掛川駅

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掛川駅
北口
かけがわ
Kakegawa
地図
所在地 静岡県掛川市
所属事業者 東海旅客鉄道(JR東海・駅詳細
天竜浜名湖鉄道駅詳細
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南口

掛川駅(かけがわえき)は、静岡県掛川市南一丁目および南西郷にある東海旅客鉄道(JR東海)東海道新幹線東海道本線および天竜浜名湖鉄道天竜浜名湖線である。東海道本線の駅番号CA27

天竜浜名湖線は日本国有鉄道(国鉄)二俣線を転換したもので[1]、当駅を起点とする。東海道本線の運行形態の詳細は「東海道線 (静岡地区)」を参照。

概要

東海道新幹線は、当駅新設時から各駅停車の「こだま」のみが停車する。東海道新幹線内では新富士駅三河安城駅も「こだま」のみの停車であるが、当駅がその中では利用者数は一番多く「ひかり」が一部停車する岐阜羽島駅米原駅(JR東海分のみ)を上回っている。

JR掛川駅の事務管コードは、▲520123となっている[2]

歴史

東海道新幹線開業当時の駅周辺の空中写真(1988年10月)
国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成

駅構造

JR東海

JR 掛川駅
木造駅舎(北口)の改札口(2015年4月)
かけがわ
Kakegawa
所在地 静岡県掛川市南一丁目1番1号
北緯34度46分11.07秒 東経138度0分53.42秒 / 北緯34.7697417度 東経138.0148389度 / 34.7697417; 138.0148389 (JR 掛川駅)座標: 北緯34度46分11.07秒 東経138度0分53.42秒 / 北緯34.7697417度 東経138.0148389度 / 34.7697417; 138.0148389 (JR 掛川駅)
所属事業者 東海旅客鉄道(JR東海)
電報略号 カケ
駅構造 高架駅(新幹線)
地上駅(在来線)
ホーム 2面2線(新幹線)
2面3線(在来線)
乗車人員
-統計年度-
11,477人/日(降車客含まず)
-2018年-
開業年月日 1889年明治22年)4月16日[3]
乗入路線 2 路線
所属路線 東海道新幹線
キロ程 229.3 km(東京起点)
静岡 (49.1 km)
(27.8 km) 浜松
所属路線 CA 東海道本線静岡地区
駅番号 CA  27 
キロ程 229.3 km(東京起点)
CA26 菊川 (7.1 km)
(5.3 km) 愛野 CA28
備考 駅長配置駅管理駅
JR全線きっぷうりば
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新幹線は相対式ホーム2面2線を有する高架駅で、中央の2線は通過線(本線)となっている。在来線は単式ホーム1面1線、島式ホーム1面2線の合計2面3線のホームを有する地上駅である。3番線と4番線との間には留置線がある。

改札は北口(表口)、南口(新幹線口)および乗換口(新幹線と在来線の中間改札)があり、各改札と在来線ホームは地下通路と跨線橋で結ばれている。南口からは新幹線構内に直接入出場できる。

当時の掛川市長だった榛村純一が木の文化を大切にするという姿勢をとっていたため、新幹線の駅を開設した際にも、1940年(昭和15年)に建築された北口の木造駅舎がそのまま使用され続けてきたが[12][13]、一方で駅舎の耐震化がなされてこなかったことから、掛川市では駅舎を建替えの上で元の木造駅舎の資材を利用して外観を復元する工法による耐震化工事を2012年(平成24年)12月から開始[14]、2014年(平成26年)1月に駅舎の供用を再開した[10][11]

駅長駅員配置駅(直営駅)である。管理駅として、菊川駅を管理している。

JR全線きっぷうりばは北口駅舎に併設されたJR東海ツアーズ内と南口改札傍にある。新幹線特急券自動券売機は、北口、南口、新幹線乗換口改札付近に設置されている。

駅舎東側に線路下を通る自由通路があり、改札内を通らずに南北を往来できる。新幹線高架下にはジェイアール東海静岡開発の運営する商業施設「アスティ掛川」があり、土産物売店、カフェなどがある。

のりば

番線 路線 方向 行先 備考
在来線ホーム
1 CA 東海道本線 上り 静岡沼津方面[注釈 1] 主に7時台
下り 浜松豊橋方面[注釈 1] 当駅折返し
2 上り 静岡・沼津方面 主に7時台以外
3 下り 浜松・豊橋方面 -
新幹線ホーム
4 ■ 東海道新幹線 上り 東京方面 -
5 下り 新大阪方面

