IBM 1800

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
IBM 1800システムのカバーをあけたところ

IBM 1800データ収集制御システム(英文:IBM 1800 Data Acquisition and Control System、略称:DACS)はIBM社が1965年に発表したプロセス制御用のコンピューターで、IBM 1130システムの命令セットにいくつかのプロセス制御用命令を追加し、プロセス入出力機能をラック(rack)にマウントできるようにしたもの。科学計算用のIBM 1620システムから派生したプロセス制御用コンピューター、IBM 1710の後継機種。

基本的に工場などで自動運転されるシステムで、プログラム変更などは紙テープ読取装置を利用したシステムが多かった。

概要[編集]

IBM 1800 データ収集制御システム(DACS)は、IBM社がIBM System/360と同様なSLT(Solid Logic Technology)を使って1965年に発表したプロセス制御用のコンピューターで、IBM 1130と同様に16ビット・データ・ワード(word)を基本とするワードマシンで、これの命令セットにアナログ制御用命令を追加したもの。コア・ストレジはサイクル・タイムはIBM 1801または1802プロセッサー・コントローラーで、それぞれ2または4マイクロ秒で、4K、8K、16K、32K(最高)ワードの各種モデルがあった。[1] プロセス入出力のデジタル-アナログ変換機能、アナログ-デジタル変換機能などを、ラック(rack)に容易に装着できた。

IBM 1800 DACSは次のような機種から構成されていた。

  • IBM 1801 または 1802 プロセッサー・コントローラー、付:オペレーター・パネル(Processor with Console Panel)
  • D/A コンバーター(Digital-to-Analog Converter)
  • A/D コンバーター(Analog-to-Digital Converter}
  • IBM 1816 プリンター・キーボード(Printer Keyboard)システム・プリンター
  • IBM 1054 紙テープ読取り装置(Paper Tape Reader Unit)
  • IBM 1055 紙テープ穿孔装置(Paper Tape Punch Unit)
  • IBM 1442 カード読取り・穿孔装置(Card Reader/Punch Unit)
  • IBM 1132 ライン・プリンター(Line Printer)
  • IBM 1627 プロッター(Plotter)
  • IBM 2401 or 2402 磁気テープ装置(Magnetic Tape Unit)アダプターはIBM 1802の中に
  • IBM 2314 ディスク工藤装置(Disk Storage Drive)ディスクは512,000 16ビット・ワード(word)を収納
  • IBM 1053 ロギング・プリンター(Logging Printer)

など

科学計算用のIBM 1620システムから派生したプロセス制御用コンピューター、IBM 1710の後継機種で、このあとIBM System/7センシングのみ)がこの後継機種になる。

応用例[編集]

IBM 1800はプロセス工業(化学、製鉄、製薬工業など)の工場に利用される例が多かった。日本でも、何台かが輸入されて利用されており、例えば1971年に川崎製鉄(現在はJFEグループ)の千葉製鉄所の第5高炉にセンサー用・制御用として設置された。[2] 2008年11月現在、カナダのオンタリオ州ピカリング (オンタリオ州)にあるピカリング原子力発電所(Pickering Nuclear Generating Station)で2台のIBM 1800システムが使われている。


参考[編集]

外部リンク[編集]