11代目市川海老蔵暴行事件

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十一代目市川海老蔵暴行事件
現場となったバーが入るビル[1]
現場となったバーが入るビル[1]
場所 東京都港区西麻布の会員制バー
座標 北緯35度39分36秒 東経139度43分18秒 / 北緯35.659872度 東経139.721616度 / 35.659872; 139.721616
日付 2010年11月25日 (午前5時5分から55分頃[2])
概要 十一代目市川海老蔵が暴行を受け、負傷。
原因 不明(原因の食い違いが発生)
攻撃手段 手拳等による暴力
攻撃人数 1名[2](但し、被害者の記者会見では食い違いが発生)
死亡者 なし
負傷者 11代目市川海老蔵

十一代目市川海老蔵暴行事件(じゅういちだいめ いちかわえびぞう ぼうこうじけん)とは、2010年(平成22年)11月25日十一代目市川海老蔵が元暴走族の男に暴行された事件[3]。「関東連合」の存在が世間に広く知られるきっかけとなった。

事件の経緯[編集]

詳細[編集]

2010年11月24日、海老蔵は午後11時ごろから歌舞伎役者の仲間らと飲食していた。その後日付が変わった25日明け方に知人たちと別れて独りで飲んでいたところ、石元ら数人とトラブルになり、殴られたとみられる[3]。海老蔵は、「飲食店で知り合った仲間と飲んでいて、その後酔いつぶれた人を介抱していたらいきなり殴られた」としているが、その後の報道などで、テキーラ灰皿に注いで飲ませようとしたり、髪を引っ張る、頭を叩くなどの行為に及んだとする証言が浮上していた[19][20]。また、海老蔵が「俺は人間国宝(または「平成の助六」)だ」などと暴言を吐いていたという報道もあったが、海老蔵本人は否定している[21]

加害者側は海老蔵が石元に対する頭突きに対応した過剰防衛を主張した。裁判所は「被害者の行動が犯行を誘引したことも否定できない」と海老蔵の落ち度を認めたが、「状況から(被害者による)頭突きを認めることは困難」とした上で「仮に頭突きされたためだったとしても、被害者がさらに攻撃を加えようとした事実はない」として過剰防衛を否定した。さらに暴行の程度については、「被害者に相当量の出血があり、意識不明に陥った場合は窒息死する可能性もある、危険な犯行だった」と認定した。

ケガの程度[編集]

海老蔵のケガは左陥没骨折、前歯の損傷、左目内出血、鼻、顔全体の腫れなど顔面の大けが[22]。その後血尿が出るなどしている[23]

その後、会見に臨んだ際、整復の痕はほとんど見られなかったが、骨が5つに割れしびれがあると語り、左目は充血していた[24]。会見では自身の症状について、「前頭部左側頭部打撲、左上顎骨粉砕陥没骨折。それによる三叉神経の知覚障害と上顎洞血腫、左眼球打撲による結膜下出血。2本の前歯の骨折。内臓打撲による血尿などの全身多発外傷で全治2カ月と診断されました」と話した[25]

吉祥寺セントラルクリニックの院長は新聞社の取材に対し、入院中のテレビ画像を見て、「ベンチを持ち上げたり、本を読んだりする一連の動きから脳の損傷がなかったようです。顔面へのダメージがそんなにひどくなかったのではないでしょうか」と分析し[26]、また、退院後の記者会見を見て、「万全を期すため形成外科眼科脳外科などと連動し、難易度の高い口内からメスを入れたようだ」と指摘している[27]

事件の影響[編集]

マスコミ報道[編集]

事件に関わったメンバーの先輩にあたる関東連合元幹部は、自著『いびつな絆 関東連合の真実』において、この事件を取り巻いた関東連合のメディア戦略に言及している。

  • 「今回の事件は、もとはと言えば海老蔵の態度や振る舞いにも問題があったのだから、こちら側も対抗して海老蔵の素行の悪さを訴えようということになった。」(p.156)
  • 「事件現場となった飲食店の店長に、日頃の海老蔵の評判の悪さや事件当日の本人の振る舞いなどを暴露させた。店長は多い時で1日に5本の収録をこなすこともあった。」(同)

さらに同書は、マスコミを使った海老蔵に対するネガティブキャンペーンのプロモーションは関東連合OBで音楽プロデューサー・元AV監督松嶋クロスが取り仕切っていたと記している。(p.101)

出典[編集]

