FN FNC

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FN FNC
FN FNC
FNC M3
FN FNC
種類 小銃
製造国  ベルギー
設計・製造 FNハースタル
年代 1970年代-現在
仕様
種別 アサルトライフル
口径 5.56mm
銃身長 412mm(両モデル共)
ライフリング 1回転7インチ(SS109またはM855・新NATO弾)/1回転12インチ(M193)
使用弾薬 5.56x45mm NATO弾
装弾数 30発(箱形弾倉
作動方式 ガス圧作動方式(ロングストロークピストン方式), ターン(ロテイティング)・ボルト・ロッキング
全長 1,010mm(固定ストック
995mm/775mm(折り畳みストック)
重量 4,000g(Paraモデルは4,050g)
発射速度 625-675発/分
銃口初速 965m/秒
有効射程 400m(リアサイトは250mと400mの二段階切り替え式)
歴史
設計年 1976年
製造期間 1979年-
配備期間 1979年-
配備先 ベルギー軍
主に自由主義諸国
関連戦争・紛争 アチェ紛争
ナイジェリア紛争
レバノン対立
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FN FNC(Fabrique Nationale Carbine)は、ベルギーFN社で1976年に完成、生産されていたアサルトライフル。FN社で開発されたFN CALの改良版でもある。5.56x45mm NATO弾を使用する。

開発の経緯[編集]

FN社が開発生産していたFALは、50ヶ国におよぶ多数の国々で採用あるいはライセンス生産されるという成功を収めた。

しかし、1960年代アメリカ軍AR-15の登場と活躍をきっかけに小口径ライフルが注目され、AR-15が使用する5.56mm弾を使う銃の研究が各国で行われ始めた。そして、1970年代に新NATO弾として5.56mm弾の採用が決定したことにより、NATO諸国は小口径ライフルの導入が確定しつつあった。これにより、大口径ライフルであるFALのシェアは縮小し始める。ただし、FN社自身も対策として、1966年、5.56mm弾を使用する銃としてCALを生産し始めていたが、CAL自身に問題があったこともあり、マーケットでの成功は収めていなかった。そのため、新NATO弾として5.56mm弾が採用されることが確定したのをきっかけに、NATO諸国で採用されるだけの性能を持つ小口径アサルトライフルの開発に着手した。こうして、1976年に登場したのがFNCである。

アッパーレシーバーはスチール・プレス、ロアレシーバーはアルミ合金の削り出しにして軽量化し、銃の右側面に折り畳めるフォールディングストックを標準装備することにより室内や車内での取り回しを容易にした他、3点バースト機能を追加することにより連射時のコントロール性も意識している。

ガスピストンはFALやCALのショートストローク方式に対し、ボルトキャリアーと一体化されたロングストローク方式に改められた。ガスチューブの後端にはノブが設けられ、ここに指をかけてガスチューブ全体を回転させることで、ガスピストンへ導かれる発射薬の燃焼ガス圧力を調節できる。またガスチューブの先端に位置するレバーを引き起こすとガスバルブが遮断され、発射薬の燃焼ガスがガスチューブに流入しなくなる。この機能は、ライフルグレネードを発射する際に用いられ、引き起こされたガスバルブレバーはライフルグレネード用の照準器も兼ねている。

コッキングハンドルはボルトに固定されているため、射撃にともなって前後に移動する。アッパーレシーバーには可動式のダストカバーが標準装備されており、コッキングハンドルが通るすき間をふさぐことで、機関部への異物侵入を防止している。

マガジンはFNのオリジナルマガジンと、M16と同じ構造のSTANAG マガジンをそのまま使用できるようにしている。ただし、使用する弾はM16・M16A1で使われている223レミントン系のものではなく、FNC用に別の5.56mm弾、通称SS109を開発し、採用している。

FNCは、FN社が期待をかけて市場に投入した製品であったが、いざ販売を始めてみるとFALほどの成功を収められなかった。ある程度の生産設備を必要とするアルミ合金を使用するために高価な銃になったことも足を引っ張った点ではあるが、FNCが販売を始める頃には、競合機種が多数存在し、FNCはマーケットに投入するタイミングを逃してしまったために失敗してしまった面の方が影響していると思われる。

結果だけ見れば、同世代のアサルトライフルとしては第一級の性能を持ちながら、運に恵まれなかった不遇の銃となってしまった。ただし、FNC用のSS109はNATO軍の制式弾薬に選定されており、米軍はSS109を使用できるM16A2への変更を余儀なくされている。制式小銃選定で失敗したFNCが唯一成功した点といえるだろう。

バリエーション[編集]

いく度かモデルチェンジが行われており、FALのパーツ(ピストルグリップと固定ストック)を使用したM2と、改良型のM3が存在する。

あまり多くバリエーションは用意されておらず、空挺部隊での運用を考慮して銃身を短くしたカービンモデルに該当するFNC-Para、取り回し易さを犠牲に安定性の高い固定ストックを装備したモデル、警察向けのセミオート限定モデル程度しか用意されていない。

また、スウェーデン軍ライセンス生産されたAk 5は、ハンドガードの滑り止めパターン、レシーバーの表面処理が異なっており(寒冷地向けの凍結防止塗装)、インドネシア軍Pindad SS1-V1は、ハンドガードの形状変更と銃身の延長を行っている。

使用国[編集]

最終的に制式採用されたのはベルギー軍インドネシア軍を含む数ヶ国と、ライセンス生産スウェーデン軍Ak 5という形で採用し、他の例としてイタリア軍警察に一部が導入された程度で、FALに比べ、大規模な採用は少なかった。

現在、FN社は1990年代コルト社からM16の生産権を獲得したため、FNCの販売は行っていない。

ライセンス生産されたPindad SS1と、同銃から派生したSS-2が存在する。
スウェーデン向けにローカライズし、Ak 5の名称で採用している。

登場作品[編集]

映画・テレビドラマ[編集]

エグゼクティブ・デシジョン
旅客機「オーシャニック航空343便」を乗っ取ったテロリストの一部が使用。
ヒート
アル・パチーノ扮するヴィンセント・ハナ警部補が、セミオートマチックのみの警察向けモデルを銀行強盗後の市街地での銃撃戦で使用。

漫画・アニメ[編集]

うぽって!!
主人公、ふんこが本銃を使用(ふんこ自身がFNCの擬人化キャラでもある)。
ヨルムンガンド
ヨナがストックテープを巻きつけたパラモデルを使用する。

小説[編集]

ヤングガン・カルナバル
「銃と恋人といま生きている実感」で鉄美弓華が使用する。鉄美弓華は他にFN Five-seveNFN P90などのFN社の銃を使用している。

ゲーム[編集]

Alliance of Valiant Arms
ゲーム内兵科「ライフルマン」のメイン武器として登場。
メタルギアソリッドV
「グラウンド・ゼロ」のメインミッションおよびエンディングにてビッグ・ボスが使用。
レインボーシックス ベガス 2
プレイヤー装備として登場。あまり性能は高くない。
ドールズフロントライン
★3のAR [FF FNC]が使用。擬人化キャラクター

外部リンク[編集]