2019年6月米朝首脳会談

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2019年6月米朝首脳会談
President Trump Meets with Chairman Kim Jong Un (48164813552).jpg
ドナルド・トランプと金正恩との対面終了後、文在寅も合流し談笑する3人。
開催国 大韓民国の旗 大韓民国
日程 2019年6月30日 (2019-06-30)
会場 板門店、自由の家
参加者 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国大統領ドナルド・トランプ
朝鮮民主主義人民共和国の旗 朝鮮民主主義人民共和国国務委員会委員長朝鮮労働党委員長)・金正恩

2019年6月米朝首脳会談は、2019年6月30日板門店にてアメリカ合衆国ドナルド・トランプ大統領朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の金正恩国務委員会委員長朝鮮労働党委員長が対面したことを指す。ただし、アメリカ政府は両首脳が対面しただけであって、首脳会談でも交渉でもなかったという立場をとっている[1]。これを首脳会談と数えるならば、今回が3回目の米朝首脳会談である。

これに先立つ顔合わせの際、トランプ大統領は現職のアメリカ大統領として初めて南北軍事境界線を越境して北朝鮮側に入国した[2]。会談で米朝両国は停滞していた米朝実務者協議を早期に再開することで一致した[3]

経緯[編集]

2019年2月にベトナムハノイで開催された2回目の米朝首脳会談が物別れに終わって以来、両国間の非核化に向けた動きはストップする形となったが[注釈 1]、6月に入ってドナルド・トランプ大統領と金正恩委員長は書簡をやりとりし、双方が良好な関係をアピールした[11]。とはいえ、アメリカのホワイトハウス大阪での第14回20か国・地域首脳会合(G20大阪サミット)開催の数日前、トランプがG20終了後に訪韓する際に北朝鮮との首脳会談を行う予定は無いとしていた[12]ほか、トランプ自身も直接会談ではなく、別の形で対話する可能性を示唆した[13]

しかし6月29日、G20サミットに出席していたトランプは自身のTwitterで金正恩と板門店で会うことを提案。更にG20の一環で行われたサウジアラビアムハンマド皇太子との朝食会の場でも「もし、彼(金正恩)が非武装地帯にいたら、可能であれば2分間、我々は会うだろう」と語り[14]、これに北朝鮮の外務第一次官崔善姫が「興味深い提案」と前向きな反応を示した[15]

G20サミットを終えたトランプは訪韓し、翌30日午前に青瓦台(韓国大統領府)での大韓民国(韓国)大統領文在寅との米韓首脳会談を終えた後の共同記者会見でも「昨日、ここ(大韓民国)まで来るのだから金委員長にあいさつをしたらどうかという考えが頭に浮かんだ」と発言した[16][17]

この後、米韓両首脳は京畿道坡州市非武装地帯に位置する国連軍基地の訪問と軍事境界線への視察[18]を経て板門店へ移動し、トランプと金正恩が面会した。その際、トランプは軍事境界線のブロックを超え、現職のアメリカ合衆国大統領として初めて北朝鮮に入国した[2]。前日の朝食会でトランプは会談時間は2分間だと発言していたが[14]、実際は53分間にわたって対面を行った[19]。その後、韓国の文在寅大統領が合流し、史上初めて3カ国首脳が同じ場で面会した[20][注釈 2]

余談[編集]

米朝首脳会談はバラク・オバマ前大統領の時代から調整が進められていたことがトランプ大統領によって明らかになった。なお、金正恩はオバマとの首脳会談を拒否していたという[3]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 米朝交渉が中断した理由としては、ハノイでの米朝首脳会談決裂を受けて北朝鮮が体制引き締めに注力したことがうかがえる。例えば、北朝鮮国務委員会の対米特別代表・金革哲が米朝首脳会談決裂の責任を問われ、スパイ内通者)容疑で銃殺されたとする報道があったほか[4][5]、朝鮮労働党副委員長兼統一戦線部長の金英哲、首脳会談で金正恩の発言を正しく通訳できなかったと伝えられた女性通訳のシン・ヘヨン[6][7]、首脳会談に同行した金正恩の実妹で朝鮮労働党中央委員会第一副部長の金与正が一時期粛清・謹慎処分を受けていたとされる。なお、金英哲や金与正については健在が確認されており[8][9]、金革哲も健在との報道もある[10]が、通訳のシン・ヘヨンは政治犯収容所送りになったと報じられている[7]
  2. ^ ホスト国となった韓国の文在寅大統領は米朝首脳会談を優先させるため、首脳会談には参加しなかったが[11]、首脳会談終了後に米朝両首脳と合流して面会した[20]

