ホンダワラ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。61.22.251.89 (会話) による 2021年1月7日 (木) 09:35個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (誤字訂正)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

ホンダワラ
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
階級なし : ディアフォレティケス Diaphoretickes
階級なし : SARスーパーグループ Sar
階級なし : ストラメノパイル Stramenopiles
: 不等毛植物門 Heterokontophyta
: 褐藻綱 Phaeophyceae
: ヒバマタ目 Fucales
: ホンダワラ科 Sargassaceae
: ホンダワラ属 Sargassum
: ホンダワラ S. fulvellum
学名
Sargassum fulvellum (Turner) C.Agardh[1]
シノニム

Sargassum enerve[1]

和名
ホンダワラ

ホンダワラ(馬尾藻、神馬藻、学名Sargassum fulvellum)は、褐藻綱ホンダワラ科ホンダワラ属海藻の1種である。同じホンダワラ科には、ヒジキアカモクが挙げられる。古くは、なのりそ(莫告藻)とも呼ばれた。

形態・生態

柔軟質で、は披針形をしており切れ込みを持つ点が特徴である。楕円や倒卵形の気泡を有することにより、海水中で浮力を得て流れ藻となる。

利用

古くから肥料、飾り物として用いられていた。また、食用としての利用もされてきた経緯があり、日本では、酢の物や味噌汁の具などとして利用される場合もある。

研究

バイオマスエタノールの生産の原料としてホンダワラを使用する構想が存在する。これが実現すれば、燃料の使用によって起きている地球大気中の二酸化炭素濃度増加を防ぐ効果の他に、富栄養化した海洋の浄化にも貢献できると期待されている。また、ホンダワラは食用海藻であるとは言え、サトウキビトウモロコシなどを原料として作るバイオマスエタノールと比べて、陸上の農地を必要としないことから、食糧生産との競合の回避につながると考えられている。なお、この他にホンダワラと同様の効果が期待できるバイオマスエタノールの原料としては、アオサが挙げられる。

文学

ホンダワラの古称のなのりそは、和歌の中で「なのりその」を「名」や「名告(なの)る」に係る序詞とされた。

脚注

関連項目