麦子さんと

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
麦子さんと
監督 吉田恵輔
脚本 吉田恵輔
仁志原了
製作 木村俊樹
製作総指揮 小西啓介
出演者 堀北真希
松田龍平
余貴美子
温水洋一
麻生祐未
音楽 遠藤浩二
撮影 志田貴之
編集 太田義則
製作会社 「麦子さんと」製作委員会
配給 ファントム・フィルム
公開 日本の旗 2013年12月21日
上映時間 95分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
テンプレートを表示

麦子さんと』(むぎこさんと)は、2013年12月21日に公開された日本映画。監督は吉田恵輔、主演は堀北真希

声優を目指してアニメショップで働くオタク女子がかつて自分と兄を捨てた母と死別し、納骨に訪れた母の故郷でその青春の足跡を追う、親子愛を描いた物語で、監督の吉田が構想に7年をかけたオリジナル作品である[1]

ストーリー[編集]

主人公の小岩麦子は、母・彩子(赤池彩子)の遺骨を墓地に納めるために、母の故郷がある五藤駅で降り、タクシーで八幡浜旅館に向かい、泊まることにするが、タクシーの運転手である井本や、旅館主の麻生夫婦など、みんながアイドル歌手を目指していた時代の、30年ぐらい前の彩子を知っており、麦子がよく似ている、と語る。物語は母親が生きて麦子たちのアパートで一緒に暮らしていた時代の回想シーンとなる。

麦子とその兄・憲男は父親が死んでから3年、家賃が9万の古くて狭いアパートで一緒に暮らしている。麦子はアニメ系のグッズを売っている店で勤務し、声優を目指そうと思っていて、アパートに人気アニメ『今ドキッ!同級生』の登場人物の等身大パネルを置いている。憲男はパチンコ・パチスロ店に勤務し、パチスロの台を置いている。そこに母親の彩子がやって来て、兄は恋人のところに行き、彩子と麦子がアパートで暮らすことになる。麦子は彩子のうるさい目覚ましに怒り、漫画の単行本を捨てられたことに呆れ、アニメを鑑賞中に話しかけられてムッとする。しかし彩子は朝食を作り、ラブホテルの朝の掃除という勤務をし、娘のアニメの趣味を理解しようとする母親でもあった。彩子のためにとんかつを作った麦子だが、彩子はそれを食べて嘔吐する。兄・憲男は、すでにアパートに来たときから末期の肝臓がんだった、と、病院の彩子の死体の前で麦子に語り、二人だけで遺骨を拾うと、火葬場で号泣するが、納骨は麦子一人で行け、と言う。

回想シーンは終わり、旅館のその日の夜は、彩子の昔の写真や、神社の祭りで「赤いスイトピー」を歌った当時のことなどが話され、噂を聞いた昔の彩子を知る者たちは旅館に集まって宴会状態になる。

翌日(二日目)の朝の10時、霊園に行った麦子は、受付の女性・ミチルに、埋葬許可証がないので処理できない、と言われる。兄に電話するが、再発行のものがそちらに届くのは明後日になる、ということで、ミチルは同情して自分のアパートに麦子を泊める。ミチルは離婚して子供と別居している母親であり、彼女の作った食事は彩子と同じものだった。

その夜、麦子は神社のお祭りに、旅館の息子・麻生千蔵に誘われ行き、のど自慢大会の司会者に「赤いスイトピー」を歌うことを所望されるが、麦子には歌えず、千蔵と別れる。

三日目、麦子はタクシーの運転手・井本にボウリングに誘われ、井本は昔の彩子の家が貧乏だったこと、家を出るときに彼女が目覚まし時計を持っていったこと、などを語る。夜には居酒屋でミチルと会い、子供に対する思いのことで言い争いになり、麦子は酔ったまま遺骨を持ってミチルのアパートを出て八幡浜旅館に泊まる。

