ADFX-01/02

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ADFX-02 モルガン: ADFX-02 Morgan)は、ナムコ後のバンダイナムコゲームス→バンダイナムコエンターテインメント)のPlayStation 2フライトシューティングゲームACE COMBAT ZERO THE BELKAN WAR』に登場する架空軍用機ベルカ公国の南ベルカ国営兵器産業廠が試験開発した全天候多目的戦闘攻撃機。「モルガン」は厳密には愛称ではなく、軍内で用いられるコードネームである。本項では、同じく南ベルカ国営兵器産業廠の試験開発機であるADFX-01 モルガン及び2014年5月からサービスを開始した『エースコンバット インフィニティ』で登場するADFX-01 Block1 Morganについても取り扱う。

概要[編集]

ADFX-02は最終ボスキャラクターとして、ADFX-01はプレイヤーが操縦可能な機体として登場する機体である。コードネームの「モルガン」とは、アーサー王伝説に登場する妖精モルガンに由来しており、アーサー王伝説をモチーフの一つとする『ACE COMBAT ZERO』のストーリーに沿った命名となっている。設定上、前作『ACE COMBAT 5』に登場する架空機「ADF-01 FALKEN」の原型機であることから、機体デザインはFALKENを基にしており、機体全体のボリュームを抑えたり、既存の戦闘機のデザインを取り入れることで、ステルス性を持たない旧世代機らしい現実的な外観を表現している。

特徴[編集]

ADFX-01
オーシア連邦を中心とした連合軍が南ベルカ国営兵器産業廠の試験開発機を接収して完成させた機体。翼構成はカナード、前進翼、内向き斜め双垂直尾翼で構成されるエンテ型。エンジンは双発で、比較的大型のタイプが機体後部にやや左右の間隔を空けて搭載されている。ADFX-01およびADFX-02は後のFALKENのベースとなったこともあり、機首部を除き外観には類似点も多い。広域制圧兵器「MPBM」や、戦略レーザーシステム「TLS」などの強力な武装と、非常に高度な機動性を両立しているが、一方で戦闘機としてはかなりの大型機となっており、前脚にはダブルタイヤを採用するなど、機体重量に対する配慮も見られる。また、前述の特殊兵装の他、通常兵装としては航空機関砲1門と、短射程AAMとして、翼下パイロンAIM-9L/Mサイドワインダーを装備している。
ADFX-02
ADFX-01と同様、南ベルカ国営兵器産業廠の試験開発機。多国籍クーデター組織「国境無き世界」が接収した機体。外観はほぼ同一であるが、特に兵装面での大幅な改良が施されており、事実上全く別の機体と化している。MPBMは誘導兵器としての使用法以外に、投射兵器としての使用が可能となっており、TLSについては射程の短縮と引き換えに光学的な照射方向の偏向が可能となっている。この他に、ジャミングポッド「ECMP」も改良が施されており、あらゆる兵器の照準・誘導能力を狂わせ、機銃弾ですら跳ね返す。さらに、ADFX-01では排他装備となっていたこれらの装備を、ADFX-02では全て同時に搭載可能となっており、攻撃、防御能力共にADFX-01を上回る。また、本機のみが有する機能として、ミサイルサイロ基地であるアヴァロンダム要塞との連携により、弾道ミサイルの管制が可能であることが挙げられる。

特殊兵装[編集]

TLS(Tactical Laser System/戦略レーザーシステム)
「zoisite(ゾイサイト)」という開発コードを持つ、外装式のメガワット化学レーザー砲ユニット。機体後方上部、左右のエンジンユニット上面に備わるハードポイントに、接続フレームを介して搭載する。本来は全く別の系統で開発されていたもので、技術的問題により小型化が進んでいないにもかかわらず、急遽搭載可能にしたため、通常の戦闘機には搭載が不可能なほどの巨大なユニットとなってしまっており、搭載時の機動にはリミッターとして7Gまでの荷重制限がかけられている。
ADFX-01に搭載されているタイプでは、レーザーの照射方向が機体正面に固定されているが、ADFX-02型では出力と射程を引き換えに光学的な照射方向の偏向が可能となっている。しかし、このタイプでも機体上部に前方に向けて搭載されている関係上、機体後方や下方には照射できない。実際の運用では、主に戦闘機同士の格闘戦で使用された。この兵装の改良型が、後にFALKENに採用されている。
MPBM(Multi-Purpose Burst Missile/多用途炸裂弾頭ミサイル)
「hypersthene(ハイパーシン)」という開発コードを持つ、ポリ窒素を主体とする特殊な炸裂弾頭を搭載した多用途ミサイル。対地対空対艦を問わず使用可能で、拠点攻撃に用いた場合、中規模程度の基地なら1発でほぼ壊滅させるだけの威力と効果範囲があり、その特性から広域制圧兵器としての側面を有する。しかし、ポリ窒素は非常に不安定な物質であるため、その威力は本来の数十分の一に抑えられている。ベルカ戦争後も、同名の開発コードで開発が続けられ、安定性を改善させた「SDBM」へと発展した。
※ 炸裂エフェクトは『ACE COMBAT 5』に登場したシンファクシ級潜水空母が搭載していた散弾ミサイルと同じもの。戦闘機から発射可能な散弾ミサイルという兵装のアイデアは、『ACE COMBAT 5』に登場予定であった架空機「ADLER」用に考案されたものだが、開発スケジュールの都合で次回作である『ACE COMBAT ZERO』まで持ち越された。
ECMP(Electronic Counter Measure Pod/電子妨害ポッド)
「morganite(モルガナイト)」という開発コードを持つ、ADFX-01およびADFX-02専用の機体内蔵型ECMポッド。ADFX-01に採用されているタイプは他の一般的なECMシステムと大差はないが、ADFX-02型では大幅に強化されており、あらゆる照準・誘導システムの動作をほぼ完全に妨害し、自機に向かう機銃弾の進路すら捻じ曲げる。唯一、機体のエアインテーク部のみがこのジャミングポッドの保護から外れているが、この部分を狙うためには機体の前方に回る必要があり、正対状態からの危険な攻撃を余儀なくされる。
※ 作中ではADFX-02搭載型のECMPは、ミサイルや機銃を弾き返すバリアのように機能している。

