有
仏教用語 有, バーバ | |
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パーリ語 |
भाव (bhāva) |
サンスクリット語 |
भाव (IAST: bhāva) |
ビルマ語 |
ဘာဝ (IPA: [bàwa̰]) |
中国語 | 有 |
日本語 |
有 (ローマ字: u) |
英語 | feeling, emotion, mood, becoming |
モン語 |
ဘာဝ ([həwɛ̀ʔ]) |
シンハラ語 | භව or භවය |
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仏教用語での有(う)とは、サンスクリット語のbhāva(バーバ)に由来し、感情、情緒、身体や心の状態、置かれた位置、キャラクターを意味する[1]。一方で"bhava" (भव)(ババ)では、存在、世俗的存在、出生、そこにあること、生産すること、起源を意味する[2]。
前者の用語は後者から派生したもので、いくつかの状況では、「存在する、そこにある、発生する、現れる」ことを意味する[3]。 「う」と読むのは、「呉音」(ごおん)読みから。仏教では通常、漢字を呉音読みする。
バーバ
(梵: bhāva、sat、astitā)
存在するもの、ものが存在する状態、存在すること、存在、存在性。
有についての仏教の考えは多様で、実体として存在する実有、車や林のように部分の集合体として存在する仮有(けう)・施設有(せせつう)、真俗二諦の考えを背景とした「世俗有」「勝義有」などがある。
再生
パーリ語:punabbhava、サンスクリット語:punarbhavaとは、「再び puna + 存在する bbhava」との意であり、輪廻と再生を意味する。釈迦は成道を経たことで punabbhava からの解放を手に入れたとされる。
akuppā me vimutti. Ayamantimā jāti. Natthidāni punabbhavo’ti.
三有
(さんう、梵: trayo bhāvaḥ)(しばしば「さんぬ」と連音される[4])
生きものの生存状態、生存領域。十二因縁では第10番目の、欲界・色界・無色界の三界を衆生が輪廻していく状態を指す。
四有
(しう、梵: catvāro bhāvaḥ)
衆生が輪廻転生する過程の、一サイクルを4つに分けて説明するもの。倶舎論 などに説かれている。
- 死んでから次の生を受けるまでの期間である中有(ちゅうう、antarā-bhava)
- それぞれの世界に生を受ける瞬間を意味する生有(しょうう、upapatti-bhava)
- 生を受けてから死ぬまでの一生の期間である本有(ほんぬ、pūrva-kāla-bhava)
- 死ぬ瞬間を意味する死有(しう、maraṇa-bhava)
出典
- ^ भव, Sanskrit English Dictionary, Koeln University, Germany
- ^ Monier Monier-Williams (1899), Sanskrit English Dictionary, Oxford University Press, Archive: भव, bhava
- ^ Monier Monier-Williams (1899), Sanskrit English Dictionary, Oxford University Press, Archive: भाव, bhAva
- ^ “三有(さんぬ)とは - コトバンク”. 朝日新聞社. 2018年2月2日閲覧。