ワタナベエンターテインメント

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株式会社ワタナベエンターテインメント
Watanabe Entertainment Co., Ltd.
本社のあるWESビル
種類 株式会社
市場情報 非上場
略称 ナベプロ、WE
本社所在地 日本の旗 日本
150-0001
東京都渋谷区神宮前4-2-12
WESビル
設立 2000年10月24日
業種 サービス業
法人番号 1011001035495 ウィキデータを編集
事業内容 芸能事務所・番組制作会社
代表者 代表取締役会長 吉田正樹
代表取締役社長 渡辺ミキ
資本金 3000万円
売上高 非公開
従業員数 120名(所属タレントを除く/2020年現在)
主要株主 渡辺プロダクション
外部リンク https://www.watanabepro.co.jp/
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株式会社ワタナベエンターテインメントは、渡辺プロダクション系列の芸能事務所

2000年10月24日、渡辺プロダクションの組織改編により、芸能プロダクション部門を分社化して設立。代表は、渡辺ミキ代表取締役社長(渡辺プロダクション代表取締役会長も兼任)。本社は東京都渋谷区神宮前4-2-12 WESビル

概要

渡辺プロダクション(ナベプロ[注釈 1])時代は、有力タレントを多数抱え、番組も多数制作。1960年代から1970年代に掛けて渡辺プロが放送タレント業界の最大手であった。

ジャズミュージシャンであった渡邊晋と妻の渡邊美佐は、所属タレントに仕事を斡旋し出演料の一部を受け取るだけであった芸能プロの仕事を変革した。当時、邦盤の制作・流通はレコード会社が一手に引き受けていた中、自社の資金で植木等スーダラ節」を制作。これは芸能プロが原盤を制作した第1号となり、その後のレコード業界の改革へと繋がり日本の知財ビジネスを発展させた。他にも、テレビ番組や映画を自社で制作し、レコードの原盤制作収入だけでなく、番組制作費、興行収入が入ってくるようにし、戦後の新しい芸能ビジネスのスタイルを作った。[1]

井澤健、池田道彦、大里洋吉、諸岡義明、尾木徹らの著名芸能プロダクションの社長や、中井猛木崎賢治もかつてナベプロやその系列のプロダクションの社員だった。

沿革

2000年

  • 10月24日 株式会社渡辺プロダクション創業のベンチャースピリットを継承しながらも、メディアの多様化する21世紀のエンターテインメントに既成の枠を超えて臨むべく、渡辺プロダクションからマネージメント部門を分離させ株式会社ワタナベエンターテインメントを設立

2001年

  • 6月1日 ライブハウスFAB.をオープン
  • 10月20日 初の制作映画となる「Platonic Sex」を公開。原作は所属タレントであった飯島愛の同タイトルの自伝であり、社会現象を巻き起こしダブルミリオンセラーを記録した

2002年

  • 8月 音楽、笑い、ダンス、感動すべてが融合したライブエンターテインメントショー「OUT OF ORDER」を上演。横浜ランドマークホールを中心に、1年間合計78回というロングラン公演を行い、約37,000人の観客動員を記録した
  • 8月2日 ビスケット・エンターティメント、ワタナベ・デジタル・メディア・コミュニケーションズと会社統合(後者は後に再分社)

2004年

2006年

  • 3月2日 財団法人渡辺音楽文化フォーラムの理事でもある同社社長の渡辺ミキが、「プロデューサー賞 渡辺晋賞」を発案。当時、エンターテインメント系のプロデュサーを表彰する賞は存在しておらず、大衆に夢と希望を与え続けた今日のエンターテイメント業界において、優れた業績を残した新進のプロデューサーを選出、渡辺晋の誕生日である毎年3月2日に授賞式を執り行っている
  • 5月3日 タイタン、プロダクション人力舎、サンミュージック、マセキ芸能舎、太田プロダクション、レントラックジャパンの7社アライアンスで、お笑いDVD制作会社「株式会社Contents League」設立
  • 5月26日~27日 渡辺プロダクション50周年記念事業の一環として、フジテレビ系列2夜連続スペシャルドラマ「ザ・ヒットパレード ~芸能界を変えた男・渡辺晋物語~」が制作される

