C2 (アルバム)

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C2
Base Ball Bearスタジオ・アルバム
リリース
ジャンル ロック
時間
レーベル EMI Records
プロデュース 玉井健二(#1,#11...プロデュース、#2~#10,#12...共同プロデュース)
チャート最高順位
Base Ball Bear アルバム 年表
二十九歳
(2014年)
C2
(2015年)
増補改訂完全版「バンドBのベスト」
(2016年)
『C2』収録のシングル
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C2』(シーツー)は、Base Ball Bearのメジャー6枚目のフルアルバム[注釈 1]

解説[編集]

前作『二十九歳』から約1年5か月ぶりのアルバムリリースとなった。「シリーズ"三十一歳"」と題し、CD2枚組の「エクストリーム・シングル」の形で『「それって、for 誰?」part.1』『文化祭の夜』『不思議な夜』の3作が2015年8月から10月の3ヶ月にわたって先行リリースされており、本作はシリーズ最終作となった[5]2016年3月をもってBase Ball Bearから脱退した湯浅将平が制作に参加している最後の作品である。

本作のタイトルは2006年11月29日発売のメジャー1stアルバム『C』を継承するものとなっている。また、本作が発売された11月11日はBase Ball Bearのバンド結成記念日である。

「エクストリーム・エディション」と題した初回限定盤はCD3枚で構成され、DISC 2には本作収録曲のインストゥルメンタル版、DISC 3には『C』のリマスタリング盤を収録している[6]

また、2015年12月2日にはバンド初のアナログレコード盤としてもリリースされた。

初回限定盤のDISC 3の歌詞カードにおいて、「STAND BY ME」の歌詞の表記が「STAND BY ME」でなく「STAND MY ME」となっていたため、希望者に歌詞カードの交換を行っていた[7]。なおこの対応は2020年6月をもって終了している。

オリコンチャートの2015年11月23日付週間CDアルバムランキングでは、6,480枚を売り上げ14位にランクインしている[8]

タイトル[編集]

本作のタイトルはマスタリング段階までは「Base Ball Bear」(セルフタイトル)となる予定であった。しかし小出が歌詞カードの制作のために全曲を聴き直したところ、メジャー1枚目のアルバム『C』のテーマである「海(Sea)」「彼女(She)」「都市(City)」と被っていることに気づいた。本作のテーマには新たに「視点」「視座」などの「見る」という意味での「See」が掲げられたが、前作『二十九歳』でバンドとしての活動に一区切りがついたと感じていた小出は、活動の2周目に入ったという意味で本作のタイトルを『C2』としたという[9]

収録曲[編集]

CD[編集]

DISC 1
全作詞・作曲: 小出祐介、全編曲: Base Ball Bear。
#タイトル作詞作曲・編曲時間
1.「それって、for 誰?」part.1(編曲: Base Ball Bear・玉井健二)小出祐介小出祐介
2.「こぼさないでShadow」小出祐介小出祐介
3.「美しいのさ」小出祐介小出祐介
4.「曖してる」小出祐介小出祐介
5.文化祭の夜小出祐介小出祐介
6.「レインメーカー」小出祐介小出祐介
7.「どうしよう」小出祐介小出祐介
8.「カシカ」小出祐介小出祐介
9.「ホーリーロンリーマウンテン」小出祐介小出祐介
10.「HUMAN」小出祐介小出祐介
11.不思議な夜(編曲: Base Ball Bear・玉井健二)小出祐介小出祐介
12.「「それって、for 誰?」part.2」小出祐介小出祐介
合計時間:
DISC 2(初回限定盤のみ)
全編曲: Base Ball Bear。
#タイトル作詞作曲・編曲時間
1.「「それって、for 誰?」part.1 (Instrumental)」(編曲: Base Ball Bear・玉井健二)  
2.「こぼさないでShadow (Instrumental)」  
3.「美しいのさ (Instrumental)」  
4.「曖してる (Instrumental)」  
5.「文化祭の夜 (Instrumental)」  
6.「レインメーカー (Instrumental)」  
7.「どうしよう (Instrumental)」  
8.「カシカ (Instrumental)」  
9.「ホーリーロンリーマウンテン (Instrumental)」  
10.「HUMAN (Instrumental)」  
11.「不思議な夜 (Instrumental)」(編曲: Base Ball Bear・玉井健二)  
12.「「それって、for 誰?」part.2 (Instrumental)」  
合計時間:
DISC 3(初回限定盤のみ)
全作詞・作曲: 小出祐介、全編曲: Base Ball Bear。
#タイトル作詞作曲・編曲時間
1.「CRAZY FOR YOUの季節 <Album ver.>」小出祐介小出祐介
2.GIRL FRIEND小出祐介小出祐介
3.「祭りのあと」小出祐介小出祐介
4.ELECTRIC SUMMER小出祐介小出祐介
5.「スイミングガール」小出祐介小出祐介
6.「YOU'RE MY SUNSHINEのすべて」小出祐介小出祐介
7.「GIRL OF ARMS」小出祐介小出祐介
8.「DEATH と LOVE」小出祐介小出祐介
9.STAND BY ME小出祐介小出祐介
10.「ラストダンス」小出祐介小出祐介
11.「SHE IS BACK」小出祐介小出祐介
合計時間:

