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Amarok

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Amarok
作者 Mark Kretschmann
開発元 KDE
初版 2003年6月23日 (21年前) (2003-06-23)[1]
最新版
3.2.2[2] ウィキデータを編集 / 2025年2月15日 (29日前)
リポジトリ ウィキデータを編集
プログラミング
言語
C++ (Qt)
対応OS Unix系, MacOS, Windows (KDE for Windows)
種別 メディアプレーヤー
ライセンス GPLv2+[3]
公式サイト amarok.kde.org
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Amarokは、LinuxmacOSWindows、およびその他のUnix系オペレーティングシステム向けの自由かつオープンソースオーディオプレーヤーである。AmarokはKDEプロジェクトの一部であるが、KDE Software Compilation英語版のリリースサイクルとは独立してリリースされている。AmarokはGPLv2+ライセンスされている。

歴史

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Amarokは、2003年に開発が開始された、現在も活発に開発が進められているLinux音楽プレーヤーの中でも最も古いものの一つである[4]。このプログラムは、もともとマイク・オールドフィールドのアルバム『Amarok』にちなんでamaroKという名前で呼ばれていた[5]。"amarok"(または"amaroq")はイヌクティトゥット語(イヌイットの方言のひとつ)でオオカミの意味。Amarokは、イヌイット神話英語版に登場するオオカミ、Amarokにちなんでオオカミをマスコットに用いている。元々の名称はamaroK(末尾のKが大文字)であったが、2006年6月に改名された。

Amarokの新しいメジャーバージョンであるバージョン2.0は、2008年12月12日にリリースされた。2009年6月3日にはバージョン2.1がリリースされ、最初の2.0リリースにはなかった1.4の機能の一部が再導入され、ネイティブのReplayGain英語版サポートなどの機能も追加された。

KDE4の時代まではKDE標準の音楽プレーヤーとされていたが、開発が長期にわたって停滞し、Qt5およびKDE Plasma 5への移行に難航しているため、KDE5においてはKDE標準の音楽プレーヤーはElisaに置き換えられた[要出典]

Amarokのバージョン3.0は、6年間のメジャーアップデートの休止期間を経て、2024年4月にリリースされた。アプリケーションはQt5に移植され、FFmpeg 5のサポートが追加され、その他の小さな変更も行われた。Qtライブラリの最新バージョンであるQt6への移植は、今年後半に予定されている[6][7][8]

特徴

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以下に Amarok の特徴を挙げる:

  • Amazon からのカバーの自動ダウンロード
  • 現在演奏中のアーティストの Wikipedia からの情報を表示
  • 歌詞の自動表示
  • プレイリストのコレクションを管理するためのプレイリスト・ブラウザ
  • 格付けシステム
  • グラフィック・イコライザ
  • クロスフェード
  • MP3 その他コーデックの再生
  • 簡単な設定のためのウィザード
  • iPod のサポート
  • ポッドキャスティング のサポート
  • k3bを使用したCDを作成するためのサポート
  • CSSによるブラウザのスタイル変更が可能
  • タグ機能のサポート
  • SQLiteMySQLPostgreSQL などのデータベース・ソフトの使用が可能
  • システムトレイアイコンのアニメ (オプション).
  • GStreamer の KIO (KDE Input/Output) サポート。遠隔プロトコルからのプレイバックが可能
  • Audioscrobbler のサポート。Last.fm の提案から動的なプレイリストを生成可能
  • パワフルなスクリプティング・インターフェイス。DCOP サポートされた言語により Amarok の拡張を行える
  • 様々なオーディオ・エンジンのサポート:
  • バージョン2ではPhononの採用につき、オーディオエンジンの変更はPhonon側の役割となった
    • aRts (もうメンテナンスされていない)
    • GStreamer
    • Helix project / Helix
    • Media Application Server (MAS)
    • Network-Integrated Multimedia Middleware (NMM)
    • Xine / xine-lib

フォーク

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以下のフォークが開発されている。

  • Clementine - Amarok 1.4 をフォークして Qt4 フレームワークに移植したもの。
  • Strawberry - Clementine 1.4 のフォークで、追加の改善と修正が加えられている。
  • Exaile Amarok 1.4 のGTK+フォーク。

関連項目

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脚注

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  1. ^ SourceForge.net”. SourceForge.net. 2014年8月5日閲覧。
  2. ^ "Amarok 3.2.2 released"; 作品または名前の言語: 英語; 出版日: 2025年2月15日; 閲覧日: 2025年2月15日.
  3. ^ license notice placed at the top in one of the source files of the project's repository, probably in each of its source files”. 2017年11月22日閲覧。 “This program is free software; you can redistribute it and/or modify it under the terms of the GNU General Public License as published by the Free Software Foundation; either version 2 of the License, or (at your option) any later version.”[リンク切れ]
  4. ^ Hossain, Rubaiat (2021年1月30日). “The 15 Best Linux Music Player Apps” (英語). MUO. 2024年5月5日閲覧。
  5. ^ AmaroK - the audio player for KDE”. amarok.kde.org. 2004年6月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月11日閲覧。
  6. ^ Nestor, Marius (2024年4月30日). “Amarok 3.0 Open-Source Music Player Officially Released, Here's What's New” (英語). 9to5Linux. 2024年5月5日閲覧。
  7. ^ Sneddon, Joey (2024年4月30日). “Amarok 3.0 Released, Ported to Qt5/KDE Frameworks 5” (英語). OMG! Ubuntu. 2024年5月5日閲覧。
  8. ^ Larabel, Michael (2024年4月29日). “KDE's Amarok 3.0 Music Player Released After Six Year Hiatus - Now Ported To Qt5” (英語). www.phoronix.com. 2024年5月5日閲覧。

外部リンク

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