H-12 (航空機)

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H-12

YH-12B

YH-12B

ベル H-12Bell H-12、元の名称はBell R-12、社内名称Model 48)は、ベル・ヘリコプター社により製造された1940年代アメリカ合衆国の軍用汎用ヘリコプターである[2]

設計と開発[編集]

1946年にベル・ヘリコプター社はモデル 47よりかなり大型で、大型化したそのローター機構を利用した新しい汎用ヘリコプターであるモデル 42の開発に取り掛かった。3機の試作機を製造したが、深刻なローター関連の不具合と機械機構の複雑さから量産には入れなかった。

モデル 42の最初の派生型は民間仕様であったが、アメリカ空軍はその軍用仕様であるモデル 48の開発を命じ、出力540馬力 (403 kW)のプラット・アンド・ホイットニー R-1340-AN-1 星形エンジンを1基搭載した5座機をXR-12として2機発注した。構造上はモデル 42と非常に似通っていたモデル 48であったが、そのローターマストはより短いものとなっていた。R-12Aの名称で34機の量産が命じられたが、これは1947年にキャンセルされた[1]

2名のパイロットと8名分の座席を備え、更に強力な出力600馬力 (447 kW)のプラット・アンド・ホイットニー R-1340-55エンジンを搭載した別の大型化版試作機(XR-12B、モデル 48A)が発注され、その後に自動車の様な機首を持つモデル 42やXR-12とは異なるガラス張りの機首を備えた前量産機型のYR-12Bが10機発注された。飛行試験が実施されている期間にこのヘリコプターはH-12と改称されたが、ブレード・ウィービング(blade weaving)とローターガバナーのお粗末な性能による主ローターの不具合のために試験結果は満足のいくものではなかった[1]

運用の歴史[編集]

量産型のH-12は製造されなかったが、試作機と前量産型機は様々な試験や開発プログラムに使用された[1]

派生型[編集]

モデル 42
ベル社が当初目指した5座の民間向け豪華ヘリコプター。3機の試作機が製作されたが、深刻な問題により生産はされなかった。
モデル 48
モデル 42の軍用仕様の社内名称。R-12と命名。XR-12として2機が製作されたが、34機分の生産契約は1947年にキャンセル。
モデル 48A
モデル 48に600 hpの高出力エンジンを搭載した10座の派生型。1機のXR-12B/XH-12B試作機が製作され、YR-12B/YH-12Bとして前量産型が10機製作された。
XR-12
試作機。XH-12と改称。2機製造。
R-12A
量産型。発注された34機はキャンセル。
XR-12B
より強力なエンジンを搭載し、座席数を増した試作機。XH-12B と改称。1機製造。
YR-12B
R-1340-55エンジンを搭載したXR-12B。YH-12Bに改称され10機製造。
XH-12
1947年にXR-12を改称。
XH-12B
1947年にXR-12Bを改称。
YH-12B
1947年にYR-12Bを改称[1]

運用[編集]

アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国

要目 (XR-12B)[編集]

出典: Bell Aircraft since 1935[1]

諸元

性能

  • 最大速度: 169 km/h (91 kn) 105 mph
  • 巡航速度: 145 km/h (78 kn) 90 mph
  • 航続距離: 483 km (261 nmi) 300 mi
  • 実用上昇限度: 4,572 m (15,000 ft)
  • 12,800 ft (3,901 m) service ceiling、Hover ceiling: 4,350 ft (1,326 m)


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出典[編集]

  1. ^ a b c d e f g Pelletier 1992, p. 92.
  2. ^ Pelletier 1992, p. 91.
  3. ^ Bell Model 48”. aer.ita.br. 2014年10月18日閲覧。