観光庁

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日本の旗 日本行政機関
観光庁
かんこうちょう
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観光庁が設置される中央合同庁舎第3号館
観光庁が設置される中央合同庁舎第3号館
役職
長官 井手憲文
次長 又野己知
組織
上部組織 国土交通省
内部部局 審議官、観光地域振興部
概要
法人番号 9000012100003 ウィキデータを編集
所在地 東京都千代田区霞が関2丁目1番3号
設置 2008年10月1日
前身 国土交通省総合政策局総合観光政策審議官
ウェブサイト
観光庁
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観光庁(かんこうちょう、Japan Tourism Agency)は、2008年10月1日国土交通省外局として設置された観光行政を担当する政府機関である。

概要

観光庁には、2008年9月現在、国土交通省総合政策局に設置されている観光部門6課(観光政策課・国際観光課・観光経済課・観光資源課・観光事業課・観光地域振興課)に所属する約80人が移管された上、さらに要員が約110名にまで増強される計画である。外局の新設は2000年7月1日の金融庁の発足以来8年ぶりであり、2001年1月の中央省庁再編以来初めてである。

2010年までに訪日外国人旅行者数1000万人を実現することを目標に掲げている。

設置根拠

観光庁は、観光立国推進基本法 [1][2]の成立(2006年12月。観光基本法(昭和38年法律第107号)の全部を改正)、同法制定過程における衆議院と参議院の委員会決議 [3][4]、同法第十条に基づいて策定された「観光立国推進基本計画」の閣議決定(2007年6月) [5][6]などを受けて、地域経済の活性化や国際相互理解の増進を企図して設置された[7](経緯詳細は表を参照)。国土交通省設置法(平成11年法律第100号) [8][9]などを根拠法令としている。

政策目標

観光立国推進基本法の制定過程においてなされた委員会決議は、各院の国土交通委員会によるもので(内容はほぼ同趣旨)、政府が同法施行に当たって適切な措置を講ずるべき事項を8つ挙げた。その八で、政府は「観光立国の実現に関する施策の遂行に当たっては、各省庁の横断的な英知を結集しながら、総合的、効果的かつ効率的に行い、行政改革の趣旨を踏まえて、観光庁等の設置の実現に努力すること」とされた。

「観光立国推進基本計画」では、基本的な目標が5つ掲げられており、骨子はそれぞれ、

a.訪日外国人旅行者数を増やす、
b.日本における国際会議の開催件数を増やす、
c.日本人の国内観光旅行による1人当たりの宿泊数を増やす
d.日本人の海外旅行者数を増やす、
e.国内における観光旅行消費額を増やす。

この5つはいずれも目標数値つきで、たとえばaについて、すでに官民一体の訪日観光推進運動「ビジット・ジャパン・キャンペーン」(2003年4月に始動)が掲げていた目標数値(「関連項目」を参照)を取り込むなど、計25項目に上る多様な目標には、なにがしかの目標数値を盛り込んだものも多い。計画の対象期間は5年間で、おおむね3年後を目途に見直すとされている。

組織

2008年7月18日に制定公布された国土交通省組織令等一部改正政令(平成20年政令第231号)によって改正が行われた後の国土交通省組織令第2章第1節の規定、ならびに2008年8月8日に制定公布された観光庁組織規則(平成20年国土交通省令第71号)によれば次のとおりである。

  • 観光庁長官
  • 観光庁次長
    • 審議官
      • 総務課
        • 調整室
        • 企画室
        • 企画官
      • 観光産業課
        • 観光産業高度化企画官
        • 旅行業務適正化指導官
      • 国際観光政策課
        • 観光渉外官
      • 国際交流推進課
        • 外客誘致室
        • コンベンション振興指導官
        • 海外旅行促進官
        • 観光渉外官
    • 観光地域振興部
      • 観光地域振興課
        • 地域競争力強化支援室
      • 観光資源課
        • ニューツーリズム推進官


歴代長官

観光庁長官
氏名 在任期間 前職
1 本保芳明 2008年10月1日 - 2010年1月4日 国土交通省総合観光政策審議官(運輸技官
2 溝畑宏 2010年1月4日 - 2012年3月31日 株式会社大分フットボールクラブ代表取締役
3 井手憲文 2012年4月1日 - 国土交通省海事局長(事務官

