90式艦対艦誘導弾

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90式艦対艦誘導弾
SSM-1B[1]
SSM-1B missile canister(right) mounted on JS Fuyuzuki(DD-118) right front view at JMSDF Maizuru Naval Base July 27, 2014.jpg
90式艦対艦誘導弾(SSM-1B)発射筒
種類 艦対艦ミサイル
製造国 日本の旗 日本
設計 技術研究本部三菱重工業[1]
性能諸元
ミサイル直径 349 mm[2]
ミサイル全長 5,080 mm (ブースタ付)
3,980 mm (ブースタ無)[2]
ミサイル全幅 1,190 mm[2]
ミサイル重量 660 kg (ブースタ付)
550 kg (ブースタ無)[2]
システム重量 1,010 kg (発射筒への収容状態)[2]
弾頭 260kg HE
射程 推定150km[3]
推進方式 固体燃料ロケット・ブースタ
ターボジェット・サステナ
誘導方式 慣性航法装置(中途)
アクティブ・レーダー誘導(終末)[1]
飛翔速度 1,150 km/h
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90式艦対艦誘導弾(きゅうまるしきかんたいかんゆうどうだん)は、日本が開発・配備した艦対艦ミサイル対艦誘導弾[3]。別称はSSM-1Bであり、むらさめ型以降の海上自衛隊護衛艦に搭載されている[3]

概要[編集]

自衛隊は、対艦誘導弾をファミリー化して開発を行っている。航空機搭載の80式空対艦誘導弾(ASM-1)を基に、推進機関のジェット化により射程を延伸し、目標選択アルゴリズムECCM能力が向上した地上発射式の88式地対艦誘導弾(SSM-1)が1988年に制式化され、陸上自衛隊が取得していた[1][4]。SSM-1Bは、SSM-1の水上艦船搭載型であり、ミサイル本体部はSSM-1とほぼ同等である[4]

対艦誘導弾の発達・開発系譜

艦船搭載にあたり、発射機架台や発射システムはハープーン西側諸国標準の対艦ミサイルであり、海上自衛隊も取得・運用)との共用性も重視され[4]、同等の発射筒内に収められ、連装もしくは4連装の架台も共用される[3]。発射管制システムも共用部があり、架台別にハープーンとの混載も可能である[4]。ただし、射程はハープーンより長い[4]

ミサイルは、発射後、まずブースターにより初期加速されたのち、これを切り離して、シースキミング式の巡航に入る。中間誘導は慣性航法装置を用い、終端誘導はアクティブ・レーダー・ホーミングとなっている。このほか、地形回避飛行を行うSSM-1とは異なり、海上より発射されることから、発射後、直ちにシースキマーモードに入る[4]

開発試験に際しては、ハープーンとの共用化や初期速度獲得のためのブースター噴射炎の影響が試験されたが、ファミリー化のため、開発期間は4年ほどと短期であり[4]、ほぼ同時に開発した91式空対艦誘導弾(ASM-1C)と合わせて、開発費は約57億円に抑えられている[5]

搭載艦船[編集]

後継誘導弾[編集]

SSM-1Bの後継となる17式艦対艦誘導弾が、2013年度(平成25年度)から2017年度(平成29年度)にかけて12式地対艦誘導弾の開発の成果を最大限に活用して開発された。SSM-1Bと比べて、射程の延伸、誘導精度の向上、目標情報のアップデート機能の追加が図られている[6][7]。総開発経費見込みは約57億円[6]

登場作品[編集]

小説[編集]

超空自衛隊
オーストラリア災害派遣で向かうおおすみ型輸送艦おおすみ」を護衛していた途中で第二次世界大戦時へタイムスリップする、たかなみ型護衛艦さざなみ」に搭載されたものが、旧アメリカ海軍戦艦空母に対して使用される。
ルーントルーパーズ 自衛隊漂流戦記
異世界へ飛ばされた架空のイージス護衛艦いぶき」の搭載兵器として登場。第2巻にて、2発が邪龍「レヴィアタン」に対して使用される。

参考文献[編集]

  1. ^ a b c d 自衛隊装備年鑑 2006-2007 朝雲新聞社 P339 ISBN 4-7509-1027-9
  2. ^ a b c d e 防衛庁 (1999年3月16日). “制式要綱 90式艦対艦誘導弾(B) P1011B”. 2004年3月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年7月7日閲覧。
  3. ^ a b c d e 世界の艦載兵器,世界の艦船2015年1月号増刊,海人社,P51
  4. ^ a b c d e f g 「技術開発官(誘導武器担当)」『技術研究本部50年史』(PDF)、2002年、191-192頁。2015年7月7日閲覧。
  5. ^ 誘導武器の開発・調達の現状 平成23年5月 防衛省経理装備局システム装備課
  6. ^ a b 平成24年度政策評価 事前の事業評価 新艦対艦誘導弾の開発
  7. ^ 防衛省技術研究本部 平成25年度予算の概要

外部リンク[編集]