1974年の映画

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1974年の映画(1974ねんのえいが)では、1974年(昭和49年)の映画分野の動向についてまとめる。

できごと[編集]

日本の映画興行[編集]

配給会社別年間配給収入
配給会社 配給本数 年間配給収入 前年対比 [注 1] 概要
新作 再映 洋画
松竹 31 049億8042万円 126.6% 年間配給収入が大幅増になった理由は、(1)主力の『男はつらいよ 私の寅さん』と『男はつらいよ 寅次郎恋やつれ』の安定したヒット、(2)作品の内容も良く、〔邦画界の〕秋の話題を独占した『砂の器』(橋本プロダクションと提携)のヒット(7.0億円[11])が挙げられる。『愛と誠』は劇画人気と西城秀樹人気の相乗効果でヒット。香港映画『怒れ!タイガー』は空手ブームに便乗し稼いだ。逆に、1本立ての『流れの譜[12]、『狼よ落日を斬れ』は失敗。
22 5 4
東宝 38 060億3854万円 133.5% SF大作『日本沈没』が記録的な配給収入(16.4億円[11])をあげ、同じく大作『ノストラダムスの大予言』(8.8億円[11])もロング興行となった。『華麗なる一族』(4.2億円[11])は先行ロードショー成功、一般番線も上々の成績だった。東宝チャンピオンまつりは安定した成績。『モスクワわが愛[13]/『青春の蹉跌』の青春映画2本立ては好稼動。東宝は大作に強く、普通作が弱い傾向。
35 2 1
東映 61 083億3619万円 114.4% 任侠映画鶴田浩二高倉健から実録路線菅原文太松方弘樹へスターの台頭・交替の年となった。イメージ・チェンジをした高倉健の『ゴルゴ13』(4.0億円[11])は成功。実録の『仁義なき戦い 頂上作戦』(3.0億円[11])も成功。11月に山口組金脈調査のため、兵庫県警の捜査が東映本社などに入り、目玉商品だった「山口組三代目」シリーズの製作が打切りとなった。
57 2 2
日活 70 021億2300万円 N/A ロマンポルノ路線に新青春路線『赤ちょうちん』・『[14]・『バージンブルース[15]・『炎の肖像』を加えて配給収入の向上を狙ったが、話題ほどには収益は上がらなかった。10日間の構成から2週間番組へと基本線を変更することで、前年より29本配給作品減。テレビ放映権や梅田日活などの劇場売却を行ったが、累積赤字は減らず65億円となった。
52 13 5
出典:「1974年度日本映画/外国映画業界総決算」、『キネマ旬報1975年昭和50年)2月下旬号、キネマ旬報社1975年、 104 - 117頁。

各国ランキング[編集]

日本配給収入ランキング[編集]

