2026年那須町長選挙
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2026年那須町長選挙(2026ねんなすちょうちょうせんきょ)は、2026年(令和8年)3月22日に投開票が行われた、日本の地方自治体である栃木県那須郡那須町の町長を選出するための選挙。3期目を目指す現職に新人2人が挑む8年ぶりの選挙戦で、栃木県内の首長選では初めて、1票差での決着となった[1]が、異議申立てを受けた再点検の結果、票差は3票差となった[2]。
概要
[編集]選挙データ
[編集]- 選挙事由 - 任期満了
- 告示日 - 2026年3月17日(火)
- 投開票日 - 2026年3月22日(日)
- 同日選挙
- 那須町議会議員補欠選挙[3]
タイムライン
[編集]選挙の構図と情勢
[編集]現職の平山が初当選して以来8年ぶりとなる選挙戦は、現町政の継続か刷新かが主な争点となった[10]。また、自民党栃木県連が現職の平山を推薦する一方、小山田も自民党籍を持ち[5]、同日に投票が行われた大田原市長選挙と同様に保守分裂の様相も呈した。
- 平山は8年前の選挙で、保守分裂の一騎打ちを制して初当選。総決起大会には、自民党の県議や県内各地の市町長らが壇上に並び、福田富一栃木県知事、地元栃木3区の簗和生も駆け付けた[10]。
- 小山田は2023年(令和5年)の町議選でトップ当選した。町東部の伊王野地区出身で知名度が課題とされ、後援会は地元の同級生を中心とした[10]。当初は地元選出の自民党県議が後ろ盾となる公算だったが、1月下旬に不祥事を起こし辞職する誤算があった[10]。
- 笠間は2025年の第27回参議院議員通常選挙に栃木県選挙区から立候補し落選。
- 選挙戦終盤では、下野新聞で「平山が小山田をリード、笠間は独自の戦い」と報じられ、簗和生や県議らの支援を受け強固な組織力を生かした戦いを進める平山と、同級生を中心に数人の町議らの支援を受け、草の根選挙運動を展開する小山田が対比された[11]。
選挙結果
[編集]開票当初
[編集]各候補の得票率
選挙戦は実質的に平山、小山田の一騎打ちの構図となり、平山が1票差で小山田をかわし、3回目の当選を果たした[12]。投票率は51.78%で過去最低となった[12][13]。
県選管によれば、資料が残っている1950年以降、県内の首長選において1票差で当落が決まったのは初めてという[1]。類似の事例としては、2002年の愛知県南知多町長選挙は1票差での決着となったほか[14]、栃木県内では、2023年4月の小山市議会議員選挙において、1票差で当落が決まった後、落選した候補が市選管に異議申立てして棄却、県選管への審査請求や訴訟を経て、当落が覆った事例がある[1][15]。
※当日有権者数:20,406人 最終投票率:51.78%(前回比:
4.31pts)
| 候補者名 | 年齢 | 所属党派 | 新旧別 | 得票数 | 得票率 | 推薦・支持 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 平山幸宏 | 63 | 無所属 | 現 | 5,099票 | 48.91% | 自由民主党推薦 |
| 小山田典之 | 64 | 無所属 | 新 | 5,098票 | 48.90% | |
| 笠間慎一郎 | 77 | 無所属 | 新 | 229票 | 2.20% |
※無効票140票
町選管による票の再点検
[編集]1票差での決着となったことを受け、小山田は3月23日、全ての有効票や無効票を再審査することなどを求め、町選管に異議申出書を提出したと明らかにした[1]。町選管は申出を受理し、4月5日に票の再点検を行うと発表した[16]。再点検では、町長選のすべての投票用紙を数え直すこととし、小山田・平山両氏の関係者を立会人にするほか、一般にも公開される[17]。
