CPシステムII

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CPシステムII(シーピーシステム ツー)とは、1993年に『スーパーストリートファイターII』と共に出荷されたカプコン開発のアーケードゲームシステム基板である。海外を中心にCPS-2と略されることがある。以降、記事中ではこの略称を用いる。

部品調達難に伴い、2015年3月31日を以って修理サポートが終了した(カートリッジの電池交換は継続)[1]

概要[編集]

CPS-2は、2種類のボードから成り立っている。

Aボード
JAMMAハーネスに接続し、またCPS-2用ゲームに共通の構成要素を含む。
Bボード
ゲーム本体が格納される。

A、Bのボードの関係は、基本的には家庭用ゲーム機とそのカートリッジの関係と同じものである。2種類のボードは出荷地域(リージョン)ごとに色分けされ、同じ色の組み合わせでないと使用できない。CPS-3と比べると、基板は非常に大きい。

CPS-2はプログラムROM暗号化することでプロテクトされており、Bボードには復号キーを格納したバッテリーバックアップメモリが備わっている。だが電池が切れると復号キーがメモリから消失してしまい、暗号化されたプログラムをデコード出来ずゲームが実行できなくなる。電池切れを含めての故障は、メーカー側に送れば2万円程度で修理出来るシステムであった。(2015年3月31日以降は電池交換のみで、電池交換+セキュリティ書き込みで7,500円程度+送料)ただし改造(個人による電池交換を含む)防止のために貼ってある封印のシールがないと、修理に応じないと言うシステムでもあった。『ヴァンパイア』以降、封印シールは廃止された。

後に発売されたCPS-3は電圧の許容幅が狭く、多少のオーバーでも故障の原因になってしまい、更にソフト変更時のインストールに時間がかかる仕様だった。それに対してCPS-2は、壊れにくく非常に安定したパフォーマンスを誇り、対応ソフトも多かった。

Qサウンドロゴ画面
CPS-2には音声のサラウンド効果を演出するQサウンドのチップが内蔵されており、一部の後期作品を除きゲームのデモ画面ではQサウンドのロゴ画面が表示される。CPS-2のゲームの移植作品でも、パッケージやディスクのレーベル面にQサウンドのロゴが印刷されていたり、ゲーム中にQサウンドのロゴが表示されたりする[2]
Qサウンドロゴ画面では、ゆったりとした曲調の音楽とともに、画面上部に『QSOUND VIRTUAL AUDIO』のロゴ、画面中央にQサウンドの権利関係の英文、画面下部に『CAPCOM』のロゴが表示される。音楽は各作品でアレンジが異なり、また『ストリートファイターZERO3』と『プロギアの嵐』の2作品のみは共通して異なる曲が流れ、タクミコーポレーションエイティング/ライジングが開発した作品は音楽は流れない。PlayStation2の『ロックマン パワーバトルファイターズ』と『ストリートファイターZERO ファイターズ ジェネレーション』はBGMも含めてこの画面が再現されている[3]
Qサウンドの権利関係の英文は権利の変遷に合わせて大きく分けて3パターン存在し、またゲーム中で使われるフォントで表示される場合と、ロゴ画面用の独自のフォントで表示される場合がある。
英文の内容は以下の通り。
  • パターン1:『スーパーストリートファイターII』で使用
QSound Chips have been developed by Archer
and incorporate Archer's proprietary QSound
sound enhancement technology
  • パターン2:『ダンジョンズ&ドラゴンズ タワーオブドゥーム』から『X-MEN VS. STREET FIGHTER』まで使用
QSound Chips have been developed by QSound
and incorporate QSound's proprietary QSound
sound enhancement technology.
最後のピリオドがないパターンも存在する。
  • パターン2.1:『スーパーストリートファイターIIX』で使用
QSound Chips have been developed by QSound
QSound and incorporate QSound's proprietary
QSound sound enhancecment technology.
3行目の『enhancecment』は原文ママ。2行目の最初に『QSound』の単語が追加されている。このゲーム以外にはこのパターンが存在しないため、文章が誤っている可能性がある。
  • パターン2.2:『19XX -THE WAR AGAINST DESTINY-』と『グレート魔法大作戦』で使用
         QSound Chips
      have been developed
         by QSound and
incorporate QSound'sproprietary
         QSound sound
    enhancement technology.
4行目の『QSound'sproprietary』は原文ママ。縦画面の作品のため、改行が多くなっている。
  • パターン3:『バトルサーキット』以降(『グレート魔法大作戦』を除く)で使用
QSound technology is protected by U.S.
patent Nos.5,105,462 and 5,208,860 and
numerous foreign patents.
QSound,Virtual Audio and the QSound logo
are trademarks of QSound Labs,Inc.
ミッチェル開発の作品にはロゴ画面が存在しない。

