酸化ストロンチウム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。SeitenBot (会話 | 投稿記録) による 2020年5月10日 (日) 10:57個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (Botによる: ce要素をchem要素に置換)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

酸化ストロンチウム
{{{画像alt2}}}
識別情報
CAS登録番号 1314-11-0
特性
化学式 SrO
モル質量 103.63 g mol−1
外観 無色結晶または白色粉末
密度 4.7 g cm−3, 固体
融点

2430 ℃

沸点

〜3000 ℃

への溶解度 分解
構造
結晶構造 立方晶系
熱化学
標準生成熱 ΔfHo −592.0 kJ mol−1[1]
標準モルエントロピー So 54.4 J mol−1K−1
標準定圧モル比熱, Cpo 45.02 J mol−1K−1
危険性
EU Index Not listed
Rフレーズ R34
Sフレーズ S26 S36/37/39 S45
引火点 不燃性
関連する物質
関連物質 酸化マグネシウム
酸化カルシウム
酸化バリウム
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

酸化ストロンチウム(さんかストロンチウム、strontium oxide)はストロンチウム酸素化合物である。組成式はSrOで、強塩基性酸化物である。空気中でストロンチウムを燃焼すると、酸化ストロンチウムと窒化ストロンチウムSr3N2の混合物が得られる。炭酸ストロンチウムSrCO3の分解からも生成する。

合成方法

炭酸ストロンチウム水酸化ストロンチウム、または硝酸ストロンチウムるつぼに入れて強熱すると得られる[2]

性質

無色の結晶または白色粉末で、立方晶系塩化ナトリウム型構造をとり、その格子定数はa = 0.5144 nmである[3]。 水中では激しく発熱しながら分解して水酸化ストロンチウムになる。

高温でアルミニウムと反応させることにより単体のストロンチウムを生成する。

用途

カラーテレビブラウン管のガラスには、発生するX線を遮蔽するために酸化ストロンチウムが約8%加えられている。

出典

  1. ^ D.D. Wagman, W.H. Evans, V.B. Parker, R.H. Schumm, I. Halow, S.M. Bailey, K.L. Churney, R.I. Nuttal, K.L. Churney and R.I. Nuttal, The NBS tables of chemical thermodynamics properties, J. Phys. Chem. Ref. Data 11 Suppl. 2 (1982).
  2. ^ 日本化学会・編『第4版 新実験化学講座 16巻 無機化合物』 丸善、1991年
  3. ^ 『化学大辞典』 共立出版、1993年