オウムアムア (恒星間天体)

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オウムアムア
ʻOumuamua (1I/2017 U1)
2017年10月25日地点の、1I/2017 U1の軌道
2017年10月25日地点の、1I/2017 U1の軌道
仮符号・別名 A/2017 U1, C/2017 U1[1]
分類 恒星間天体 (Interstellar object[2])
発見
発見日 2017年10月19日
発見者 パンスターズ[1]
発見方法 直接観測
天文学上の意義
軌道離心率が最も高い天体
観測史上初の恒星間小天体
軌道要素と性質
元期:2458049.5 TDB(2017年10月21日[3]
軌道の種類 双曲線軌道
近日点距離 (q) 0.254 ± 0.002 au[3]
離心率 (e) 1.196 ± 0.004[3]
平均軌道速度 26.07 ± 0.10 km/s[4]
軌道傾斜角 (i) 122.565 ± 0.163°[3]
近日点引数 (ω) 241.467 ± 0.313°[3]
昇交点黄経 (Ω) 24.605 ± 0.007°[3]
前回近日点通過 2017年9月9日11時9分19.9秒[3]
物理的性質
直径 約160 m[5]
<400 m[6]
絶対等級 (H) 22.2[4]
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オウムアムア (1I/2017 U1) は、2017年に発見された、天体観測史上初となる太陽系外からの飛来した恒星間天体 (intersteller object) と目される天体である[2][7]。発見された当初は太陽系内の彗星や小惑星と考えられたため C/2017 U1 や A/2017 U1 という名称で呼ばれていた。

特徴[編集]

想像図

A/2017 U1は直径が160m前後の小さな天体とされている[5]が、NASAは、直径400m未満としている[6]。2017年9月9日に、近日点を通過し、0.248au(約3710万km)まで太陽に接近した[3]。同年10月14日地球から2400万kmのところを通過し[3]、その5日後に地球近傍天体探索プロジェクトパンスターズによって発見された。 観測結果から、この天体は軌道離心率が1を超える双曲線軌道であることが判明したが、その軌道離心率が約1.19と求められたことで注目された[5]。この値は、これまでの最高記録であるボーエル彗星(軌道離心率1.058[8])の記録を大幅に更新した。

同年10月25日に、ウィリアム・ハーシェル望遠鏡が観測を行った所、表面は太陽系外縁天体に似た赤色であることが示された[9]

名称と観測[編集]

発見当初は彗星とされ、名称も「C/2017 U1」と登録されたが、10月25日の超大型望遠鏡VLTの観測によって、彗星特有のコマが確認されなかったため、小惑星とみなされ、「A/2017 U1」へと変更された[10]。その翌日には、カタリナ・スカイサーベイも、A/2017 U1の観測に成功している。2017年10月時点で、A/2017 U1はこと座ベガから約5度離れた位置にあるが、太陽系を離脱した後は、ペガスス座の方向に移動するとされている[4]

同年11月7日、小惑星センターは、恒星間天体に対する新たな符号として I を使うこと、A/2017 U1の名称を 1I/2017 U1 と改めること、そしてこの天体に対して ʻOumuamua という固有名を付けたことを発表した[2]。ʻOumuamua とは、ハワイの言葉で斥候 (scout) を意味する言葉で、この小天体を発見したパンスターズの提案によって命名された[2]

出典[編集]

  1. ^ a b MPEC 2017-U181: COMET C/2017 U1 (PANSTARRS)”. 小惑星センター (2017年10月25日). 2017年11月7日閲覧。
  2. ^ a b c d MPEC 2017-V17:NEW DESIGNATION SCHEME FOR INTERSTELLAR OBJECT”. 小惑星センター (2017年11月6日). 2017年11月7日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i A/2017 U1”. JPL Small-Body Database. ジェット推進研究所. 2017年11月9日閲覧。
  4. ^ a b c "Pseudo-MPEC" for A/2017 U1”. Project Pluto. 2017年11月9日閲覧。
  5. ^ a b c Kelly Beatty (2017年10月25日). “Astronomers Spot First-Known Interstellar “Comet””. Sky & Telescope. 2017年11月9日閲覧。
  6. ^ a b Small Asteroid or Comet 'Visits' from Beyond the Solar System”. アメリカ航空宇宙局 (2017年10月27日). 2017年11月10日閲覧。
  7. ^ 観測史上初の恒星間天体か、小天体A/2017 U1”. AstroArts (2017年10月30日). 2017年11月1日閲覧。
  8. ^ C/1980 E1 (Bowell)”. JPL Small-Body Database. 小惑星センター. 2017年11月9日閲覧。
  9. ^ Alan Fitzsimmons‏(@FitzsimmonsAlan)のツイート Twitter
  10. ^ MPEC 2017-U183: A/2017 U1”. 小惑星センター (2017年10月25日). 2017年11月9日閲覧。

外部リンク[編集]