以下の出典において、記事名に被疑者の実名が使われている場合、該当箇所を伏字とする

  1. ^ 東京の新名所 西麻布の「海老蔵ビル」が芸能人に人気の理由”. NEWSポストセブン (2010年12月26日). 2016年5月21日閲覧。
  2. ^ a b c 起訴状及び判決による。[要高次出典]
    “海老蔵さん事件:被告、起訴内容認める。初公判”. 毎日新聞. (2011年2月18日). http://mainichi.jp/photo/archive/news/2011/02/18/20110218k0000e040081000c.html [リンク切れ]
  3. ^ a b “海老蔵さん、泥酔の果て 「愚行」「新事実」報道過熱”. 毎日新聞. (2010年12月2日). オリジナル2010年12月4日時点によるアーカイブ。. http://web.archive.org/web/20101204224111/http://mainichi.jp/enta/geinou/news/20101202dde001040005000c.html 
  4. ^ “元暴走族リーダー逮捕 海老蔵さん暴行現場同席”. 共同通信. (2012年9月8日). http://www.47news.jp/CN/201209/CN2012090801001422.html 
  5. ^ “海老蔵けが重傷、役者の命の顔にメス”. 朝日新聞 (日刊スポーツ). (2010年11月27日). http://www.asahi.com/showbiz/nikkan/NIK201011270045.html [リンク切れ]
  6. ^ “市川海老蔵さん頭にけが 自宅から救急搬送”. 沖縄タイムス. (2010年11月25日). オリジナル2010年11月29日時点によるアーカイブ。. http://web.archive.org/web/20101129041404/http://www.okinawatimes.co.jp/article/2010-11-25_12300/ 
  7. ^ “団十郎 会見で陳謝「お騒がせし申し訳ない」”. スポニチアネックス. (2010年11月25日). オリジナル2010年11月29日時点によるアーカイブ。. http://web.archive.org/web/20101129155602/http://www.sponichi.co.jp/entertainment/flash/KFullFlash20101125153.html 
  8. ^ “海老蔵暴行、26歳の中南米系男に逮捕状”. サンケイスポーツ. (2010年11月30日). オリジナル2010年12月3日時点によるアーカイブ。. http://web.archive.org/web/20101203011736/http://www.sanspo.com/geino/news/101130/gnd1130003-n1.htm 
  9. ^ “顔面整復手術2時間 海老蔵 2週間程度入院”. 中日スポーツ. (2010年11月30日). オリジナル2010年12月1日時点によるアーカイブ。. http://web.archive.org/web/20101201200354/http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/entertainment/news/CK2010113002000089.html 
  10. ^ “海老蔵が陳謝「私のおごりが招いた」自らの暴行は否定”. スポニチアネックス. (2010年12月7日). オリジナル2010年12月8日時点によるアーカイブ。. http://web.archive.org/web/20101208182704/http://www.sponichi.co.jp/entertainment/flash/KFullFlash20101207111.html 
  11. ^ “麻央謝罪 黒のワンピースで「夫婦ともに反省」”. 中日スポーツ. (2010年12月9日). オリジナル2010年12月10日時点によるアーカイブ。. http://web.archive.org/web/20101210163930/http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/entertainment/news/CK2010120902000172.html 
  12. ^ “市川海老蔵さん:飲酒トラブル 26歳男、傷害容疑で逮捕”. 毎日新聞. (2010年12月11日東京朝刊). オリジナル2010年12月13日時点によるアーカイブ。. http://web.archive.org/web/20101213140902/http://mainichi.jp/enta/geinou/news/20101211ddm041040092000c.html 
  13. ^ “海老蔵相手側、会見中止「オファー殺到」”. サンケイスポーツ. (2010年12月16日). オリジナル2010年12月18日時点によるアーカイブ。. http://web.archive.org/web/20101218194812/http://www.sanspo.com/geino/news/101216/gnd1012160505000-n1.htm 
  14. ^ “海老蔵、示談成立…28日にも会見、3月にも復帰へ”. スポーツ報知. オリジナル2010年12月29日時点によるアーカイブ。. http://web.archive.org/web/20101230061655/http://hochi.yomiuri.co.jp/feature/entertainment/topics/news/20101227-OHT1T00305.htm 2010年12月29日閲覧。 
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  21. ^ “海老フルざんげ42秒…土下座は否定”. デイリースポーツ. (2010年12月8日). オリジナル2010年12月10日時点によるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20101210013531/http://www.daily.co.jp/gossip/article/2010/12/08/0003661112.shtml 
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  25. ^ “市川海老蔵 :にらみは無理?視覚障害としびれも 左上顎骨粉砕陥没骨折など全治2カ月”. まんたんウェブ. (2010年12月8日). オリジナル2010年12月10日時点によるアーカイブ。. http://web.archive.org/web/20101210132713/http://mantan-web.jp/2010/12/08/20101208dog00m200008000c.html 2011年3月25日閲覧。 
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  28. ^ “京都・南座顔見世興行を休演 松竹が発表”. 毎日新聞. (2010年11月27日). http://mainichi.jp/enta/geinou/news/20101127ddm041040072000c.html [リンク切れ]
  29. ^ “損害試算1億円超 海老蔵 本業も見合わせ検討「ペナルティー必要」”. スポニチアネックス. (2010年12月4日). オリジナル2010年12月6日時点によるアーカイブ。. http://web.archive.org/web/20101206105455/http://www.sponichi.co.jp/entertainment/flash/KFullFlash20101204001.html 2010年12月8日閲覧。 
  30. ^ ルテアトル銀座1月公演「初春花形歌舞伎」公演中止に伴うお詫びとご報告
  31. ^ “海老蔵すがって泣いて玉三郎代役1月公演”. 朝日新聞 (日刊スポーツ). (2010年12月10日). http://www.asahi.com/showbiz/nikkan/NIK201012100012.html [リンク切れ]
  32. ^ “海老蔵CM全滅状態 損害賠償請求も”. 日刊スポーツ. (2010年12月4日). http://www.nikkansports.com/entertainment/news/p-et-tp0-20101204-709748.html