スレッド、セキュリティ、ファイルシステム

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 時計App内の「世界時計」の項目で天気が表示される。
  2. ^ 第7世代のみ
  3. ^ 日本語版など、一部の言語には対応していない。
  4. ^ ただし、macOSのCocoaと同様、Objective-CにCやC++を混在させたり、CやC++で記述されたライブラリを呼び出して利用することが可能。iOS 4.1スクリプト言語のインタプリタの使用も許可され、スクリプト言語での開発もできるようになった。
  5. ^ MonoTouchや、Emabarcadero Technologies社のRAD Studioといったサードパーティ製の開発ツールにより、Objective-C以外の言語で開発することも可能ではある。

出典[編集]

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関連項目[編集]

  • iPadOS - iOSから独立し、iPad専用に開発されたモバイルオペレーティングシステム。
  • macOS - iOSの元となったオペレーティングシステム。
  • watchOS - Apple Watch向けオペレーティングシステム。
  • tvOS - Apple TV向けオペレーティングシステム。

外部リンク[編集]