2014年最高裁判所裁判官国民審査

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2014年最高裁判所裁判官国民審査(2014ねん さいこうさいばんしょ さいばんかん こくみんしんさ)は、2014年平成26年)12月14日第47回衆議院議員総選挙と共に執行された最高裁判所裁判官国民審査[1]

概要[編集]

5人の最高裁判所裁判官に対して国民審査が行われ、全員罷免しないとされた [2][3][4]。投票率は50.90%(前回審査と比べて-6.55%)[3][4][5]

国民審査の結果[編集]

告示順 氏名 年齢 任命年月日 指名内閣 学歴[6] 出身分野[7] 担当小法廷 リンク 罷免を可と 罷免を可と 罷免を可と
する票[9] しない票 する率
1 おにまる/鬼丸かおる 65 2013年02/06_2月6日 第2次安倍内閣 東京大学法学部卒 弁護士(27期) 2/第二小法廷 [1] 4,678,087 46,139,275 9.21%
2 きうち/木内道祥 66 2013年04/25_4月25日 第2次安倍内閣 東京大学法学部卒 弁護士(28期) 3/第三小法廷 [2] 4,861,993 45,955,320 9.57%
3 いけがみ/池上政幸 63 2014年10/02_10月2日 第2次安倍内閣 (改) 東北大学法学部卒 検察官(30期) 1/第一小法廷 [3] 4,855,670 45,961,675 9.56%
4 やまもと/山本庸幸 65 2013年08/20_8月20日 第2次安倍内閣 京都大学法学部卒 行政官 2/第二小法廷 [4] 4,280,353 46,537,027 8.42%
5 やまさき/山﨑敏充 65 2014年06/01_6月1日 第2次安倍内閣 東京大学法学部卒 裁判官(28期) 3/第三小法廷 [5] 4,786,184 46,031,161 9.42%

国民審査の主な争点[編集]

2014年最高裁判所裁判官国民審査では主な争点として次のような争点に注目が集まった。[10]

  • 第2次安倍内閣および第2次安倍内閣 (改造)による判事任命の評価。(全審査対象判事)
  • 非嫡出子相続不平等を定めた民法900条4号が法の下の平等を定める日本国憲法の合憲性是非。(木内、鬼丸両判事とも違憲判断)
  • 第46回衆議院議員総選挙で27小選挙区一票の格差が2倍を超えて執行された公職選挙法が法の下の平等を定めた日本国憲法の合憲性是非。(木内判事は「違憲状態」、鬼丸判事は合憲判断)
  • 障害者郵便制度悪用事件無罪となった村木厚子による国家賠償請求訴訟で大阪地方検察庁が供述を報道機関に秘密漏洩して有罪の先入観を世間に与えた行為による精神的損害を認めなかった下級審判決の合憲性。(木内判事は村木原告の上告を却下)
  • 在日米軍沖縄北部訓練場返還に伴う高江ヘリパッド移設に反対する住民に対し沖縄防衛局が通行妨害禁止を求めたスラップ訴訟で平和的生存権を否定し住民1名の処分を認めた下級審判決の合憲性。(山本鬼丸両判事は合憲判断)
  • 沖縄密約に係る米国公文書公開を契機として西山事件被告が外務省に対して提起した沖縄密約情報公開訴訟で、情報公開法施行に先立ち外務省が密約文書の破棄を行った行為と非公開処分を認めた下級審判決の合憲性。(山本鬼丸両判事は合憲判断)
  • 京都府迷惑防止条例違反で逮捕され容疑を否認していた痴漢容疑者を「中学生に働き掛けて証拠を隠滅する(抽象的で具体的根拠の無い)疑い」を理由とした勾留請求(人質司法)を容認した京都地裁判決の憲法自由権妥当性。(池上判事は勾留却下処分を支持し地裁判決取消。容疑者はその後不起訴)
  • 第23回参議院議員通常選挙一票の格差が最大4.77倍で執行された公職選挙法が法の下の平等を定めた日本国憲法の合憲性の是非。(山﨑、池上判事は合憲判断、木内、鬼丸判事は「違憲状態」、山本判事は「違憲無効」。山本判事はこの最高裁大法廷判決で「選挙の無効」に言及し「最大格差1.2倍を超えると違憲」と数値基準を示した。) 

脚注[編集]

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  1. ^ 2014年(平成26年)12月2日中央選挙管理会告示第24号「最高裁判所裁判官国民審査の期日及び審査に付される裁判官の氏名に関する件」
  2. ^ 2014年(平成26年)12月19日中央選挙管理会告示第31号「平成二十六年十二月十四日執行の最高裁判所裁判官国民審査の審査結果の件」
  3. ^ a b 最高裁裁判官の国民審査 5人全員信任”. NHK (2014年12月15日). 2014年12月15日閲覧。
  4. ^ a b 最高裁国民審査、5人全員が信任”. 日本経済新聞 (2014年12月15日). 2014年12月15日閲覧。
  5. ^ なお、同日執行された第47回衆議院議員総選挙の投票率は52.66%であった。衆院選投票率52.66%戦後最低更新”. NHK (2014年12月15日). 2014年12月15日閲覧。
  6. ^ 「大学院法学研究科修士課程修了」を「院修士修了」と略した。
  7. ^ 主な出身分野を表示。期数は、司法研修所の修了期。
  8. ^ 裁判所公式サイト「最高裁判所の裁判官」。略歴、裁判官としての心構え、好きな言葉、印象に残った本、趣味、最高裁において関与した主要な裁判が記されている。
  9. ^ “最高裁裁判官国民審査:結果”. 毎日新聞. (2014年12月16日). http://mainichi.jp/shimen/news/20141216ddm002010190000c.html 2014年12月16日閲覧。 
  10. ^ 「最高裁国民審査でこれだけは言いたい」 マル激トーク・オン・ディマンド 第714回 ビデオニュース 2014年12月13日 2015年3月6日閲覧

外部リンク[編集]