CPU年表

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CPU年表(CPUねんぴょう)は、マイクロプロセッサとして実装されたCPUに関する年表である。

主に汎用コンピュータワークステーションパーソナルコンピュータ(パソコン)用のCPUに関する年表であり、1980年代以降の組み込み用CPUに関する項目は含まれていない。主要CPUメーカーの主な製品を示す。細かい派生製品については各メーカーの項目の説明にゆずる。

1970年代前半 マイクロプロセッサの登場[編集]

マイクロプロセッサ以前、コンピュータのcentral processing unit (CPU) は、多数の集積回路 (IC) で実装されており、汎用ロジックICとカスタム設計のICが必要に応じて使われていた。1970年代に入ると、LSIと呼ばれるような大規模なICによって、4ビット程度のプロセッサであれば1つのLSIに実装できるようになりマイクロプロセッサが登場した。背景には、1960年代後半に日本で起こった電卓戦争と呼ばれる開発競争と爆発的に拡大した市場による需要があった。電卓戦争の中で4004が誕生した。一方で、この時代には既にメインフレーム(例えばSystem/360)は32ビット、ミニコンピュータ(たとえばPDP-11)でも16ビットであり、また当時のLSIに使われたMOSのテクノロジでは動作速度も遅かったことから、コンピュータのメインストリームにマイクロプロセッサの存在が影響を与え始めたのは、もっと後である。

マイクロプロセッサ#最初のマイクロプロセッサも参照。

F-14戦闘機専用に開発され、市場には出回らなかった。
  • 1971年11月 4004 発表。4ビット
世界初の商用マイクロプロセッサ
電卓用。いわゆるオールインワンタイプを指向した、マイクロコントローラ(ワンチップマイコン)的なLSIの最初(ないし最初期のもののひとつ)。日本の電卓戦争に価格破壊をもたらした。
  • 1972年4月 8008発表。8ビット
高機能端末Datapoint 2200用に設計されたが性能が不足し採用されなかった。後継の8080はx86の前史となった。
最初の16ビットプロセッサとされる。

1970年代半ば-後半 パソコンの登場[編集]

1970年代半ば頃からパーソナルコンピュータ(パソコン)で広く採用されたCPUが相次いで登場した。8ビットパソコンは、アメリカでは1970年代半ばから、日本では1970年代末から本格的に登場した(パーソナルコンピュータ史を参照)。

8ビットCPU。モトローラ 6800 の派生マイクロプロセッサ。シンプル化による高速化を指向し、アキュムレータが一本しかないという特徴的な設計。当時としては破格の安値で売り出され、アップルApple IIコモドールPET2001など北米のパソコンに多く採用される。また、6502の派生型CPUが任天堂ファミリーコンピュータ(ファミコン)で使用された。
初期の代表的な16ビットCPU。複数電圧が必要、クロックの供給方法が特殊(4相)という、ハードウェア的に使いづらいところがあった。
  • 1976年7月 ザイログ Z80 発表。
    インテル 8080上位互換の 8ビットCPU。命令体系の拡張、5V単一電源で動作など、8080よりは格段に使いやすかった。シャープMZシリーズNECPC-8000シリーズPC-8800シリーズなど、日本の代表的な 8ビットパソコンで採用された。また、家電製品のCPUとしても大量に使用された8ビットCPUの傑作でもある。とても多くの派生品がある。2018年現在でもパチンコの制御などで利用されている。
  • 1978年6月 インテル 8086発表
    16ビットCPU。DOSパソコン、現在の Windows パソコンのCPUの先祖にあたる。x86系という言葉は8086とその後継CPUのことを指し、後に8028680386486Pentium などが登場する。これらの後継CPUは上位互換を保っている。
  • 1979年5月 インテル 8088発表
    8086外部バスを 8ビットにした廉価版CPU。1981年8月に登場したIBM PCで採用された。日本では初期の 16ビットパソコンによく採用された。
  • 1979年 モトローラ 6809
    いわゆるミニコンピュータクラス用CPUのアーキテクチャを意識した 8ビットMPU。究極の8ビットCPUと評されることもある。日立富士通などの 8ビットパソコンで採用されたほか、アーケードゲームに多く採用された。また、派生CPUはコントローラー用途として広く利用された。

1980年代前半 ワークステーション用32ビットプロセッサの登場[編集]

