2011年大阪市長選挙

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2011年大阪市長選挙

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2011年11月27日 (2011-11-27)
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候補者 橋下徹 平松邦夫
政党 大阪維新の会 無所属
得票数 750,813 522,641
得票率 58.96% 41.04%

選挙前市長

平松邦夫
無所属

選出市長

橋下徹
大阪維新の会

2011年大阪市長選挙(2011ねんおおさかしちょうせんきょ)は、2011年平成23年)11月27日に投開票が行われた、大阪市長を選出する選挙

概要[編集]

現職だった平松邦夫の任期満了(1期目)に伴う選挙である。大阪府知事であった橋下徹が、大阪都構想などを争点とするために、知事を辞職して鞍替え出馬した。

平松は主な主張として、橋下の「大阪都構想」「教育基本条例案」「職員基本条例案」に反対を表明している。また、橋下を「独裁的」であると主張しており、大阪都構想が大阪まるごと乗っ取り宣言であると批判した。

橋下は主な主張として、大阪には府知事と市長の2人の指揮官がいる。府と市の財源を1人の指揮官に集中させ、大型開発(高速鉄道高速道路の建設、カジノ賭博誘致などの経済政策)を推進する「大阪都構想」、また「職員基本条例案」「教育基本条例案」などの制定を掲げた。

選挙データ[編集]

投票日[編集]

同日選挙[編集]

投票率[編集]

  • 確定投票率:60.92%(前回2007年:43.61%)[1]

同日行われた大阪府知事選の投票率は52.88%だった[1]。なお、大阪市長選で投票率が60%を超えたのは、1971年の大阪市長・大阪府知事同日選挙以来40年ぶりであった[1]

立候補者[編集]

2名、届け出順

候補者名(読み方) 年齢 党派 現・新 前職
平松邦夫
(ひらまつ・くにお)
62[2] 無所属民主党大阪府連支援・自民党大阪府連支持・共産党中央委員会支援)[3][4] 毎日放送アナウンサー
橋下徹
(はしもと・とおる)
42 大阪維新の会 大阪府知事

立候補を断念した者[編集]

結果[編集]

開票結果は下記の通り[5]

※当日有権者数:2,104,977人 最終投票率:60.92%(前回比:+17.31ポイント)

候補者名 年齢 所属党派 新旧別 得票数 得票率 推薦・支持
橋下徹 42 大阪維新の会 750,813票 58.96% 大阪維新の会
平松邦夫 62[2] 無所属 522,641票 41.04% 民主党大阪府連支援
自民党大阪府連支持
共産党中央委員会支援

開票結果詳細[編集]

得票数
(平松)
得票数
(橋下)
平松の
惜敗率
投票率
01/北区 18285 34451 53.08% 60.31%
02/都島区 20466 31472 65.03% 63.33%
03/福島区 13076 20978 62.33% 62.12%
04/此花区 13227 19514 67.78% 60.16%
05/中央区 13285 24815 53.54% 58.42%
06/西区 11829 26914 43.95% 58.68%
07/港区 15942 25538 62.42% 61.07%
08/大正区 15201 19712 77.12% 61.12%
09/天王寺区 12883 20714 62.19% 64.66%
10/浪速区 8533 14053 60.72% 48.87%
11/西淀川区 19640 26547 73.98% 60.17%
12/淀川区 29599 50077 59.11% 58.04%
13/東淀川区 32937 46631 70.63% 57.78%
14/東成区 15778 22472 70.21% 62.45%
15/生野区 22450 29038 77.31% 60.34%
16/旭区 21848 26175 83.47% 63.63%
17/城東区 35339 49648 71.18% 64.38%
18/鶴見区 22390 31274 71.59% 63.08%
19/阿倍野区 24700 31931 77.35% 67.34%
20/住之江区 25571 38701 66.07% 62.54%
21/住吉区 33289 43115 77.21% 61.79%
22/東住吉区 28850 37263 77.42% 62.29%
23/平野区 43519 51839 83.95% 61.01%
24/西成区 24004 27941 85.91% 55.63%
出典: 大阪市長選挙の開票結果
大阪市長選挙における投票状況
(大阪市選挙管理委員会)[6][7]

選挙の論点[編集]

選挙戦に対する評価[編集]

  • 作家・ジャーナリストの冷泉彰彦ニューズウィーク日本版に寄せたコラムの中で、「予想通りの圧勝」「地滑り的勝利」としつつ[8]、その要因のひとつとして「余りにもお粗末な敵失」を挙げた[8]。平松陣営は、橋下前府知事がなぜ日の丸・君が代にこだわったのか全く理解しておらず[8]、「日の丸・君が代で攻めれば敵はイデオロギーから反発して感情的になるだろう[8]」という橋下陣営の戦術すなわち罠にまんまと嵌った、とした[8]。また、イデオロギー的にカッカすることで、平松陣営は「反独裁」「反ファッショ」を絶叫することしかできない立ち位置に自らを追い込み、それらの「我を忘れた反橋下陣営」を見た有権者は「これでは自分たちの民生向上にも閉塞感打破にも全く役に立たない」という風に見てしまった、と指摘した[8]
  • ジャーナリストの鳥越俊太郎毎日新聞に寄せたコラムの中で、今回の市長選を「かつて小泉純一郎首相がおこなった小泉選挙の大阪版」とし、シングルイシューを掲げ抵抗勢力という敵をつくって大声で叫ぶ、そして無党派層があおられた、とした[9]。また、「有権者の熱狂はロクな結果を生まない。それは太平洋戦争の末路が私たちに教えてくれる最大の教訓」で、今回の市長選も郵政選挙のときと同じくメディアのあり方が大きく関わっており、独裁者をアピールする橋下のほうがテレビ向きだった、とした[9]

