ICON A5

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ICON A5

2010年のプロトタイプ

2010年のプロトタイプ

  • 用途:水陸両用、軽スポーツ飛行機
  • 製造者:ICON Aircraft
  • 初飛行:2008年
  • 生産数:100機(2019年7月時点)
  • 生産開始:2012年12月
  • 運用開始:2016年
  • 運用状況:生産中
  • ユニットコスト:359,000米ドル(フル装備、2020年時点の価格)

ICON A5(アイコン エーファイブ)は、アメリカ合衆国ICON Aircraftによって開発された水陸両用の軽飛行機2008年にプロトタイプが初飛行し、2012年12月に量産化が始まった。

概要[編集]

コックピットや一部の外観は、BMW日産のデザイナーが設計しており、車のダッシュボードと似たような作りになっている。

A5は、飛行艇型の単葉機であり、ボディは炭素繊維強化プラスチックでできている。ランディングギアは格納式であり、格納状態では水上着陸モードとなる。幅46インチ(116.8 cm)の密閉型コックピットに2人乗りで、3つのブレードを備えたプロペラがあり、100 hp(75 kW)出力を持つRotax 912 iSエンジンが搭載されている。翼は陸上車両による輸送または保管を可能にするため、後方に折りたたむことができる。緊急着陸用パラシュートもオプションで装備可能である。

仕様[編集]

ICON A5は輸送に最適化できるよう、翼をコンパクトに折りたたむ事ができる。
基本仕様
  • 乗組員: 1名
  • 助手席: 1名
  • 全長: 7.0 m(23フィート)
  • 翼幅: 34.8フィート(10.6 m)
  • 高さ: 8.1フィート(2.5 m)
  • 重量(空): 1,080ポンド(490 kg)
  • 総重量: 1,510ポンド(685 kg)
  • 燃料タンク: 20 USガロン(76 l)[12]
  • エンジン: 1× Rotax 912 iS燃料噴射、空冷および液冷式4気筒航空機エンジン、100 hp(75 kW)
  • プロペラ: 3ブレード複合
パフォーマンス
  • 最高速度: 95 kn(109 mph、176 km / h)
  • 範囲: 427 nmi(491 mi、791 km)
  • 最大滑空比: 9:1 [87]
その他の機能
  • 一体型パネルマウントを備えたポータブルGPS
  • VHF通信ラジオ
  • モードA、C、S、ADS-Bトランスポンダ

事故[編集]

  • 2017年11月7日 - プロ野球選手ロイ・ハラデイが、趣味として購入したICON A5を自ら操縦したが、フロリダ沖を飛行中にメキシコ湾に墜落して死亡した。(ロイ・ハラデイ#飛行機事故による早世も参照。)
  • 2019年7月27日 - 販売代理店による乗客への販売デモンストレーション飛行中に墜落事故が発生した[1]。A5が水上から離陸後、旋回しながら上昇を試みた。しかし高度100フィート未満のまま、パイロットは旋回操作を続けたが、失速して最終的には岸にある木にぶつかって水上に墜落した。この事故により、2人の乗客が負傷した[2]

脚注[編集]

外部リンク[編集]