Altキー

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Alt キー(右下)

Alt キー(オルトキー、アルトキー、: Alt Key)は、コンピュータ用のキーボード修飾キーの一つ。キートップには通常 Alt と刻印されている。Alt キーは、シフトキーコントロールキーなどと同様に、他のキーと一緒に押し下げることで、別の様々な機能を実行できる。

名称[編集]

Alt キーは Alternate key (オルタネイトキー) の略で、"alternate"は「代替の」「代わりの」という意味である。Unicodeには"ALTERNATIVE KEY SYMBOL" (U+2387) として"⎇"が定義されている。

概要[編集]

Alt キーは、他のキーと一緒に押し下げることで、そのキーの機能を変えることができる。例えば、単に A のキーを押せば A という文字が入力されるが、Alt キーを押しながら A のキーを押せば、対応したソフトウェアでは該当の機能が実行される。

Alt キーの位置などはキーボードによるが、PC/AT 互換機で主流となったオリジナルの IBM 101 拡張キーボードでは、スペースキーの左右にあり緑色で印字されている。ヨーロッパなどの 102/105 多国語キーボードなどでは、右側は Alt Gr (ALTernate Graphic key) であり、各国の欧文文字や特殊記号などの入力に使用できる。

日本では、PC/AT 互換機で主流となった日本語 106/109 キーボードでは、かな漢字変換用のコンビネーションキーにも使用されている。漢字キー(「Alt+半角/全角」による、かな漢字変換のオン・オフ)、ローマ字キー(「Alt+カタカナ/ひらがな」による、ローマ字入力のオン・オフ)などである。オリジナルの OADG キーボード(PS/55後期の5576-A01以降)では、これらの文字(「漢字」、「ローマ字」)は、該当するキーの手前(前面)に、Alt キーの印字と同じ緑色で印字されている。なお日本 IBM の昔のキーボード(PS/55前期の5576-001/002/003まで)では、機能(スキャンコード)は Alt キーと全く同一であるが前面キーと呼ばれ、キートップに緑色で前面と印字されている。

発音および表記のゆれ[編集]

Alt キーの発音は、何らかの仕様や規格で規定されているわけでもなく、それにより発音には「ゆれ」が生じている。またそのために、日本語のカタカナ表記にも「ゆれ」が生じている。特に一文字目の A をどのように発音、表記するかが論議の的となる。

英語においては、著名な辞書の間でも発音表記が異なっており、ケンブリッジ大学出版局の Cambridge English Dictionary は /ˈælt ˌkiː/ と表記しているのに対して[1]オックスフォード大学出版局の Oxford Dictionaries では /ˈɔːlt kiː/ と表記している[2]

日本語においても表記が定まっていない点で同様であり、カタカナで表記する場合、「オルトキー」と「アルトキー」の二つの表記が使われている。辞書によっても表記が異なっており、「オルトキー」という読みのみを記載しているものや[3]、「オルトキー」と「アルトキー」両方の読みを併記しているもの[4]が混在している。

なお、一文字目の A の発音について、Oxford Dictionaries の表記に従えば、発音記号は ɔ であるのでカタカナで書くと「オルトキー」となる。一方、Cambridge Dictionary の表記に従えば、発音記号は æ であり、これは地域によって発音が大きく異なる音であるため (→英語方言ごとの国際音声記号表英語版) 一概には言えないものの、イギリス英語における発音をカタカナで書くと「アルトキー」となる。

歴史[編集]

由来のひとつは「スペースカデットキーボード」の「Metaキー」である。Metaキーは最上位ビットが 1 となった信号を生成する(詳細はMetaキーの記事を参照)。例えば A01000001 だが、Meta+A11000001 を生成する。しかし現在では最上位のビットは国際化(多言語対応)の要件があるため、Altキーはそのようには動作しないような設定になっていることがほとんどである。日本では類似のものとして PC-9800シリーズなどのグラフキー (GRPH, GRAPH) があり、当初は図記号など(キャラクタROMで、ASCIIの右半分がASCIIではなく独自の図記号になっていた)の入力に、後にはAltキーの代用として使われた。

主な用途[編集]

IBM PC および互換機では、Ctrl+Alt+Del のキーコンビネーションが有名である。本来の機能は「強制的なシステム再起動」であり、MS-DOS, Windows 3.x, OS/2 などではシステム再起動として機能した。しかし、現在の Microsoft Windows (Windows NT) ではバージョンや設定にもよるが、起動時や画面ロック解除時のログイン画面の呼び出しや、タスクマネージャの起動(アプリケーションやプロセスの確認、応答の無いアプリケーションの強制終了ができる)などに使用されている。

他には Alt+F4 の「ウィンドウを閉じる」、Alt+Tabの「ウィンドウを切り替える」などが有名である。更に Windows を含めた多くの GUI 環境では、Alt キーはプルダウンメニューへのアクセスとしても使われる。なお、「Yes」「No」や「File」[5]などのように、ボタンやメニューコマンドなどのラベル文字が下線付きで表示されるものがあり、Altキーを押しながら下線の文字キーを押下することで、該当するボタンやメニューコマンドのショートカットキーとなる。Windowsではこれをアクセスキーと呼んでいる。他にも、Altキーはリボンインターフェイスのキーヒントを表示するときに使用される[6]

アップルキーボードでは、Alt キーが備わっているもの、無いものがある。Macintosh のキーボードの多くでは、オプションキーAlt と印字されており、UNIX や Windows 用のソフトウェアを使う場合に Alt キーとして使用できる。

脚注[編集]

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関連項目[編集]