同日の再点検の結果、小山田の票が2票無効票となり(計142票)、平山5,099票、小山田5,096票の3票差となった。町選管は再点検の結果を踏まえ、最終的な対応を決めることとしている[2][18]。新たに無効票となったのは、いずれも小山田の姓に平山の名が記載されていたものという[18]。小山田は無効票が増えたことについては受け入れる一方、平山の得票とされた票に疑義があるとし、今回の再点検の結果を不服として、県選管に審査を申し立てることとしている[18]。
4月7日、町選管は正式に異議申出を棄却[19]。
再点検結果を受けた開票結果[20]
※当日有権者数:20,406人 最終投票率:51.78%(前回比:
4.31pts)
| 候補者名 | 年齢 | 所属党派 | 新旧別 | 得票数 | 得票率 | 推薦・支持 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 平山幸宏 | 63 | 無所属 | 現 | 5,099票 | 48.92% | 自由民主党推薦 |
| 小山田典之 | 64 | 無所属 | 新 | 5,096票 | 48.89% | |
| 笠間慎一郎 | 77 | 無所属 | 新 | 229票 | 2.20% |
※無効票142票
県選管への審査請求
[編集]評価・影響
[編集]- 当選した平山は「この1票の重さを一生涯忘れることはない」と述べ、小山田は「あと一歩及ばなかったのは私の不徳の致すところ」と敗戦の弁を述べた[12]。
- 栃木県の福田富一知事は3月27日の記者会見で、大田原市長選挙とあわせ、候補者同士の政策論争が活発にあったとしたうえで、「(当選した候補は)投票しなかった人の思いにも寄り添うことが重要」と指摘した[22][23]。
- 1票差での決着に、乙武洋匡や篠原裕明をはじめ、県内外からも反応が相次いだ。新宿区議の渡辺美智隆(渡辺美知太郎那須塩原市長の弟)は「首長の接戦はしこり残すだろうなぁ」と今後の影響を懸念した[24]。
- 下野新聞は投開票日当日の解説で、圧倒的に優位な状況と見られていながら接戦となったのは、現町政への批判や変化を求める意思の表れとも言えるとして、結果を真摯に受け止める必要があるとした[12]。2日後の記事では、期日前投票所で行った出口調査では平山64.1%、小山田33.4%でありながら、最終的には大接戦となった要因として、過去最低となった投票率とともに、2月の衆院選で小山田が応援した栃木3区の渡邊真太朗衆院議員の存在を指摘する声を紹介した[25]。
脚注
[編集]- 1 2 3 4 “那須町長選で異議申し立て、1票差落選の小山田氏 栃木県内首長選の1票差決着は初”. 下野新聞. (2026年3月23日) 2026年4月4日閲覧。
- 1 2 “「1票差」だった栃木・那須町長選、異議申し立てで再点検の結果…差は3票に広がる”. 読売新聞. (2026年4月5日) 2026年4月5日閲覧。
- ↑ “令和8年3月22日執行 那須町長選挙・那須町議会議員補欠選挙 開票状況速報”. 那須町. 2026年4月4日閲覧。
- ↑ “那須町長選 平山氏、3選目指し出馬正式表明 公約の達成率「非常に高い」と強調”. 下野新聞. (2025年9月5日) 2026年4月4日閲覧。
- 1 2 “那須町長選 町議の小山田氏が出馬を正式表明 「笑顔で暮らせる町に」”. 下野新聞. (2025年10月7日) 2026年4月4日閲覧。
- ↑ “那須町議の小山田典之氏が辞職願 町議補選実施へ 町長選と同日”. 下野新聞. (2025年11月1日) 2026年4月4日閲覧。
- ↑ “壬生、那須町長選 自民県連、現職の2人推薦を決定”. 下野新聞. (2025年12月12日) 2026年4月4日閲覧。