新幹線のホームは、13号車 - 16号車の停車位置には屋根がついていない。なお、この新幹線掛川駅新設時の「こだま」号は12両編成が存在していた(16両編成になったのは1989年[6])。

当駅は他の新幹線停車駅より駅に進入する側の待避線の距離が長く、下りは約700 m、上りは約1200 mある。これは、新幹線駅建設時に、少しでも待避列車を早く待避線に進入させ、後続の通過列車への影響を抑え、列車の増発やスピードアップを図れるよう設計されたものである。そのため、待避列車が停車する前に、本線を列車が通過する事象も見られる。

天竜浜名湖鉄道

天竜浜名湖鉄道 掛川駅
かけがわ
KAKEGAWA
(1.3 km) 掛川市役所前
所在地 静岡県掛川市南西郷77-20
所属事業者 天竜浜名湖鉄道
所属路線 天竜浜名湖線
キロ程 0.0 km(掛川起点)
電報略号 カケ
駅構造 地上駅
ホーム 1面2線
乗車人員
-統計年度-
932人/日(降車客含まず)
-2018年-
乗降人員
-統計年度-
1,850人/日
-2018年-
開業年月日 1987年昭和62年)3月15日[1]
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頭端式ホーム1面2線を有する地上駅である。JR東海とは別改札である。天浜線駅舎内から東海道本線1番線へのJRの簡易型自動改札(TOICA対応)も存在する。JRへの乗換客で、JR線の乗車券を所持していない場合は天浜線の券売機でJR線の乗車券(近距離切符)を購入して入場することができる。

なお、JR線と線路が繋がっており、甲種車両(新型車両)の引渡しが行われるほか、検測車が天竜浜名湖線に入線する際も当駅を経由する。

のりば

番線 路線 行先
1・2 天竜浜名湖線 新所原方面

天竜浜名湖鉄道が国鉄二俣線だった時代は、ホーム番号が駅舎から近い順から4番線、3番線…と付けられていた。

駅弁

主な駅弁は下記の通り[15]

  • 浜の釜めし
  • 浜松三ヶ日牛&遠州しらす弁当
  • しらす弁当
  • 浜松三ヶ日牛弁当

利用状況

「静岡県統計年鑑」及び「掛川市統計書」によると、近年の1日平均乗車人員は以下の通りである。

年度 JR東海 天竜浜名湖
鉄道
1993年 13,979
1994年 12,439
1995年 12,287
1996年 12,247
1997年 12,159
1998年 12,180
1999年 12,103
2000年 12,293
2001年 12,193
2002年 12,102
2003年 12,003
2004年 11,809
2005年 11,709
2006年 11,738 1,109
2007年 11,744 1,041
2008年 11,670 1,022
2009年 11,025 1,038
2010年 10,961 954
2011年 11,030 844
2012年 11,033 867
2013年 11,019 834
2014年 10,736 821
2015年 11,018 820
2016年 11,000 853
2017年 11,292 995
2018年 11,477 932

駅周辺

北口

城下町宿場町から発達した古くからの商店街繁華街である。平成期以降は掛川市役所の移転、大型スーパーマーケットジャスコ[16]ユニー[17])の撤退に代表される郊外化により、行政・商業の中心地としての機能は低下しており、2009年に掛川市中心市街地活性化基本計画が中心市街地活性化法に基づき認定された。ユニー跡地は現在は駐車場になっており、掛川駅前東街区第一種市街地再開発事業として再開発ビルが計画されている。

東海道沿い中町・連雀・仁藤商店街は片側式アーケードになっており、アーケードを抜けてからも商店街が続いている。旧東海道から逆川までの掛川城大手門を含む一帯の商店街は、白壁瓦屋根風の建屋が並ぶ城下町を模した造りとなっている。

南口

北口に比べ比較的近年になって区画整理された住宅街である。南口は新幹線駅開業に伴い整備され、以後はホテルや駐車場が増えた。

バス路線

北口、南口ともに駅を出てすぐは一般自家用車とタクシーの乗り入れるロータリーになっており、北口のバス停はロータリー外縁、南口のバス停はロータリー南側の道路上バスカットとその対面に設置されている。

