B.B.Joker

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B.B.Joker(ビー・ビー・ジョーカー)は、少女ギャグ漫画作品。作者はにざかな。にざが原作、かなが作画を担当している。オムニバス形式でありながら、所々シリーズ化されている作品でもある。

概要[編集]

白泉社LaLaにて、1997年から2002年にかけての5年間にわたって連載。全5巻+ファンブックが発売。本項ではLaLaでの本連載のほか、増刊号LaLa DXでの『B.B.Joker Selection』、別冊花とゆめでの『メロメロ』、他単行本に掲載されている、ヤングアニマルなどに載った単発読切も、基本的には同様にB.B.Jokerとして扱う。

タイトルの由来は、“人生のJoker(ババ)を引いた瞬間を、Black&Bitterに描く。”意味から来ている。

基本的にはオムニバス形式の4コマ漫画。少女漫画らしい可愛らしい絵柄と、青年漫画のノリに近いブラックかつシュールなネタとなっている。

登場人物[編集]

安藤[編集]

安藤大介(あんどう だいすけ)
17歳。常に奇怪な言動で、美佳や大坊先生を困らせる高校生。不思議ちゃんな性格で、なおかつ○○○に対して異様に執着している。美佳を(弄り役として)大切に思っている。本作品で最も早くシリーズ化された。学ラン→ブレザー着用。母親の素顔を見たことがない。式守伊之助を尊敬している。4月11日生まれ。
相澤美佳(あいざわ みか)
17歳。大介と付き合っているが、常に彼に振り回されて碌な目に遭わない。12月23日生まれ。
大坊(だいぼう)
安藤の担任教師。安藤にいじられるが、関係は割と上手くいっている様子。メキシコとインディアンにそれぞれ瓜二つな人がいる。恋人募集中。
安藤華子(あんどう はなこ)
大介の母親。夫に言われたある一言がきっかけで極度の対人恐怖症に陥る。吉永小百合を尊敬し、加齢を非常に気にしている。8月16日生まれ。
安藤京介(あんどう きょうすけ)
大介の父親。息子以上の変人。「ふしぎなおとな」の主役。かつてトムに飼われていた。11月4日生まれ。

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沖津修(おきつ しゅう)
24歳。通称・修(しゅう)さん。1万人の女性と付き合った、クールなナンパ男。恐ろしく天然で、しばしば大失敗をかます憎めない性格。週末になると全裸で帰ってくる。時代劇マニアで、水戸黄門の視聴は欠かさない。童貞(?)。「沖津君Perfect」の主役(沖津雅俊)の兄であり、彼と2人暮らししている。私服姿の長谷川貴裕を一目見て、男と見抜いた唯一の人物。赤が好き。9月25日生まれ、AB型。
坂本圭(さかもと けい)
21歳、修の付き人。修に憧れ、崇拝している男。時には修よりモテるうっかり八兵衛的存在。7月28日生まれ。
甲斐リュウジ(かい リュウジ)
25歳、修のライバル。修の行く先々に現れては、彼に子供っぽい嫌がらせを与えて去って行く謎の男。体重は、修と同じ64kgで、誕生日と血液型も修と同じ。小学5年生の頃に珠算検定1級を取得した(自称)。某ガキ大将を尊敬している。

長谷川物語[編集]

長谷川貴裕(はせがわ たかひろ)
16歳。男でもうっかり惚れる程の女顔で、あだ名はオカマ。自分の女顔が非常にコンプレックスである。大山倍達を尊敬、男らしさを目指しつつも、空回りすることが多い。彼の姉と妹も瓜二つ。4月3日生まれ。
澤井伸一(さわい しんいち)
16歳、長谷川の友人。長谷川に恋心を寄せる(彼の姉や妹には全く何も感じない)自分に悩んでいる。家は貧乏。フレディ・マーキュリーを尊敬している。9月12日生まれ。
桜井彩(さくらい あや)
16歳、長谷川の友人。長谷川に対して、どこか倒錯した恋心を抱いている。尊敬する人は神取忍7月7日生まれ。

夫婦な二人 / 双子な二人[編集]

伊藤今日子(いとう きょうこ)
25歳、旧姓は小野寺。夫とは幼馴染。夫に対するいびりは凄まじく、本当に愛しているのかは怪しい。婚姻届を未だに出していない。フグ田サザエを尊敬している。4月30日生まれ。
伊藤賢司(いとう けんじ)
25歳、妻の虐げに必死に耐える健気な夫。舅を尊敬している。5月5日生まれ。
伊藤明日香(いとう あすか)&伊藤友朗(いとう ともろう)
二卵性の双子。姉は生まれてから1年ほど人目のつかない場所に隠されていた。母親の胎教のおかげで、齢0歳にして人生を悟りきっている。2人とも母親似であり、2月26日生まれ。
伊藤忠次(いとう ただつぐ)
57歳。賢司の父親で、仙台市在住。定年間近の公務員。今日子に弱みを握られているらしく、彼女に従順。

生物[編集]