アナログ盤[編集]

バンド初のアナログ盤。2015年12月2日に発売された。

DISC 1
全作詞・作曲: 小出祐介、全編曲: Base Ball Bear。
#タイトル作詞作曲・編曲時間
1.「「それって、for 誰?」part.1」(編曲: Base Ball Bear・玉井健二)小出祐介小出祐介
2.「こぼさないでShadow」小出祐介小出祐介
3.「美しいのさ」小出祐介小出祐介
4.「曖してる」小出祐介小出祐介
5.「文化祭の夜」小出祐介小出祐介
6.「レインメーカー」小出祐介小出祐介
合計時間:
DISC 2
全作詞・作曲: 小出祐介、全編曲: Base Ball Bear。
#タイトル作詞作曲・編曲時間
1.「どうしよう」小出祐介小出祐介
2.「カシカ」小出祐介小出祐介
3.「ホーリーロンリーマウンテン」小出祐介小出祐介
4.「HUMAN」小出祐介小出祐介
5.「不思議な夜」(編曲: Base Ball Bear・玉井健二)小出祐介小出祐介
6.「「それって、for 誰?」part.2」小出祐介小出祐介
合計時間:

楽曲について[編集]

DISC 1[編集]

  1. 「それって、for 誰?」part.1(編曲:Base Ball Bear・玉井健二)
    • 17thシングル曲
  2. こぼさないでShadow
  3. 美しいのさ
    関根がメインボーカルを務めている。
  4. 曖してる
    「あいしてる」と読む。2007年発売のシングル『愛してる』と読みが同じだが、両曲は一切関係ない。
  5. 文化祭の夜
    18thシングル曲
  6. レインメーカー
  7. どうしよう
  8. カシカ
  9. ホーリーロンリーマウンテン
  10. HUMAN
    タイトルは「人間」と「不満」のダブル・ミーニングになっている。
  11. 不思議な夜(編曲:Base Ball Bear・玉井健二)
    19thシングル曲
    実質的な湯浅のラストライブとなっている「COUNTDOWN JAPAN 15/16」で最後に披露された。
  12. 「それって、for 誰?」part.2

DISC 2[編集]

  1. 「それって、for 誰?」part.1 (Instrumental)
  2. こぼさないでShadow (Instrumental)
  3. 美しいのさ (Instrumental)
  4. 曖してる (Instrumental)
  5. 文化祭の夜 (Instrumental)
  6. レインメーカー (Instrumental)
  7. どうしよう (Instrumental)
  8. カシカ (Instrumental)
  9. ホーリーロンリーマウンテン (Instrumental)
  10. HUMAN (Instrumental)
  11. 不思議な夜 (Instrumental)
  12. 「それって、for 誰?」part.2 (Instrumental)

DISC 3[編集]

  • 初回限定盤のみに付属。2006年発売のメジャー1枚目のアルバム『C』収録曲のリマスタリング盤が収録されている。
  1. CRAZY FOR YOUの季節 <Album ver.>
  2. GIRL FRIEND
  3. 祭りのあと
  4. ELECTRIC SUMMER
  5. スイミングガール
  6. YOU'RE MY SUNSHINEのすべて
  7. GIRL OF ARMS
  8. DEATH と LOVE
  9. STAND BY ME
  10. ラストダンス
  11. SHE IS BACK

ライブ・ツアー[編集]

本作のリリースに前後してツアー「三十一歳」が開催された。前述の通り本作がリリースされた2015年は「シリーズ"三十一歳"」としての活動が展開され、同ツアーでも本作収録曲が多く披露された。ツアー中の11月11日(本作リリース日)にはタワーレコード渋谷店にて本作発売記念のインストアライブが行われほか、12月24日には渋谷CLUB QUATTROにて単独ライブ「LIVE IN LIVE vol.2〜C to C2〜」が開催され、アルバム『C』と『C2』の楽曲が収録されている曲順通りに演奏された[10]。翌2016年3月5日からはアルバムタイトルを冠したツアー「LIVE BY THE C2」が開催され、ファイナル公演は「日比谷ノンフィクションV~LIVE BY THE C2~」として4月30日日比谷野外大音楽堂にて行われた。日比谷公演の模様を収録した映像作品がのちにリリースされている。

なお、メンバーであった湯浅将平が2016年3月2日をもってBase Ball Bearを脱退したため、ツアー「LIVE BY THE C2」はフルカワユタカをサポートギタリストとして招いてツアーを敢行した。また、ファイナルの「日比谷ノンフィクションⅤ~LIVE BY THE C2~」ではフルカワ、石毛輝the telephoneslovefilm)、田渕ひさ子ナンバーガールほか)、ハヤシ(POLYSICS)の4人がサポートした[11]