2007年

  • 3月 舞台「OUT OF ORDER ~偉人伝心~」青山劇場にて上演。初日公演を安倍晋三首相と昭恵夫人が観劇した
  • 4月 D-BOYSメンバーのみが出演する舞台「D-BOYS STAGE vol.1完売御礼」を上演。11公演で約7000人もの観客を集め大成功を収めた
  • 7月 渡邊晋・美佐夫妻の夢と恋を描いた長編ミュージカル「ザヒットパレード~ショウと私を愛した夫~」(ル・テアトル銀座)を企画制作
  • 7月23日 地方発のエンターテインメント目指し、先代渡邊晋社長生誕の地である福岡に「九州事業本部」開設。それまで東京で活動していたゴリけんパラシュート部隊などが九州支部に異動したほか、九州地方でも所属タレントのスカウトを行っている

2009年

  • 3月 ミュージカル「ザヒットパレード~ショウと私を愛した夫~」(ル・テアトル銀座)再演

2010年

  • 8月1日 ライブハウスFAB.をリニューアルし、ライブスペース「Omotesando GROUND」オープン

2012年

  • 2月1日 「関西から日本を元気に!」をキャッチフレーズに関西事業本部を開設。関西版D-BOYSの立ち位置として、関西を拠点に活動する劇団プロジェクト「劇団Patch」を立ち上げる
  • 10月1日 ワタナベエンターテインメントスクール福岡校開校

2014年

  • 11月1日 名古屋事業本部を発足
  • 12月 D-BOYS 10th Anniversary Dステ15th「駆けぬける風のように」にて、同社所属の和田正人が平成26年度文化庁芸術祭演劇部門新人賞を受賞

2015年

  • 4月1日 渡辺高等学院を開校

2016年

  • 4月1日 渡辺高等学院/ワタナベエンターテイメントスクール名古屋校を開校
  • 2月 Dステ18th「宮本武蔵(完全版)」が、第24回読売演劇大賞優秀作品賞を受賞

2018年

  • 4月1日 ドラマ制作部門を発足。自社制作の映画・ドラマのプロデュースに本格的に取り組む。松竹と共同で映画「さんかく窓の外側は夜」(2020年公開予定)の製作総指揮を務める

2019年

  • 4月1日 渡辺ミュージカル芸術学院、渡辺大阪芸術学院/渡辺高等学院大阪校を開校
  • 6月 ミュージカル「ピピン」の日本語版公演を企画、プロモーション、プロデュース

主な製作参加番組

フジテレビ系列番組

2020年4月現在放送されている番組

  • クイズ・ドレミファドン!(1976年〜[注釈 3]
    「家族対抗ドレミファ大賞」をマイナーチェンジする形でスタートしたクイズ番組兼音楽番組。司会は高島忠夫ほか。レギュラー版は1988年で終了となったが、その後も中山秀征らの司会によるスペシャル番組として継続され、2021年現在は年2回程度放送されている。
  • ネプリーグ(2003年〜、 ※制作協力扱い)
    芸能人や著名人5人1組[注釈 4]のチーム2〜3組がクイズアトラクション等に挑戦するクイズバラエティ番組で、同社所属のお笑いトリオ・ネプチューンの冠番組(ネプチューンは解答者のみでの参加で、番組の進行はフジテレビアナウンサー伊藤利尋佐野瑞樹が生ナレーションで行う)。また同社所属のタレントで予備校講師の林修もレギュラー扱いで解答者や問題解説者として出演している。
  • 芸能界特技王決定戦 TEPPEN(2010年〜)
    年2 - 3回程度放送のスペシャル番組で、「新春かくし芸大会」の事実上の後継番組。共通の趣味・特技を持つ数名の芸能人が、ピアノや100m走、剣道など各競技のナンバーワン(TEPPEN)を争う。総合MCはネプチューン。
  • なりゆき街道旅(2018年4月1日〜)
    全国各地にある街道を訪れ、周辺をなりゆき任せで散策する旅行バラエティ番組で、同社所属のお笑いコンビ・ハライチ澤部佑がMCを務めている。
  • 林修のニッポンドリル(2018年4月25日〜、 ※制作協力扱い[注釈 5]
    日本の文化や歴史、日本語に関する知識・雑学をクイズ形式で紹介する情報バラエティ番組で、林修の冠番組。


