和習

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。LT sfm (会話 | 投稿記録) による 2020年7月27日 (月) 18:33個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (Category:日本の言語を除去 (HotCat使用))であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

和習(わしゅう)または和臭倭臭)とは日本人漢文を作る時に、日本語の影響によって犯す独特な癖や用法。江戸時代荻生徂徠によって指摘された。その最も著しいものが、漢字のみで書かれた日本語文の候文である。

種類

荻生徂徠が見出した「和字」「和句」「和習」の3種類を今日では「和習」と総称する。

和字

「和訓を以て字義を誤るもの」すなわち同訓異義の字の混同である。

例えば「有」と「在」の混同は『日本書紀』にも既に見られ、「この玉は今石上神宮にある」の部分を「是玉今石上神宮」(本来なら「是玉今石上神宮」)としてしまっている。

和句

「位置上下の則を失う」すなわち語順の誤りである。

例えば「喫煙を禁止する」を正しく漢文で書くと「禁止喫煙」であり「喫煙禁止」は漢文として正しくない。

和習

「語気声勢の中華に純ならざるもの」すなわち中国人の語気や音調になりきっていないことを指す。

参考文献

関連項目

  • 日本書紀 - 和習の有無により各部分の筆者を推定する説(森博達)がある
  • Engrishフランポネ - 上記の本来の意味から転じて、現在では英語をはじめとする外国語においても、その言語から見ると誤ったもしくは不自然な日本人特有の表現も「和臭」と呼ばれることがある
  • 誤用