2005年ポーランド大統領選挙

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2005年ポーランド大統領選挙
2005年10月9日10月23日
種類:  大統領

基礎データ
投票数(第1回): 15,046,350
  
49.70%  

投票数(第2回): 15,279,787
  
50.99%  2.6%

選挙結果
レフ・カチンスキPiS
得票(第1回): 4,947,927  
得票(第2回): 8,257,468  66.9%
  
33.10%
  
54.04%
ドナルド・トゥスクPO
得票(第1回): 5,429,666  
得票(第2回): 7,022,319  29.3%
  
36.33%
  
45.96%
アンジェイ・レッペルSRP
得票(第1回): 2,259,094  
  
15.11%

大統領

2005年ポーランド大統領選挙(2005ねん ポーランド だいとうりょうせんきょ)は、ポーランド共和国の元首である大統領を選挙するために2005年11月に行われた選挙である。

概要[編集]

1989年以降、3回行われた大統領選挙では、「連帯」系、旧共産党系の候補による争いが展開され、ワレサ候補(「連帯」)、クファシニェフスキ候補(SLD:民主左翼連合)が当選した。しかし、今回の選挙では、SLDのチモシェヴィチ下院議長が9月に立候補を辞退したことで、トゥスク候補(市民プラットフォーム)とカチンスキ候補(法と正義)の中道右派右派政党の両候補による事実上の一騎討ちとなった。

トゥスク候補が自由主義経済擁護の姿勢を打ち出したのに対し、カチンスキ候補は、福祉重視と国家による経済への介入を重視する立場を採り、外交では、欧州連合(EU)、北大西洋条約機構(NATO)との関係強化、対米関係強化、対露関係修復では両者は一致していたが、カチンスキ候補がやや右派的な言動が目立った。

選挙データ[編集]

  • 選挙権:18歳以上
  • 被選挙権:35歳以上(尚、立候補に際しては、有権者10万人以上の署名を集める必要がある)
  • 大統領の任期:5年(再任は1回のみ可能)
  • 大統領選挙2回投票制
第一回投票で過半数の得票を得た候補者がいない場合、上位2名による決選投票が行われ、最多得票を得た候補が当選
ワルシャワ市長。福祉重視の国家介入型経済政策を支持。欧州憲法条約には反対の立場。同性愛行為禁止などで保守層からの支持が強い。
PO党首、下院副議長。福祉より経済成長重視の経済政策を重視、欧州憲法条約には反対の立場を採る。
「自衛」代表。カトリックの伝統重視、ポーランドの価値観を重視する「貧者の見方」を標榜。
SDPL党首。SLDの最高幹部として、SLD政権時代に副首相兼蔵相や下院副議長を歴任。

選挙結果[編集]

第1回投票[編集]

  • 投票日11月9日
  • 登録有権者数:30,260,207名
  • 投票者数:15,046,350名(投票率49.74%)
  • 有効投票数:14,946,689票
第1回投票結果(全立候補者12人中、得票10%以上獲得した候補のみ記載)
候補者名 得票数 得票率 党派
ドナルド・トゥスク(Franciszek Donald Tusk) 5,429,666 36.33 市民プラットフォーム
(PO)
レフ・カチンスキ(Lech Aleksander Kaczyński) 4,947,927 33.10 法と正義
(PiS)
アンジェイ・レッペル(Andrzej Zbigniew Lepper) 2,259,094 15.11 「自衛」
(Samoobrona PR)
マレク・ボロフスキ(Marek Stefan Borowski) 1,544,642 10.33 ポーランド社会民主主義
(SDPL)

決選投票[編集]

  • 投票日11月23日
  • 登録有権者数:30,279,209名
  • 投票者数:15,435,020名(投票率50.99%)
  • 有効投票数
決選投票結果(第1回投票の上位2名による選挙)
候補者名 得票数 得票率 党派
レフ・カチンスキ(Lech Aleksander Kaczyński) 8,257,468 54.04 法と正義
(PiS)
ドナルド・トゥスク(Franciszek Donald Tusk) 7,022,319 45.96 市民プラットフォーム
(PO)
合計 15,279,787 100.00

出典[編集]

関連項目[編集]