四日目の朝、麦子は喪服に着替えて井本のタクシーに乗り、ミチルに埋葬許可証を渡して納骨を済ませ、お母さん、と彩子を呼んで涙を流す。霊園から駅までの道を歩いて帰る途中で麦子は、最初の日にタクシーでぶつかって鼻血を出した警官に再会し、その際にティッシュと一緒に渡した、再発行前の埋葬許可証を受け取り、見知らぬ母と子供が乗った自転車とすれ違う。

キャスト[編集]

製作[編集]

母の故郷のロケーションは山梨県都留市で行われ、都留市フィルムコミッションの協力により映画の70パーセントは同市内で撮影された。都留市で映画撮影が行われたのは初のことである。撮影は2013年1月23日から2月26日まで行われ、ロケ地として市内の寺やボウリング場、飲食店、富士急行大月線谷村町駅が使用され、市民の撮影協力やエキストラ出演などの参加を得た[2]

劇中で主人公が働くアニメショップは、実在するアニメイト渋谷店という設定で、同店にて実際にロケが行われた[3]。また、劇中作としてオリジナルアニメ『今ドキッ同級生』(作中では『今ドキッ! 同級生』と表記される)が登場し、Production I.Gによって制作されている。映画中では20カットほどしか登場しないが吉田は26話分ほどの構成を考え、設定なども細かく考えており、今後の作品でも登場させる可能性があるという[4]。この関係で、2013年10月21日にはアニメイト池袋店での試写会とトークイベントが行われた[3]

監督は、堀北をイメージして脚本を書いたとのこと[5]

スタッフ[編集]

  • 監督 - 吉田恵輔
  • 脚本 - 吉田恵輔、仁志原了
  • エグゼクティブプロデューサー - 小西啓介
  • プロデューサー - 木村俊樹
  • アソシエイトプロデューサー - 姫田伸也
  • ラインプロデューサー - 向井達矢
  • 撮影 - 志田貴之
  • 美術 - 吉村昌悟
  • 編集 - 太田義則
  • 音響効果 - 佐藤祥子
  • 音楽 - 遠藤浩二
  • 挿入曲 - 松田聖子赤いスイートピー」(ソニー・ミュージックダイレクト
  • スタイリスト - 荒木里江
  • ヘアメイク - 清水美穂
  • 照明 - 佐藤浩太、岡田佳樹
  • 録音 - 小宮元
  • 助監督 - 佃謙介
  • キャスティングプロデューサー - 星久美子
  • 劇中アニメキャラクターデザイン・作画監督 - 八尋裕子
  • 劇中アニメキャラクター原案 - たけはらみのる
  • 劇中アニメ演出・絵コンテ - 川崎逸朗
  • 劇中アニメ制作 - Production I.G
  • 制作プロダクション - ステアウェイ
  • 配給 - ファントム・フィルム
  • 製作 - 「麦子さんと」製作委員会(ファントム・フィルム、ステアウェイ)

脚注[編集]

  1. ^ 市川遥 (2013年2月22日). “堀北真希が2年ぶり主演映画でオタク系女子に!松田龍平&余貴美子と家族役”. シネマトゥデイ. 2013年11月22日閲覧。
  2. ^ この段落の出典。都留市役所 「麦子さんと」 今年12月全国ロードショー!(2013年10月25日)、都留市役所、2013年11月23日閲覧。
  3. ^ a b 映画『麦子さんと』吉田恵輔監督 アニメイトのエプロンを着た堀北真希に萌えた?”. cinema topics online (2013年10月30日). 2013年11月23日閲覧。
  4. ^ 吉田恵輔監督、「麦子さんと」劇中アニメ「今ドキッ同級生」のシリーズ化目論む”. 映画.com (2013年10月22日). 2013年11月23日閲覧。
  5. ^ http://www.moviecollection.jp/interview_new/detail.html?id=268&p=1

外部リンク[編集]