黒船祭

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黒船祭
2004年の黒船祭の風景
2004年の黒船祭の風景
イベントの種類 祭り
開催時期 5月第3土曜日前後の3日間
会場 静岡県下田市
2004年

黒船祭(くろふねさい)は、静岡県下田市5月第3土曜日前後の3日間開催されるである。

概要[編集]

下田開港に尽くした内外の先賢の偉業を顕彰し、世界平和と国際親善に寄与するため、1934年(昭和9年)第1回が開催され、2019年令和元年)で第80回を数える。なお、昭和16年から21年の期間は太平洋戦争の影響により中断。第11回、第12回は横須賀市で開催されている。1974年(昭和49年)は同年5月に発生した伊豆半島沖地震の影響により中止。2011年(平成23年)は、同年3月に発生した東日本大震災の影響に加え、例年黒船祭に参加協力している米海軍自衛隊が東日本大震災の救援活動に専念していることに鑑み、中止。代わりに市民有志により同年5月21日・22日に「東日本大震災復興支援チャリティー下田元気祭」と称したチャリティーイベントが開催された。2020年令和2年)に予定されていた第81回は、2019新型コロナウイルス蔓延の影響により中止。

当初は、日米露などの先賢を顕彰していたが、現在では、ペリー提督とタウンゼント・ハリス総領事など米国先賢のみが顕彰の対象となっている。日米親善を最大の特色とし、例年、米国大使をはじめ米海軍自衛隊の派遣鑑・音楽隊・カラーガードなどが参加している。

米兵墓前祭、海上花火大会。記念式典やパレード、下田条約調印式再現劇、米軍楽隊が出演するサンセットコンサート、開国市などの行事が行われる。

歴史[編集]

  • 1934年昭和9年):第1回黒船祭、開港80周年を記念して開催。当時、東京音頭が流行し、神戸港祭りを念頭に、「何か一つ、ぱぁっとやらければ駄目だな」と当時の町役場と保勝会(観光協会)で発案。東京湾汽船(現・東海汽船)、東海自動車、河津川水力電気などから多額の寄付を受けて、日米開港先賢慰霊祭中心にして2週間開催された。期間:4月20日~5月3日 総裁:静岡県知事田中広太郎 会長:下田町長鈴木寅之助 来賓:ジョセフ・グルー米国大使夫妻、野村吉三郎海軍大将 式典会場:下田小学校 行事:開港先賢慰霊祭、開港記念品展覧会、唐人お吉室、考古室-出土品土俗品、蓮杖室-写真展覧会、連日花火打ち上げ、黒船音頭発表、黒船に艤装した遊覧船-港内・神子元・石廊崎方面、武山展望台、お吉デー、郷土芸術の夕べ。

2020年(令和2年)開催予定であった第81回について[編集]

上記のとおり、2019新型コロナウイルス蔓延の影響により中止となったが、その間に日程や催事などをめぐり下記のできごとがあった。

2019年(令和元年)8月27日付の伊豆新聞に、福井祐輔下田市長(当時)が前日の26日に開かれた下田市議会全員協議会の席上において「来年の黒船祭の日程を11月20~22日で調整している」と報告があった、との記事が掲載された。5月中旬は全国的にもイベントが多く誘客効果が薄い・地球温暖化の影響で気温が高くなり式典やパレードの最中に体調を崩す参加者が目立ってきたこと・大型連休→黒船祭→あじさい祭(6月)と多客期が立て続けであることからイベントの分散開催を検討する中でイベント空白期の秋を選んだ、等を理由として挙げている。

その後、同年11月16日付の伊豆新聞に、現行通り5月中旬(5月15~17日)に開催するとの記事が掲載。例年黒船祭に関わり参加協力している在日米国大使館・領事館、自衛隊、海上保安庁などほとんどの関係機関・団体から了解をとりつけていたものの、米海軍の艦艇派遣の調整がつかなかったことを理由として挙げている。一方、下田商工会議所や市内の商店会などの商工関係者からは「日程変更は時期尚早」との声が上がっていたとの記述もあった。

2020年(令和2年)2月1日付の伊豆新聞に、例年黒船祭に合わせて「開国市」を開催している商店街開国市実行委員会が第81回黒船祭のボイコットを決めたことが報じられた。開国市は公式行事以外では最大規模の催しで、歩行者天国や露店広場を中心にストリートライブや全国各地から集まったゆるキャラが参加したり武士・町娘・軍人などの衣装を身にまとっての仮装行列が行われている。記事によると、前年11月12日に福井祐輔下田市長と開催時期について面談した際に「『黒船祭は市主催の公式行事であり、民間はその担ぎ手ではない』との発言があった」ことに加え、前年度(2019年)に市から230万円付けられていた予算について、同じく前年11月に半額の115万円とする旨の通告を受けたものの後日前年度と同額にすると伝えてきたことにより市長に対する不信感を募らせ、1月30日に会合を開き出席者ほぼ全員の賛成によりボイコットを決めるに至った、とのこと。

2020年(令和2年)3月2日付の伊豆新聞の、下田市議会3月定例会一般質問に関する記事で、前述の前年11月12日に福井祐輔下田市長と開国市実行委員会が黒船祭の開催時期について面談した際の、福井市長の暴言が明らかになった。当日、開国市実行委員会の役員らが市長を訪ねるなり、福井市長は「お前らは野党だろう。お前らは敵だ。2016年(平成28年)の市長選で対立候補に投票していただろう」と発言。実行委員会の役員らが持参した要望書にも目もくれず、実行委員会の役員からの「黒船祭の開催時期は民意によらずトップダウンで決めるのですか」との問いに「そうだ」とも発言していたとのこと。これに対し福井市長は答弁で「言い過ぎた」と事実を認めたとのこと。

2020年(令和2年)3月16日、黒船祭を主催する「黒船祭執行会」において協議の結果、上述のとおり2019新型コロナウイルス蔓延の影響により中止が決まった。

外部リンク[編集]