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1-ブロモブタン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
1-ブロモブタン
物質名
識別情報
3D model (JSmol)
バイルシュタイン 1098260
ChEMBL
ChemSpider
ECHA InfoCard 100.003.357 ウィキデータを編集
EC番号
  • 203-691-9
MeSH butyl+bromide
RTECS number
  • EJ6225000
国連/北米番号 1126
性質
C4H9Br
モル質量 137.020 g·mol−1
外観 無色液体
密度 1.2676 g mL−1
融点 −112 °C (−170 °F; 161 K)
沸点 101 °C (214 °F; 374 K)
log POW 2.828
蒸気圧 5.3 kPa
140 nmol Pa kg−1
屈折率 (nD) 1.439
熱化学
標準定圧モル比熱, Cp 162.2 J K−1 mol−1
標準モルエントロピー S 327.02 J K−1 mol−1
標準生成熱 fH298)
−148 kJ mol−1
標準燃焼熱 ΔcHo −2.7178–−2.7152 MJ mol−1
危険性
GHS表示:
可燃性 急性毒性(低毒性) 水生環境への有害性
Danger
H225, H315, H319, H335, H411
P210, P261, P273, P305+P351+P338
引火点 10 °C (50 °F; 283 K)
265 °C (509 °F; 538 K)
爆発限界 2.8–6.6%
致死量または濃度 (LD, LC)
2.761 g kg−1 (経口、ラット)
関連する物質
関連するalkanes
特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。
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1-ブロモブタン英語:1-bromobutane)は、化学式CH3(CH2)3Brで表される有機臭素化合物である。臭化n-ブチル、あるいは単純に臭化ブチルとも呼ばれる。通常は無色液体であるが、不純物を含むと黄色くなる。には不溶であるが、多くの有機溶媒と混和する。有機合成において、n-ブチル基を導入する反応に利用されている。

合成法

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1-ブロモブタンは、ブタノール臭化水素酸で処理することにより得られる[2]

CH3(CH2)3OH + HBr → CH3(CH2)3Br + H2O

反応

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他の第一級ハロゲン化アルキルと同様、SN2反応を起こす傾向にある。また、アルキル化試薬としてもしばしば利用されている。乾燥したジエチルエーテル中で屑状のマグネシウムと反応させることにより、グリニャール試薬が得られる。このグリニャール試薬はあらゆる基質に対してブチル基を導入する試薬として用いられる。

1-ブロモブタンはn-ブチルリチウム前駆体である[3]

2 Li + C4H9Br → C4H9Li + LiBr

当反応に用いた金属リチウムには、1-3%のナトリウムが含まれている。1-ブロモブタンを前駆体として用いた場合、生成物は臭化リチウムとブチルリチウムが混在してクラスターを形成した、均一な溶液となる。

脚注

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  1. ^ butyl bromide - Compound Summary”. PubChem Compound. USA: National Center for Biotechnology Information (2005年3月27日). 2012年6月17日閲覧。
  2. ^ Oliver Kamm, C. S. Marvel, R. H. Goshorn, Thomas Boyd, And E. F. Degering "Alkyl And Alkylene Bromides" Org. Synth. 1921, volume 1, p. 3. doi:10.15227/orgsyn.001.0003
  3. ^ Brandsma, L.; Verkraijsse, H. D. (1987). Preparative Polar Organometallic Chemistry I. Berlin: Springer-Verlag. ISBN 3-540-16916-4