岩下尚史

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。2400:4064:a5e:a500:707d:292c:b84a:9a9c (会話) による 2020年11月10日 (火) 03:40個人設定で未設定ならUTC)時点の版であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

岩下 尚史
誕生 (1961-06-28) 1961年6月28日(62歳)
職業 作家
國學院大學客員教授
国籍 日本の旗 日本
主な受賞歴 第20回和辻哲郎文化賞2007年[1]
配偶者 未婚
シスカンパニー 公式プロフィール
テンプレートを表示

岩下 尚史(いわした ひさふみ、1961年6月28日 - )は、日本作家國學院大學客員教授。熊本県菊池市出身、東京都青梅市在住。別名宮薗千齋 、ニックネームはハコちゃんお師匠はん

来歴

熊本県菊池市で一人っ子として生まれ、國學院大學文学部を卒業して新橋演舞場株式会社へ入社し、企画室長として劇場創設の母体である新橋花街主催「東をどり」の制作に携わる[1]幕末から平成にいたる東都の花柳界を調査研究して社史『新橋と演舞場の七十年』を編纂する。退職後の2007年に『芸者論:神々に扮することを忘れた日本人』で第20回和辻哲郎文化賞[1][2]を受ける。

2008年に、甘美な小説に旧知の後藤貞子[3]の回顧談を仕組んだ『見出された恋:金閣寺への船出』を著す[4]。のちに貞子の友人で『鏡子の家』のモデルと言われる湯浅あつ子を取材した『ヒタメン』を著す。

十代の頃から歌舞伎新派劇声曲舞踊の諸流をたしなみ、現在は一中節の宗家である都一中の相談役[5]を務める。

新橋演舞場勤務当時に宮薗節を稽古するため交詢社の稽古場へ通い、千之流の浄瑠璃皆伝して「宮薗千齋[6]の名を許される。

2009年7月に日本舞踊協会の新作公演第1回目の作者として招かれて『恋するフリ・古今舞踊抄』を著した。演出:花柳寿楽、出演:市川團十郎ほか、於:国立劇場[7]

「東音創作会」で、東音長坂雄太郎の依頼による長唄の作詞を多く手掛けている[8]

2010年からバラエティ番組に多く出演し、物腰柔らかな口調と「ハコちゃん」の愛称で人気を得る。

2016年大河ドラマ真田丸」の明智光秀役で俳優(自身は女優と称している)として初出演。

人物

  • 女性口調で会話する。
  • 学生時分に居候した祇園町の料理屋で、一人っ子の坊ちゃん育ちの気風を箱入り息子の「ハコちゃん」と可愛がられ、2010年のバラエティ番組『おじさんスケッチ』で箱の中から謎の紳士「ハコさん」として登場し、2011年に『タモリ倶楽部』で「ハコちゃんです」と自己紹介した際、「箱入りのため」とテロップが付された。
  • 知人の誘いでレミオロメンのファンとなったと2018年10月16日の『5時に夢中!』で述べ、2013年7月20日の『サワコの朝』で「今心に響く曲」にレミオロメン『南風』を挙げた。

受賞

主な出演

テレビドラマ

バラエティ番組

ラジオ

著作など

単著

  • 『芸者論:神々に扮することを忘れた日本人』雄山閣、2006年 
    • 『芸者論:花柳界の記憶』文春文庫、2009年 
  • 『名妓の資格:細書・新柳夜咄〈芸者論〉2』雄山閣、2007年
    • 増補版『名妓の夜咄』文春文庫、2012年
  • 『見出された恋:「金閣寺」への船出』雄山閣、2008年、ISBN 978-4-639-02024-0
    • 『見出された恋:「金閣寺」への船出』文春文庫、2014年。実話をもとした小説
  • 『ヒタメン:三島由紀夫が女に逢う時…』雄山閣、2011年、ISBN 978-4-639-02197-1
    • 『直面(ヒタメン):三島由紀夫 若き日の恋』文春文庫、2016年
  • 『大人のお作法』集英社インターナショナル新書、2017年1月

編著

編集

雑誌連載

脚注

  1. ^ a b c d e 『美しいキモノ 2018年秋号』ハースト婦人画報社、2018年、295頁。 
  2. ^ 同賞の選考委員である梅原猛は、「このように若くして老成した文章という感を強く受けたのは高橋和巳の書いたもの以来である」(『和辻哲朗文化賞20年記念誌』)と評した
  3. ^ 豊田貞子。三島由紀夫の恋人と噂された女性で、料亭の娘
  4. ^ 田中美代子は「三島由紀夫の謎に迫ろうとして、これまで数知れぬ作家論が書かれてきたが、本書は、従来の肖像を一新するかも知れない、異色の力作である。(略)岩下氏はみごとに成功し、三島由紀夫の後半生の秘められた悲劇を、背面から焙り出すことになった。」(熊本日日新聞2008年6月29日)と評し、竹内洋は「三島の激しくも夢のような恋愛が繊細で美しい筆づかいによって再現されている。見事な作品。」(週刊東洋経済2008年6月28日)と評した
  5. ^ SIS company inc. Web
  6. ^ 季刊文科42「荷風低唱」ISBN 4862651585
  7. ^ 朝日新聞2009年7月12日
  8. ^ 東音創作会パンフレット2006年―2010年
  9. ^ 土曜プレミアム」の枠で21:00 - 23:10に放送された。

関連項目

外部リンク

岩下尚史 (@iwashita_hisafumi) - Instagram