出典[編集]

  1. ^ “板門店での米朝首脳対面 米政府「首脳会談ではない」”. 聯合ニュース. (2019年7月10日). https://jp.yna.co.kr/view/AJP20190710001400882 2019年7月10日閲覧。 
  2. ^ a b “トランプ大統領、金正恩氏と面会 北朝鮮側に足を踏み入れる”. AFPBB News. フランス通信社. (2019年6月30日). https://www.afpbb.com/articles/-/3232897 2019年7月2日閲覧。 
  3. ^ a b “米朝首脳、非核化協議再開で一致 3度目の会談”. 日本経済新聞. (2019年6月30日). https://www.nikkei.com/article/DGXMZO46779520Q9A630C1MM8000/ 2019年7月16日閲覧。 
  4. ^ 北朝鮮、対米担当者を処刑か 韓国大手紙”. 日本経済新聞 (2019年5月31日). 2019年7月16日閲覧。
  5. ^ “North Korea 'executes envoy to US' after Trump summit failures – report”. The Guardian. ガーディアン. (2019年5月31日). https://www.theguardian.com/world/2019/may/31/north-korea-executes-envoy-to-us-after-trump-summit-failures 2019年5月31日閲覧。 
  6. ^ 北、米朝会談物別れで実務交渉者を更迭”. 産経新聞 (2019年4月6日). 2019年7月16日閲覧。
  7. ^ a b 北朝鮮が対米特別代表を「処刑」、米朝会談決裂で 韓国紙”. AFP通信 (2019年5月31日). 2019年7月16日閲覧。
  8. ^ “粛清説の金英哲氏、正恩氏の公演鑑賞に同席 北朝鮮メディア”. AFP通信. (2019年6月3日). https://www.afpbb.com/articles/-/3228088 2019年6月3日閲覧。 
  9. ^ “与正氏も健在確認=正恩氏とマスゲーム観覧-北朝鮮”. 時事ドットコム. 時事通信社. (2019年6月4日). https://www.jiji.com/jc/article?k=2019060400238&g=int 2019年6月4日閲覧。 
  10. ^ “北朝鮮“強制労働”報道の金英哲氏が健在”. 日テレNEWS24. 日本テレビ放送網. (2019年6月3日). http://www.news24.jp/nnn/news162132217.html 2019年6月4日閲覧。 
  11. ^ a b 米大統領、初の南北軍事境界線越え 正恩氏と板門店で握手 - 毎日新聞、2019年6月30日 15時50分(最終更新:6月30日16時55分)
  12. ^ トランプ大統領、訪韓時の米朝首脳会談予定なし”. 読売新聞(2019年6月25日作成). 2019年7月1日閲覧。
  13. ^ “トランプ氏、訪韓中の正恩氏との会談は否定「別の形で」”. 朝日新聞. (2019年6月27日). https://www.asahi.com/articles/ASM6W25CTM6WUHBI00B.html 2019年7月2日閲覧。 
  14. ^ a b トランプ氏、正恩氏に会談呼びかけ G20後の訪韓時”. 朝日新聞(2019年6月29日作成). 2019年7月1日閲覧。
  15. ^ トランプ大統領、金正恩委員長に非武装地帯での握手を呼び掛け - ブルームバーグ、2019年6月29日9時20分(最終更新:6月29日14時39分)
  16. ^ トランプ氏板門店へ「私と正恩氏、良いケミストリー」 米韓首脳会見要旨”. 毎日新聞(2019年6月30日作成). 2019年7月1日閲覧。
  17. ^ “トランプ米大統領が訪韓、Kポップ「EXO」が出迎え”. CNN.co.jp. CNN. (2019年6月30日). https://www.cnn.co.jp/world/35139231.html 2019年7月2日閲覧。 
  18. ^ 韓国、望外展開に高揚 米朝 板門店会談”. 東京新聞. 2019年7月1日閲覧。
  19. ^ 【動画】米朝、2~3週間内に実務協議 両首脳、53分間会談”. 産経新聞(2019年6月30日作成). 2019年7月1日閲覧。
  20. ^ a b トランプ大統領とキム委員長 3回目会談 韓国大統領も加わり - NHK NEWS WEB、2019年6月30日17時13分配信。