碧巌録
碧巌録(へきがんろく)は、中国の仏教書。別名に仏果圜悟禅師碧巌録。碧巌集とも呼ばれる。特に臨済宗において尊重される、代表的な公案集。全10巻。
概要
宋時代(1125年)に圜悟克勤によって編された。雪竇重顕選の公案百則に、垂示(序論的批評)、著語(部分的短評)、評唱(全体的評釈)を加えたもの。
入矢義高、末木文美士、溝口雄三、伊藤文生の校注で、岩波文庫とワイド版が上中下巻で、現代語訳版も末木等の「碧巌録研究会」により岩波書店上中下巻で刊行された。また末木文美士 『「碧巌録」を読む』(岩波セミナーブックス、1998年)がある。
なお『碧巌録』文庫旧版全3巻は朝比奈宗源校注だった、一穂社で復刻されている。同じ禅者で花園大学学長も務めた大森曹玄 『碧巌録』上・下(タチバナ教養文庫:たちばな出版、1994年)がある。