パソコン分野ではまだ黎明時代から8ビットパソコンの全盛時代にあたるが、CPUの分野では一足先に32ビットCPUが登場する。32ビットCPUはワークステーションなど業務用に使用され、1990年代に入るとパソコンでも本格的に使用されるようになった。

1980年代後半 RISC の登場[編集]

CPUの開発が進むにつれて、従来のCISCと呼ばれる仕組みに代わってRISCと呼ばれる仕組みを用いることで性能向上を図ろうとする考え方が生まれた。RISC CPUの研究は1980年代前半に進み、1980年代後半になるとミップス・テクノロジーズ (MIPS)、サン・マイクロシステムズなどからRISC方式を採用したCPUが相次いで発表された。しかし、まったく新しいCPUは従来のソフト資産を継承しにくいという弱点を抱えていた。

従来のCPUの互換性を保ちつつ RISC技術も取り入れていく折衷のインテルと、過去のしがらみを断ち切りゼロから作り直した革新の新興RISC CPUメーカーの攻防の行方は、パソコン分野についてはソフト資産重視のインテルに、業務用ワークステーション分野については、RISC CPUメーカーに軍配が上がった。RISC CPUはその後、サーバや組み込みCPUの分野で広く浸透した。

1990年代前半 64ビットRISC の登場[編集]

CPUの分野では業務用向けに64ビットCPUが登場した。RISC CPUを採用したワークステーションはこの頃全盛時代を迎えた。パソコンの分野では 1990年代初頭に16ビットCPUから32ビットCPUへの移行が進み、本格的に32ビット時代に入った。それまでのパソコン用CPUでは、新型CPUが登場してから本格的に普及するまで4-5年程度の遅延が生じていたが、パソコン市場が拡大し競争が活発になるにつれて最新CPUが短期間のうちに普及パソコンに採用されるようになっていった。

32ビットCISC CPU。68000系の最後の汎用製品で、その後はPowerPCに役割をゆずることになった。

1990年代後半 クロック数競争[編集]

業務用 CPU の分野では、この頃、急速に能力を向上させてきたパソコンに押されてワークステーション市場を徐々に失っていった。代わってインターネット時代の到来とともに、業務用CPUは徐々にサーバ分野へと拡大していった。サーバ向けプロセッサではCPUの64ビット化は一段落し、高クロック化・マルチプロセッシングへと向かった。

1989年に、インテル80486シリーズがリリースされるが、80386シリーズで十二分な処理能力を得られたため、80486シリーズがパソコンに広く採用されるのは、リリース後、実に5年を経過した1994年以降であった。1990年代半ばに Windows3.1Windows95 などの GUI OS が登場したことで、従来にまして高い性能のCPUが求められるようになったからである。

一時はCPUの性能がソフトウェア環境の急激な変化に追いつかないため、CPUの性能を追い求めるスピード飢餓(その究極は自作パソコンユーザによるCPUのオーバークロックである)の状態も出現した。一方、1990年代には、インテル PentiumPentium III の時代に急激な性能向上が見られ、1990年代末頃になるとスピード飢餓の時代も徐々に解消していった。パソコン用CPUの最先端競争が続く一方で、ビジネス向け低価格パソコン市場の競争も激しさを増していった。この過程で x86系CPUの互換品を作っていたメーカーの再編が進み、NexGenを買収した AMD が勢いを伸ばした。1990年代末頃になると、CPUやグラフィックチップの分野から撤退したり事業を売却したりする動きも活発になった。

