ISO 5218

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。Likibp (会話 | 投稿記録) による 2020年1月6日 (月) 14:07個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (→‎対応する日本工業規格:  「日本工業規格の廃止に関する説明資料」の組織名修正)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

ISO 5218とは、言語に依存しない1桁のコードによるヒトの性別の表記に関する国際規格。正式な題は、Information technology — Codes for the representation of human sexes(情報技術――ヒトの性別の表記のためのコード)である。データベースアプリケーションなどの情報システムで使用される。

この規格は、ヒトの性別のコードを要求する、ほとんどのアプリケーションの要件を満たしている。なお、特定の医学的・科学的用途、またはヒト以外の性別のコードが必要となるアプリケーションにおいて要求される可能性のある性別のコードは提供しない。

国際標準化機構(ISO)のData Management and Interchange Technical Committee(データ管理と交換技術委員会)が、この国際規格の作成に携わり、1976年11月に勧告し、2004年7月に更新された。

表記

ISO 5218で指定された4つのコードは以下のとおりである。

  • 0 = not known(不明)
  • 1 = male(男性)
  • 2 = female(女性)
  • 9 = not applicable(適用不能)

上記コードを使用する場合、その識別子名は、"GENDER"ではなく"SEX"(英語)または"SEXE"(フランス語)を使用することを想定している。この規格は社会的・心理的性別ではなく生物学的性別を表記することが目的であるためである。

男性を「1」、女性を「2」とコードを振り分けているが、これには意味はないと規格に明記されている。この規格は、単に参加国の一般的な慣習を反映したまでであり、重要性、ランキングやその他、差別を意味する可能性のある根拠といった意味を表現しない。

ISO 5218と国民識別番号

この規格は、いくつかの国民識別番号で使用される。例えば、フランスの INSEE 番号の最初の桁の数字および中華民国の国民 ID カードの最初の桁の数字は ISO 5218 の値に準じる。

対応する日本工業規格

対応する日本工業規格として、JIS X0303(性別コード)が規定されていたが、廃止された[1]。ISO 5218に整合していない。また改正にて国際一致規格を作成する必要性は現時点での日本においてはないという理由である。ただし、ISO 5218に内容が包含されるため、廃止の影響は殆どない[2]。JIS X0303における表記は以下のとおりである。

  • 1 = 男
  • 2 = 女

脚注

  1. ^ 日本工業標準調査会標準部会情報技術専門委員会(第24回) 議事要旨”. 経済産業省. 2011年3月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年3月30日閲覧。
  2. ^ 日本工業規格の廃止に関する説明資料” (PDF). 日本工業標準調査会. 2015年6月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年3月30日閲覧。

参考文献