実戦参加[編集]

ADFX-02は、クーデター組織「国境無き世界」によって接収された後、クーデター軍の拠点であったアヴァロンダム要塞の防衛戦に投入された。連合軍側の記録によれば、当該空域で初めてADFX-02が確認されたのは、1995年12月31日の要塞空爆作戦「ポイントブランク」の作戦中15時10分前後とされており、接触と同時に作戦参加部隊の一つであるウスティオ空軍傭兵部隊「ガルム隊」の2番機パトリック・ジェームズ・ベケット少尉が搭乗するF-16CをTLSによって撃墜している。ADFX-02には、クーデター軍に参加していた元ガルム隊2番機搭乗員ラリー・フォルク少尉が搭乗しており、かつての相棒であるガルム隊1番機との激しい空中戦を繰り広げたが、この戦闘でGリミッターを解除したため、瞬間で最大11Gもの負荷が機体にかかり、TLSと油圧系統を損傷。その後、エアインテーク部より左エンジンに被弾し出火。コントロールを失い空中で爆発、四散した。同時に当機が管制していたV2戦略核弾頭ミサイルも大気圏外で自爆、これによりクーデターは頓挫した。ADFX-02の残骸からはフライトレコーダーが回収され、実戦で得られた貴重なデータは後のADF-01 FALKENの開発に生かされた。

ADFX-01は、連合軍に接収された後、オーシア連邦によって運用された。実戦に投入されたとする資料はないが、2011年のノヴェンバー市での航空式典にて、ADF-01 FALKEN、X-02 ワイバーンと共に3機編隊での展示飛行が行われている。

プレイヤー仕様機「ADFX-01」[編集]

ボスキャラクターとして非常に強力な機体となっているADFX-02と異なり、プレイヤーが操縦可能なADFX-01では特殊兵装の同時搭載は不可能となっており、出撃時の選択による排他装備となるなどの性能の違いがある。しかし、それでも作中プレイヤーが使用可能な機体の中では、他の架空機群と同様に非常に強力な機体となっている。

  • TLS - 照射方向の偏向は不可能で、照射方向は機体正面のごく狭い範囲に限られる。また、FALKEN搭載型と比較して連続照射時間や照射可能回数が少ない。
  • MPBM - 作中では投射型兵器として使用されたADFX-02型とは違い、ターゲットをロックオンできる誘導弾となっている(ロックオンせずに発射することも可能ではある)。また、命中の仕方も若干異なる。
  • ECMP - ほぼ完全なジャミングを行い、作動中でも自機は誘導兵器の使用が可能なADFX-02型とは違い、作動中はミサイルが発射できない防御専門の装備である。

ADFX-01 Block1 Morgan[編集]

『エースコンバット インフィニティ』でプレーヤーが操縦可能な機体。2014年5月20日のサービス開始と同時にスペシャルチャレンジの報酬として用意された。某国の計画案を基に製造した戦闘機のプロトタイプで、各要素のバランスを総合的に確認するために作られた試作機群の一つであり、各性能値は他の初期機体群並みに抑えられたものとなっている。カラーリングは実在のT-50の試験飛行時のものに準拠した、ライトシーグレイをベースに各部がレモンイエロー。レモンイエロー部がオレンジ色となったスキンも機体とは別途入手・選択可能。ADFX-01 Morgan同様TLSを装備する[1]。それ以外の特殊兵装はQAAMとECM。2015年1月22日のアップデートで、名称が「ADFX-01 -Block1-」と変更された。

参考資料[編集]

  • ACE COMBAT ZERO THE BELKAN WAR』 ナムコ、2006年。
  • 『エースコンバット5 ジ・アンサング・ウォー パーフェクトガイド』 ソフトバンクパブリッシング、2004年、265頁。
  • 『エースコンバット・ゼロ ザ・ベルカン・ウォー パーフェクトガイドブック』 エンターブレイン、2006年、189頁。
  • 『ACES at WAR A HISTORY 戦空の英雄達』 『ACE COMBAT ASSAULT HORIZON』限定版付属 PROJECT ACES オフィシャルブック バンダイナムコゲームス、2011年10月13日、8-9、57、60、62、67、69頁。

脚注[編集]

  1. ^ 電撃 - PS3『エースコンバット インフィニティ』が配信開始! スペシャルチャレンジで『ZERO』に登場したMorganの試作機を獲得せよ - 電撃オンライン 2014年5月20日

関連項目[編集]