  • 1995年 IBM/モトローラ PowerPC 604
    32ビットRISC CPU。当時のパソコン向けCPUとしては卓越した演算性能を誇り、Power Macintoshの上位機種で採用されたほか、IBMのサーバ・スーパーコンピュータにも採用された。
  • 1995年 IBM/モトローラ PowerPC 603
    32ビットRISC CPU。低消費電力・低価格に特色があり、PowerMacintosh、PowerBookで採用されたほか、組み込み向けに広く使われた。
  • 1995年 サン・マイクロシステムズ UltraSPARC
    64ビットRISC CPU。
  • 1995年 インテル Pentium Pro
    32ビットCISC CPU。
    CISC命令をRISC的命令セット(μOPs)に変換して実行する、当時のトレンドをインテルが初めて採用したCPU。当時の先進的技術を全て盛り込んだP6マイクロアーキテクチャの設計プロファイルは、10年以上に渡って同社におけるプロセッサ設計の土台となる。
  • 1996年 MIPS R10000
  • 1996年4月 ヒューレット・パッカード (HP) PA-RISC8000
    64ビットRISC CPU。
  • 1997年 AMD K6
    32ビットインテル互換CPU。買収したNexGenの設計を流用している。
  • 1997年 IBMモトローラ PowerPC750/740
    32ビットRISC CPU。「PowerPC G3」とも呼ばれる第3世代 PowerPC。603譲りの低価格・低消費電力と、604を凌駕する演算性能をあわせもつ。PowerMacintosh G3、PowerBook G3、iMaciBookに採用されたほか、組み込み向けにも広く使われ、ニンテンドーゲームキューブWiiのCPUのベースになっている。
  • 1997年 サン・マイクロシステムズ UltraSPARC II
  • 1997年1月 インテル、MMX Pentium発表。
    32ビットCPU。マルチメディア用演算機能 (MMX) を搭載。
  • 1997年5月 インテル、Pentium II発表
    32ビットCPU。第6世代のコア。独自のカートリッジを採用するなど従来と異なる方向を打ち出したが、やや迷走気味になった。
  • 1998年1月 コンパックが DEC を買収
    アメリカ合衆国で情報産業の再編が進みつつあった中での大きな事件の1つであり、DECの保有していたStrongARMはインテルに売却された。
  • 1998年 IBMPowerPC750L 世界初の銅配線で製作されたCPU。消費電力の削減が可能になった。
  • 1998年 AMD K6-2
    32ビットインテル互換CPU。低価格パソコン市場で健闘しシェアを伸ばした。インテルが Celeron を登場させるきっかけになった。
  • 1998年 インテル Celeron発表。
    AMD K6-2 に対抗した。Pentium に対するローエンド用CPUの位置づけだったが、実質的にはメインストリームのCPUとなった。
  • 1999年2月 ISSCCにて、ソニー・コンピュータエンタテインメントが"Emotion Engine"を発表。世界初の完全128ビットCPUであり、プレイステーション2向けに開発された。
  • 1999年 インテル Pentium III 発表
    32ビットCPU。Pentium IIに高クロック化を意識してパイプラインを長大化する改良を施し、マルチメディア用演算機能を拡張したSSEを追加したもの。
  • 1999年 AMD Athlon
    32ビットCPU。インテル Pentium III と激しい性能競争を繰り広げ、一時、クロックではインテルCPUを上回った。
  • 1999年 モトローラ XPC7400を出荷。
    32ビットRISC CPU。128ビットSIMDAltiVecを搭載し、「PowerPC G4」と呼ばれる。Power Mac、PowerBookのCPUとして採用されたほか、ルーターなど組み込みシステム向けにも広く利用される。

2000年代前半 クロック数競争の終焉とマルチコア時代の到来[編集]

1999年にパソコン分野のCPUクロック競争は激しさを増し、インテルAMDは互いに前倒しでより高い周波数のCPUを発表する熾烈な競争を繰り広げた。そして、ついに2000年春にはCPUの周波数はAMDがわずか先に1GHzの大台に到達した。周波数競争がヒートアップしてピークに達していた頃、奇しくもほぼ同じ時期に株式市場ではITバブルの最盛期となり、崩壊が始まろうとしていた。1GHzの大台への到達では先んじたAMDだが、これ以降クロック競争に見切りをつけ処理効率を重視したCPUを展開していく。

それとは反対にインテルは、より高クロックを重視したPentium 4を開発した。高クロックという分かりやすいアピールを行うPentium 4に対して、AMDPentium 4との性能比較のためにAthlon XPモデルナンバーを導入した。クロックの増大に歩調を合わせて消費電力の増大も続き、モバイルパソコン向けに専用のプロセッサを設計することが行われるようになった。

2002年にはPOWER4によりサーバ分野でマルチコアCPUが導入された。

2003年には、PowerPC 970Athlon 64により、パソコンにも64ビットの時代が到来した。また、この頃にAMDはマルチコアへの転換も予期して、Athlon 64にはデュアルコアへの拡張を意識した設計もなされている。

2004年末、インテルのPentium 4が採用していたNetBurstマイクロアーキテクチャは、発熱と消費電力の増加が抑えられず、ついに一般向けCPUの周波数が3.8GHzで頭打ちになった。インテルは周波数向上をあきらめ、64ビット・SIMD・プリフェッチ・マルチコアなどの技術で性能向上を図ることになる。これに関連して、インテルもAMDに続きプロセッサー・ナンバーを導入することになる。インテルは開発中のCPUをキャンセルしてクロックあたりの性能を重視した路線への転換を余儀なくされることとなった。

