鮭神社
鮭神社 | |
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所在地 | 福岡県嘉麻市田島大隈542 |
位置 | 北緯33度32分14秒 東経130度45分27秒 |
主祭神 | 葺不合尊 火火出見尊 豐玉姫命 |
社格等 | 旧村社 |
創建 | 伝神護景雲3年(769年) |
別名 | 鮭大明神 |
例祭 | 12月13日 |
鮭神社(さけじんじゃ)は、福岡県嘉麻市にある神社。旧社格は村社。鎮座地の近くには遠賀川が流れる。祭礼において鮭を祀るが、これは日本で唯一であるという。
祭神[編集]
由緒[編集]
神護景雲3年(769年)に建立とされる。江戸時代中頃に編纂された『筑前国続風土記』には「鱖大明神」とあり、11月13日の祭礼に鮭を「神に崇む」と記し、鮭を崇めることに疑問を挟みつつも、「鮑君神」の類であろうかと述べている。また、江戸時代後半に編まれた『筑前国続風土記拾遺』では、祭礼日の9月23日に鮭が川を遡り、当神社の社辺を流れる川にまで来ることを述べ、海神を祀るが故に海魚が上ってくるのであろうとしている。境内に明和元年(1764年)の年紀を持つ「鮭塚」がある。
俗説[編集]
宝暦13年(1763年)の棟札には、社の近くにある俎石と呼ばれる岩に、毎年旧暦11月13日に龍宮の使いとして遡上してきた鮭が鱗をくっつけるという俗説が書かれている。
鎮座地のある集落では、鮭を捕ると目がつぶれ、家系が断絶するという言い伝えがあり、今でも鮭を食べないしきたりが残るという。また、土地の人が誤って鮭を食べてしまった時は『いま食べたのは鱒だ』と言い訳したともいわれる。
境内の鳥居脇に夫婦楠が植えられている。鮭の遡上は産卵を伴うことから、縁結びの御利益にも繋げられたと考えられる。
エピソード[編集]
参考文献[編集]
- 川口謙二編『日本の神様読み解き事典』 1999年 柏書房 ISBN 4-7601-1824-1
- 『福岡県の地名』(日本歴史地名大系)2004年 平凡社 ISBN 4-582-49041-7