ASTER (リモートセンシング)

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ASTER (ASTER/アスター,Advanced Spaceborne Thermal Emission and Reflection Radiometer) は、地球観測衛星テラ」に搭載されている光学センサである。2000年2月の運用開始以降、2013年現在も観測データの収集を行っている。

概要[編集]

1999年12月に NASA の地球観測衛星テラに搭載され、地球周回軌道に打ち上げられた。 ASTER は電磁スペクトルにおける、14の異なる波長において、地球に関する高解像度の像を取得する。観測できる周波数の範囲は、可視光から熱赤外線光の範囲に及ぶ。像の解像度は、15mから90mの範囲となる。ASTER が収集したデータは、陸地の表面温度分布、放射率 (emissivity)、反射率 (reflectance)、そして海抜 (elevation) の詳細地図を造るのに使用されている。

センサの構成[編集]

可視近赤外放射計(VNIR)[編集]

可視近赤外放射計(Visible and Near-infrared Radiometer)は、可視から近赤外波長域の地表の太陽反射光を検出する高分解能光学センサである。 バンド1から3までの3つの観測バンドと立体視バンドがあり、軌道と直交方向に±24°のポインティング能力を有する。 地表分解能は15mで、マルチスペクトル画像の作成に使用する。

短波長赤外放射計(SWIR)[編集]

短波長赤外放射計(Short Wave Infrared Radiometer)は、短波長赤外波長域の地表からの太陽反射光を検出する高分解能光学センサである。 バンド4から9までの6つの観測バンドがあり、軌道と直交方向に±8.55°のポインティング能力を有する。地表分解能は30mである。

SWIRの運用停止[編集]

SWIR検出器は常時77kに冷却される設計仕様となっているが、 設計寿命の50000時間を超過して稼働していた冷却器の経年劣化により、2004年9月28日に検出器の温度が78Kに上昇した。 冷却量の増加や設定温度の変更など対策を行い運用が続けられたものの、 2007年後半にはデータの品質を維持可能な限界の温度である83Kを越えたため、 2008年7月17日以降、運用を停止している。 [1]

熱赤外放射計(TIR)[編集]

熱赤外放射計(Thermal Infrared Radiometer)は、地表面の熱赤外線放射を観測する放射計である。 バンド10から14の5つの観測バンドがあり、軌道と直交方向に±8.55°のポインティング能力を有する。地表分解能は90mである。 熱放射特性を利用して大気、地表面、海面の高精度の観測を行う。


脚注[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]