以下の定期バス路線の他、つま恋エコパのイベント等、また横須賀地区で開催される遠州横須賀三熊野神社大祭の際に臨時シャトルバスが当駅 - 会場間に運行される。

北口

バス停の名称は掛川駅前または掛川駅北口

1番のりば(ジーネット
市街地循環線北回り
2番のりば(掛川バスサービス
市街地循環線南回り
3番のりば(しずてつジャストライン
掛川大東浜岡線:大東支所、浜岡営業所
4番のりば(しずてつジャストライン)
掛川東高線(平日のみ):掛川東高
掛川大東浜岡線(平日のみ):中東遠総合医療センター
5番のりば(掛川バスサービス)
満水線つま恋北口、22世紀の丘公園
桜木線ねむの木学園
中東遠総合医療センター(平日のみ)
6番のりば(掛川バスサービス)
倉真線倉真温泉
居尻線:泉
7番のりば(掛川バスサービス)
東山線東山
粟本線:青田

南口

バス停の名称は掛川駅南口前または掛川駅南口

隣の駅

※新幹線の隣の停車駅は各列車記事を、東海道本線の「ホームライナー静岡」「ホームライナー浜松」の隣の停車駅は東海道線 (静岡地区)を、それぞれ参照のこと。

東海旅客鉄道(JR東海)
■ 東海道新幹線
静岡駅 - 掛川駅 - 浜松駅
CA 東海道本線
菊川駅 (CA26) - 掛川駅 (CA27) - 愛野駅 (CA28)
天竜浜名湖鉄道
天竜浜名湖線
掛川駅 - 掛川市役所前駅

脚注

注釈

  1. ^ a b 駅構内の案内表記。これらはJR東海公式サイトの 各駅の時刻表 で参照可能(駅掲示用時刻表のPDFが使われているため。2015年1月現在)。

出典

  1. ^ a b c d 『交通年鑑 昭和63年版』 交通協力会、1988年3月。
  2. ^ 日本国有鉄道旅客局(1984)『鉄道・航路旅客運賃・料金算出表 昭和59年4月20日現行』。
  3. ^ a b 掛川市誌編纂委員会『掛川市誌』 掛川市、1983年12月。
  4. ^ 日本国有鉄道 総裁室修史課 『日本国有鉄道百年史 第9巻』 日本国有鉄道、1972年3月。
  5. ^ 今村都南雄 『民営化の效果と現実NTTとJR』 中央法規出版、1997年8月。ISBN 978-4805840863
  6. ^ a b 『静岡年鑑 平成元年版』 静岡新聞社、1989年9月。ISBN 978-4783801252
  7. ^ “14駅を自動改札化 JR東海 静岡地区で計画”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (1992年9月5日) 
  8. ^ 【25】日韓W杯を支えた新幹線(2002年)”. 東海道新幹線50周年記念サイト 新幹線パーフェクトヒストリー. JR東海. 2017年8月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年8月2日閲覧。
  9. ^ "東海道本線 掛川駅エレベーター等使用開始について" (Press release). 東海旅客鉄道. 28 January 2010. 2020年6月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年6月29日閲覧
  10. ^ a b c d e f 掛川駅木造駅舎耐震化工事の状況”. 掛川市 (2014年9月29日). 2020年6月22日閲覧。
  11. ^ a b "掛川駅北口駅舎の使用開始について" (Press release). 東海旅客鉄道. 15 January 2014. 2014年8月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年6月29日閲覧
  12. ^ 静岡県歴史教育研究会 『静岡県歴史年表 日本史・世界史対応』 静岡新聞社、2003年3月28日。ISBN 978-4783810773
  13. ^ 木の文化と造形フォーラム 榛村純一:木の文化のまちづくり Archived 2008年11月21日, at the Wayback Machine.
  14. ^ "掛川駅北口駅舎耐震化工事について" (Press release). 東海旅客鉄道. 9 November 2012. 2015年8月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年6月29日閲覧
  15. ^ 『JR時刻表』2017年3月号、交通新聞社、2017年、162頁。 
  16. ^ “ジャスコ掛川店、駐車場確保困難など業績上がらず8月末で閉鎖”. 日本食糧新聞(日本食糧新聞社). (1994年8月12日)
  17. ^ “ユニー、同社最大の売り場面積「サンテラス掛川店」オープン”. 日本食糧新聞 (日本食糧新聞社). (1995年3月31日)

関連項目

外部リンク