eX-BOARD

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eX-BOARD(エクスボード)とは、株式会社エクサムが発表したアーケードゲーム基板である。基板の設計及び、生産自体は韓国のINTERPARK GAMES社が行っている[1]

概要[編集]

エクサムが2008年3月の『アルカナハート2』稼動と同時に発売した、アーケードゲーム用システム基板。

「オペレーター(操作者)とディベロッパー(製作者)を繋ぐ」というコンセプトのもと、開発自体がアミューズメント活性化を目標としており、扱いやすさを目指した仕様設計が徹底されている。その特徴として、カートリッジ形式を採用しており、アーケードゲーム用の筐体専用機材がなくても、VGA出力を用いてモニターと繋ぎ、USBゲームパッドを繋げることでプレイ可能とするなど、高い汎用性を持つ。また、カートリッジ制の導入により、特殊なインストール作業が必要なくオペレーター側のセットアップが容易い仕様になり、ソフトの交換も容易に行うことが可能。プログラムに関しても、Windows XP Embeddedをベースに基礎設計がなされており、開発のための初期投資による経費削減が可能となっている。

eX-BOARDは上記の要素をアピールポイントとして発売されたが、発売時期に対して対応スペックの弱さは否めないものであり、特にグラフィック面においてはビデオゲームにおいても既にデジタルHD映像出力への移行が進んでいた当時のアーケードシーンの流れを読み違えアナログSD映像出力にしか対応させなかったため、これらに対応していたTaito Type X2RINGといった他社の競合プラットフォームの存在もありシェア獲得に苦戦、日本国内におけるリリースタイトルも自社開発の3本のみ、他社タイトルは開発中止または2014年現在も稼働未定(実質的な白紙)の状態となっている。

スペック[編集]

  • CPU:Fanless Via C7 NanoBGA2
  • Chipset:Via CN700, VT8237R Plus
  • Memory:1GByte DDR2 SDRAM(VRAM共用,UMA64MBまで)
  • Video:Integrated S3 UniChrome Pro AGP graphics with MPEG-2 decoding acceleration (AGP 8x : UMAによる64MBまでのメモリサポート)
  • Audio:VIA VT1618Cidec 192KHz/32bit 8ch AC’97
  • Network:RJ-45 10/100Mbps EATHERNET
  • Video端子:JAMMA出力・D-Sub 15pin×2・コンポジット端子・S-Video端子(同時接続可)
  • Audio端子:JAMMA出力・L/R音声出力端子×2
  • Input:JAMMA入力(拡張ボタン1を ボタン4として利用)・追加拡張ボタンコネクタにより追加ボタンサポート
  • USB:USB2.0(2ポート)
  • パワー:12V 5A(JAMMA供給)・AC100 - 240V 50/60Hz 1.7A(専用電源アダプタ)
  • サイズ:W317.80mm×D250.00mm×H104.20mm
  • 重さ:4kg
  • OS:Microsoft Windows XP Embedded
  • Flash Disk:512M・1G・2G

主なソフト[編集]

出展のみの作品[編集]

開発中止[編集]

  • MONSTER ancient cline

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 2008年に開催されたAOUショーでエクサムブースで配布されたINTERPARK GAMES社の小冊子より。エクサムのeX-BOARDのHPのお問い合わせの項目にもINTERPARK GAMES社のアドレスが記載されている。eX-BOARD - EXAMU - ウェイバックマシン(2011年11月27日アーカイブ分)

外部リンク[編集]