ライブ・ツアー日程
日程 タイトル 会場 備考
2015年
9月12日 - 12月4日
Tour「三十一歳」
9月12日 水戸 LIGHT HOUSE
9月13日 宇都宮 HEAVEN'S ROCK VJ-2
9月19日 釧路 NAVANA HALL
9月21日 札幌 PENNY LANE 24
9月23日 函館 club COCOA
9月26日 米子 AZTiC laughs
9月27日 広島 CLUB QUATTRO
10月3日 新潟 LOTS
10月4日 金沢 EIGHT HALL
10月10日 福岡 DRUM LOGOS
10月11日 宮崎 SR-BOX
10月17日 高松 DIME
10月18日 松山 SALONKITTY
10月24日 静岡 UMBER
10月26日 京都 磔磔
10月31日 岡山 CRAZYMAMA KINGDOM
11月1日 名古屋 DIAMOND HALL
11月7日 仙台 darwin
11月8日 盛岡 Club Change WAVE
11月12日 千葉 LOOK
11月14日 さいたま新都心 HEAVEN'S ROCK VJ-3
11月21日 高崎 club FLEEZ
11月22日 甲府 CONVICTION
11月29日 Zepp Namba
12月4日 豊洲 PIT
湯浅脱退前の最後のツアー[注釈 2]
2015年
11月11日
『C2』発売記念インストアライブ
タワーレコード渋谷店
2015年
12月24日
LIVE IN LIVE vol.2〜C to C2〜
渋谷CLUB QUATTRO
2016年
3月5日 - 4月30日
Tour「LIVE BY THE C2」
3月5日 仙台 darwin
3月11日 岡山 IMAGE
3月12日 高松 MONSTER
3月19日 福岡 DRUM LOGOS
4月2日 名古屋 DIAMOND HALL
4月9日 新潟 LOTS
4月15日 大阪 なんば Hatch
4月30日 日比谷野外大音楽堂
日比谷公演は「日比谷ノンフィクションV〜LIVE BY THE C2〜」として開催。
サポートギタリスト
日比谷公演以外:フルカワユタカ
日比谷公演:フルカワ、石毛輝田渕ひさ子ハヤシ

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ インディーズアルバム『HIGH COLOR TIMES』、3.5thアルバム『CYPRESS GIRLS』『DETECTIVE BOYS』を含めると通算9枚目。
  2. ^ 湯浅がBase Ball Bearのギタリストとして臨んだ最後のライブは2015年12月31日COUNTDOWN JAPAN 15/16であった。湯浅が正式に脱退したのは2016年3月2日であるが、湯浅は2月下旬頃からメンバーおよびスタッフと連絡がつかなくなり、2月27日の「チャットモンチーの徳島こなそんそんフェス2016~みな、おいでなしてよ!~」にはサポートに石毛輝を迎えてライブを行った。

出典[編集]

  1. ^ オリコン週間 CDアルバムランキング 2015年11月09日~2015年11月15日 11~20位(2015年11月20日閲覧。)
  2. ^ オリコン週間 ROCKアルバムランキング 2015年11月09日~2015年11月15日(2015年11月20日閲覧。)
  3. ^ 渋谷店総合アルバム 2015/11/09 - 2015/11/15(2015年11月20日閲覧。)
  4. ^ 全店総合アルバム 2015/11/09 - 2015/11/15(2015年11月20日閲覧。)
  5. ^ Base Ball Bear、2DiscのエクストリームSgを3ヵ月連続発売&「三十一歳」ツアーも”. rockin'on.com (2015年6月14日). 2019年12月30日閲覧。
  6. ^ Base Ball Bearニューアルバム、初回盤は1stリマスタリング含む3枚組”. ナタリー (2015年9月12日). 2019年12月30日閲覧。
  7. ^ UNIVERSAL MUSIC JAPANにおけるBase Ball Bearのアーティストサイトより。 https://www.universal-music.co.jp/base-ball-bear/news/2015-11-17/ 2022年11月24日閲覧。
  8. ^ オリコンCDアルバムチャートより。http://music.oricon.co.jp/php/ranking/RankingOriconList.php?rcd=ja&kbn=w&clt=NDtQafFVkTplbTINlg7a960nvAIMp5ALGFU6zdaoko0IYpMR2xokjWq9tkN7-TQX24EuyA~~ 2015年11月19日閲覧。
  9. ^ Base Ball Bear「C2」インタビュー by 宇多丸(RHYMESTER)”. ナタリー (2015年). 2019年12月30日閲覧。
  10. ^ Base Ball Bear、「C」「C2」再現ライブでヘトヘトに「救心ありますか?」”. ナタリー (2015年12月26日). 2019年12月30日閲覧。
  11. ^ トイス!DISCO!ギタリスト4人が彩ったベボベ決意の日比谷野音公演”. ナタリー (2016年5月2日). 2019年12月30日閲覧。