- ↑ “那須町長選挙および那須町議会議員補欠選挙立候補予定者説明会の出席者状況をお知らせします”. 那須町 (2026年2月10日). 2026年4月9日閲覧。
- ↑ “那須町長選 農業の笠間氏が立候補へ”. 下野新聞. (2026年3月16日) 2026年4月4日閲覧。
- 1 2 3 4 “那須町長選は8年ぶり選挙戦へ、3選目指す現職vsトップ当選町議 想定された構図に変化、票の行方は…”. 下野新聞. (2026年3月11日) 2026年3月28日閲覧。
- ↑ “那須町長選の終盤情勢 現職・新人3氏の争い、リードするのは? 投票率や浮動票の行方も鍵に”. 下野新聞. (2026年3月19日) 2026年4月4日閲覧。
- 1 2 3 4 “那須町長選は1票差で明暗 平山氏が薄氷の3選、次点の小山田氏は票の再審査を申し立てへ《解説あり》”. 下野新聞. (2026年3月22日) 2026年4月4日閲覧。
- ↑ “栃木・那須町長選、現職が1票差で3選「一生涯この1票の重さを忘れることはない」”. 中日新聞. (2026年3月22日) 2026年4月4日閲覧。
- ↑ “南知多町長選(2002年12月23日)”. 中日新聞. (2002年12月23日) 2026年4月4日閲覧。
- ↑ “1票差逆転、当選無効に 栃木・小山市議選で 栃木県選管採決、疑義票に余計な記載”. 下野新聞. (2023年11月10日) 2026年4月4日閲覧。
- ↑ “1票差の那須町長選、4月5日に再点検 次点の新人小山田氏の陣営が異議申し立て”. 下野新聞. (2026年3月26日) 2026年4月4日閲覧。
- ↑ “1票差で当落わけた町長選、全投票用紙を公開で再点検へ 栃木・那須”. 朝日新聞. (2026年3月26日) 2026年4月4日閲覧。
- 1 2 3 “1票差の那須町長選、再点検で当落変わらず3票差に その理由は?”. 朝日新聞. (2026年4月5日) 2026年4月4日閲覧。
- ↑ “那須町長選挙に関する異議申し出について那須町選挙管理委員会の決定をお知らせします”. 那須町 (2026年4月7日). 2026年4月9日閲覧。
- ↑ “令和8年4月5日実施 令和8年3月22日執行那須町長選挙投票に係る再開披結果”. 那須町 (2026年4月5日). 2026年4月9日閲覧。
- ↑ “那須町長選 次点の小山田氏、栃木県選管に審査申し立て「有効票と無効票の審査を」”. 下野新聞. (2026年4月8日) 2026年4月9日閲覧。
- ↑ “栃木県/令和8(2026)年3月27日(第17回知事定例記者会見)”. 栃木県庁. 2026年4月4日閲覧。
- ↑ “政策論争活発で那須町長選激戦 1票差、知事見解”. 下野新聞. (2026年3月28日) 2026年4月4日閲覧。
- ↑ “那須町長選の1票差決着、SNSに驚き広がる 「歴史に残る接戦」「1票の重み実感」 しこり懸念する声も”. 下野新聞. (2026年3月23日) 2026年4月4日閲覧。
- ↑ “那須町長選「1票差」大接戦の要因を詳報、国会議員との関係も影響か 陣営の受け止めは…”. 下野新聞. (2026年3月24日) 2026年4月4日閲覧。
外部リンク
[編集]- 3月22日執行 令和8年3月22日執行那須町長選挙および那須町議会議員補欠選挙 - 那須町(2026年4月4日閲覧)
- 那須町長選挙の投票の再開披を実施します - 那須町(2026年4月4日閲覧)
関連項目
[編集]- 接戦選挙 - 本選挙と同様に、僅差での決着となった選挙。
- 2025年神栖市長選挙 - 獲得票数が同数で並び、くじ引きでの決着となった。
- 2026年大田原市長選挙 - 同じ栃木3区内で同日投開票となった選挙。渡邊真太朗が支援する現職と、簗和生が支援する新人の保守分裂選挙となった。
- 栃木県第3区