1974年日本配給収入トップ10
順位 題名 製作国 配給 配給収入
1 エクソシスト アメリカ合衆国の旗 ワーナー・ブラザース 27億3200万円
2 燃えよドラゴン アメリカ合衆国の旗
香港の旗
ワーナー・ブラザース 16億4200万円
3 日本沈没
グアム島珍道中
日本の旗 東宝 16億4000万円
4 パピヨン アメリカ合衆国の旗
フランスの旗
東和 13億0000万円
5 ノストラダムスの大予言
ルパン三世 念力珍作戦
日本の旗 東宝 08億8300万円
6 砂の器 日本の旗 松竹 07億0000万円
7 ドラゴン怒りの鉄拳 香港の旗 東和 06億0000万円
7 ドラゴン危機一発 香港の旗 東和 06億0000万円
9 スティング アメリカ合衆国の旗 ユニバーサル映画
CIC
05億6000万円
9 ダーティーハリー2 アメリカ合衆国の旗 ワーナー・ブラザース 05億6000万円
併映作に関する出典:「1974年度日本映画/外国映画業界総決算」、『キネマ旬報1975年昭和50年)2月下旬号、キネマ旬報社1975年、 108頁。
上記以外の出典:『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』 キネマ旬報社〈キネマ旬報ムック〉、2012年5月、322頁。ISBN 978-4873767550
1974年邦画配給収入トップ10
順位 題名 配給 配給収入
1 日本沈没 / グアム島珍道中 東宝 16億4000万円
2 ノストラダムスの大予言 / ルパン三世 念力珍作戦 東宝 08億8300万円
3 砂の器 松竹 07億0000万円
4 華麗なる一族 東宝 04億2000万円
5 三代目襲名 / 直撃! 地獄拳 東映 04億1700万円
6 山口組外伝 九州進攻作戦 / 殺人拳2 東映 04億0500万円
7 ゴルゴ13 / 女囚さそり 701号怨み節 東映 04億0400万円
8 仁義なき戦い 完結篇 / 極悪拳法[16] 東映 03億7100万円
9 あゝ決戦航空隊 東映 03億3800万円
10 仁義なき戦い 頂上作戦 / 女番長 タイマン勝負 東映 03億0300万円
併映作に関する出典:「1974年度日本映画/外国映画業界総決算」、『キネマ旬報1975年昭和50年)2月下旬号、キネマ旬報社1975年、 108頁。
上記以外の出典:『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』 キネマ旬報社〈キネマ旬報ムック〉、2012年5月、322頁。ISBN 978-4873767550
1974年洋画配給収入トップ10
順位 題名 製作国 配給 配給収入
1 エクソシスト アメリカ合衆国の旗 ワーナー・ブラザース 27億3200万円
2 燃えよドラゴン アメリカ合衆国の旗香港の旗 ワーナー・ブラザース 16億4200万円
3 パピヨン アメリカ合衆国の旗フランスの旗 東和 13億0000万円
4 ドラゴン怒りの鉄拳 香港の旗 東和 06億0000万円
4 ドラゴン危機一発 香港の旗 東和 06億0000万円
6 スティング アメリカ合衆国の旗 ユニバーサル映画
CIC
05億6000万円
6 ダーティーハリー2 アメリカ合衆国の旗 ワーナー・ブラザース 05億6000万円
8 アマゾネス イタリアの旗フランスの旗スペインの旗 日本ヘラルド 04億1000万円
9 シンジケート英語版[17] アメリカ合衆国の旗 東和 03億5000万円
10 華麗なるギャッツビー アメリカ合衆国の旗 パラマウント映画

CIC

03億3000万円
出典:『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』 キネマ旬報社〈キネマ旬報ムック〉、2012年5月、322頁。ISBN 978-4873767550

北米興行収入ランキング[編集]

1974年北米興行収入トップ10
順位 題名 スタジオ 興行収入 出典
1. ブレージングサドル ワーナー・ブラザース $119,500,000 [18]
2. タワーリング・インフェルノ 20世紀フォックス
ワーナー・ブラザース
$116,000,000 [19]
3. ザ・トライアル・オブ・ビリー・ジャック ワーナー・ブラザース $89,000,000 [20]
4. ヤング・フランケンシュタイン 20世紀フォックス $86,273,333 [21]
5. 大地震 ユニバーサル映画 $79,666,653 [22]
6. ゴッドファーザー PART II パラマウント映画 $47,542,841 [23]
7. エアポート'75 ユニバーサル映画 $47,285,152 [24]
8. The Life and Times of Grizzly Adams英語版 Sunn Classic Pictures英語版 $45,411,063 [25]
9. ロンゲスト・ヤード パラマウント映画 $43,008,075 [26]
10. ベンジー Mulberry Square Releasing $39,552,000 [27]

日本公開映画[編集]

1974年の日本公開映画を参照。

受賞[編集]

誕生[編集]

死去[編集]