業務用CPUでは、x86ベースのPCサーバが広がり、インテルがIA-64をリリースして本格的にサーバCPUの牙城へと乗り出した。高性能CPUを製造するための投資が莫大なものとなり、従来ワークステーション分野やサーバ分野をリードしてきたRISC CPUのメーカーも、他社との提携を行ったり組み込み分野に重点を置くなどの方向転換を行った。

  • 2000年 2000年問題、大きな混乱なし。
  • 2000年 サン・マイクロシステムズUltraSPARC III
  • 2000年1月 米Transmeta Crusoe発表
    内部的にはVLIWだが、コードモーフィングと呼ばれる命令変換技術で、x86系CPU互換を実現する。低消費電力を指向し、モバイル分野を意識したCPU。高密度サーバにも多く採用された。
  • 2000年3月 ソニー・コンピュータエンタテインメントEmotion Engineを搭載したプレイステーション2を発売。世界初の128ビットCPU搭載システムであった。
  • 2000年3月 AMD Athlon の動作周波数が1GHzに到達。
  • 2000年10月 IBM、RS64-IVを発表
    64ビットPowerPCマイクロプロセッサ。市場に出回った製品としては初めて同時マルチスレッディングを実装した。RS64ファミリとしては最後の製品であり、その後はPOWER4に道を譲ることとなった。
  • 2000年11月 インテル Pentium 4 発表
    32ビットCPU。高い周波数の動作を強く意識。マルチメディア用演算機能を拡張したSSE2を搭載。
  • 2001年5月 インテル Xeon 発表 サーバ用
    32ビットサーバ用CPU。
  • 2001年5月 インテル Itanium 発売開始
    初めてIA-64アーキテクチャを実装したCPU。構想は1999年10月に発表していた。新開発のIA-64命令に加えて、IA-32命令デコーダを搭載した64ビットサーバ用CPUで、他社のRISCプロセッサの置き換えを狙った。
  • 2002年 IBM POWER4
    サーバ/メインフレーム用CPU。業界に先駆けて対称型マルチコアを採用した64ビットプロセッサで、その設計は後のPowerPC 970のベースとなった。
  • 2002年5月 ヒューレット・パッカード (HP) とコンパックが合併
  • 2002年4月 インテル Itanium 2 発売開始
    64ビットサーバ用CPU。メモリアクセス機能を改善、演算ユニットを増加させ性能を向上させた。IA-32性能を改善したものの、同時期の80x86プロセッサの性能には遠く及ばず、後継のプロセッサではIA-32命令デコード機能が削除された。
  • 2003年3月 インテル Pentium M 発売開始。
    32ビットCPU。モバイルパソコンに特化したプロセッサであった。
  • 2003年4月 AMD Opteron 発表。
    x86を独自に64ビットに拡張したアーキテクチャーAMD64搭載。
  • 2003年8月 アップルコンピュータがPowerPC G5 (PowerPC 970) を搭載したPowerMac G5を発売。世界初の64ビットパソコンであった。
  • 2003年9月 AMD Athlon 64 発表。
AMD64を搭載したパソコン向けプロセッサ。
同時マルチスレッディング(SMT)機能を搭載し、ワンチップで2つのスレッドを実行可能。
  • 2004年 IBM POWER5
    サーバ/メインフレーム用64ビットCPU。マルチコアに加えて、同時マルチスレッディング (SMT)などの新技術を投入し、ワンチップで4つのスレッドを実行可能となった。
  • 2004年6月 インテル Intel 64搭載のPentium 4、Xeon発表。
  • 2004年8月 HP Alpha EV7z 発表。
    最後のAlphaプロセッサ。1.3GHz。
  • 2004年10月 サン・マイクロシステムズ「UltraSPARC IV+」
    UltraSPARC IVプロセッサのデュアルコア版。

2000年代後半 電力効率向上の流れ[編集]

