ICESat-2

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
ICESat-2
所属 NASA
主製造業者 オービタル・サイエンシズ
公式ページ ICESat-2
状態 計画中
目的 氷床・海氷の計測
設計寿命 3年以上
打上げ機 デルタ2
打上げ日時 2017年(予定)
物理的特長
質量 1,387kg(打ち上げ時)
発生電力 3,818W(寿命末期)
主な推進器 化学スラスタ(22N)
姿勢制御方式 3軸姿勢制御
軌道要素
周回対象 地球
高度 (h) 481km
軌道傾斜角 (i) 94度
回帰日数 91日
観測機器
ATLAS 先進地形レーザー高度計

ICESat-2 (Ice, Cloud, and Land Elevation Satellite-2)は、アメリカ航空宇宙局(NASA)によって打ち上げが計画されている地球観測衛星。レーザー高度計(ライダー)を搭載し、地球温暖化海面上昇の進行を予測する上で重要な指標となる極地の氷床と海氷を観測する。同時に雲とエアロゾルの鉛直構造、海面の水準変動、土地の標高および植生に関するデータをも収集する。2003年から2010年にかけて観測を行ったICESatの後継機として2017年の打ち上げが予定されている。

概要[編集]

ICESat-2は全米研究評議会(NRC)が2007年にNASAに勧告した今後10年の打ち上げるべき地球観測衛星のうち、フェーズ1として選定された4基のうち1基である[1]。 ICESat-2の目的は気候変動の研究上重要なデータを残したICESatのミッションを引き継ぐことであり、極圏の氷の変化を継続的に観測し、その質量収支を明らかにするとともに、海面レベルの上昇に対する関連性を見積もる。さらに地球全球における植生の樹高データを収集してバイオマスの総量を把握することにより、気候変動に関わる植物の炭素循環の研究にも寄与する。

ICESat-2はシングルビームのライダーを搭載したICESatの設計を全面的に改め、観測機器としてマルチビームライダーのATLASを搭載し、衛星本体にはより大型のLEOStar-3バスを使用する。レーザーの多重化によって高密度のサンプリングを行い、急勾配かつ荒れた地形における高度データの精度を向上させることが可能となる。ミッション期間は3年以上が予定され、スラスタの燃料は7年分を搭載する。衛星の運用管理はゴダード宇宙飛行センターが担当。衛星の製造には オービタル・サイエンシズが主契約社として2011年に選定された。

観測機器[編集]

  • 先進地形レーザー高度計 Advanced Topographic Laser Altimeter System (ATLAS)
マルチビームライダー。発振した可視緑色光(波長532nm)のレーザーを回折光学素子(DOE)により9本のビームに分割し、衛星の鉛直直下を中心として3km間隔の3列に照射する。各ビームは地表面で直径10mのフットプリントとなり、レーザーパルスの周期10kHzにより0.7m間隔のサンプリングが行われる。ATLASは反射望遠鏡によってこのフットプリントの反射と散乱光を捉え、光子カウントにより観測点の高度を決定する。開発・設計はFibertek社が担当。

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 他にICESat-2と同じフェーズ1に含まれるのはCLARREO、DESDynI、SMAPの3ミッション

参考文献・外部リンク[編集]