DJI (会社)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
DJI
DJI Innovations logo.svg
WMCH Drone.jpg
主力製品 Phantom
略称 ディー・ジェイ・アイ
本社所在地 中華人民共和国の旗 中国
広東省深圳市南山区高新南四道18号創維半導体設計大厦西座14層
設立 2005年
事業内容 エレクトロニクス電子部品
代表者 汪滔
外部リンク https://www.dji.com/ja/
テンプレートを表示

DJI(ディー・ジェイ・アイ、中国語: 大疆创新科技有限公司=大疆創新科技有限公司、英語: Da-Jiang Innovations Science and Technology Co., Ltd.)は中国広東省深圳にある会社で、民生用ドローンマルチコプター)およびその関連機器の製造会社である[1] [2] [3]

概要[編集]

2005年香港科技大学を卒業した汪滔("Frank" Wang Tao)などが創業し、翌年最初の製品を発売している [4] [5]。その後、成長を続け、2015年時点で世界シェアの7割超を占める商用ドローン業界の最大手となった[6][7]アメリカ合衆国の小売最大手ウォルマート・ストアーズは同年10月26日、ドローンを使った商品配送(ドローン宅配便)を実施するため、アメリカ連邦航空局(FAA)に屋外での試験飛行許可を申請したと、ロイター通信など複数のアメリカメディアが伝えた[8]。このドローン宅配便サービスには本DJI社製のドローンが活用される予定である[8]。ウォルマートは将来的には、商品宅配や物流センターの在庫管理にドローンを活用する見込みである[8]。同年1月に米国のホワイトハウスでDJIのドローンが侵入していたことが話題になり、後に泥酔したシークレットサービス職員によるものとわかった[9]

2015年の日本での首相官邸無人機落下事件でDJIのドローンが使われた際は皇居周辺と総理大臣官邸をGPSで飛行禁止空域にする対応を行った[10]。同事件を受けてドローン規制法が整備され、警視庁はDJIのドローンをベースにドローン捕獲部隊を発足させた[11]

2015年12月20日、深圳市に旗艦店をオープンさせた[12]。 800平方メートルの店舗でDJI全製品の展示と販売が行われ修理の受付も実施されている。なお、実機の操縦体験は出来ない。

2016年7月、ハウステンボスが日本で最初のテーマパークにおけるDJI正規代理店となった[13]。同年10月には日本初となる正式販売店を新宿に開設した[14]

2017年1月、スウェーデンのカメラメーカー、ハッセルブラッドを買収した[15]

2017年2月、DJIとして初のエンタープライズ向け業務用ドローンの「マトリス200」を発売することを発表[16]

2017年4月、DJIのドローンが中東のテロ組織ISILに利用[17][18][19]されてることを受け、イラクシリアの紛争地帯をGPSで飛行禁止空域にする措置を行った[20][21]。中東では非正規武装勢力によるDJIのドローン使用が報じられることも多いが[22]イスラエル国防軍のような正規軍もDJIのドローンを導入している[23][24][25]

2017年8月、アメリカ合衆国陸軍は陸軍内部で最も広く使われてるドローンであるDJIのドローンの使用をサイバーセキュリティにおける安全保障上の懸念から中止させた[26][27]。ただし、アメリカ合衆国海兵隊の使用例も報告されるなど米軍全体での全面禁止には至ってない[22]。また、同年8月にアメリカ合衆国のドローン最大手、3Dロボティクス英語版はDJIとの戦略的提携を発表した[28]

2017年10月、日本のダンデライオンアニメーションスタジオGONZOと共同制作したテレビアニメROBOMASTERS THE ANIMATED SERIESが放送された[29]

2018年6月、アメリカ合衆国のカメラメーカーでテイザー銃製造大手、アクソン法執行機関向けのドローン販売で提携を結んだ[30]。国境を接する隣国メキシコエンセナーダでは警察がDJIのドローン1機を配備したところ犯罪率を10%低下させた治安対策上の有効性が実証されており[31]、アメリカ合衆国でも2018年時点で公共安全機関の保有するドローン910機のうちDJIは523機でトップシェアを占めている[32]。同年12月、全米最大の警察組織であるニューヨーク市警察が犯罪捜査や街頭監視などに利用する目的でDJIのドローン艦隊を採用した[33]

主力製品類[編集]

ドローン[編集]

  • Phantom
  • Inspire
  • Spreading Wings
  • Mavic
  • Spark

ハンドヘルドジンバルシステム[編集]