クロック周波数の急激な増大に伴い発熱と消費電力が増大の一途をたどり、マイクロアーキテクチャの複雑化とクロックの増大で性能を稼ぐ従来の方向性は行き詰まった。半導体の微細化につれてリーク電流が加速度的に増大し、半導体回路を単純に微細化しても高速化につながりにくくなった。インテルとAMDで約2年ぐらいごとに行われていた新規のCPUコアの開発ペースも鈍化し、既存コアの改良に開発の重点が向けられる。なおインテルは、2007年に発表したコードネームPenrynより、ムーアの法則に続くモデルとして、CPUの製造プロセスとアーキテクチャを1年ごとに交互に進化させていく「チックタックモデル」を導入している。「消費電力あたりの性能」が重要視され、マルチコアCPUが普及する。パーソナルコンピュータ向けでは2コアが主流だが、サーバ向けCPUでは「UltraSPARC T1」のようにマルチコアとハードウェアマルチスレッディングによりワンチップで数十のスレッドを実行するCPUが現れる。単一スレッドの実行速度は停滞気味となり、ハードウェアによる仮想化機能の搭載や、相対的に低いクロックでも高い性能を引き出しやすいSIMDの性能向上に力点が置かれるようになった。

パソコン向けマルチコアCPU。
Pentium Mの後継となるマルチコアCPU。従来のPentium Mとは異なり、デスクトップパソコンもターゲットとした。 Coreマイクロアーキテクチャの採用は次代のCore2からとなる。
  • 2006年4月 サン・マイクロシステムズ 、サーバ向けCPU UltraSPARC T2 発表。
    UltraSPARC T1を拡張し、1コアで8スレッドを実行可能とした。浮動小数点演算能力を大幅に増強したほか、整数演算能力も向上させた。
  • 2006年7月 AMD、グラフィックチップメーカーのATI Technologiesを買収。CPUにGPUを統合する方向へ。
  • 2006年7月 インテル Intel Core 2 発表。
    P6+アーキテクチャを拡張してパイプライン数を増やし、さらに128ビット処理が可能な広バンド幅ALUを搭載した高IPC設計。Intel 64 搭載。従来デスクトップパソコン向けに提供されていたNetBurstアーキテクチャが予想以上の発熱と消費電力の増大で限界を迎えたため、Pentium Dをも置き換えるCPUとなった。
  • 2006年10月 IBM 、サーバ向けCPU POWER6 を発表。
    コアごとに4MBの2次キャッシュ、毎秒75GBのメモリアクセス、65nmプロセスで4.5GHzを実現。POWERファミリでは初めてVMXを搭載した。
  • 2006年11月11日 ソニー・コンピュータエンタテインメント、Cell 搭載のプレイステーション3発売。
  • 2007年7月20日 Intelの次世代64ビットマイクロアーキテクチャNehalemの実働試作CPUを発表。あわせて32nm液浸リソグラフィによる試作ウエハと共に一般公開された。
  • 2007年11月12日 インテル、45nmプロセスで製作された Intel Core 2 プロセッサ (コードネーム : Penryn)を発表。
    ハフニウムを使ったHigh-K絶縁膜・金属ゲートを初めて採用、Super Shuffleエンジン、ATA命令などを新たに搭載、Radix-16 dividerによる高速な除算を実現。
  • 2007年11月19日 AMD K10マイクロアーキテクチャに基づいたデスクトップ用プロセッサ Phenomを発表した。Phenomのバリエーションにおいてはクアッドコアの他に、世界初の x86 トリプルコア採用 CPU Phenom 8000 シリーズが発売された。
  • 2008年3月2日 インテル、低消費電力プロセッサ Intel Atom (コードネーム : Silverthorne)を発表。
    あえてアウトオブオーダー実行を採用せず、他方同時マルチスレッディングを採用するなど、消費電力と性能に関する取り組みに特徴がある。
  • 2008年4月9日、サンと富士通は、UltraSPARC T2 Plus(コードネーム : Victoria Falls)発表。
    SMP対応機能が追加され、SMP構成で256ハードウェアスレッドをサポート。[1][2]
  • 2008年8月8日 インテル、Intel Core i7 を発表。
ハイパースレッディング・テクノロジーを採用したNehalemマイクロアーキテクチャを実装。
45nm SOIプロセスを採用し、高クロック化やL3キャッシュの増量、TDPの改善を実現した。
  • 2009年6月1日 AMD、ネイティブ6コアを搭載するOpteronを発表。
    新たにHT Assist(Hyper Transport Assist)が実装された。HT AssistはL3キャッシュ1MBを消費してCPU間でのキャッシュのプローブトラフィックを軽減し、 データベース処理等を高速化する機能である。
  • 2009年8月25日 富士通、SPARC64 VIIIfxを発表。
HPC向け8コアRISCプロセッサ。理化学研究所の「」に搭載するために開発された。