リージョンカラー[編集]

仕様[編集]

  • メインCPU: カプコンカスタム 68000 @ 16 MHz
  • サウンドCPU: ZiLog Z80 @ 8 MHz
  • サウンドチップ: Qサウンド @ 4 MHz
  • カラーパレット: 32ビット
  • 最大同時発色数: 4096色
  • タイルあたりの色数: 16(4ビット/ピクセル)
  • オブジェクト数: 900(16 × 16ピクセル)
  • スクロール面数: 3
  • 解像度: 384 × 224

作品リスト[編集]

断りがないものは開発・販売ともカプコン。

リリース日 国内版タイトル名 海外版タイトル名 備考
1993年10月 スーパーストリートファイターII Super Street Fighter II - The New Challengers
1994年01月 ダンジョンズ&ドラゴンズ タワーオブドゥーム Dungeons & Dragons - Tower of Doom
1994年03月 スーパーストリートファイターIIX Super Street Fighter II Turbo
1994年05月 エイリアンVSプレデター Alien vs. Predator
1994年06月 アルティメット エコロジー Eco Fighters
1994年07月 ヴァンパイア Darkstalkers - The Night Warriors
1994年09月 スーパーマッスルボマー Ring of Destruction
1994年10月 パワードギア Armored Warriors
1994年12月 エックス・メン チルドレン オブ ジ アトム X-Men: Children of the Atom
1995年03月 ヴァンパイアハンター Night Warriors - Darkstalkers' Revenge
1995年04月 サイバーボッツ Cyberbots - Fullmetal Madness
1995年06月 ストリートファイターZERO Street Fighter Alpha
1995年11月 マーヴル・スーパーヒーローズ Marvel Super Heroes
1996年01月 19XX 19XX - The War Against Destiny
1996年02月 ダンジョンズ&ドラゴンズ シャドーオーバーミスタラ Dungeons & Dragons - Shadow Over Mystara
1996年03月 ストリートファイターZERO2 Street Fighter Alpha 2
1996年06月 スーパーパズルファイターIIX Super Puzzle Fighter II Turbo
1996年08月 ロックマン2・ザ・パワーファイターズ Mega Man 2 - The Power Fighters
1996年08月 ストリートファイターZERO2 ALPHA Street Fighter Zero 2 Alpha
1996年09月 クイズなないろDREAMS 虹色町の奇跡 国内のみ
1996年09月 エックスメン VS. ストリートファイター X-Men vs. Street Fighter
1997年04月 バトルサーキット Battle Circuit
1997年05月 ヴァンパイアセイヴァー Vampire Saviour - The Lord of Vampire
1997年07月 マーヴル・スーパーヒーローズ VS. ストリートファイター Marvel Super Heroes vs. Street Fighter
1997年08月 カプコンスポーツクラブ Capcom Sports Club
1997年09月 ポケットファイター Super Gem Fighter - Mini Mix
1997年09月 ヴァンパイアセイヴァー2 国内のみ
1997年09月 ヴァンパイアハンター2 国内のみ
1998年02月 マーヴル VS. カプコン Marvel vs. Capcom - Clash of Super Heroes
1998年07月 ストリートファイターZERO3 Street Fighter Alpha 3
1999年03月 ギガウイング Giga Wing 開発: タクミコーポレーション
2000年01月 グレート魔法大作戦 Dimahoo 開発: エイティング/ライジング
2000年06月 マーズマトリックス Mars Matrix 開発: タクミコーポレーション
2000年09月 1944 1944 - The Loop Master 開発: エイティング/ライジング
2000年11月 マイティ・パン Mighty Pang 開発: ミッチェル
2001年01月 プロギアの嵐 Progear 開発: ケイブ
2001年02月 パズループ2 Puzz Loop 2 開発: ミッチェル
2001年11月 雀牌パズル 長江 開発: ミッチェル
国内のみ
2003年12月 ハイパーストリートファイターII Hyper Street Fighter II - The Anniversary Edition

備考[編集]

CPS-1、CPS-2共に、ゲームのスコアランキングを保存することはできない(電源投入やリセット時にランキングが初期化される)。

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 弊社基板製品保守サービス業務終了のご案内カプコン 2014年9月
  2. ^ ゲーム中の音楽が全て家庭用にアレンジされた『ストリートファイターZERO2』除く。
  3. ^ ただし前者は『CAPCOM』ロゴが消されている。