過去放送していた番組

その他の主な系列番組

2021年1月現在放送されている番組

  • 林先生の初耳学[注釈 6](2015年4月〜、TBS系[注釈 7]
    雑学や教育論をメインテーマにした情報バラエティ番組で、林修の冠番組(番組の進行役[注釈 8]は同社所属ではない大政絢(女優・モデル)が務めている)。スタジオパネラー兼不定期コーナーのMCとしてハライチの澤部佑がレギュラー出演している。また番組初回から2019年1月まではエンディングテーマに同社所属の女性ボーカルグループ・Little Glee Monsterのシングル曲が使用されていた。
  • 林先生が世の中のギモンを徹底解説 よくわかる!なっとく授業(2017年8月~、BS朝日)
    あらゆる分野に精通する林修が、世の中のギモンを徹底解説する番組。年1回程度の放送。
  • ポツンと一軒家(2018年10月〜、テレビ朝日系[注釈 9] ※制作協力扱い)
    人里離れた場所に住居を構える住民の生活ぶりなどを紹介するドキュメントバラエティ番組。林修がレギュラーパネリストとして出演している(MCは同社所属ではない所ジョージが務めている)。
  • 林先生のなるほど!社会見聞録(2019年2月〜、テレビ朝日系)
    ゲストパネラー3〜4名が毎回定められたテーマ(主に農業関係[注釈 10]について取材し報告。それを基に林がスタジオで詳しく解説を行う教養バラエティ番組で林修の冠番組。年1回程度の放送で「サンデープレゼント」枠[注釈 11]にて放送。

過去に放送していた番組

50周年イベント

2005年12月23日より2006年1月15日まで、東京都千代田区にある丸ビルで、「渡辺プロダクション創立50周年企画 「抱えきれない夢」 日本のエンターテインメントの50年」が開催された。会場では、過去のタレントを中心に、現在所属のタレントの資料も一部展示されていた。その後、2006年8月9日より9月4日まで長野県諏訪市まるみつ百貨店で、また同年12月より2007年1月4日まで石川県金沢市めいてつ・エムザでも開催された。同年8月16日より8月28日まで東京都渋谷区東急百貨店本店で開催された。

ワタナベお笑いNo.1決定戦

2016年からは、ワタナベ所属のお笑いタレントを対象とした大会『ワタナベお笑いNo.1決定戦』が行われている。「AbemaTV presents」として行われ、Abema TVで生中継も行われる。優勝者には賞金(100万円(2016年)[3]→ 200万円(2017年)[4]→ 300万円(2018年・2019年)[5][6]→ 100万円(2020年)[7] と変遷)とAbema TVの冠特番出演権が贈られる。審査は審査員票、客席票、インターネット票を総合して行われる。2021年大会ではフリーやアマチュアの学生芸人もエントリー可能となった。この大会の各回決勝戦の詳細は以下の通り[7]

2016年
2017年
2018年
2019年
  • 会場 - 渋谷区文化総合センター大和田 さくらホール
  • MC - ふかわりょう、平野ノラ
  • 決勝進出者 - サンシャイン池崎、ハライチ、ブルゾンちえみ with B、キラキラ関係、土佐兄弟、Aマッソ、ゼストGパンパンダ、アンガールズ、ロッチ、ハナコ、超新塾
  • 最終決戦進出者 - ハライチ、Aマッソ、ハナコ
  • 優勝者 - ハナコ
2020年[8]
2021年

