1958年の日本シリーズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
日本の旗1958年の日本シリーズ
チーム 勝数(引分数)
西鉄ライオンズ() 4
読売ジャイアンツ() 3
ゲームデータ
試合日程 1958年10月11日-10月21日
最高殊勲選手 稲尾和久
敢闘選手 藤田元司
チームデータ
西鉄ライオンズ ()
監督 三原脩
シーズン成績 78勝47敗5分
(シーズン1位) 
読売ジャイアンツ()
監督 水原茂
シーズン成績 77勝52敗1分
(シーズン1位)
日本シリーズ
 < 1957 1959 > 

1958年の日本シリーズ(1958ねんのにっぽんシリーズ、1958ねんのにほんシリーズ)は、1958年10月11日から10月21日まで行われたセ・リーグ優勝チームの読売ジャイアンツ(巨人)とパ・リーグ優勝チームの西鉄ライオンズ(西鉄)による第9回プロ野球日本選手権シリーズである。

概要[編集]

三原脩監督率いる西鉄と水原茂監督率いる巨人の3年連続の対決となった。西鉄はペナントレースで最大11ゲーム差を逆転したが、オールスター以降17勝1敗と大車輪の活躍を見せたエース稲尾和久がシリーズ直前に原因不明の高熱に襲われる。稲尾はフラフラの状態で第1戦に先発するも巨人打線に捕まり、チームもそのまま3連敗を喫し、絶体絶命のピンチを迎える。ところが10月14日夜半から翌日昼前まで降り続いた雨が、シリーズの流れを激変させる。打線では中軸を担う中西太に当たりが戻る。稲尾は第4戦以降、西鉄のエースとして文字通り「獅子奮迅」の活躍を見せ、西鉄がワールドシリーズでも前例のない3連敗からの4連勝で、逆転日本一を達成。7試合中6試合に登板し(うち4試合完投)、西鉄の4勝すべてを挙げるなど数々のシリーズ記録を打ち立てた稲尾が優勝の原動力となり、地元の新聞が「神様、仏様、稲尾様」との見出しを掲げた。このコピーはその後稲尾の代名詞となっていった。

西鉄の仰木彬と巨人の藤田元司は、1989年の日本シリーズで、それぞれ近鉄バファローズと巨人の監督として対決し、巨人が3連敗からの4連勝で制して、本シリーズとの「因縁」が注目された。仰木は自著で「因果は巡る」などと書き[1]、藤田は1989年のシリーズ終了時のインタビューで過去のことという趣旨のことを話している[2][3]

試合結果[編集]

第1戦[編集]

10月11日 後楽園球場 入場者35217人

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
西鉄 0 0 0 0 1 0 0 0 1 2 6 1
巨人 1 0 1 1 0 0 6 0 X 9 16 0
  1. 西 : 稲尾島原河村若生 - 和田
  2. 巨 : 藤田大友 - 藤尾
  3. : 大友(1勝)  : 稲尾(1敗)  
  4. :  西 – 豊田1号ソロ(5回藤田)  巨 – 広岡1号ソロ(3回稲尾)、長嶋1号2ラン(7回河村)
  5. 審判:球審…、塁審…横沢三・津田・上田、外審…円城寺・浜崎
  6. 試合時間:3時間2分

公式記録関係(日本野球機構ページ)

第2戦[編集]

10月12日 後楽園球場 入場者35953人

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
西鉄 0 0 1 0 0 0 0 2 0 3 5 0
巨人 7 0 0 0 0 0 0 0 X 7 7 1
  1. 西 : 島原、畑、西村、河村 - 和田、日比野田辺
  2. 巨 : 堀内 - 藤尾
  3. : 堀内(1勝)  : 島原(1敗)  
  4. :  西 – 豊田2号2ラン(8回堀内)
  5. 審判:球審…二出川、塁審…円城寺・横沢三・筒井、外審…上田・津田
  6. 試合時間:2時間21分

公式記録関係(日本野球機構ページ)

第3戦[編集]

10月14日 平和台野球場 入場者31575人

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
巨人 0 0 1 0 0 0 0 0 0 1 3 0
西鉄 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 4 0
  1. 巨 : 藤田 - 藤尾
  2. 西 : 稲尾 - 和田
  3. : 藤田(1勝)  : 稲尾(2敗)  
  4. 審判:球審…筒井、塁審…二出川・円城寺・浜崎、外審…島・上田
  5. 試合時間:2時間

