2023年の映画

2023年の映画（2023ねんのえいが）では、2023年の映画分野の出来事（動向）について記述する。

出来事

世界

• 1月3日 - 1968年に公開された『ロミオとジュリエット』に出演したオリビア・ハッセーとレナード・ホワイティングの2人が、「劇中のヌードシーンが児童虐待に当たり、精神的苦痛を受けた」として作品を配給したパラマウント・ピクチャーズを相手に5億ドル（約655億円）の損害賠償請求を起こしたことを両名の弁護士がこの日明らかにした。
• 1月30日（報道日） - 史上最低の映画・俳優などを選出する『ゴールデンラズベリー賞』（通称：ラジー賞）の選考委員会は、「最低女優賞」候補に12歳の子役がノミネートされ、「（ノミネートは）やり過ぎ」「子供いじめだ」などと批判されたことを受け当該子役のノミネートを撤回、謝罪すると共に、今後18歳未満の出演者については対象外にすることを表明した。
• 2月16日 - 1988年公開の『ダイ・ハード』で主役を務めたのをきっかけに人気俳優となり、また1997年の『フィフス・エレメント』や1999年の『シックス・センス』などにも出演。前年3月に失語症を理由に俳優を引退した ドイツ（当時は 西ドイツ）出身のブルース・ウィリスが認知症に罹患していたことをこの日家族が明らかにした。
• 3月12日 - 第95回アカデミー賞。
• 5月27日 - 第76回カンヌ国際映画祭（ フランス）で、役所広司が男優賞、また坂元裕二が脚本賞をそれぞれ授賞。日本人俳優が男優賞を授賞するのは2004年の柳楽優弥に続いて2人目の快挙。
• 9月9日 - 第80回ヴェネツィア国際映画祭（ イタリア）で、日本では2024年公開予定の濱口竜介監督作品『悪は存在しない』が審査員グランプリ（銀獅子賞）を受賞。

日本

• 2月11日 - 東映第6代社長の手塚治がこの日、肺動脈血栓のため死去（62歳没）。訃報は14日に同社から発表され、翌15日には死亡日と死因が発表された。これを受け、同社は14日付で会長の多田憲之（第5代社長）が社長を兼務する人事を発表した。
• 3月10日 - 第46回日本アカデミー賞の授賞式が東京都内で行われ、作品賞に『ある男』（石川慶監督）、主演男優賞に妻夫木聡、主演女優賞に岸井ゆきのがそれぞれ受賞した。
• 4月1日 - 東映は、2月11日に死去した前社長の手塚治の後任となる新代表取締役社長として、常務取締役を務めていた吉村文雄が昇任する人事を執行。社長を兼務していた多田憲之は代表取締役会長専任となる。今回の人事は3月14日に開催された取締役会で決定した。
• 5月23日 - 松竹はこの日開催された取締役会において、現社長の迫本淳一が代表権のある会長に、また新社長には専務取締役を務めていた高橋敏弘を昇任させる人事を決定した。
• 6月1日 - 東宝は、6月16日に公開予定だった天海祐希主演の『緊急取調室 THE FINAL』の公開を無期限延期すると発表。延期の理由について「出演者の一人である歌舞伎俳優の現状について事実関係を把握することが難しく、総合的に判断した」とした。
• 11月30日（予定） - 東宝子会社の東京現像所（東京都調布市、1955年4月設立）がこの日をもって全事業を終了。同現像所が行っていたサービスは他社が引き継ぐ。

周年

• 7月
  • 7月20日 - 香港の俳優で、カンフー映画の第一人者として知られたブルース・リーの死去から50年。
• 10月
  • ウォルト・ディズニー・カンパニー創立から100周年。それを記念として『ウィッシュ』が公開される。