沿革

観光庁設置経緯[2][9]
年月日 事柄
平成18年(2006年)12月6日 第165臨時国会において、衆議院国土交通委員会で、
観光立国推進基本法の法律案が発議され、「観光立国の推進に関する件」が決議される[3]
平成18年(2006年)12月7日 衆議院本会議で同法律案を全会一致で可決。
平成18年(2006年)12月12日 参議院国土交通委員会で可決、附帯決議がなされる[4]
平成18年(2006年)12月13日 参議院本会議で全会一致で可決、同法が成立。
平成18年(2006年)12月20日 同法が公布される(平成18年法律第117号)[1]
平成19年(2007年)1月1日 同法が施行される[1]
平成19年(2007年)6月29日 同法第十条に基づいて策定された「観光立国推進基本計画」が閣議決定される[5][6]
平成19年(2007年)8月 国土交通省が観光庁を創設する方針を決め、12月には政府方針となる[10][11]
平成20年(2008年)1月29日 第169通常国会において、国土交通省設置法等の一部を改正する法律案
を内閣が衆議院に提出。
平成20年(2008年)4月15日 衆議院国土交通委員会で同改正案を一部修正し可決。衆議院本会議で可決。
平成20年(2008年)4月24日 参議院国土交通委員会で可決。
平成20年(2008年)4月25日 参議院本会議で可決、同改正が成立。
平成20年(2008年)5月2日 同改正が公布される(平成20年法律第26号)[8]
平成20年(2008年)10月1日 国土交通省設置法の観光庁設置に係る改正部分が施行される[8]

戦前の流れ

  • 昭和5年(1930年濱口内閣の時国際観光局は創設された。「観光立国」の筆者である岸衛の進言によって創設された。名称は、鉄道大臣江木翼の意見によったと言われている。周時代の易学書「周易」の「観国之光尚賓也」から観光の意味と文字を定めた。また以前にも、1912年東京ステーションホテル内に、ジャパンツーリストビューロが設置され、戦後の観光に関するソフト環境が整えられた。

運輸省・国土交通省における観光行政組織の変遷

  • 昭和24年(1949年6月1日 - 大臣官房に観光部を設置。
  • 昭和30年(1955年8月10日 - 大臣官房観光部を廃止し、観光局を設置。
  • 昭和43年(1968年6月15日 - 観光局を廃止し、大臣官房に観光部を設置。
    • 佐藤首相の強力な指示により各省庁が一律に1局を削減する措置が断行され、その一環としての組織改正。
  • 昭和59年(1984年7月1日 - 国際運輸・観光局を設置し、観光部を大臣官房から同局に移管。
    • 交通機関別の組織から政策を中心とした行政ニーズに対応した組織への改編(いわゆるタテ割り組織から横割り組織への改編)に伴う措置。
  • 平成3年(1991年)7月1日 - 国際運輸・観光局を廃止し、同局に置かれていた観光部は運輸政策局に移管。
  • 平成13年(2001年1月6日 - 国土交通省発足に伴い、運輸省の運輸政策局と建設省の建設経済局を総合政策局に統合。観光部は総合政策局に所属。
  • 平成16年(2004年)7月1日 - 大臣官房に総合観光政策審議官(局長級)を設置し、総合政策局の観光部は廃止。
    • 組織図では観光部に所属していた観光関係各課は総合政策局に直属した形となるが、実務上は総合観光政策審議官が観光関係各課を指揮監督。
  • 平成20年(2008年)10月1日 - 観光庁が発足。
    • 母体となった、大臣官房総合観光政策審議官および総合政策局内の観光関係各課は廃止。

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c "観光立国推進基本法": 総務省法令データ提供システム.
  2. ^ a b 観光立国推進基本法案の審議情報…"法律案等審査経過概要": 衆議院サイト, 2008年9月23日閲覧; "議案審議情報": 参議院サイト, 2008年9月29日閲覧.
  3. ^ a b 衆議院国土交通委員会の同法案の発議と「観光立国の推進に関する件」の決議を含む会議録「第165回国会 国土交通委員会 第8号(平成18年12月6日(水曜日))」: 衆議院サイト, 2008年9月23日閲覧.
  4. ^ a b 参議院国土交通委員会の"観光立国推進基本法案に対する附帯決議 平成十八年十二月十二日 参議院国土交通委員会"【PDF】: 参議院サイト, 2008年9月23日閲覧. 衆議院国土交通委員会決議と比べ、冒頭文と七に文言が加わっている。
  5. ^ a b "「観光立国推進基本計画」"【PDF】: 国土交通省サイト.
  6. ^ a b 国土交通省観光部門による解説…"観光立国推進基本計画": 国土交通省サイト. なお、同法規定上の起案者は国土交通大臣。
  7. ^ "「観光庁の新設(平成20年10月)について」"【PDF】: 国土交通省サイト. 2008年9月23日閲覧.
  8. ^ a b c "国土交通省設置法": 総務省法令データ提供システム.
  9. ^ a b 国土交通省設置法等改正案(原案)の概要…"●国土交通省設置法等の一部を改正する法律案"【PDF】: 国土交通省サイト, 2008年10月2日閲覧; 衆議院審議情報…"議案審議経過情報": 衆議院サイト, 2008年9月23日閲覧; 参議院審議情報(衆議院修正骨子を含む)…"議案審議情報": 参議院サイト, 2008年10月2日閲覧.
  10. ^ "外国人集客へ国交省が来年度「観光庁」創設方針", 読売新聞, 2007年8月27日: YOMIURI ONLINE|ジョブサーチ. 2008年9月23日閲覧.
  11. ^ "「観光庁」を新設 来年度", 読売新聞, 2007年12月19日: YOMIURI ONLINE|ジョブサーチ. 2008年9月23日閲覧.

関連項目

外部リンク