生物(せいぶつ)
まるで餅のような謎の生き物。端整なのに、周囲から嫌われている。何をやっても死なない不死身体質のメス。外因性による分裂及び合体も可能。ゴミを食べて卵を産み、環境を浄化することが出来る。自分の卵を食べると変色する。秘密結社のボスをからかうのが好き。尊敬の対象はマハトマ・ガンジー
高宮馨(たかみや かおる)
16歳、生物の数少ない友人にして理解者。趣味はコスプレロリータ嗜好の男であり、「歌う女の子」の主役(中島ひかり)がお気に入り。

グリーンハイツ202[編集]

岡山美紀(おかやま みき)
21歳。グリーンハイツ202号室に住む、女子大生。連載当初はどこにでもいる女の子だったが、彼氏に振られたことをきっかけに徐々に家に閉じこもり、壊れていく。「机に向かう男」の主役(岡山宏)は彼女のいとこ。1月28日生まれ。
三田村秀雄(みたむら ひでお)
グリーンハイツ203号室に住む、眼鏡の青年。美紀が気になっているようだが、彼女の変な思いつきの行動に真っ先に被害に遭う、かわいそうな人。岡山宏の予備校講師。

教育4コマ[編集]

藤崎まなみ(ふじさき まなみ)
教育番組のおねえさん(2代目)。初代のお姉さんとビン太くんは闇の組織によって殺された。いつもビン太くんに振り回されている、隠し子持ちのシングルマザー。いつ2代目ビン太くんに殺されるか戦々恐々の日々を送っている。2月18日生まれで、尊敬の相手はジョディー・フォスター
ビン太(びんた)
そのマスコット。2代目はかなり危ない性格で、教育番組的に問題発言も多い。10円玉を潰せる。深作欣二を尊敬している。12月31日生まれ。

犬になるまで[編集]

斉藤ツトム(さいとう ツトム)
14歳。犬と人間のハーフとして生まれた少年。Mの気がある。最初は人間だったが、徐々に犬化していく。猿と仲が良い。
下村美代子(しもむら みよこ)
14歳、ツトムとは恋仲。犬になった後も、ツトムを忘れることが出来ない。実は、ツトムと猿を引き合わせた張本人。
斉藤トム(さいとう トム)
ツトムの父親。流暢に人語を話せる、犬。京介の(元)飼い主であり、猿とはまさに犬猿の仲
斉藤由佳(さいとう ゆか)
ツトムの母親で、人間。京介とは、トム繋がりで面識がある。

真知子のせいで…!![編集]

日暮真知子(ひぐらし まちこ)
3巻の準主役。行く場所全てで不幸と災厄を撒き散らす、元気一杯な村の女の子。自分が生まれ育った村を全焼させている。1月1日生まれ。
和村有希(わむら ゆき)
14歳、村長の娘で成績優秀。真知子の(数少ない)親友兼苦労人。

マンガ道[編集]

十條真彦(じゅうじょう まさひこ)
17歳。漫画家志望の少年。祐子との出会いによってコンビを組み、少女向けギャグ漫画の原作者となる。非常に狂気じみた性格。モデルは、にざ[1]
正木祐子(まさき ゆうこ)
17歳。漫画家志望の少女。真彦との出会いによって半ば無理やりコンビを組まされ、少女向けギャグ漫画の作画担当となる。本心では真彦のことが大嫌い。モデルは、かな[1]。美佳とは友人関係。

Ping□Pons!![編集]

熊谷亮太(くまがや りょうた)
18歳、卓球をこよなく愛する眼鏡の男子高校生。かなりの実力を誇る、卓球部部長。部員の少なさで部が廃部の危機にあるため、唯一の部員(厘子)と共に宣伝活動をするがことごとく空回りする。
上関厘子(かみのせき りんこ)
16歳。卓球以上に、卓球の球が大好きな女子高生。亮太と共に宣伝活動を行うが、足を引っ張っている。
顧問の先生
卓球部を存続させるために頑張ってはいるが、報われない。本名は不明。

秘密結社[編集]

ボス
38歳、秘密結社を束ねるボス。様々かつユニークな拷問方法を編み出し、部下からは恐れられている。生物のことが大嫌い。尊敬するのはダース・ベイダー12月4日生まれ。

走っている二人[編集]

黒髪の男&茶髪の男
常に走っている、2人の大学生。黒髪の男は走りながらのボケ役であり、茶髪の男はそれのツッコミ役である。『B.B.J』の中でも屈指の古株キャラクターでありながら、名前がない。黒髪の男と美紀はメル友関係。黒髪の男は4月1日生まれで間寛平を、茶髪の男は8月20日生まれで瀬古利彦を尊敬している。

単行本[編集]

サイズはA5判。発行元はいずれも白泉社ジェッツコミックス[2]

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b キャラ名も、各々の個人ペンネームからもじられている。
  2. ^ 当時花とゆめ系列の作品で新書判以外での単行本刊行は、ジェッツコミックス(主にヤングアニマル掲載作品の単行本を収録するレーベルでもあった)が担っていた。その後次作でも単行本のサイズがA5判で発行されることとなったが、新書判以外でのサイズ刊行用レーベルとして花とゆめコミックススペシャルが連載開始時に立ち上がっていたため、そのレーベルからの刊行となった。