先発投手は第1戦と同じ顔合わせ。巨人は3回に広岡の右翼線タイムリー三塁打で先制。虎の子の1点を藤田が守り切り、4安打完封勝利。稲尾は4回以後わずか1安打に抑えたが、1球に泣く形となった。巨人が3連勝で日本一に王手をかけた。

公式記録関係(日本野球機構ページ)

第4戦[編集]

10月16日 平和台野球場 入場者27044人

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
巨人 2 1 0 0 0 0 1 0 0 4 10 0
西鉄 0 3 0 0 1 1 1 0 X 6 8 1
  1. 巨 : 大友、藤田、義原 - 藤尾
  2. 西 : 稲尾 - 和田、日比野
  3. : 稲尾(1勝2敗)  : 藤田(1勝1敗)  
  4. :  巨 – 広岡2号ソロ(7回稲尾)  西 – 豊田3号ソロ(5回藤田)、豊田4号ソロ(7回義原)
  5. 審判:球審…横沢三、塁審…津田・上田・島、外審…浜崎・筒井
  6. 試合時間:2時間17分

公式記録関係(日本野球機構ページ)

第5戦[編集]

10月17日 平和台野球場 入場者25193人

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 R H E
巨人 3 0 0 0 0 0 0 0 0 0 3 5 0
西鉄 0 0 0 0 0 0 2 0 1 1x 4 6 0
  1. (延長10回)
  2. 巨 : 堀内、藤田、大友 - 藤尾
  3. 西 : 西村、島原、稲尾 - 日比野、和田
  4. : 稲尾(2勝2敗)  : 大友(1勝1敗)  
  5. :  巨 – 与那嶺1号3ラン(1回西村)  西 – 中西1号2ラン(7回堀内)、稲尾1号ソロ(10回大友)
  6. 審判:球審…円城寺、塁審…上田・筒井・二出川、外審…津田・浜崎
  7. 試合時間:2時間34分

公式記録関係(日本野球機構ページ)

第6戦[編集]

10月20日 後楽園球場 入場者31745人

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
西鉄 2 0 0 0 0 0 0 0 0 2 5 2
巨人 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 3 2
  1. 西 : 稲尾 - 日比野
  2. 巨 : 藤田 - 藤尾
  3. : 稲尾(3勝2敗)  : 藤田(1勝2敗)  
  4. :  西 – 中西2号2ラン(1回藤田)
  5. 審判:球審…浜崎、塁審…筒井・二出川・円城寺、外審…横沢三・津田
  6. 試合時間:2時間3分

公式記録関係(日本野球機構ページ)

第7戦[編集]

10月21日 後楽園球場 入場者20291人

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
西鉄 3 0 0 0 2 0 0 1 0 6 11 1
巨人 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 6 3
  1. 西 : 稲尾 - 日比野
  2. 巨 : 堀内、藤田、義原、大友 - 藤尾
  3. : 稲尾(4勝2敗)  : 堀内(1勝1敗)  
  4. :  西 – 中西3号3ラン(1回堀内)  巨 – 長嶋2号ソロ(9回稲尾)
  5. 審判:球審…島、塁審…横沢三・津田・上田、外審…円城寺・浜崎
  6. 試合時間:2時間23分

公式記録関係(日本野球機構ページ)

表彰選手[編集]

  • 最優秀選手賞、最優秀投手賞 稲尾和久(西) ※このシリーズの稲尾は数々のシリーズ記録を打ち立てた。現在も破られていない主な記録は次のとおり。
    • シリーズ登板試合数 6 (タイ記録あり)
    • シリーズ投球イニング数 47
    • シリーズ完投数 4 (タイ記録あり)
    • シリーズ勝利数 4 (タイ記録あり)
    • シリーズ奪三振数 32
    • シリーズ被安打数 30
    • シリーズ連続イニング無失点 26 (通算記録としては西本聖に更新されたが、シリーズ記録としては現在も残っている)
  • 首位打者賞 豊田泰光(西)
  • 技能賞 川上哲治(巨)
  • 優秀選手賞 中西太(西)
  • 敢闘賞 藤田元司(巨)

テレビ・ラジオ中継[編集]

テレビ中継[編集]

ラジオ中継[編集]

出典[編集]

  1. ^ 仰木彬『燃えて勝つ』学習研究社、1990年3月、241ページ、ISBN 978-4051045821
  2. ^ 1989年10月30日朝日新聞3頁
  3. ^ 1989年10月30日 日本経済新聞33頁

外部リンク[編集]