所属タレント

グループ会社

ワタナベエンターテイメントカレッジ、ワタナベコメディスクール、ワタナベエンターテイメントスクール(東京校、福岡校、名古屋校)、渡辺高等学院(東京校、名古屋校、大阪校)、渡辺ミュージカル芸術学院、渡辺大阪芸術学院

  • 株式会社マニア・マニア

設立当初はTRICERATOPS鈴里真帆らのマネジメント会社。ワタナベエデュケーショングループの経営、建物管理に転換後、新たに系列マネジメント会社としてTRINITY ARTISTが設立され、TRICERATOPSが所属。

アーティストの発掘育成・マネージメント、ラジオ、テレビ番組、映画、イベント等のコンテンツ制作

  • 株式会社OF COURSE

オールジャンルのマルチな才能をサポートするエージェント業務

各種エンターテインメントコンテンツの企画制作、コンサルティング・アドバイザー業務、プロデュース・マネージメント・執筆・講演の請負等

DVD、CDなどの制作、製造及び販売、演劇、音楽、映画及びテレビ、ラジオ番組の企画、制作、インターネットによる音楽、動画、映像の配信に伴う企画、制作販売、管理業務

脚注

注釈

  1. ^ 改称後も一貫して「ナベプロ」という略称が使われているが、自ら好んで使用することはなく、現在は通常「ワタナベ」「エンタ」などが使われている。
  2. ^ 前身は、専門学校「バンタンデザイン研究所」(現:バンタン)の芸能人養成部門「バンタンミュージック/モデルアクターズカレッジ」(旧名:バンタン芸術学院)。2003年、バンタンより営業権等を譲受しグループ化した[2]
  3. ^ レギュラー放送は1988年まで、翌年以降は特番として放送。
  4. ^ 2時間SPを中心に6~7人1組の場合もある
  5. ^ 2018年1月放送の単発特番時は“制作”となっていた。
  6. ^ 番組開始時から2019年3月17日放送回まで『林先生が驚く初耳学!』だったが、同年4月14日放送回の2時間SPより改題された。
  7. ^ 制作:同社、製作著作:MBS
  8. ^ 番組上の肩書は“初耳コンシュルジュ”
  9. ^ 朝日放送テレビジャンプコーポレーション(番組制作会社)の共同制作
  10. ^ 事実上提供スポンサーであるJAグループの広報番組としての役割も担っている。
  11. ^ 日曜昼に放送の単発特番枠

出典

  1. ^ https://magazineworld.jp/books/paper/2199/
  2. ^ 2003年12月10日日本経済新聞朝刊15ページより
  3. ^ 「ワタナベお笑いNo.1決定戦」優勝は笑撃戦隊、賞金100万円獲得”. お笑いナタリー (2016年2月4日). 2020年2月18日閲覧。
  4. ^ ロッチが「ワタナベお笑いNo.1決定戦2017」優勝”. お笑いナタリー (2017年2月23日). 2020年2月18日閲覧。
  5. ^ ハナコが「ワタナベお笑いNo.1決定戦2018」優勝”. お笑いナタリー (2018年2月19日). 2020年2月18日閲覧。
  6. ^ ハナコ、2年連続で「ワタナベお笑いNo.1決定戦」優勝”. お笑いナタリー (2019年2月18日). 2020年2月18日閲覧。
  7. ^ a b はなしょー「ワタナベお笑いNo.1決定戦」涙の初V「キングオブコントで優勝したい」”. スポーツ報知 (2020年2月18日). 2020年2月18日閲覧。
  8. ^ はなしょーが「ワタナベお笑いNo.1決定戦」優勝”. お笑いナタリー (2020年2月17日). 2020年2月19日閲覧。

関連項目

外部リンク