日付 名前 国籍 年齢 職業
1月 15日 C・O・スライフィールド アメリカ合衆国の旗 75 音響監督
31日 サミュエル・ゴールドウィン アメリカ合衆国の旗 94 プロデューサー
2月 11日 アンナ・Q・ニルソン スウェーデンの旗アメリカ合衆国の旗 85 女優
3月 28日 フランソワーズ・ロゼー フランスの旗 82 女優
4月 18日 マルセル・パニョル フランスの旗 79 作家・映画監督
24日 バッド・アボット アメリカ合衆国の旗 78 俳優・コメディアン
30日 アグネス・ムーアヘッド アメリカ合衆国の旗 73 女優
5月 10日 坂本武 日本の旗 74 俳優
25日 ドナルド・クリスプ アメリカ合衆国の旗 91 俳優
7月 6日 米本卯吉 日本の旗 87 学校法人日本体育会理事長、元・東宝代表取締役社長
25日 花菱アチャコ 日本の旗 77 漫才師・俳優
8月 12日 松岡辰郎 日本の旗 69 東宝代表取締役社長
9月 3日 オルガ・バクラノヴァ ロシアの旗 78 女優
21日 山本嘉次郎 日本の旗 72 映画監督・俳優
21日 ウォルター・ブレナン アメリカ合衆国の旗 80 俳優
10月 13日 エド・サリヴァン アメリカ合衆国の旗 73 テレビ司会者
11月 13日 ヴィットリオ・デ・シーカ イタリアの旗 73 映画監督・俳優
26日 沢村国太郎 日本の旗 69 俳優
12月 5日 ピエトロ・ジェルミ イタリアの旗 60 映画監督・脚本家・俳優
15日 アナトール・リトヴァク ロシアの旗 72 映画監督
26日 ジャック・ベニー アメリカ合衆国の旗 80 コメディアン・俳優

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 〔引用者註〕1975年度以降のキネマ旬報の決算記事には「前年対比」が記載されているが、1974年度には記載されていない。そのため、引用者が前年の年間配給収入[10]から手計算で求めた。

出典[編集]

  1. ^ 斉藤 2009, p. 69.
  2. ^ 第12作 男はつらいよ 私の寅さん”. 『男はつらいよ』公式サイト. 松竹映画. 2016年8月7日閲覧。
  3. ^ 第13作 男はつらいよ 寅次郎恋やつれ”. 『男はつらいよ』公式サイト. 松竹映画. 2016年8月7日閲覧。
  4. ^ 斉藤 2009, pp. 84 - 85.
  5. ^ 斉藤 2009, pp. 85 - 86.
  6. ^ 斉藤 2009, pp. 86 - 87.
  7. ^ 小売物価統計調査(動向編) 調査結果”. 統計局. 2016年8月3日閲覧。
  8. ^ 主要品目の東京都区部小売価格:昭和25年(1950年)〜平成22年(2010年) (Excel)”. 統計局. 2016年8月3日閲覧。
  9. ^ a b 過去データ一覧”. 一般社団法人日本映画製作者連盟. 2016年8月2日閲覧。
  10. ^ 「1973年度日本映画/外国映画業界総決算」、『キネマ旬報1974年昭和49年)2月決算特別号、キネマ旬報社1974年、 97頁。
  11. ^ a b c d e f キネマ旬報ベスト・テン85回全史 2012, p. 322.
  12. ^ 流れの譜 第一部動乱 第二部夜明け”. KINENOTE(キネノート). 2018年10月7日閲覧。
  13. ^ モスクワわが愛”. KINENOTE(キネノート). 2018年10月7日閲覧。
  14. ^ ”. KINENOTE(キネノート). 2018年10月7日閲覧。
  15. ^ バージンブルース”. KINENOTE(キネノート). 2018年10月7日閲覧。
  16. ^ 極悪拳法”. KINENOTE(キネノート). 2018年10月15日閲覧。
  17. ^ シンジケート”. allcinema. 2018年10月15日閲覧。
  18. ^ Box Office Information for Blazing Saddles”. Box Office Mojo. 2011年12月28日閲覧。
  19. ^ Box Office Information for The Towering Inferno”. Box Office Mojo. 2012年3月13日閲覧。
  20. ^ Box Office Information for The Trial of Billy Jack”. The Numbers. 2014年5月16日閲覧。[リンク切れ]
  21. ^ Box Office Information for Young Frankenstein”. Box Office Mojo. 2011年12月28日閲覧。
  22. ^ Box Office Information for Earthquake”. Box Office Mojo. 2011年12月28日閲覧。
  23. ^ Box Office Information for The Godfather Part II”. Box Office Mojo. 2014年5月26日閲覧。
  24. ^ Box Office Information for Airport 1975”. The Numbers. 2011年12月28日閲覧。
  25. ^ Box Office Information for The Life and Times of Grizzly Adams”. The Numbers. 2012年7月7日閲覧。
  26. ^ Box Office Information for The Longest Yard”. Box Office Mojo. 2011年12月28日閲覧。
  27. ^ Box Office Information for Benji”. Box Office Mojo. 2011年12月28日閲覧。

参考文献[編集]