日本公開作品

詳細は「2023年の日本公開映画」を参照

死去

日付		名前	出身国	年齢	職業
1月	1日	長谷川哲夫		84	俳優
	2日	龍村仁		82	映画監督、元NHKディレクター。 ドキュメンタリー『キャロル』（ATG）や『地球交響曲』シリーズを手掛ける。
		野杁俊希		33	俳優
	3日	ジョセフ・クー		92	作曲家、アレンジャー。 香港映画『ドラゴン怒りの鉄拳』などの劇伴音楽を手掛ける。
	9日	竹村次郎		90	作曲家、アレンジャー。 1972年に東宝映画『混血児リカ』（近代映画協会製作）の劇伴音楽を手掛ける。
	10日	ジェフ・ベック		78	ギタリスト、音楽プロデューサー。 1991年製作『教皇さまご用心』（アメリカ合衆国・カナダ合作映画）の音楽を担当
	11日	高橋幸宏		70	音楽家、俳優、音楽プロデューサー。 1984年製作『四月の魚』（ジョイパックフィルム制作、大林宣彦監督）などに出演した経歴を持つ
	14日	インナ・チュリコワ		79	俳優
	15日	三谷昇		90	俳優
	16日	ジーナ・ロロブリジーダ		95	女優、写真家、彫刻家
	19日	ユン・ジョンヒ		79	女優
	22日	上野山功一		89	俳優
		小沼勝		85	映画監督
	24日	燕真由美		62	歌手（双子デュエットアイドル「ザ・リリーズ」）。 2014年に劇場連続上映映画『THE NEXT GENERATION -パトレイバー-』に出演経験あり
	25日	シンディ・ウィリアムズ		75	女優
	29日	鮎川誠		74	ロックミュージシャン・ギタリスト・俳優。2008年の映画『ジャージの二人』に出演
2月	4日	河原畑寧		88	映画評論家
	5日	貴家堂子		87	声優
		辻村寿三郎		89	創作人形師、衣装デザイナー。 1981年の東映映画『魔界転生』にて衣装デザインアドバイザーを務める
	8日	バート・バカラック		94	作曲家。1969年の映画『明日に向って撃て!』の主題歌「雨にぬれても」などを作曲
	10日	ヒュー・ハドソン		86	映画監督
		カルロス・サウラ		91	映画監督
		信藤三雄		75	アートディレクター・映像ディレクター・フォトグラファー・書道家・演出家。 『代官山物語』（1998年）、『男はソレを我慢できない』（2006年）の監督を務める
	11日	手塚治		62	実業家、テレビドラマ・映画プロデューサー、東映株式会社第6代社長
	13日	松本零士		85	漫画家。実写映画化もされた『宇宙戦艦ヤマト』、『銀河鉄道999』原作者
		オリヴァー・ウッド		80	撮影監督
	14日	伊東絹子		90	元女優、モデル
	15日	ラクエル・ウェルチ		82	女優
		飯塚昭三		89	俳優、声優。 1970年の東宝映画『柔の星』に出演した経歴あり
	16日	黒崎真音		35	歌手。 アニメ映画『リアル鬼ごっこ3』（2012年）主題歌「鳴り響いた鼓動の中で、僕は静寂を聴く」などの曲を歌唱
	17日	ステラ・スティーヴンス		84	女優
		ジェラルド・フリード		95	作曲家 スタンリー・キューブリックの初期の映画作品の音楽を担当
	19日	リチャード・ベルザー		78	俳優
	20日	山根貞男		83	映画評論家
	23日	黒田隼之介		34	ギタリスト、ロックバンド「sumika」メンバー。 2019年のアニメ映画『君の膵臓をたべたい』のオープニング曲・主題歌・劇中歌を手掛ける
	24日	ウォルター・ミリッシュ		101	映画プロデューサー 元映画芸術科学アカデミー会長
	25日	千田光男		82	声優。 外国映画の日本語版吹き替えにて、ジャン＝ポール・ベルモンドやアンソニー・ジェームズなどのアテレコを担当した経歴を持つ
3月	3日	トム・サイズモア		61	俳優
	5日	木村貴宏		58	アニメーター。 劇場アニメ『ギャラガ HYPER-PSYCHIC-GEO GARAGA』などを手掛ける
	9日	ハイム・トポル		87	俳優
		ロバート・ブレイク		89	俳優
		扇千景		89	女優、政治家
	12日	津山登志子		69	女優、タレント
		ロベルト・バルボン		89	元野球選手。 1964年松竹映画『続・拝啓天皇陛下様』、1967年東宝映画『クレージーの怪盗ジバコ』に出演した経歴を持つ
	14日	ボビー・コールドウェル		71	ロック・ミュージシャン。 1987年の東宝映画『竹取物語』主題歌「Stay with Me」（歌唱：ピーター・セテラ）を作詩・作曲した
	17日	ランス・レディック		60	俳優
	19日	後藤陽吉		92	俳優
	20日	ポール・グラント		56	俳優
	22日	団時朗		74	俳優、ファッションモデル、歌手（旧芸名：団次郎）
	23日	奈良岡朋子		93	舞台俳優
	24日	飯塚定雄		88	特撮光学合成技師。 東宝『ゴジラ』シリーズや『太平洋奇跡の作戦 キスカ』（1965年）などの映画で特撮光学技術を担当
	25日	黒土三男		76	映画監督、脚本家
	26日	ロン・フェイバー		90	俳優
	28日	坂本龍一		71	音楽家。 俳優として『戦場のメリークリスマス』（1983年）などに出演し、音楽家として『ラストエンペラー』（1987年）などの劇伴音楽を担当した
4月	1日	櫛田泰道		46	声優
