EUSO計画

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EUSO計画(ゆーぞけいかく 英:Extreme Universe Space Observatory)とは、日本・米国・欧州の3極共同で推進していた、宇宙線望遠鏡計画のこと。現在はJEM-EUSO計画として日本理化学研究所を中心に日米欧などの12か国の協力体制の下推進されている。

概要[編集]

地上を見下ろす約400Km上空にある、国際宇宙ステーション(ISS)に取り付けられた、広視野角を持つ望遠鏡を用いて、極限エネルギー宇宙線(おおよそ10の20乗電子ボルトの荷電粒子)が大気の原子核と衝突することによって生じる空気シャワーからの蛍光やチェレンコフ光を捉える望遠鏡計画のこと。2017年頃に、国際宇宙ステーションに取り付けられ、観測を始める予定である[1]

高エネルギー宇宙線の頻度は、10の20乗電子ボルトになると非常に頻度が低いため、広い視野を一気に観測しないと観測が難しい。その頻度は、100平方キロメートル・1年当たりおおよそ1個である。地上装置で観測を行うとすれば、広い範囲に宇宙線観測装置を設置しなければならない。しかしながら、宇宙から観測ができるのであれば、地上装置よりもはるかに広範囲に観測可能であるため準備が進められている。

計画推進[編集]

当初、EUSO計画は欧州宇宙機関(ESA)を中心に推進され、日本は焦点面検出器、米国は光学系、欧州は回路や電気系統及び打ち上げの責任を分担し、ISSの欧州モジュール(コロンバス・モジュール)に取り付けられる予定だった。しかし、欧州宇宙機関の予算の都合で、2005年に日本米国主体のJEM-EUSO計画として再出発した。2013年現在、日米欧などの12か国の共同研究により推進され、2017年頃に宇宙ステーション補給機(HTV)の補給キャリア非与圧部に搭載して打ち上げられ、日本の「きぼうモジュール(略称:JEM)」の船外実験プラットフォームに設置される予定である。

技術仕様[編集]

光学系には、60°角という非常に広い範囲をカバーできる軽量精密フレネルレンズを使用する予定である。観測可能範囲は、地上に投影したときには、250キロメートルの半径にもなる。これは、瞬間的な面積では地上の観測装置の数十倍以上の面積に相当し、観測能力では数倍以上に相当する。

焦点面検出器には高い感度のものが必要とされるため、数千個のマルチアノード光電子増倍管が使用される予定である。

望遠鏡はHTVに搭載できるように打ち上げ時は折りたたみ、全長を短くできるようになっていて、ISSに取り付けるときに伸ばして使用するように設計されている。

寸法[編集]

  • 口径 - 2.5m
  • 重量 - 約1.9t

脚注[編集]

関連項目[編集]

学問[編集]

装置[編集]

計画推進[編集]

外部リンク[編集]