サイディング・スプリング彗星 (C/2012 OP)

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サイディング・スプリング彗星
Siding Spring
分類 彗星
軌道の種類 非周期彗星
発見
発見日 2012年7月16日[1]
発見者 SSS
軌道要素と性質
元期:JED 2456261.5 (2012年12月30.0日)[2]
軌道長半径 (a) 1043.3(7.9) AU
近日点距離 (q) 3.607073(1) AU
遠日点距離 (Q) 2083(16) AU
離心率 (e) 0.996543(3)
公転周期 (P) 33670(382) 年
軌道傾斜角 (i) 114.828502(9) 度
近日点引数 (ω) 351.43821(5) 度
昇交点黄経 (Ω) 267.370355(4) 度
平均近点角 (M) 359.9998609(2) 度
前回近日点通過 2012年12月4日
次回近日点通過 38700年頃
物理的性質
直径 4 - 9 km[3]
絶対等級 (H) 14.0
他のカタログでの名称
C/2012 OP
2012 OP
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サイディング・スプリング彗星(サイディング・スプリングすいせい、Comet Siding Spring)は、離心率が極めて大きな軌道を持つ彗星の1つである。彗星の命名規則による仮符号C/2012 OP

軌道長半径は約1560億km (1043AU) 、遠日点は約3100億km (2100AU) の距離にある。当初は、軌道長半径が1000AU、遠日点距離が2000AUを超える小惑星として、2012 DR30 についで発見された。そのため当初は小惑星の仮符号である 2012 OP と呼ばれていた。しかしその後の観測によって、小惑星ではなく彗星であると判明したため、命名規則に従い、名称はサイディング・スプリング彗星、仮符号は C/2012 OP となった。サイディング・スプリング彗星は、この長大な軌道を約34000年かけて公転しており、2012年12月4日近日点を通過したばかりである。軌道が変わらなければ、次に近日点に戻ってくるのは38700年頃である[2]

軌道離心率は0.9965と、知られている限り最も大きな値を持つ小惑星であったが、軌道長半径や遠日点、公転周期は似たような軌道を持つ 2013 BL76 や 2012 DR30 よりは小さな値を持つ。これは、近日点距離が3.61AU(5億4000万km)と、2012 DR30 より近いためである[2]。また、先述の通り彗星であるため、小惑星としての軌道離心率最高の座は 2005 VX3 に譲っている。

絶対等級は14.0であり、これから推定される直径は4kmから9kmという微小な大きさである[3]

脚注[編集]

関連項目[編集]