	5日	畑正憲		87	小説家、動物研究家。 『子猫物語』（1986年）の監督や『REX 恐竜物語』（1993年）の原作を担当。
	6日	生野慈朗		73	演出家、映画監督。元東京放送（現・TBSテレビ）ディレクター
		富岡多恵子		87	小説家、脚本家。 記録映画『札幌オリンピック』（1972年）の脚本を担当。
	8日	マイケル・ラーナー		81	俳優
	9日	呉耀漢		83	俳優
	12日	竹山洋		76	脚本家
	15日	四世市川左團次		82	歌舞伎役者、俳優。 松竹映画『天守物語』（1995年）に出演した経歴を持つ
	21日	チョ・サンゴン		77	俳優
	26日	福間健二		74	映画監督、詩人
5月	2日	雑賀（さいが）克郎（よしお）		49	俳優
	12日	フランシス・モンクマン		73	音楽家 1977年のイギリス映画『The Spy Who Loved Me』（邦題『007/私を愛したスパイ』）にて劇伴音楽の演奏を担当
	18日	ヘルムート・バーガー		78	俳優
	19日	上岡龍太郎		81	ピン芸人、タレント、司会者。 1991年の吉本興業・テレビ大阪など4社製作映画『風、スローダウン』（監督：島田紳助）に出演。
	21日	レイ・スティーヴンソン		58	俳優
	24日	ティナ・ターナー		83	歌手、女優。 『マッドマックス/サンダードーム』（1985）などに出演
	28日	崔（チェ）一男（イルナム）		90	小説家。 1980年の大韓民国映画『風吹く良き日』原作者
	30日	ジョン・ビーズリー		101	俳優
6月	1日	マルギット・カルステンセン		83	女優
	2日	高山由紀子		83	脚本家、映画監督、小説家
	9日	平岩弓枝		91	作家、脚本家
	11日	中島貞夫		88	脚本家、映画監督
	12日	トリート・ウィリアムズ		71	俳優
		佐藤仁		48	俳優
	13日	コーマック・マッカーシー		89	小説家
	15日	小桜京子		90	喜劇役者、俳優、タレント。 柳家金語楼主演映画『おトラさんシリーズ』などに出演。
		グレンダ・ジャクソン		87	女優、元国会議員・運輸政務次官
	19日	羽佐間重彰		95	元ラジオディレクター、実業家（第5代フジテレビジョン社長、元フジサンケイグループ代表）。 1987年東宝映画『竹取物語』などの製作に関わる
	21日	夏まゆみ		61	ダンサー、振付師。 2005年アミューズ制作映画『female』にてコリオグラファーを担当
	27日	ジュリアン・サンズ		65	俳優
	29日	アラン・アーキン		89	俳優
	30日	朝倉隆		71	音楽プロデューサー、元俳優・歌手。 東宝専属の俳優として『がんばれ!若大将』（1975年、草刈正雄主演）などに出演経歴を持つ
7月	11日	ミラン・クンデラ		94	作家。1988年公開の映画『存在の耐えられない軽さ』原作者
		外山雄三		92	作曲家、マエストロ。 1979年松竹映画『俺たちの交響楽』劇伴音楽を担当
	12日	ryuchell		27	歌手、タレント。 2019年の映画『どすこい!すけひら』（制作：アークエンタテインメント）に出演経歴あり
	16日	ジェーン・バーキン		76	女優、歌手
		浅原ナオト		38	作家。2021年公開の映画『彼女が好きなものは』原作者
	21日	那智わたる		86	舞台俳優。 1974年の松竹映画『俺の血は他人の血』に出演経歴を持つ
	23日	水井真希		32	女優、映画監督、グラビアモデル
	24日	森村誠一		90	推理作家。代表作に『人間の証明』（1977年）、『野性の証明』（1978年）など
	31日	アンガス・クラウド		25	俳優
8月	3日	マーク・マーゴリス		83	俳優
		カール・デイヴイス		38	作曲家。 1981年英国・米国合作映画『フランス軍中尉の女』などの劇伴音楽を担当
	6日	入江純		53	舞台女優、声優。 1992年の東宝映画『いつか どこかで』などに出演経歴を持つ
	7日	ウィリアム・フリードキン		87	映画監督。
	10日	桑原和男		87	喜劇役者。 1967年の東宝映画『ゴー!ゴー!若大将』に出演経歴を持つ
	13日	井手洋子		68	ドキュメンタリー作家、映画監督。 2010年の映画『ショージとタカオ』のメガホンを執る
	19日	山本二三		70	アニメーション美術監督
	20日	榎望		62	脚本家、映画プロデューサー
	21日	野村昇史		85	俳優
	23日	テリー・ファンク		79	プロレスラー。 俳優としてアメリカ合衆国映画『パラダイス・アレイ』（1978年）に出演経歴あり
	30日	市川徹		75	映画監督
9月	1日	ジミー・バフェット		76	作家、作曲家。 1975年アメリカ合衆国映画『ランチョ・デラックス』の劇伴音楽を担当
	9日	寺沢武一		68	漫画家、劇画家。 1982年東京ムービー新社制作・東宝東和配給『SPACE ADVENTURE コブラ』原作者
	13日	二世市川猿翁		83	歌舞伎役者、舞台演出家。 1957年の松竹映画『大忠臣蔵』（当時は三代目市川團子名義）などに出演経歴を持つ
	18日	ピョン・ヒボン		81	俳優、声優
	20日	ヨネヤマママコ		88	パントマイム演劇者、振付師。 1960年の東映映画『拳銃を磨く男 深夜の死角』などに出演経歴を持つ
	22日	深尾道典		87	シナリオ作家
	28日	マイケル・ガンボン		82	俳優