テレビ討論会[編集]

毎日放送MBSテレビ)では、2011年11月24日の19:00 - 20:54枠(スパモク枠、ローカルセールス)にて「激突!選挙直前スペシャル どうなる大阪の運命」と題する生放送のテレビ討論会が企画された[10]

企画趣旨[編集]

2011年11月27日に投開票される大阪市長選挙では、現役の平松邦夫と、前大阪府知事の橋下徹の一騎討ちとなり、この選挙が確定的となった9月の段階でテレビ討論会の開催が検討され始めた。毎日放送は「全国が注目する選挙だからこそ、放送する意義がある」として、2人によるテレビ討論会の開催を企画した。

討論会ではこの2名の候補と、ジャーナリストの田原総一朗、更に大阪市民50人をスタジオに迎え、更に視聴者の市民からの電子メールツィッターを使って、リアルタイムで意見を募集する視聴者参加討論にすることが決まっていた。

突如の放送休止[編集]

ところが、11月中旬のマスコミ機関各社の世論調査で、橋下候補が優勢とする報道がなされたことから、平松候補側が「今の状況では選挙戦略を練り直さないといけないので出演することができない」と放送前日の11月23日になって申し入れた。これを受けてMBSは急遽この討論会の開催・放送自体を休止することを発表とし、当初後日の遅れネット(日時未定)で放送する予定になっていたTBSテレビ製作の「スパモク!!・爆問パワフルフェイス!」のネット受けに差し替えた。これによりメール・ツィッターでの意見募集も中止となり、MBS選挙特番のツィッターも投稿が全て抹消された。

時系列[編集]

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b c “大阪ダブル選投票率、市長選は40年ぶり60%超える”. 日経新聞. (2011年11月27日). http://www.nikkei.com/news/headline/related-article/g=96958A9C93819695E0E5E2E0908DE0E5E3E3E0E2E3E39191E3E2E2E2;bm=96958A9C93819481E0E5E2E2858DE0E5E3E3E0E2E3E39797EAE2E2E2 2011年11月28日閲覧。 
  2. ^ a b 立候補届出時の年齢。選挙期間中の11月15日に、満63歳になった。
  3. ^ “大阪市長選告示…平松・橋下氏が第一声”. 読売新聞. (2011年11月13日). オリジナル2011年11月16日時点によるアーカイブ。. http://web.archive.org/20111116010006/osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20111113-OYO1T00405.htm 2011年11月18日閲覧。 
  4. ^ 2011年11月6日朝日新聞「共産、平松氏を全面支援へ」
  5. ^ 大阪市選挙管理委員会 開票速報
  6. ^ 大阪市選挙管理委員会 (2011-11-27/2011-11-28). “平成23年11月27日 執行 大阪市長選挙の開票結果”. 2014年3月11日閲覧。
  7. ^ 大阪市選挙管理委員会. “平成23年11月27日 執行 大阪市長選挙における投票状況 確定”. 2012年6月28日閲覧。
  8. ^ a b c d e f 冷泉彰彦 (2011年11月28日). “「橋下イズム」と「ティーパーティー」その同時代性”. ニューズウィーク日本版. http://www.newsweekjapan.jp/reizei/2011/11/post-372.php 2011年12月6日閲覧。 
  9. ^ a b 鳥越俊太郎 (2011年12月3日). “ニュースの匠:熱狂の行く先には (1/2)”. 毎日新聞. オリジナル2013年5月1日時点によるアーカイブ。. https://archive.is/wnZCn 2011-12-06/2012-06-19閲覧。 
    鳥越俊太郎 (2011年12月3日). “ニュースの匠:熱狂の行く先には (2/2)”. 毎日新聞. オリジナル2012年4月21日時点によるアーカイブ。. http://web.archive.org/20120421023723/mainichi.jp/opinion/news/20111203ddm012070021000c2.html 2011-12-06/2012-06-19閲覧。 
    鳥越俊太郎 (2011年12月3日). “ニュースの匠:熱狂の行く先には”. 毎日新聞. http://megalodon.jp/2011-1203-1117-30/mainichi.jp/select/wadai/torigoesyuntarou/news/20111203ddm012070021000c.html 2012年6月19日閲覧。 ウェブ魚拓
  10. ^ “橋下vs平松”チョ~異例のTVバトル!24日はナニワが燃える(夕刊フジ・2011年11月22日付)
    <大阪>MBS市長選特番の放送を中止(朝日放送・2011年11月23日付)
    ツィッター・「@senkyo_mbs」 このページでは討論特番の告知が掲載されていたが、放送中止を受け全ての投稿が抹消され、空欄になった。
  11. ^ “共産推薦の渡司氏が撤退 「橋下氏の独裁阻止」 市長選”. 朝日新聞. (2011年11月5日). http://www.asahi.com/kansai/news/OSK201111050006.html 2011年11月18日閲覧。 

外部リンク[編集]