  • Ronin
  • Osmo

ギャラリー[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 民生用ドローン:有望な市場に打って出た中国企業(Economist 2015.04.11.) (英語)
  2. ^ 無人機市場を引っかき回す中国企業DJI(Wall Street Journal 2014.11.11.)
  3. ^ 日本でも
  4. ^ 深圳市大疆創新科技有限公司(百度百科) (中国語)
  5. ^ DJI創業者の汪滔に聞く(2015年5月) (中国語)
  6. ^ “中国DJIが世界のドローン市場で圧倒的シェアを占める理由”. CNET. (2015年7月13日). https://japan.cnet.com/article/35067128/ 
  7. ^ ドローン製造世界最大手は中国企業、世界シェアは70%に―海外メディア”. Record China. 2015年7月27日閲覧。
  8. ^ a b c 朝日新聞(2015年10月28日)「米ウォルマート、ドローン宅配検討」
  9. ^ “ホワイトハウスにドローンを墜落させたのは酔っ払ったシークレットサービスだったことが判明、その後の対応の数々は”. GIGAZINE. (2015年1月29日). http://gigazine.net/news/20150129-drone-crashed-to-white-house/ 2017年12月5日閲覧。 
  10. ^ DJI japanが「総理官邸」「皇居周辺」をドローンの飛行禁止区域に GPSを使ったシステムで管理”. ITmedia. 2015年10月19日閲覧。
  11. ^ 警視庁ドローン捕獲部隊@東京マラソン”. ドローンTrends. 2017年12月5日閲覧。
  12. ^ DJI初の旗艦店、中国・深センにオープン”. DJI. 2015年12月23日閲覧。
  13. ^ ハウステンボス、中国DJI製ドローン販売−テーマパーク内で体験講習も”. 日刊工業新聞. 2016年7月16日閲覧。
  14. ^ 国内初! ドローン最大手DJIの公式店舗「DJI Store」が新宿に29日オープン”. sorae.jp. 2016年10月31日閲覧。
  15. ^ “DJIがスェーデンの名門カメラ・メーカー、ハッセルブラッドを買収”. TechCrunch. (2017年1月6日). https://jp.techcrunch.com/2017/01/06/20170105dji-acquires-hasselblad-the-iconic-swedish-camera-company/ 2018年12月7日閲覧。 
  16. ^ DJI、初の大企業向け製品で業務用ドローンに賭ける』 2017年2月27日 Onebox News
  17. ^ Iraqi police build quadcopter “bomber” with DJI drone and badminton supplies”. Ars Technica (2017年2月25日). 2017年4月30日閲覧。
  18. ^ ISIS Is Now Using Hobby Drones to Kill People”. ギズモード (2016年10月11日). 2017年4月30日閲覧。
  19. ^ ISIS is using DJI Phantom drones to drop bombs over Mosul”. Geektime (2017年1月15日). 2017年4月30日閲覧。
  20. ^ DJI GeoFences Parts of Iraq and Syria After Isis Attacks”. Dronelife (2017年4月27日). 2017年4月30日閲覧。
  21. ^ DJI adds much of Iraq and Syria to its list of no-fly zones for its drones”. TechCrunch (2017年4月26日). 2017年4月30日閲覧。
  22. ^ a b The U.S. military shouldn't use commercial drones”. Slate (2017年8月16日). 2017年12月10日閲覧。
  23. ^ IDF to continue using drones that US army deemed unsafe”. エルサレム・ポスト (2017年8月6日). 2017年12月10日閲覧。
  24. ^ IDF buying mass-market DJI drones”. ジェーン・ディフェンス・ウィークリー (2017年6月15日). 2017年12月10日閲覧。
  25. ^ Low-tech drones give every IDF commander an eye in the sky”. タイムズ・オブ・イスラエル (2017年11月20日). 2018年12月8日閲覧。
  26. ^ US Army calls for units to discontinue use of DJI equipment sUAS News. 4 August 2017
  27. ^ US Army halts use of Chinese-made drones over cyber concerns”. ロイター (2017年8月4日). 2017年10月8日閲覧。
  28. ^ “America’s top drone company couldn’t beat China’s DJI, so now they’re partners”. QUARTZ. (2017年8月2日). https://qz.com/1042831/americas-top-drone-company-couldnt-beat-chinas-dji-so-now-theyre-partners/ 2018年12月8日閲覧。 
  29. ^ Robomasters:The Animated Series
  30. ^ “警察のSF感は加速する一方。DJIがテーザー銃のAxonと連携して警察用ドローン販売へ”. ギズモード. (2018年6月7日). https://www.gizmodo.jp/2018/06/dji-axon-teaming-up-cop-drones.html 2018年12月7日閲覧。 
  31. ^ “たった1機のドローン導入で、強盗発生率は30パーセント低下する:メキシコの警察が実証”. WIRED. (2018年6月23日). https://wired.jp/2018/06/23/ensenada-mexico-police-drone/ 2018年12月8日閲覧。 
  32. ^ 消防用ドローンが急成長、「DJI一強」を覆す方法はあるのか?”. ビジネス+IT (2018年8月15日). 2018年12月7日閲覧。
  33. ^ “ニューヨーク市警察、14機のドローンを配備。しかしお偉いさんから疑念の声が…”. ギズモード. (2018年12月7日). https://www.gizmodo.jp/2018/12/the-nypd-now-has-a-fleet-of-drones-for-tactical-operations.html 2018年12月7日閲覧。 

外部リンク[編集]