トケラウ

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トケラウ
Tokelau
トケラウの旗 トケラウの紋章
地域の旗 紋章
地域の標語:"Tokelau mo te Atua"  (トケラウ語)
"Tokelau for the Almighty"
地域の歌:女王陛下万歳
トケラウの位置
公用語 トケラウ語[1]英語
主都 なし(それぞれの環礁に行政センターがある)[2]
最大の都市 ファカオフォ島
政府
女王 エリザベス2世
行政官英語版 ロス・アーダーン英語版
首相フォフォ・ツイサーノ
面積
総計 10km2228位
水面積率 0
人口
総計(2013年 1,353人(233位
人口密度 135.3人/km2
GDP(PPP
合計(1993年150万ドル(227位
1人あたり 1,035ドル
ニュージーランド
正式な領土に1948年1月1日
通貨 ニュージーランド・ドルNZD
時間帯 UTC+13 (DST:なし)
ISO 3166-1 TK
ccTLD .tk
国際電話番号 690
  1. ^ http://www.tokelau-info.tk/
  2. ^ 中心地はヌクノノ島
トケラウの地図。西からアタフ島、ヌクノノ島、ファカオフォ島。

トケラウTokelau) は、南太平洋にあるニュージーランド領の島嶼群及び自治領。旧称はユニオン諸島(: Union Islands)。トケラウ諸島英語: Tokelau Islands)のアタフ島ヌクノノ島ファカオフォ島の三つの環礁からなり、国際連合総会によって国際連合非自治地域リストに登録されている。

なお、同じトケラウ諸島に属するスウェインズ島(トケラウ政府の呼称は「オロセンガ島」)はアメリカ領サモアとなっており、トケラウ政府は返還を要求している。

地名の由来

トケラウという名称はトケラウ語の「北風」を意味する単語に由来する。ヨーロッパ人の探検家によって時期は不明であるが、ユニオン諸島やユニオン群島と命名された。トケラウ諸島は1946年に地名として採用され、1976年12月9日、トケラウに改称された。

歴史

1765年イギリスの軍艦がアタフ島を「発見」し、1889年にトケラウはイギリス保護領となり、1916年にはイギリス領ギルバートエリス諸島に編入された。

その後1925年にニュージーランドの管理下に移され、1948年、正式にニュージーランド領となる。1981年ニュージーランドがトケフォア条約英語版スウェインズ島アメリカ(米領サモアの一部)の領土であることを認める。2006年2007年と続けてニュージーランドとの自由連合国へ移行する是非を問う住民投票が行われたが、得票率が成立に必要な3分の2に届かず否決された。また、自由連合国への移行は否決されたが、2006年2月15日の住民投票で米領サモアに属するオロセンガ島(スウェインズ島)がトケラウの一部であると主張する結果となった。

2011年12月29日末、サモアが日付を1日進める動きに合わせ、トケラウも標準時を変更し、UTC+13となった[1][2][3]

地理

三つの小さな環礁アタフ島ヌクノノ島ファカオフォ島からなる。

この3島は海抜高度が低く、1989年国連白書によると、地球温暖化による海面上昇を食い止めなければ21世紀中に海に水没する運命にあるとされる。

アメリカ領サモアの一部であるスウェインズ島(オロセンガ島)は地理的にもトケラウに近く、同諸島に属する。そのため、トケラウ政府はオロセンガ島はトケラウ諸島の一部だと同島の返還を主張している。

経済

わずかに農業漁業が行われているが、自給的なものが中心。主要作物はコプラである。

島内での民間雇用は厳しく、出稼ぎ者からの送金や仕送りに頼る部分が大きい。そのため、自由連合国としての自立も厳しい状態にある。

トケラウ諸島に割り当てられた国別ドメイン名 (ccTLD) である「.tk」を貸し出すことによって外貨を獲得している(管理はオランダのTaloha, Inc.に委託)。

トケラウには空港がなく、三つの環礁への交通手段はカタマラン(双胴船)連絡便しかない。その他には月に1度の貨物船がトケラウに寄るぐらいである。

1948年より独自の切手を発行している[4]万国郵便連合(UPU)にはニュージーランドの一部として加盟している[5]

住民

ポリネシア系トケラウ人がほとんどで、ヨーロッパの白人とポリネシア人との混血である。

公用語は英語トケラウ語サモア語に近い言語)である。

宗教はロンドン伝道教会(en)が68%、カトリックが29%。

脚注

  1. ^ Tokelau: Wrong local time for over 100 years”. timeanddate.com (2012年8月7日). 2013年12月31日閲覧。
  2. ^ “Tokelau to join Samoa and leap forward over dateline”. BBC News. (2011年10月6日). http://www.bbc.co.uk/news/world-asia-pacific-15197275 2011年12月30日閲覧。 
  3. ^ “標準時を日付変更線の西へ移行 サモア、1日分を“消去””. 中国新聞. http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp201112300129.html 2011年12月30日閲覧。 [リンク切れ]
  4. ^ スコットカタログ2009年版vol.6. Scott Publishing Co.. (2008). p. 546. ISBN 0894874225 
  5. ^ UPU - Member countries” (英語). 万国郵便連合. 2020年8月24日閲覧。

関連項目

外部リンク