3時10分、決断のとき

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3時10分、決断のとき
3:10 to Yuma
監督 ジェームズ・マンゴールド
脚本 ハルステッド・ウェルズ
マイケル・ブラント
デレク・ハース
原作 エルモア・レナード
製作 キャシー・コンラッド
製作総指揮 スチュアート・ベサー
ライヤン・カヴァナー
リンウッド・スピンクス
出演者 ラッセル・クロウ
クリスチャン・ベール
ローガン・ラーマン
ベン・フォスター
ピーター・フォンダ
音楽 マルコ・ベルトラミ
撮影 フェドン・パパマイケル
編集 マイケル・マッカスカー
製作会社 レラティビティ・メディア
配給 アメリカ合衆国の旗 ライオンズゲート
日本の旗 シナジー
公開 アメリカ合衆国の旗 2007年9月7日
日本の旗 2009年8月8日
上映時間 122分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $55,000,000[1]
興行収入 $70,016,220[1]
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3時10分、決断のとき』(さんじじゅっぷん、けつだんのとき、原題: 3:10 to Yuma)は、2007年製作のアメリカ映画ジェームズ・マンゴールド監督作品。西部の悪名高い無法者と、彼を刑務所行きの汽車まで護送しようとする牧場主の物語。西部劇としては近年稀に見るヒット作となった。

概要[編集]

映画の撮影に使われた荷馬車のセット

1953年3月に発表されたエルモア・レナードの短編小説を映画化した1957年に公開された『決断の3時10分』のリメイク

強盗団の頭目として西部に悪名を轟かせる無法者をラッセル・クロウ、彼をユマ刑務所行きの汽車まで護送する牧場主をクリスチャン・ベールがそれぞれ演じている。残虐性と寛容さ、正確な射撃の腕前と深い教養という相反する要素を併せ持つ男ベン・ウェイドを演じたクロウの演技は、批評家たちから賞賛を集めた。映画中で年老いた賞金稼ぎを演じたピーター・フォンダ、偏執的な強盗団の副頭目を演じたベン・フォスターの演技も高く評価されている。

2007年9月7日に全米で公開され、その週の興行収入1位を記録した。アメリカ国内では約5300万ドル、アメリカ国外では約1600万ドルの興行収入を挙げ、衰退著しい西部劇映画としては久々のスマッシュヒットとなった[1]。2007年度のアカデミー賞において、作曲賞録音賞の2部門にノミネートされたが、受賞には至らなかった。

ストーリー[編集]

物語の舞台は、南北戦争が終わってまだ間もないアリゾナ準州北軍の一員として従軍し、切断には至らなかったが片足を不具にし退役した牧場経営者ダン・エヴァンス。彼の牧場は、その存在を疎ましく思う町の有力者とその部下たちによって様々な嫌がらせを受けていた。

そんなある日、ダンは有力者と交渉するためにビスビーの町に赴く。その道すがらダンは無法者ベン・ウェイド率いる強盗団と遭遇、そして彼らに襲撃された駅馬車を発見する。ダンはただ一人生き残ったピンカートン探偵社に所属する賞金稼ぎを救助する。

有力者との交渉は惨憺たる結果に終わったものの、ダンは酒場で寛ぐベンが保安官たちに捕まる現場に居合わせる。ベンの強盗団によって度々損害を蒙っていた鉄道会社の重役は、彼を縛り首にするため明後日の「ユマ行き3時10分発」の汽車に乗せようとする。ベンをコンテンションの駅まで護送する一行に、ダンも同行を願い出る。

道中で何人も犠牲者を出しつつも、ダンは何とかベンを連れてコンテンションの町に到着する。だが、そこにベンを奪い返そうとする強盗団が押し寄せてくる。ベンを狂信的に崇拝する強盗団の副頭目は、一行が籠もるホテルを包囲、更にダンたちを殺害した者に報奨金を出すと群衆を扇動する。

強盗団のみならず町中を敵に回したダンとその一行。保安官や鉄道会社の重役までもが絶望的な状況に屈し、保身に汲々とする。そんな中、ベンを刑務所行きの汽車に乗せるため、ダンはただ一人で孤独な戦いを挑むことを強いられる。そして、孤立無援のダンを見たベンの心にもある変化が訪れる。

キャスト[編集]

役名 俳優 日本語吹替
ベン・ウェイド ラッセル・クロウ 山路和弘
ダン・エヴァンス クリスチャン・ベール 檀臣幸
チャーリー・プリンス ベン・フォスター 桐本琢也
バイロン・マッケルロイ ピーター・フォンダ 有本欽隆
アリス・エヴァンス グレッチェン・モル 小林さやか
ウィリアム・エヴァンス ローガン・ラーマン 杉山大
グレイソン・バターフィールド ダラス・ロバーツ
ポッター医師 アラン・テュディック
エマ・ネルソン ヴィネッサ・ショウ
タッカー ケヴィン・デュランド
グレン・ホランダー レニー・ロフティン
ウェザース保安官 ルース・レインズ
マーク・エヴァンス ベン・ペトリー

評価[編集]

『3時10分、決断のとき』は公開後、批評家たちによっておおむね好意的なレビューがなされた。

著名な映画評論家のロジャー・エバートは、より優れた俳優たちや彼らの含蓄深い台詞のおかげで、本作品が1957年に製作されたオリジナルを上回ったと評価した[2]。エバートはこの映画に、彼にとっての満点に相当する四ツ星を与えている。

ヒューストン・クロニクル』の批評家ブルース・ウェストブルックは、この映画を「『許されざる者』以降で最高の西部劇映画」だとした。同時にウェストブルックは、主人公が孤立無援の中勇敢に戦うという点で、この映画が『真昼の決闘』から着想を得た可能性を指摘した[3]

それらの好意的な評価の反面、『ウォールストリート・ジャーナル』の批評家ジョー・モーガンスターンは映画に批判的なレビューを書いた。モーガンスターンは本作品がオリジナルより20分以上も上映時間が長くなっていながら、そのストーリーがオリジナルと比べて変わり映えがしないと批判した[4]

脚注[編集]

  1. ^ a b c 3:10 to Yuma (2007)”. Box Office Mojo. 2009年11月24日閲覧。
  2. ^ Roger Ebert、“3:10 to Yuma”、2007年9月6日。(参照:2009年3月20日)
  3. ^ Bruce Westbrook、“A wildly eventful action adventure”、Houston Chronicle、2007年9月6日。(参照:2009年3月20日)
  4. ^ Joe Morgenstern、“'3:10 to Yuma' Gets Derailed By Epic Ambitions”、The Wall Street Journal、2007年9月7日。(参照:2009年3月21日)

関連項目[編集]

外部リンク[編集]