2010年代前半 CPUのSoC化[編集]

2000年代には、パーソナルコンピュータやPCサーバだけでなく、スーパーコンピュータやハイエンドのサーバーにおいてもx86の進出が進み、汎用CPUの分野においてはx86の勢力がますます強まった。クロック周波数当たりの性能を稼ぐためにSIMDなどCPUに内蔵された命令の複雑化・多様化が進み、並列処理に特化したGPUなどの専用回路もCPUの一機能として取り込まれつつある。

一方、2010年代に入り著しくなっているのが、組み込み用途とデスクトップの境界領域にあたる携帯デバイスの成長である。スマートフォンタブレットコンピュータなど、モバイルオペレーティングシステムを搭載した情報機器にはパソコン並みの汎用性が強く求められ、組み込み向けプロセッサと汎用CPUの境界はあいまいとなりつつある。この分野においては多様なニーズに特化したSoCに組み込まれるARMアーキテクチャが標準の座を固めつつあり、Atomなどのx86プロセッサはニッチ的用途にとどまる。また、サーバ分野においても、圧倒的なシェアを誇るx86にARMが拡張性と電力効率を武器に食い込みを狙っている。

  • 2010年2月9日 IBM、POWER7を発表。
サーバ/メインフレーム用マルチコアCPU。POWER6の5倍の性能を持ち、8コアで最大で32スレッドを実行可能。
  • 2010年9月9日 ARM、Cortex-A15 MPCoreを発表。
32ビットCPUコア。これまでARMアーキテクチャがターゲットとしてきた組み込み向けに加え、モバイルパソコンや高密度サーバもターゲットとした。最大1TBのメモリ空間、OSの仮想化支援、ソフトエラー訂正など、サーバ用途を意識した機能を搭載し、最大16コア構成が可能。
  • 2011年1月4日 AMD、第一世代のAMD Fusionを発表。
64ビットシングルコア/デュアルコアCPUにGPUを密接に統合し、APU(Accelerated Processing Unit)と称する。部品点数と消費電力を削減できるメリットがあり、主に低価格パソコンやポータブルパソコン向け。
64ビットマルチコアCPU。「Intel Core i7」・「Intel Core i5」・「Intel Core i3」・「Intel Pentium」・「Celeron」および「Xeon」ブランドで発売される。GPUコアをオンダイで統合し、新SIMD拡張命令セットIntel AVX を搭載した。
パソコン・モバイル機器・高密度サーバ用SoC。独自開発のARMマルチコアにGPUを組み合わせ、従来のx86ベース汎用プロセッサの代替を狙う。
  • 2011年10月12日 AMD、BulldozerアーキテクチャベースのAMD FXプロセッサを発表。
最大8コアのパソコン向けプロセッサ。マルチスレッドでパフォーマンスを稼ぐ設計思想で、2コアでFPUを共有する独特の構成をとる。
8コア64ビットCPU。2命令同時発行やアウトオブオーダー実行、3次キャッシュなどを実装した新開発のS3コアを実装し、前世代のSPARC T3に比較して、単一スレッド当たりの処理速度が約5倍、浮動小数点演算性能が約3倍に向上。
  • 2011年11月1日 HP、ARMベースの省電力サーバプロジェクト「Moonshot」を発表。
CalxedaのARM Cortex-A9を4コア搭載したサーバ用SoC採用し、x86/64ベースサーバに比較し消費電力を1/10、設置スペースを1/10に低減。
64ビットマルチコアCPU。3Dトライゲートトランジスタを採用し、統合GPUを大幅に強化。乱数ジェネレータとRdRand命令などを追加した。「Intel Core i7」・「Intel Core i5」および「Xeon」ブランドで発売される。

脚注[編集]

  1. ^ サンプレスリリース (2008年4月10日). “2008.04.10 サンと富士通、「SPARC Enterprise」サーバシリーズにUltraSPARC T2 Plusプロセッサ搭載の新機種を投入” (日本語). 2008年4月13日閲覧。
  2. ^ 富士通プレスリリース (2008年4月9日). “富士通とサンが新プロセッサ「UltraSPARC T2 Plus」でUNIXサーバ「SPARC Enterprise」のラインナップを拡充 : 富士通” (日本語). 2008年4月13日閲覧。